男マンの日記

マンガ、落語、お笑い、プロレス、格闘技を愛するCG屋の日記。

12・23  プロレスリング・ノア旗揚げ15週年記念、大田区体育館大会観戦記。杉浦の裏切りに拍手喝采!!

 プロレスリング・ノア15周年記念興行in大田区体育館に行ってきました。思えば3・15、ノアの不甲斐ない有様に苦言を呈したもの。団体一丸となって外敵と向かっていく東京女子プロレスを見習え!と言いたくなったものです(時系列おかしいですが気にせずに。) 

なお、興行開始前には日テレG+の「応募に当選したら好きな選手のテーマ曲でリングに上がれる」という超恥ずかしいサービスに当選した1人の女性ファンが斎藤彰俊のテーマで本人とともに入場、コールを受けるというほっこりとした光景が繰り広げられていました。そして彰俊が「ノアの選手は精一杯頑張りますんで応援お願いします!」的なことを言って興行開始。グリーンのレーザー光線とともにノア15週年記念興行が開始されました。

 

 

第1試合 旗揚げ15周年記念大会オープニングマッチ

◯熊野準&小川良成
     7分26秒 フィッシャーマンズスープレックスホールド     
✕清宮海斗&高山善廣

 デビュー直後の清宮。熊野と激しくやりあってイキのいいところを見せていました。バネもあっていい選手に育って欲しい。試合は熊野が清宮をフィッシャーマンでフォール。高山がカットに全然入る素振りもなかったので油断して見てたら3カウント入ってました。「えっ・・・。」ってリアルに口に出しちゃいました。いや、カットには入ろうよ高山・・・。

第2試合 6人タッグマッチ

◯モハメド ヨネ&北宮光洋&齋藤彰俊
    9分12秒 キン肉バスター→片エビ固め    
✕キャプテン・ノア&クワイエット・ストーム&平柳玄藩、

第二試合はザ・寄せ集め6人タッグ。クワイエット・ストームはいつ見てもいい。あとキャプテン・ノア要るかねノアに・・・。単純に人数合わせなんでしょうか。謎。謎でもないけど。

 第3試合 スペシャルシングルマッチ

◯拳王
    10分50秒 羅喉→体固め     
✕大原はじめ

なぜか超危暴軍同士でのけじめ(?)マッチはいい試合でしたが拳王が勝利。こんなことしてないでさっさと鈴木軍倒しに行けや!と。ただノアジュニアのレベルの高さは伝わってくる試合でした。単純に面白かった。

第4試合 スペシャルシングルマッチ

◯潮崎豪
    11分01秒 豪腕ラリアット→体固め     
✕マイバッハ谷口

個人的注目カードだったこの試合。潮崎の強さがしっかりと伝わる試合でした。常に背筋をぴんと伸ばし、チョップをひたすら打ち込む潮崎のゆるぎなさ。それでいてノータッチトペも繰り出す身軽さと思い切りの良さ。確実にトップレスラーとしての技量・オーラを持つ潮崎。谷口も健闘しましたがあと2~3歩追い込みが足りない感じを受けました。早くメイン戦線に絡んで欲しい!

第5試合 スペシャルシングルマッチ

◯杉浦貴
    11分06秒 オリンピック予選スラム→片エビ固め     
✕飯塚高史

 これも謎マッチ。久々に飯塚のシングルマッチ見ましたが、会場を徘徊しながら客には無関心、淡々と会場を回っていくさまが逆に怖い。人格あるのか。鈴木軍の同僚とちゃんと控室で会話とかしているのか。家に帰ったらいいお父さんなのか。授業参観とか行くのか。このスタイルのまま引退試合とか迎えたら泣いたりするのか。考えたら気になって仕方ない飯塚ですが、杉浦とのシングルは案外噛み合った好勝負に。途中で出したアイアンフィンガーフロム・ヘルは杉浦に阻まれ、アイアンフィンガーがずっとリング上に落ちたまま試合が展開。これいつか使うのかと見てたら杉浦のオリンピック予選スラムでピン。使わないのかい!

第6試合 スペシャルシングルマッチ

◯中嶋勝彦
    16分56秒 垂直落下式ブレーンバスター→片エビ固め     
✕シェルトン・X・ベンジャミン

 ベンジャミンに負け続けてた勝彦がついに勝利。しかし、試合自体はベンジャミンの身体能力が際立つ結果になっていました。ノータッチでコーナーのトップに飛び乗り、トラースキックで相手の首をもっていく威力。投げ技もいちいち大きく、デカくて足がながいので見栄えがする。出来過ぎて人気無いのかなーと思わせるほどの素晴らしさ。勝彦も蹴りを使いますが、トラースキックではやはり差がでてしまいます。勝彦も悪くはなかったんですが・・・。う~ん、ベンジャミン、勿体無い。

第7試合 GHCジュニアヘビー級タッグ選手権試合

◯小峠篤司&原田大輔[王者]
    20分35秒 キルスイッチ→エビ固め
✕エル・デスペラード&TAKAみちのく[挑戦者]

 唯一ノア側がベルトを持っていたGHCジュニアヘビータッグ。TAKA、デスペの反則を交えた先方に苦戦した原田・小峠ですが、最後はTAKAを排除してからの小峠のキルスイッチでノア先勝!第三試合もそうですが、日本団体の中でノアジュニアのレベルの高さは一・二を争うレベルかもしれません。エル・デスペラードも成長を見せているし、何度でもこのタッグは見たいもの。欲を言えば鈴木軍側にもう一人生きのいい、若いヒールがいればデスペラードとの争いが生まれて面白いかもしれません。誰か裏切んないかな・・・。

 

第8試合 GHCジュニアヘビー級選手権試合

◯石森太二[挑戦者]
    17分55秒 450°スプラッシュ→エビ固め※石森が新王者     
✕タイチ[王者]

 そして休憩明けでタイチ。まず石森が入場した後、タイチが女性マネージャーを連れて入場。新日本プロレスの裕二郎もやってますが、タイチはもっと濃厚にイチャイチャイチャイチャとテーマ曲が一曲丸々流れ切るまで絡み合ってました。さすがMr不倫トラブル(忘れてやれ)ことタイチ。鳴り止まないブーイングの中、五分強の間イチャイチャをやりきったタイチに拍手。やはりやりきるのが大事です。

結局石森がベルトを取り戻したこの試合ですが、しかしやっぱりノアの試合レベルは高い。鈴木軍絡みの試合になると特にインサイドワーク、反則絡みの攻防が加わって立体的な楽しみ方が出来る。試合の奥深さが加わってくるように思います。

第9試合 GHCタッグ選手権試合

◯ランス・アーチャー、デイビーボーイ・スミスJr.[王者]
    17分49秒 ダブルインパクト式ラリアット→片エビ固め
✕クリス・ヒーロー、コルト“Boom Boom”カバナ[挑戦者]

 ここまでノア3連勝で進んできましたが、ここでは鈴木軍が防衛。これは本当にいい試合でした。予想とおり動けるデカい外国人選手が4人揃っているためにスピーディーかつパワフルな展開。クリス・ヒーローがエルボーパットを軸に試合を組み立てていき、コルト・カバナがかき回す。デイビーボーイ・スミスJrはあまり目立ちませんでしたが、ランス・アーチャーが所々を締める。

俯瞰で見るとアーチャーの巧さが光る試合でした。スミスJrに基本的にはやらせておいて試合の流れはきちんと持って行くという巧さ。最後はクリス・ヒーローが沈みましたがこの試合なら何回も見たい。正直、現状での外国人選手のラインナップは新日本よりノアの方が凄いのではないかと思います。この日のベストバウトはこの試合でしょう。いやー、素晴らしかった。

 

第10試合 GHCヘビー級選手権試合

◯丸藤正道[挑戦者]
    34分00秒 変形タイガーフロウジョン→体固め
✕鈴木みのる[王者]

そしていよいよメイン。正直全てはこの試合、という感じのこの興行。この一年の総決算のこの試合。ペースは鈴木みのるが握っていきますが、丸藤も1つ1つ返していくという展開。鈴木の勝ちパターンはスリーパーからのゴッチ式パイルドライバーなのでスリーパーで攻めますが丸藤は耐え抜いて虎王連打からの不知火へ。しかしそれを切り返してスリーパー。かなり丸藤がスリーパーで攻められて耐える、という展開が長く続いてダレかけたところで丸藤が逆襲、虎王でたたみかけての不知火、変形タイガーフロージョンと必殺技連発からの勝利。丸藤頑張った!ただ、ノアについてはどうしても言いたいことが。

正直あまり変わっていないノアの光景のまま鈴木軍に勝ってしまって大団円、となってしまう事には不満を感じてました。しかしそこで杉浦乱入!丸藤にオリンピック予選スラムかまして鈴木軍加入!という流れが。いや、拍手喝采しましたね私は。これからも三流の青春ドラマではなく、ドロドロとした、胸焼けするような、昼ドラみたいなドラマを見せて欲しい。そして出来ればノアからあと2~3人鈴木軍に行ってもらってヒールとしての振る舞いを叩き込んでもらって欲しい。プロレスの技術がしっかりしていることは分かっているので、見せる部分、サイコロジー的な部分をもっと意識して欲しい。そして何より客前に出た瞬間から演者としての意識を持ち、スキのない言動をして欲しい。そういう部分も洗練されてこそ真の意味で新日とタメはるメジャー団体として蘇る時だと思います。プロレス界のためにも!もっと頑張ってノア!