1月4日、東京女子プロレスの後楽園ホール大会を観戦しました。なんというか個人的事情で悲しいことに。というかズバリ前日に買った前売り券を紛失、当日券で入場するという・・・。あ~切ない。しかし、入場した途端に仰天の光景が。
超・満・員!
正直、前日の全日本プロレス、この後に行われたDDT2000円興行に負けないくらいの満員っぷり。北側開放して主催者発表は1467人!意識して新日本プロレス東京ドームにぶつけているとはいえ、DDTUNIVERSEでの放送、twitter、youtubeでの配信での知名度アップが影響しているのか。外国人客も1割位を占めているように見えました。凄い!
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面白展開満載のラダーマッチとなった中島翔子VSハイパーミサヲの改名マッチ、後半意外に熱い試合となり、ケツア・コアトルまで繰り出した美女対決、赤井沙希VS上福ゆき。アジャ・コングの「おやすみエクスプレス」が見れたアジャ・コング&らく&原宿ぽむVSまなせゆうな&白川未奈&舞海魅星。
そして膝の怪我による長期欠場から復帰の万喜なつみをSareeeが迎え撃ったシングルマッチは白熱の攻防。レベルの高い攻防が繰り広げられ、感動の復帰戦となりました。
そして東京女子プロレスの新たなステージ、TDC大会も決定。いや~、ノってます、東京女子プロレス。TDC大会は11月7日!年3回の後楽園大会に加えてTDC。現状、客入りも調子いいのでどんどん試合を増やしていって欲しい。
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そしていよいよこの日の「心のメイン」、インターナショナルプリンセス選手権、伊藤麻希VS乃蒼ヒカリ!前哨戦からバチバチ火花をちらしていたこの二人。その模様はこのエントリを参照してください。
2016年12月デビューの伊藤麻希、2018年1月4日デビューの乃蒼ヒカリ。ここまで伊藤が引っ張る形でタイトルマッチまでの流れを作り、そこにヒカリが食らいついていく、という格好。それがこの満員の後楽園ホールで行われるのは感慨深いものがあります。去年はメインイベントで山下実優に挑んだ伊藤麻希が、今回は後輩をタイトルマッチで迎え撃つ。去年のメインイベントとは違う意味での試練となるこの試合。
まずは乃蒼ヒカリ入場!堂々とコーナーの上に立つ!舞う大量の紙テープ!
そして一方のチャンピオン、伊藤麻希にもこの紙テープ!入場では両者ほぼ互角、といったところでしょうか。本人の姿が見えない!
試合は足を取り合う攻防から早々に場外戦に。場外ボディスラムを決めた伊藤ですが、その後「世界一可愛いのは~?」とイスの上で呼びかけたところをヒカリにイスを投げつけられて失敗。
しかしリングに戻って再びトライし今度は成功。いつもより長くパンチを食らわせておりました。怒りの倍返し!
そして完全にペースを掴んだ伊藤、逆エビでエグくギリギリと締め上げます。ヒカリの身体が柔軟なのもあり、ほぼコの字になるくらいに締め上げる伊藤。観客からどよめきが起きるほど。ヒカリもなんとか逃れていきます。
しかしヒカリもローリング・コブラツイストを軸にして反撃。そして新技の足4の字式ジャックナイフ固めも見せますがこれもギリギリのカウント2。ここで新技を見せてくるあたり、ベルトへの意気込みを感じさせます。
しかし抱え込み式DDTからダイビング・ヘッドバットに繋げた伊藤。3入ったか?と思いましたが2で返すヒカリ。タイトルへの執念を見せていきます。そしてすかさず裏投げで反撃。
膝をついての殴り合い、互いに互角の殴り合いのあとでヒカリは走り込んでのドロップキック!しかしこれを伊藤を額で受け止め、執念で足を取りに行く!伊藤スペシャル狙い!
一度足をとったところを丸め込まれますが、返しても足を離さないまま、そのままヒカリをひっくり返して伊藤スペシャルへ!今回は相手の左手を足でロックして締め上げる新しい形(技名は「伊藤デラックス」だそうです)しかし、ヒカリもなんとか耐える。
しかし伊藤、さらにヒカリが反るように体重をかけ、身体を沈めて締め上げ続ける、そしてついにヒカリギブアップ!
倒れ込む二人。しかし倒れながらも笑みを浮かべる伊藤麻希。しかしこの笑顔、どこかしら狂気すら感じます。
そして木曽レフェリーからベルトを受け取り、手を挙げられて笑顔の伊藤麻希。しかしすぐに泣き出し、そしてロープに登って観客に吠える!情緒!
そして伊藤マイク。
「みなさん、試合を・・・見てくれて、東京女子プロレスに、足を運んでくれて・・・ありがとうございました!」
と涙ながらに話したところで、前の試合で瑞希を破ったサンダー・ロサが後ろから登場!「お前はmだ私のような本物のレスラーと戦ってない」と英語で挑発、しかし叫び続ける伊藤に業を煮やしたロサ、日本語で「私も、ベルト、欲しい」としっかりと挑戦表明!
そしてその場の勢いからか?「挑戦受けてやる!防衛戦は明日!(1・5板橋大会)」と言い放ち、観客をどよめかせた伊藤、最終的にはもみあいになってロサが退場。伊藤も「これから道場で練習してくる」とやる気を見せ、「世界一かわいいのは~?」「伊藤ちゃーん」のコール&レスポンスからウルトラソウルをアカペラで歌いながら(最後は観客の「ヘイ!」の大合唱)去っていきました。
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こうして1・4後楽園ホールでの防衛戦というミッションを果たした伊藤。確かにこの前に行われたSareeevs万喜なつみ、メインイベントの坂崎ユカVS山下実優と比べると華やかな技が多いわけでもなく、目まぐるしい攻防が繰り広げられたわけでもありません。
しかし、技を飛び越えて感情がぶつかりあうようなこの試合は、この時期の二人にしか出来ない闘い。二人共やりきった、ギラギラした気持ちの伝わる試合でした。
そして、ここ数年伊藤麻希を見てきて思うのは、少しずつ出来ることが増え、徐々にですが進歩しているということ、そして感情としても以前ほど強気一辺倒ではなく、自分の弱さを見せるようになっていること。一昨年の男色ディーノ戦、去年の山下実優戦、そして今回の乃蒼ヒカリ戦。果たして来年のイッテンヨンは誰と、どんな試合をしているのか。心に刺さる試合を見せてくれるのか。そのセンスの片鱗を見せてくれた乃蒼ヒカリとともに、未完成だからこその期待をさせてくれる二人の闘いでした。