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男マンの日記

マンガ、落語、お笑い、プロレス、格闘技を愛するCG屋の日記。

PRIDE23

というわけで、行って来ました東京ドーム。水道橋からドームへの道はすごい混んでて、ダフ屋も「券買うよー」としか言ってなかった(「売るよー」がなかった)ため、「ひょっとして売り切れ?」とか思いましたが普通に売ってました。一番安い席で15000円の席しかなかったんで仕方なく購入し、荷物チェックを受けて入場。「主催者の意向でアルコール販売なし」とかふざけた張り紙があったのでアイスコーヒー飲みながら観戦。じゃ、ぼちぼちと試合の感想など。

第一試合 横井宏考VSジョレル・ヴェネチアン

横井はリングス最後の大型新人、この興行は「Uインター同窓会」であると同時に「リングス同窓会」でもあるのです。ヴェネチアンはヨハン・ボス・ジムのK−1ファイター。試合は横井がヴェネチアンの打撃をかいくぐり、あっさりとテイクダウン。マウントパンチ、腕狙いと終始上から攻めますが、1Rで極め切れず。結局2R、マウントからの腕十字で勝利。横井、底力はあるけど戦い方がこなれてない感じです。場数踏んだあとが楽しみ。

横井宏考[2R 3'29"腕ひしぎ逆十字固め]ジェレル・ベネチアン ●


第二試合 山本喧一VSケビン・ランデルマン

久々に見たヤマケンは、ヒゲをたくわえシャ乱Q「上京物語」で入場。そういうキャラ作り?一方ランデルマンはトップロープを飛び越え、身体能力の高さをアピールしながら陽気な入場。入場時のテンションの差がそのまま現れたような試合で、ランデルマンが終始上からアームロックを狙い続け、ヤマケンは返すだけで精一杯。しかも時々危ない角度までいくもんだから、見てるほうはヒヤヒヤもんです。「バキッ」とかドームに響き渡るのは勘弁してほしい。1,2Rアームロックを逃げられつづけたランデルマンが、3R上四方のポジションから思いっきり反動をつけたヒザを頭部に連打。そしてレフェリーストップ。抗議するヤマケンですが、どう見ても挽回はできなさそうだったんで仕方ないかと。決まりそうで決まらない、モヤモヤした試合でした。
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山本喧一[3R 1'16" レフェリーストップ]ケビン・ランデルマン

第三試合 ヒカルド・アローナVSムリーロ・ニンジャ

試合前、「仁義なき戦い」にひっかけたB.T.Tとシュートボクセの因縁ビデオが流れ、対立の構図を分かりやすく客に伝えるのはさすがPRIDE,ストーリー、キャラの伝え方が上手です。おかげで顔の見分けがつきにくいブラジル人対決も、ちゃんと理解して見ることが出来る。リングスにもこのセンスがあれば・・・いやいや、不器用、無骨さがリングスのいいところだったんだから、とか思っていたら試合開始。
開始直後,いきなりニンジャの飛びヒザ蹴りで掴みはOK.目まぐるしい柔術の攻防が繰り広げられます。攻守が頻繁に入れ替わり、膠着しているように見えても細かい攻防があるので、見ていて飽きません。打撃と関節のコンビネーションがフルラウンド繰り広げられ、判定でアローナの勝利。1,2Rはほぼ互角に見えたので、3Rを支配したことが判定勝ちの要因でしょうか。好勝負でした。

ムリーロ・ニンジャ[3R 判定 3-0]ヒカルド・アローナ

第四試合 ヒース・ヒーリングVSエメリヤエンコ・ヒョードル

リングス・ロシア最後の隠し玉ことヒョードル。常連ヒーリング相手に存分に強さを発揮してくれました。始まるやいなや相手を掴んで倒し、ボコボコに殴りまくり。この人コマンド・サンボの達人のはずなんですが、関節に行く気配はほとんど無く、ひたすら上からボコボコに。ヒーリングは下から回転しての脚関節を狙いますが、ことごとく潰されて馬乗りパンチを食らいまくり。場外エスケープでイエローカードをもらい、起き上がったと思ったらバックドロップ気味の投げで叩き付けられ、またひたすら殴られる、とヒーリングにとっては散々な試合でした。結局1R持ったものの2R開始時にドクターストップ。ヒョードルはとにかく凄い。パンチも速いし、下にならない。シュルト、ヒーリングと連覇し、いよいよ次はノゲイラかも。末恐ろしい強さでした。

ヒース・ヒーリング[1R 終了 ドクターストップ]エメリヤーエンコ・ヒョードル

第五試合 セーム・シュルトVSアントニオ・ホドリゴ・ノゲイラ

ノゲイラはサップに続き巨人と対決。シュルトは211センチあるだけに、さすがにデカい。ノゲイラも190あるんですが、並ぶとサイズの差が一目瞭然。これはまたノゲイラピンチ?と思いきやわりとあっさりテイクダウンし、サイド>マウントととって腕十字>三角締めのコンボで試合終了。横綱相撲でした。さすが。

アントニオ・ホドリゴ・ノゲイラ[1R 6'36" 三角締めセーム・シュルト

第六試合 ヴァンダレイ・シウバVS金原ひろみつ

ミドル級選手権のこの試合、いよいよ金ちゃんがPRIDE登場です。白のポンチョ(?)というリングス時代と変わらぬいでたちで登場。一方シウバはいつものシウバ。相変わらず凄い眼つき。「和み系」金原と睨み合いつつ、千葉真一から花束をもらい(なぜ?)試合開始。
金原、不遇のリングス時代を経てついにブレイク?という期待を込めてこの試合を見ていたのですが、やっぱりシウバは強い!パンチの打ち合いから相手を倒し、上になったら殴る、蹴る。この繰り返しで最後には金原サイドがタオル投入。危なげなくあっさりと勝ってしまいました。いやー、ほんとにシウバが「負ける図』って野が思いつかない。関節極められる、殴り倒される、締め落とされる、どれもなさそうなのが怖い。ああ見えてバランスが非常にいいんだろうなあ、と思います。いつか負けるんだろうか・・・。

ヴァンダレイ・シウバ [1R 3'31" タオル投入 TKO] 金原ひろみつ ●

休憩の後アントニオ猪木の下らないダジャレコーナーをはさんで試合開始。しかしこの時点で八時半。十時超えるのは確実か?

第七試合 ドン・フライVS吉田秀彦

フライは柔道着を着ての入場。コールを受けても脱がなかったため、このまま試合するのか?と思いきやゴング直前に脱ぎ捨てて試合開始。吉田は柔道着を着たまま。さすがに不利かと思いきやフライのパンチを潜ってタックルにいってテイクダウン。上から自分の着を使って締めに。なるほど、VTでは新鮮な光景。あまり対策進んでなさそうだし、これはこれで有利なのかも。しかしフライも切り返して上になり、パンチを狙うが吉田密着してパンチを許さず。研究の跡が見えます。パンチをしのぎながら下から腕を取って一気に腕十字に行った吉田が見事一本勝ち。うーん、フライに勝つとは。次はシウバとか、打撃の相手とやって欲しい。まだ早いかもしれませんが、期待させるものが吉田にはある。憎らしいほど強くなって欲しいものです。

吉田秀彦 [1R 5'32" 腕ひしぎ逆十字固め ]ドン・フライ

そして次は高田延彦引退試合。高田ヒストリーを振り返るビデオが流れます。僕は田村派なんですが、学生の頃高田VS北尾を武道館に見に行ったこともあり、やっぱりその頃のビデオを流されるとグッとくるものがあります。高田が勝ったとき、隣の席の人と抱き合って喜んだっけなー・・・。田村の「真剣勝負」発言も流れ、高田、田村ストーリーをばっちり伝えたところで両者入場。田村はボウズ頭になって新弟子の時のようないでたちで。厳しい表情してます。高田はいつものように入場。客も大声援。高田と田村が同じリングにいる。正直五年前に実現していれば、と思わなくも無いですが、Uインターファンだった自分にすれば、もうこの瞬間でお腹一杯。両者握手(!!田村と高田が握手!!)してからいよいよ試合開始です。

第八試合 高田延彦VS田村潔司

前置きが長引いてしまいましたが、この試合は特別なのです。そしていよいよ試合開始。田村がローで攻め、高田が何かを狙いつつ受ける展開。そう思って見てるからかもしれないけど、Uっぽい感じです。互いに慎重に、互いを味わいながら打撃を放ち、間合いをとりながら進んでいきます。とここでアクシデント。田村の太股へのローが高田の金的に。うずくまり、もがき苦しむ高田。マジで痛そう、全く立ち上がれません。引退試合がこれで終わり?嫌な予感に包まれる東京ドーム。三分休憩し、五分経ち、やっと高田は立ち上がりましたが、非常に苦しげ。田村はその間ずっとコーナーに俯いてじっとしていました。結局10分近く経ってからようやく試合開始。ここから田村の非情な攻めが続きます。ローキック、ローキック、ひたすらローキック。明らかに嫌がる高田に黙々と田村はローを入れていきます。懸命に反撃に出る高田がパンチから押してテークダウン。しかしすぐ返されて田村が上に。しかし田村、何もせずひたすら下を向いています。下から高田がパンチを入れるが田村は無反応、まるで時が過ぎるのを待っているかのように見えました。ここで1R終了。中断のせいもあってかえらく長く感じた1Rでした。
そして終結は突然に訪れます。2R早々、ローを積み重ねていく田村。高田が再びパンチで反撃に出ると、田村がすかさずクロスカウンター。ガクっと崩れ落ちる高田。鮮やかなパンチで田村が高田をKO、2Rちょうど一分の出来事でした。

高田が若手の手を借りながら立ち上がり、田村はがっくりと膝をついて泣いています。そしてマイクを持ち、嗚咽をこらえ、ゆっくりと高田に向けて語り始めます。
「高田さん、今日、引退されるということで・・・実感もあまりないんですが、この22年間、僕らに、夢と、希望をありがとうございました。」観客大拍手。そして「それから、今まで、色々ご迷惑をおかけしました。暖かく見守ってくれて、ありがとうございました」
高田の返事のマイク「田村潔司!よくこのリングに上がってきてくれた!嫌な役を引き受けてくれて有り難う。お前は男だ!」そして二人抱擁。
このやりとりはたまらないものがあります。これだけで来てよかった。正直、PRIDEで負け続けた高田のヒーロー扱いにはいまいち乗り切れないものはありますが、田村と高田の間に流れる、一口では言えない感情が交じり合った瞬間に居る事が出来て良かった、と心から思えた時間でした。

高田の引退の言葉に続いて桜庭入場、「ありがとう高田延彦」の次に「たのむぞ桜庭和志」のメッセージがオーロラビジョンに流れ、次の試合へ

第九試合 桜庭和志VSジル・アーセン

高田という存在が過去に去り、桜庭が明るい未来を見せる、という展開になればハッピーエンドだったのですが、世の中そう上手くはいかないもの。噛ませ犬かと思いきや妙にディフェンスだけ上手いジル・アーセンは今回の対戦相手としては最悪のチョイスとなってしまいました。恐らく桜庭史上最低の凡戦。あっさりテイクダウンして上になるも極められない展開が続き、結局3R、腕十字で桜庭勝利するも客はどんどん帰っていく、というなんとも切ない試合になってしまいました。

桜庭和志[3R 2'08" 腕ひしぎ逆十字固め ]ジル・アーセン ●


試合後、ちょっとしたUインター同窓会がリングで行われている頃にはもう十字半頃。PRIDEの明日はどっちだ・・・と思いつつ帰途につくのでした。

なんか自分の中でプロレスに区切りついちゃったなあ、っていう興行でした。濃かった・・・。