男マンの日記

マンガ、落語、お笑い、プロレス、格闘技を愛するCG屋の日記。

2.20~ジミー鈴木presents~DSW FINAL 新木場大会。ジミー・ターザン狂い咲き!

行ってきましたDSW!スポンサーと決別し、ジミー鈴木が自腹で興行を打つという、「和製フィールド・オブ・ドリームス」的興行。やはりプロレスファンの最終的な夢といえば自主興行。

落語会とかなら仕事しながら席亭やってる人とかもいらっしゃいますが、プロレスはその数倍手間もかかるし、なにしろレスラー沢山呼ばないといけないし、リングのある会場を確保しないといけない。色々とハードルが高いのがプロレス興行なのですが、それを実現しているとなればこれは見に行くしか無い!と無事有給取って新木場へ。

 

 新木場についたらとにかく人!人!人!こんなに超満員なのか!と思ったら単純に手際が悪くてまだ入場が始まっていなかったという・・・。(実際超満員にはなりましたが)そして招待券の列と当日券の列が同じだったため、招待券の照会に手間取って列がどんどん長くなるという悪循環・・・。どインディーならではの光景ですが、ここらへんはなんとかして欲しかった所。しかし当日券買ってなんとか入場しました。

そして座ったらダークマッチ開始。なんと、リングアナのヤマモこと山本氏がレスラーの情報を知らされておらず、「赤コーナー・・・・入場!」と、誰かわからない選手が入場してくるという珍事が。藤原ライオンいたのは覚えてますが他は誰だかよく分からずじまい。 そして19:00開始のはずがダークマッチが18:55くらいに開始して10分くらいやってたためいきなり開始が押すという珍事が。手際悪すぎだろう!まあこういうところこそ醍醐味、と言ってしまえばおしまいですが。

 

 そして席区分が表示されてなかったので適当に座ったら、椅子席の一列目以外は自由席だったことが判明。そうだったの!?

 

 しばらくスコット北村氏作成のPVがスクリーンに流れ、一部有志の「やかもコール」が鳴り響く中ジミー鈴木が登場!一緒にガンダーラ鈴木氏、そしてターザン山本、山本リングアナも入場。

 

挨拶ではガンダーラ鈴木、そしてジミー鈴木の両氏が出資したがレスラー呼びすぎて満員でも赤字が確定していることが発表され、観客爆笑&大盛り上がり!そして何故かハルク・ホーガンからのメッセージビデオが流され、いよいよ興行開始!早くも超満員&出来上がってます。DSW!DSW!

 

 第1試合 長瀬館長提供 WMWミドル級王座決定戦(10分1本勝負)

【王者】長瀬館長VSレザーフェイス【挑戦者】

 

ノンタイトルだと思ってたらタイトルマッチでした。10分1本勝負でタイトルマッチってのもなかなかすごい。

 

 

◯長瀬館長
(3分28秒、ジャーマン・スープレックス・ホールド)
✕レザーフェイス
※王者が防衛に成功

試合はレザー・フェイスが暴れまくるが比較的あっさり長瀬館長がジャーマンで勝利。そして謎の女子マネージャーがマイクでなんか喋って帰っていきました。ファイト・オブ・ザ・リングのギミックなのか・・・?よくわからないまま第一試合終了。そしてここから終わりのないバトルロイヤルが始まるわけで・・・・。

第2試合 ガンダーラ鈴木提供・時間差インディーランブル(31人参加)

入場順

1:竹田誠志

2:タコ乳頭”(ピンクタイガーモンスター軍)

3:高橋博之(ねわざワールド品川)

4:THEよっちゃん(信州プロレスリング)

5:美月凛音(歌舞伎町プロレス)

6:唯我(バトスカフェ)

7:HⅡ(ねわざワールド千葉)

8:伊橋剛太(DDTプロレスリング)

9:SAKURA(フリーときどきCOMBO)

10:鷲田周平(ガンバレ☆プロレス)

11:ハイジ・カトリーナ(センダイガールズプロレスリング)

12:清水来人(夢闘派プロレス)

13:守部宣考

14:力(リキエンタープライズ)

15:ポイズン澤田Jurie

16:ミスター雁之助(ガッツワールド)

17:汰華

18:よしえつねお(西口プロレス)

19:LINDA(信州プロレスリング)

20:TB(F.W.U -SHINSENGUMI-)

21:ヤマダマンポンド(おはようBKF)

22:ポジ・ブラジル・ランディー

23:フレッド・マイケル・ブラッシー

24:ジェシー

25:ルー・藤原

26:ジ・インテリジェンス・センセーショナル・Mr.X

27:真王DATE

28:魔破DATE

29:孫悟空DATE

30:渦巻DATE

31:時艦DATE

 とにかくロイヤルランブル形式で基本的に次々と知らない選手が入ってくるこのバトルロイヤル。考える前に次々と「誰?」っていう選手が入ってくるため観客の頭の中もかなりカオス状態に。観戦記書いてて知らない、ってのも失礼かもしれませんが、本当にインディーの極北みたいなバトルロイヤルでした。

 

そしてこのツイートがガンプロの鷲田選手にリツイートされてしまい気まずい感じに・・・。ごめんなさい。

 

嬉しかったのは、ポイズンの「憎みきれないろくでなし」ダンスが長尺で見れたこと。自分が見始めたときはギリギリ踊ってたかどうかくらいだったと思うのでこれは嬉しかった。ポイズンの表情といい動きといいキレキレでした。東京女子で見た以来のポイズン澤田JURIE体験。

 

そして「なぜここに?」というハイジ・カトリーヌ。この中に入ると「ちゃんとしたプロレスラー」感が凄い。圧倒的な華。肉体。セクシーさ。とにかく素晴らしい!

 

そして最後にまとめて登場したチームDATE勢。正直誰が誰だかさっぱりなうちにそこそこ長い間リングに滞在してから退場。ほんとうにこどもが何人かいたので「無料興行とかのプロレス教室か?」みたいな空気が一瞬漂いました。謎キャスティング・・・。

 

沢山レスラーが入ってくるわりにあんまり出ていかないのでリング上は大混乱に。なんか途中でアピールを始めるひともいたりでなかなかにカオスな感じになっていました。

 

 

そして最後はフェミニストの力がハイジ・カトリーナに手をあげられない・・・と苦悩した末に自ら負けを選んで試合終了。男、力の真髄がある意味発揮された試合と言えなくもない・・・。

◯ハイジ・カトリーナ
(28分58秒、自らOTR)
✕力
※ハイジが優勝

第3試合 異種格闘技戦トリプルスレットマッチ

我龍真吾<元K1>VS一条直樹<柔道>VS高岩竜一<プロレス>。

 

なんか色々有りましたが結果我龍がKO勝ち。最後までルールがいまいち飲み込めない試合でした。まあいいか。

◯我龍真吾<元K1>
(7分28秒、KO)
✕一条直樹<柔道>
プロレスラーは3カウント、柔道家は一本を2本、格闘家はKOで勝負が決する特別ルール

 第4試合 5vs5イリミネーションマッチ

ターザン山本&田中稔&HASEGAWA&アレックス・リー&くいしんぼう仮面
VS
MEN’Sテイオー&新井健一郎&佐野直&サバイバル飛田&日向小陽

第四試合はイリミネーション形式の5VS5マッチということで、オーバー・ザ・トップロープでも失格。残り選手がゼロになったほうが負けとなります。なんといっても注目はターザン山本。ジーンズに上半身裸、落ち武者ヘアーという、ジプシー・ジョーの最末期みたいないでたち。アメリカローカル・デスマッチ団体とかにいそうな感じです。

そしてなにげに今月MEN'Sテイオー見るの二回目。月に二回MEN'Sテイオーをみる生活。根本的に何かが間違っているような気がしてきました。

 試合は田中稔、アラケンなど有力選手が次々と失格していき、なんと残ったのがターザン山本、サバイバル飛田、佐野直の3人に。すかさず田中がリングサイドから

「素人に手を出すんじゃない!」と叫ぶとすかさずヤジが

「三人共素人だー!」

観客どっとわらい。この日のNo.1大受けヤジでした。悪いけど面白かった。

 そしてそのヤジ通り(?)ターザン山本が佐野直、サバイバル飛田と連破してなんと勝利!フィニッシュは猪木ばりの卍固めを佐野直に決めました。観客大爆発!

 しかしここでアラケンが暴挙に!なんと勝ったターザンを捕まえて、バリカンで髪を刈っていく!このときはすでにターザンチームのレスラーが控室に引き上げた後だったので誰もおらず。なんとターザンを救出したのはセコンドについていたTHEよっちゃん!よっちゃんGJ!結局ターザンが全てを持っていった試合でした。流石です。

◯ターザン山本&田中稔&HASEGAWA&アレックス・リー&くいしんぼう仮面
(16分35秒、卍固め)
MEN’Sテイオー&新井健一郎&✕佐野直&サバイバル飛田&日向小陽

ここで休憩。半端ない男性トイレの列に並んでた途中で休憩終了。全体的に押してるのはわかりますがさすがに短い。慌てて席に戻ります。

第5試合 タッグマッチ

田中将斗&黒潮“イケメン”二郎vs加藤茂郎&千葉智紹

相変わらずHELLOフルコーラス使って入場してくるイケメン!しかし今回は何と田中将人もジャケット着て入場「ダブルイケメン」状態!これはアガる。多幸感溢れる入場。フルコーラス使っても許す!という感じ。「華」という言葉を具現化したようなタッグ。これで大分お腹いっぱいです。

 しかし、相手の加藤&千葉も地味ですがしっかりとしたプロレスを展開。体格的には劣る二人ですが、比較的ゆったりとしたテンポのアメリカン・プロレス的ムーブを繰り出して自分たちのスタイルを見せてくれます。まあ流石に「あわや」という場面を作り出すまでには至りませんでしたが、フレアー・ウオークを繰り出すなどしっかりと個性を出してくれました。最後はイケメンのムーンサルト、田中のスライディングDと鬼のような連携で勝利。休憩前とは打って変わってきっちりとしたプロレスを見せてくれました。

試合後には田中がマイクで相手の二人を称える一幕も。

 田中将斗&◯黒潮“イケメン”二郎

(13分32秒、イケメンサルト→片エビ固め)
加藤茂郎&✕千葉智紹

第6試合 NKPWAヘビー級選手権試合(61分3本勝負)

<王者>西村修VSユン・ガンチョル<挑戦者>

まずこの試合はPVが。韓国から泳いで浜辺にたどり着くユン・ガンチョル、一方スーツ姿で(文京区の議会後とかだろうか)延々とタイトルとガンチョルについて語る西村。相変わらず話が長い西村。しかもこの試合は61分3本勝負。なぜここがいきなり気になるかというと、この試合が始まったのが21:20くらい。残りこの試合含めて3試合あるので、観客もそろそろ時間が気になるわけで。

 しかし、この試合が爆発。なんといってもユン・ガンチョルのキャラクターが素晴らしかった。チョップや頭突きなどをメインにガンガン攻め込むガンチョルは、決して器用なタイプではないけれど、観客が感情を乗せていけるレスラー。西村の関節技に悲鳴を上げ、体全体を使って逃れ、力いっぱい反撃する姿に観客もガンチョル応援モードに。

一本目は足四の字でギブアップ、二本目は一本足頭突きからのフォールで1-1となり三本目に。エプロン際の攻防が続いてから、ガンチョルが突進したところを西村がかわして回転エビ固めで3カウント。しかしここでガンチョルの突進からの失速が激しかったために観客からざわめきが。それまで白熱していただけに惜しいフィニッシュでしたが、しかしそのあとでガンチョルのマイクアピールが。

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まずジミー鈴木を呼び出し、タイトルを取れなかった悔しさを表明。そして、DSWが今回で最後のため、どこかのリングで挑戦したい、そのためには好きなパチンコも辞める!と決死の覚悟を表明、観客も大盛り上がり!ジミーもどこかのリングでやらせる、と約束してガンチョルは退場。まさにユン・ガンチョルここにあり。存在感を示してくれた試合でした。ありがとうガンチョル!がんばってガンチョル!パチンコはもうすぐ規則改正があって色々変わるよガンチョル!

◎1本目
<王者>◯西村修(11分26秒、足4の字固め)✕ユン・ガンチョル<挑戦者>
◎2本目
<挑戦者>◯ユン・ガンチョル(5分11秒、片エビ固め)✕西村修<王者>
※一本足頭突き
◎3本目
<王者>◯西村修(2分34秒、回転エビ固め)✕ユン・ガンチョル<挑戦者>
※2-1で王者が防衛に成功

 第7試合 ダブルメインイベント第1試合(60分1本勝負)

ロビー・ダイナマイト&UTAMAROvs鈴木秀樹&松本崇寿

ロビー・ダイナマイトはかなりレスリングができる選手。先発した鈴木秀樹との序盤のグラウンドの攻防はかなり見どころがありました。

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この時点で22:00近かったので、UTAMAROが結構時間使って入場してきたのに比べ、鈴木秀樹はさっさと入場。試合自体も比較的あっさりと6分で終了。正直もっと長尺で見たかった試合。6分だとまだ「予告編」的な感じになってしまっていました。ロビー・ダイナマイトもUTAMAROもまた見たいレスラーでした。試合後になぜか鈴木秀樹が松本の帯を振り回して大暴れ。謎の激キレをみせてました。謎。

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した。また、松本崇寿も柔術のテクニックを見せてくれました。6分の中に色んな要素が詰まった好試合。次回興行があったらぜひまた見たい、再戦して欲しいカードでした。

◯ロビー・ダイナマイト&UTAMARO
(6分53秒、ツームストーン・パイルドライバー→エビ固め)
鈴木秀樹&✕松本崇寿

第8試合 ダブルメインイベント第2試合(60分1本勝負)

ブロディ・スティール&カウボーイ・マイク・ヒューズvsKENSO&宮本和志

そしていよいよ最終試合。もう試合開始時で22:00を超え、終了時間が気になるところですが、ブロディ・スティール&マイク・ヒューズがまだ見ぬ強豪、とにかくデカい二人。宮本もパンパンの身体でアピール、KENSOも身体の張りは3人に劣りますが大型選手。2メートル級の日本人、外国人選手が集まった大型タッグマッチがメインイベントとなりました。

 DSWのコンセプトは昔ながらのプロレス、デカい外人と日本人の対決を見せる、というところ。メインはまさにこのコンセプトを体現した試合。スティールもヒューズも大きいけれど動ける選手、宮本&KENSOとバチンバチンぶつかり合う迫力満点の試合を繰り広げます。

メインにふさわしい、スケールの大きい試合は大味さもありましたが迫力満点。スティールがKENSOをフルネルソンでギブアップを奪う、という「いつの試合だ」みたいな決まり手ではありましたが、しかしそれでもさすがの説得力。スティールのマッスルボディならギブ取れるだろう、と思わせる肉体。基本的かつ説得力のあるメインを見せてくれました。

◯ブロディ・スティール&カウボーイ・マイク・ヒューズ(15分28秒、フルネルソン)✕KENSO&宮本和志

こうして試合はすべて終了しましたが、宮本が出場選手たち、ジミー、ターザンらを呼び込んでリング上に。そしてここからまずターザン山本が挨拶、というかアジテーションモードに、それからジミー鈴木の挨拶。

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ジミーが「身上つぶしちゃうよ、このままいったら・・・。」とボヤきつつも観客への感謝とDSWの終了を報告。しかしそこでターザンが爆発。なぜか「DSWが無くなったら、俺が上がるリングはどこになるんだよ!」いや、あんたレスラーじゃないから!しかし謎の説得力。そしてジミーはDSWは終わるけど新しい興行を立ち上げることを宣言!その名もTCW(トーキョー・チャンピオン・レスリング)すかさず観客から「TCW!TCW!TCW!TCW!TCW!」と大チャント、感極まるジミー。ちなみに興行は9月を予定しているそうです。テンション上がって吠えるターザン。なぜかハイジ・カトリーヌが「アリガト~」と叫びつつ、会場がTCWコールに包まれる中、撤収時間を意識しつつ興行は終了していったのです。めでたしめでたし。

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こうして幕を閉じていったDSW最終興行(厳密に言えばジミー鈴木が離れるだけで、DSW自体は継続する可能性もなくはないですが)この、有名団体でもない、大企業がバックについているわけでもない興行が400人近い観客を集めて大成功に終わりました。

これはひとえに「ジミー鈴木という男の夢を見てみたい」という観客の感情を掘り起こしたことからではないかと思います。60人超という過剰なレスラー人数、たった1日の興行のために外国人選手を呼ぶこだわり、もしこれが採算を考えてバランスを取った興行だったらここまでの熱は生まなかったはず。ガンダーラ鈴木、ジミー鈴木の2人で250万を用意し、新木場のキャパを考えると100万の赤字というこの狂った興行。自分のやりたいことをやりきる、という高い志、向こう見ずに突っ走る姿をtwitter等で発信したことで興味を生み、この集客につながったのではないでしょうか。

この「一夜の夢」のようなDSW最終興行。次のTCWはどうなるかまだ未知数ですが、心の底から「夢見せてくれてありがとう」とジミー鈴木に感謝しつつ、このエントリの締めとしたいと思います。いや~、面白かった! 

Gスピリッツ Vol.46 (タツミムック)

Gスピリッツ Vol.46 (タツミムック)

 

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