12月27日、新木場1st RINGへの道
12月27日、新木場1st RINGで行われたハードヒット&全日本プロレスの昼夜興行を観戦してきました。直前までちゃんと仕事を休めるかどうかわからなかったんですが、無事休暇となったので前日に原宿パイルドライバーでチケット購入。鈴木みのる看板がドーン!となってました。インパクトよ!
お店にちょうどいらした佐藤光留選手からチケット購入。日々のコロナ感染者数を見ていると本当に開催できるか胃が痛くなる、という話、そして明日は寒くなるし、換気のためにシャッターを開けないといけないから防寒をしっかりしてきてください、と念をおされました。ちなみに、前回の昼夜興行は夏の富士通スタジアム川崎。結局どちらも過酷な環境での興行になりました。我々は過酷な状況でしか興行しない!と冗談交じりに話されていた佐藤光留選手。誠実に対応していただきました。テンション上がる!
ダークマッチ~挨拶
そして12月27日当日。12:00開場、13:00本戦開始のため、12:30頃入場したらすでにダークマッチが行われてました。ダークマッチは1ラウンドで決着つかなかったらもう1ラウンド延長線、という形式。試合開始前のダークマッチは本田竜輝vs中台戦とSUSHIvs井土徹也の二試合。いずれも延長線までいっての引き分けでした。
中台戦の鋭い打撃を食らいつつもがむしゃらに倒して食らいつく本田竜輝、井土徹也の蹴りを受けながら倒すも極めきれずに悔しがるSUSHIが印象的でした。
そしてダークマッチ終了後に佐藤光留挨拶。まずコロナ禍の中で来場した観客に感謝を表明してから、自由度を増すプロレス界の中、ルールを制限して、縛った中でプロレスラーの強さを表現しようとしたハードヒットがこんなにコロナに縛られるとは思わなかった、とボヤキも。そして不要不急といわれがちなプロレス&格闘技がピンチな中、その中でも必要のないスタイルと呼ばれたハードヒットを守るために全力で戦う、と決意表明。
「ぜひ、最後まで、声は出せませんが、応援をよろしくお願いします」
第1試合~セミファイナル
第1試合 シングルマッチ 10分1本勝負
○飯塚優(HEAT-UP)
(14秒 腕ひしぎ十字固め)
✕田馬場貴裕(IMPACT)
先日HEAT-UP離脱、GLEAT入りを表明した飯塚登場。イケメン!
試合開始と同時に体重を利して打撃のラッシュをかける田馬場、飯塚後退するも電光石火の飛びつき腕十字で一本!14秒!GLEAT移籍決定後のハードヒット初戦を勝利で飾りました。
この試合で思い出したのが成瀬昌由が新日本登場直後に行われたケンドー・カシンとのIWGPジュニア選手権。その試合もラッシュをかける成瀬に電光石火の飛びつき腕十字でカシン勝利。いきなりインパクトを残す試合で印象つけました。
ちなみにGLEAT運営元のLIDET株式会社取締役社長、鈴木氏も来場されてました。さぞド肝抜かれたかと思いきや
#ハードヒット 初観戦でした。
— 鈴木裕之 (@LIDET_Suzuki) 2020年12月27日
またチケットを購入して観戦したいと思うとてもfucking good!な大会でした。
私達と比べられる理由もよくわかりましたし、全試合素晴らしい緊張感でした。今日は勉強をさせていただきました。
飯塚優選手の試合はスマホを見ているうちに終わってましたが…😅 pic.twitter.com/0dH33VPtyI
んあ~。
まあ私もオカダ・カズチカの凱旋試合でスマホ見てたときにフィニッsh(以下略)
第2試合 KING of HARD HIT tournament準決勝 10分1本勝負
○和田拓也(フリー)
(4分50秒 腕ひしぎ十字固め)
✕松本崇寿(リバーサルジム立川ALPHA)
前回は岡田剛史と凄い寝技の攻防を繰り広げた松本、今回も寝技でのフィニッシュを狙っていきますが、それを打撃を絡めた総合力で対処していく和田拓也、という構図。
和田は打撃から、松本はしのいで寝技を狙っていく展開。グラウンドでの攻防では松本がいい体勢を何度か取り、飛びついてのオモプラッタ(始めてみた!鮮やかでした!)でエスケープを奪うも、和田拓也がローキックの連打で攻め込み、松本がアームロックで反撃しようとしたところを一瞬の腕ひしぎで切りかえして一本勝ち!本当に「電光石火」でした。和田拓也トーナメント決勝進出!
第3試合 KING of HARD HIT tournament準決勝 10分1本勝負
○ 関根シュレック秀樹(ボンサイ柔術)
(1分40秒 変形ノースサウスチョーク)
✕ランボー川村(パンクラスイズム横浜)
とりあえずシュレックの入場を撮影したらモンスター感凄かった。
ランボー川村のランボーっぷりが凄い。銃も薬莢もレフェリーに外すように言われるも外さず、なんとか外してようやく試合開始。このなりきりっぷり!
初っ端からバチバチ殴り合うふたり。さすがに打撃だと有利なランボー川村。ブンブン掌底を振り回して的確にヒットさせていく。しかしシュレックも不器用ながらそのパワーでブン回し、両者ダウンを喫する展開に。なんとか立ち上がって激しく打ち合うも、捕まえたシュレックが川村にネックロックからノースサウスに捕らえて締め上げてタップを奪う。激しい試合!あっというまに,嵐のように終わった試合でした。
ドヤ!これで決勝戦は和田拓也vs関根”シュレック”秀樹!
第4試合 グラップリングタッグマッチ 15分1本勝負
阿部諦道(浄土宗西山深草派)&○佐久田俊行(フリー)
(8分23秒 スリーパーホールド)
田村男児(全日本プロレス)&✕若松大樹(2AW)
なんと、常連の阿部はともかくデスマッチメインで活躍、最近はフリーダムズで活躍する佐久田が初ハードヒット。これは注目。
佐久田は両足タックルを見せたり、フロントネックロックを見せるなどハードヒットでもしっかりと魅せる。田村男児が阿部をサイドスープレックスでブン投げるなど地力を見せるも、佐久田が若松をスリーパーで捉え勝利。新たな面が見えた試合でした。
第5試合 マドレーヌのぷるぷる玩具&当たり前田のニールキック&押し掛け座敷童presents コロナ・プレミア・インターコンチネンタル王座選手権試合 ハードヒットルール 10分1本勝負
○(C)ヨシタツ(全日本プロレス)
7分4秒 TKO(レフェリーストップ)
● [挑戦者]岡田剛史(TKエスペランサ)
※ヨシタツが王座防衛に成功。
なんかタイトルマッチだったヨシタツVS岡田剛史。なんかフワフワしたというか、あんまりハードヒットっぽくない空気感からヨシタツがコーナーからのコードブレイカーでTKO勝ち。意外すぎて写真撮ってなかった。あと、提供とタイトル名のクセがすごすぎて情報が何も入ってきませんでした。
そしてここで休憩。休憩中のダークマッチで交通事故で長期欠場だった鶴巻伸洋選手が復帰戦!服部健太選手と引き分けたものの感動的でした。これからどんどん試合して頂きたい。応援してます!
休憩明け~メインイベント
第6試合 キックボクシングルール 60kg契約 3分3R(肘無し)
△ 唐澤志陽(ベストボディジャパン)
(3R 引き分け)
△ 磯山恒基(ランボー川村行徳GG駐屯地)
この日唯一のキックボクシングルール。序盤は磯山選手のパンチがバンバン入って唐澤選手がフラつく場面もありましたが、その後盛り返してバチバチの殴り合いでドロー。アツくなりました。打撃もイイ!ただ私の知識量だとこのくらいの表現が限界です。
セミファイナル 佐藤光留デビュー20周年記念試合
グラップリングマッチ 20分1本勝負
○鈴木みのる(パンクラスMISSION)
(11分50秒 逆片エビ固め)
✕佐藤光留(パンクラスMISSION)
そしていよいよセミファイナル。鈴木みのるVS佐藤光留!さすがに鈴木みのる、入場時からオーラが違います。そして、試合が始まっても新日本での顔とは違うリラックスした鈴木みのる。グラップリングマッチながらもローキックを放っていったり、佐藤光留の足を思いっきり踏みに行って怒られたり、和田京平とのやりとりを楽しむなど好き放題だった鈴木みのる。凄く楽しそうに闘ってました。
光留もツッコミつつ対抗していき、徐々にしっかりとした関節技の攻防に。圧倒されつつもなんとか一矢報いようとする佐藤光留。粘りを見せますが、みのるのエグすぎる逆エビに沈みました。この反り!この顔!怖すぎる!。鈴木みのるの凄み、お茶目さ、寝技を堪能した試合でした。
メインイベント KING of HARD HIT tournament決勝 15分1本勝負
○和田拓也(フリー)
10分50秒 ヒザ十字固め
✕関根シュレック秀樹(ボンサイ柔術)
※和田拓也が第1回KING of HARD HIT tournament優勝
そしていよいよメインイベント。さすがに両者気合が入ります。しかし気合が入ったシュレックが怖い。並の人間ならこれを見て裸足で逃げ出す迫力。
試合開始とともにハイ、ローと打撃でイニチアシブを取りに行く和田、受けつつも寝技で対抗していく関根。さすがに緊迫感が走ります。それでも打撃を散らしていく和田拓也が優勢か。しかし頑丈な関根。倒すまでには至りません。
なんとか捕まえ、関根が最初に腕十字でエスケープを奪う展開に。しかしここから和田が盛り返し、キック連打から一気にヒザ十字固めに繋いで一本勝ち!まさかの寝技で優勝は和田拓也!さすがの総合力を見せつけました!快勝!
そしてシュレックが和田の手を上げて健闘をたたえ、和田がマイクを取ります。
まず視聴者(ニコプロ生中継されてました)と観客への感謝を述べ、5年半前からハードヒットに参戦していたけどタイトルを獲るとは思わなかった、と思いを吐露。そして
「どっかの団体の、赤いパンツの頑固者。Uを掲げてやってるんだけど。この5年間、お客さんも来ていただいて、ここまでやってきたのはハードヒットだと思ってます。」
と、GLEAT、というか田村潔司にチクリ。ハードヒットを背負う気概を見せてくれました。そして、青木篤志に優勝を報告。
明日から、また、生きるぞ!
と、船木~北岡と、パンクラスに伝わるフレーズで興行を締めました。
まとめ
こうしてパンクラスを感じる興行になったハードヒット。この「パンクラス」を感じる台詞が主催の佐藤光留ではなく和田拓也から、そして鈴木みのるが参戦している興行で発されたことに意味があると思います。
コロナ禍の中、興行を行って観客もほぼ満員でトーナメントも成功に終わったハードヒット。和田拓也が田村潔司に言及したことで(本人は喧嘩をするつもりはない、と話していますが)何かしらの化学反応があるのか。ハードヒットの「こだわり」がどこまで世間に広がっていくのか。「チャンピオン」となった和田拓也が今後どういう闘いを繰り広げていくのか。そして佐藤光留がハードヒットをやっていく、という執念。「パンクラス」という闘いを感じさせられたハードヒット新木場大会でした。改めて
明日から、また、生きるぞ!