8月27日は全日本プロレス両国大会。私も当然のように行く予定なわけですが、こないだカードをまじまじと見たら第0試合含めて全14試合。午後2:30に第0試合開始、3:00から大会開始ということで、なかなかの長丁場興行が予想されます。
メインイベントの石川修司VS宮原健斗、世界タッグ王者決定戦の野村直矢&KAIvs関本大介&岡林裕二、世界Jr選手権のTAJIRI&ウルティモ・ドラゴン、アジアタッグ選手権の青木篤志&佐藤光留vsTAKAみちのく&ブラックタイガーⅦと豪華カードが目白押し。個人的注目としてはBANG!TVバトルロイヤル。チャンピオンの西村修に、アブドーラ小林や佐野直、丸山敦、グレート小鹿やレイ・パロマ、そしてカーベル伊藤まで参加するというある意味ワクワクする試合。そして第0試合で行われる岡田佑介vs佐藤恵一で元全日本の佐藤への敵意むき出しな現所属の岡田。ここらへんが個人的注目ポイントです。
ただ、今回注目したいのはノンタイトルながらセミファイナルに組まれた諏訪魔vs小島聡。今は新日本プロレスですが、2003年から2010年まで全日本プロレスに所属していた過去があります。その頃は三冠王者となり活躍していた小島。諏訪魔はその時期の後輩となります。
過去に全日本を去っていった小島に諏訪魔は複雑な心情を吐露しています。
「オレ自身今、いろんなことに挑戦していきたいっていう心情の中で、(小島に)ひっかかっている部分もあった」
小島退団当時は痛烈に批判していた諏訪魔。当時のブラックアイ2さん(新サイト設置おめでとうございます!)から。
小島聡が全日本プロレス退団へ~諏訪魔「この辞め方はプロレスラーの辞め方じゃない」 | ブラックアイ2
「退団して手術するってきれいごと並べてるよね。手術して、また頑張れば良いのに。 どこかの団体に移籍する予定があるんじゃないの? 何のための全日本移籍だった? 全日本を軽くみないでくれ。
自分のことだけしかやってねぇし、考えてねぇじゃねぇか。プロレス界をどうやって盛り上げるか真剣に考えて欲しいよ。 この辞め方はプロレスラーの辞め方じゃないし、一番会社に迷惑のかかる辞め方だよ。」
と批判していた諏訪魔。今は「あのときの小島の年齢に近くなってるので、分かる部分もある」と一定の理解を示していますが、当時の批判は結構厳しいものでした。
しかしこのカードを発表されてからの小島は、G1の成績は1勝8敗と振るわず。そして小島も東スポに諏訪魔について語ります。
【新日本】小島が7年3か月ぶりに全日参戦 諏訪魔との遺恨清算だ
「当時の全日本メンバーで、ああいう(批判的な)言葉を口にした諏訪魔だけが今でも残っている。その一貫した姿勢は俺も認めるよ。個人的な感情では避けたい相手だけど、俺だって胸のつかえを取りたいから避けては通れない」
と、当時の遺恨が解消されていないところを話し、自身のG1の結果については
「褒められる成績じゃないけど、紙一重で負けたという気持ち。この試合を今後の自分自身につなげたい。諏訪魔、あの時の憤りを全部ぶつけてこい!」
と、反省しつつも最後は謎の上から目線。小島っぽいっちゃ小島っぽいですが、ここに諏訪魔が思わず反応します。
【全日本】諏訪魔が小島に通告 27日両国は「敗者退団マッチ」
地元の湘南海岸での海水浴中にインタビューを受けた諏訪魔。小島への怒りを
「あの人がいなくなってから俺も『建前(たてまえ)』を覚えた。こっちが全日本の45周年大会だから下手に出ていたのをいいことに、調子に乗りやがって! 本当に小せえ。残念な先輩だ」
と激白。(下手に出てた印象は全くないですが・・・。)そしてさらには
「生活のために全日本を捨てて新日本に行ったんだろ!? なのに向こうでも活躍できてない。なら俺にコテンパンにやられて今度は新日本を退団してフリーになれ。これが所属最後の試合だから、家族も連れてこい。新日本ファンは小島聡が終わる日を見に来たほうがいい。それに両国といえば俺だ!」と叫ぶと、上気した顔を冷やすかのように海に飛び込んだ。
と、最後まで海水浴描写を入れる東スポも最高なんですが、ここで「敗者退団」という条件を入れてくる諏訪魔。背水の陣感を感じます。
しかしそれを受けた小島はツイッターで
道場でリングに上がり、諏訪魔の動く姿をイメージしてみる。
— 小島 聡【SATOSHI KOJIMA】 (@cozy_lariat) 2017年8月24日
怖い。
2004年に初めて会った時から、タダ者ではないオーラを放っていたアイツ。
いつも試合する時、言葉では表しきれない恐怖を感じていた。
でも、逃げるのは嫌だ。
と、諏訪魔への恐れを告白。ナイーブか!それから記者会見後には
全日本プロレス記者会見、終了。
— 小島 聡【SATOSHI KOJIMA】 (@cozy_lariat) 2017年8月25日
何年ぶりかに会った諏訪魔は、良くも悪くも変わっていなかった。
興奮してイライラすると早口になる所を見て、7年前にタイムスリップした。
お互いに過ごした7年間の濃さを、明後日に確かめようじゃないか。
絶対に負けたくない。
と、あくまで歴史を意識しつつメッセージを発信。そして
諏訪魔は私に「G1で1勝しかできなかったくせに」と言った。
— 小島 聡【SATOSHI KOJIMA】 (@cozy_lariat) 2017年8月25日
批判を覚悟で言わせてもらう。
G1での負けは、全てが紙一重だ。
だから一歩間違えば、全勝だったんだよ!!
とG1の成績も正当化。なんというか小島らしいというか。個人的には第三世代で一番静かにヤバいのは小島じゃないかと思ってるんですが。この無自覚なナルシストっぷり。
イキる諏訪魔。響いてるかよくわかんない小島。互いに団体内での立場が微妙になりつつある二人の闘いですが、互いに団体を背負った闘い(小島の新日本内での扱いについては「団体を背負う」というところに違和感はありますが)決戦は明日!ノンタイトルながらもセミに位置付けられた闘いで二人が何を見せるのか。個人的注目カードです。
2017/08/26追記
YOUTUBEに両国大会直前会見の模様がアップされていました。
互いを「残念な先輩」、「残念な後輩」と言い合い、最後(この二人のパートではなく、本当に会見の最後)に、諏訪魔が机をひっくり返して暴れるところとか、小島が恨んでるけど努めて冷静な感じを出しているところを諏訪魔がなんとかかき回そう、怒らせようとしているところが「ガンバレ諏訪魔!」と言いたくなります。
質疑応答で、諏訪魔が
「離れてたから冷静に言えた部分はあるんですけど、こうやって面と向かって小島聡という人間を感じると、ふにゃふにゃしてる、虫酸が走る、オレと真逆という感じですよ、虫酸が走る」
それを受けて小島が
今回、この闘いを決めた最大の要因は、この7年間の因縁というか、この7年間積もり積もっていたものは正直あります。だから今回試合をしようとおもったわけですし、凄惨な部分もあるでしょうし、覚悟して試合をしようと思っています。
と回答。ようやく対決ムードが盛り上がってきました。
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