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リオ・オリンピック柔道競技が終了。日本は12個メダル獲得!面白かった!

リオ・オリンピックの日本柔道は大躍進。男子は全階級メダルで金2(ベイカー、大野)銀1(原沢)銅4(海老沼、高藤、永瀬、羽賀)、女子は金1(田知本)銅4(近藤、中村、松本、山部)。

合計金メダル3つ、銀メダル1つ、銅メダル8という結果でした。

 

 

惨敗と言われたロンドンでは金メダル1つ、銀メダル3つ、銅メダル3つという成績だったので躍進したのは明らか。内容的にも”闘えた”という印象の強い大会になりました。

 

今回のオリンピック、柔道に関してはおおむね見てましたので、その感想を書いていきたいと思います。

ルール改正は成功。見て面白い競技に。

 今回のルール改正で、下半身への攻撃禁止、指導の厳格化、ブリッジの無効化などが行われ、”技をかけあう競技に”という方向へのシフトが行われたわけですが、これは基本的に成功していた印象です。特に軽量級では技での決着が多く、指導の多さも緊張感を生んでいたように思います。

また、これはルールとは違うかもしれませんが、寝技を長く見るようになり抑えこみ、締め、関節技での決着もぼちぼち見られ、各国の選手の寝技技術。サンボ、柔術的な寝技が見れたのが個人的な楽しみでした。軽量級では飛びついての腕十字や下からの三角絞めを狙う動きも多く見られ、立ち技にも影響を与えていました。より多彩な闘い方が見れた大会になりました。

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日本勢の世界対策が功を奏す。ルール改正も追い風。

 もともと組み合う、一本を狙う、という姿勢が徐々に国際柔道の中で不利になっていった日本ですが、今回は組み合う、技の決着という観点でのルール改正。日本勢はさらに寝技を見る部分も有利に働いたところがあります。立ち技でリードされてからの寝技で逆転、という場面も幾つか見られました。

さらに日本勢もやみくもに一本を狙うだけではなく、細かく攻めの姿勢を出して指導を避けたり、有効でも狙っていき、そしてリードした場合には寝技などである程度上手く時間を使う、という事もできていました。賢く闘えた、という点も日本のメダルラッシュに繋がったと言えるのではないでしょうか。

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審判にはムラあり。今後の課題。

  一方、課題も見えました。特に審判。大会4日目の審判はすぐに指導を出す傾向にあり、指導4つで反則負けになる選手が続出。「消極的」という解釈が人によってブレるところもあり、納得いっていない選手も多々見られました。技の判定は副審が見ていてビデオ判定もしているのであまりブレは少ないですが、指導に関してはまだ審判レベルでの差がありました。これは基準を細かくして解釈部分を狭くする、というくらいしか対処がなさそうなので今後整備をしていって欲しいかと思います。

また、これは難しいですがどうしても大会後半、重量級になればなるほど膠着が多くなっていき、指導での決着が増えていくのが悩ましいところです。100Kg超級のリネールは決勝で判定狙いで大きなブーイングを浴びましたが結局優勝。柔道という競技への疑問をなげかける決勝戦でした。ただこれは審判がネームバリューに左右されなければ解決していたような気もします。

 

そしてこれは日本選手の問題なんですが、全体的に「銅メダルで喜んでもいいよ!」という空気を周りがもっと出してあげるべきだと思います。外国人同士の3位決定戦など見ていると、勝った瞬間に喜びで号泣する選手、ガッツポーズで笑顔の選手なども多く、「メダル取れて嬉しい!」という空気を素直に出していました。もちろん一度負けることになるので本人が銅メダルで素直に喜べないのは仕方ない、と思いますが、周りのプレッシャーで「喜べない」となるのはよろしくない。日本でも「銅ですごく嬉しいです!」という選手が出てきて、それを「負けて喜ぶな」みたいに叩く風潮がゼロになることを願います。

   

 

と色々書いてきましたが、全体的には面白かったので今後もこの路線で続けて欲しいところ。特に寝技を見る基準に関してははっきりと明文化してじっくり見るようにしていただきたい。そしてできればバンバン飛び関節とか見たいですね。柔道という競技の魅力が伝わった大会になったと思います。日本選手も活躍したし、本当にお疲れ様でした。

七帝柔道記

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