日本、カタールに負けてアジアカップ準優勝！観戦のお供はニコ生「戦術」を読み解く実況解説！

www.soccer-king.jp

２月１日に行われたサッカーアジアカップ決勝、２３時キックオフの日本VSカタールですが１２分、カタールのアリがオーバーヘッドシュート、山なりのボールはふんわりとゴール右隅に吸い込まれてカタール先制。

２７分にもハティムのミドルシュートが鮮やかにゴール左隅に突き刺さって２点目。前半終わって２－０。なかなか厳しい展開のまま前半を終了しました。

そして後半。相手が守備的になったことにも助けられ、６９分、ゴール前の混戦から抜け出した南野がキーパーと一対一から浮かせてシュートで１点を返すも８１分、セットプレーからヘディングの競り合いで吉田の手にボールが当たったとしてVAR判定からのPK。これをアフィーフが決めて３－１。コレで万事休す。日本も猛攻を仕掛けますがそのままのスコアで終了。日本はアジアカップ準優勝に終わりました。

さて、サッカーぼんやり勢の私がこのアジアカップを（日本戦だけですが）通して観戦できたのは何故かと言うと、このニコニコ生放送番組があったから。その名も

森保ジャパンの「戦術」を読み解く実況解説 live.nicovideo.jp

シナリオライターで、サッカー分析系の本も二冊出されている五百蔵 容（@500zoo）氏と、『サポーターをめぐる冒険 Jリーグを初観戦した結果、思わぬことになった』の著者、ライターの中村 慎太郎（@_Shintaro_）氏が二人でTV中継を見ながら喋りつつ観戦、そのつど解説を入れていく、というスタイルのニコ生中継番組です。 

砕かれたハリルホジッチ・プラン 日本サッカーにビジョンはあるか? (星海社新書)

サポーターをめぐる冒険 Jリーグを初観戦した結果、思わぬことになった

基本的に五百蔵氏がメインで事前に色々と調査してきて、番組開始（試合開始１時間前）から色々とその成果について解説。相手チーム、日本チームがどうくるか、どういう試合になるかを中村氏がインタビューするような形で色々と予測してから試合に入るので、試合を見ていても見やすいし、「ああ、こうなってるからこうなるのか」というのがわかりやすく感じられます。

そして試合中もコメントを拾いつつ色々ツッコミ、真面目な五百蔵氏と、ネタ多めにコメント拾っていく中村氏。試合が退屈だったら容赦なく「塩試合」とツッコミ、しかしその塩になっている原因についても追求していくので、飽きずに観戦できました。

試合終了後も改めて一時間かけて分析。ただTVだけ見てるとボンヤリ流してしまう要素もしっかりとさらっていくことで、なんとなくサッカーわかってるような気分になれます。おもしろくてためになる。改めていい番組だと思います。

今回の決勝についても、事前に五百蔵氏の分析などからカタールが容易ではない相手であることを知りました。アスパイア・アカデミーというサッカー育成プロジェクトに基づき、２００６年から継続している育成方針に従って鍛え上げられてきたメンバーでのアジアカップ決勝進出。

ここまでグループリーグ、トーナメントと無失点。相手によってフォーメーションを併用しても勝ち上がってきたのは、選手同士の基本的なルールが共有されているから。その点、ワールドカップから半年、０からのチーム作りの途中であり、主要選手を負傷で呼べないこともあった日本とは大きな違いがありました。

そして良くなかったのが入り方。相手に合わせようとふんわり入ってしまった前半に早くも２失点してしまい、あとは追いかけるしか無い、という展開になってしまった。色々と打開策を考える日本ですが功を奏さないまま試合が終わってしまいました。

このアジアカップ全体で問題だったのが、日本チームの柔軟性の低さ。相手がやってきたことに対応するための戦術の変更、対処が遅く、ハーフタイムまで待たないといけなかったりする。そのために試合で後手を踏む。ここまで比較的苦戦が続いたのもその要因がある。まだ成熟度の低いチームではありますが、この部分を強化していかないと競合には勝てない。そんな印象を与えるアジアカップでした。

 アジアカップは終了してしまいましたが、この番組自体はアーカイブで残っているのでタイムシフトで視聴可能です。結果は出てますが、試合前の解説、ハーフタイム、試合後の解説だけ聞いても面白いですし、また試合を録画している方であれば動画と同時に再生して音声をこの番組、画面をTVで観戦すると、また新しい世界が開けるんじゃないかと思います。

基本、プロレス格闘技中心に世界が回ってる私ですが、たまにサッカーを見て楽しめるのもこのような番組があるからだと思ってます。次のワールドカップ、といわず、親善試合とか、コパ・アメリカとかでもやってほしい。ニコ生さん、お願いします！