男マンの日記

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木谷オーナー涙の訴え!新日本プロレスよ!スターダムを見習え!?

木谷オーナー涙の訴え!新日本プロレス戦略発表会議を振り返る

だいぶ前になりましたが、7月7日に行われた「新日本プロレス戦略発表会」が行われ、そこで木谷オーナーの挨拶がありました。その挨拶が話題になっていたので振り返ろうと思います。ちなみに新日本プロレスのサイトで全文が読めますので興味ある方はこちらご参照ください。

www.njpw.co.jp

 

 

新日本プロレスよ、スターダムを見習え!男子プロレスのシステム改革

木谷オーナーが話した内容は、新日本プロレスの現状についての不満とどうやって改革していくか、という話。まずは、Youtubeチャンネルの登録数について。WWEとの比較でさらなる可能性について言及しました。

新日本たしかにがんばってる。アメリカで2500人とか3000人集めてる。すごいことですよ。有名な(日本の)ロックバンドがアメリカでやったって2000人しか集まらないんですよ。そういう中で、日本のエンタメもスポーツもアメリカで3000人なんて集めてないんですよね。しかも日本からほとんど行ってない。すごいことですよ。でも、新日本のYouTubeチャンネル、まだ100万行ってないくらいですよ。

このコロナ期間にWWEのYouTubeチャンネルとか、もう少しで1億いっちゃうんですよね。いくら日本語と英語で人口が10何倍、20倍違うといっても、差が開きすぎ、と思うんですよ。まだまだできること、いっぱいあるはずなんですよね。

一ファンとして「古い!変化を嫌ってる!固い!」と語る木谷オーナー。ただYOUTUBEの対策に関しては具体的なものはありませんでしたが、ここから具体的なところに踏み込んでいきます。

あの、もっともっと、いいものをマネればいいと思うんですよね。僕はいま、スターダムをやってるじゃないですか。19歳、20歳のAZMさんとか(スターライト・)キッドちゃんとか、すごいプロレスも巧いし、話してても大人なんですよね。なぜだかわかりますか? 初めたのが早いからですよ。AZMさんなんか小学校5年生から入門してやってるんですよ。だから、業界歴10年なんですよ。たしかにわかりますよ。プロレスって難しいスポーツだと思うんですよ。

ですから一人前になるまで時間がかかる。だったら、始める年齢をもっと早くするという発想になぜならないか。高校から入門してもいいと思うんですよ。入門しながら高校に通えばいいと思うんですよ。で、卒業するときにこのままプロレスの道に進むのか、もしくは大学いくのか、就職いくのか、その時点であらためて考えてもいいと思うんですよね。僕はやっぱり、入門する年齢を早くすれば早くするほど。オカダ選手は中学卒業してもう、メキシコ行ったりしてるわけですよね。だから、いまの時代に合わせて。二十歳で自己プロデュースして売れてる人、世の中、芸事でもスポーツでも、いくらでもいるわけですよね。もっともっと、早くすべきですね。

ここからはスターダムを成功例として引き合いに出し、まずは選手のデビュー年齢を早くすること、早いうちから選手を獲得し、育てていくべき、という話。

確かに女子プロレスラーより男子プロレスラーのほうがデビューが遅い場合が多いのは確か。しかしそれは、男子のほうが柔道、レスリング等アマチュアスポーツを学生時代に経験してからプロレス入りする選手が多く、それが定番の流れとなっているから。確かに女子プロレスはデビューの早い選手が多く、スターダムは確かに中学、高校に通学しながら選手として活躍する流れが出来ていたり、プロレスリング我闘雲舞、アイスリボンでは一般人のための「プロレス教室」があり、そこからデビューする選手も多いため男子レスラーのデビューよりは門戸が大きく開かれています。

 

また、男子でもプロレスリングHEAT-UPでは道場でのプロレス教室があって、佐藤大地選手は中学生デビュー。DDTプロレスリングでも10代の選手をデビューさせる「DDTEEENプロジェクト」を行うなど、広く選手を集めようと工夫をこらしています。

木谷オーナーが日本のインディ団体を観察してるかはわかりませんが、新日本以外の団体も若いレスラーを発掘し、ある程度将来を考え、安全性にも配慮しながら若い選手を発掘しようと力を入れています。

 

ただ、新日本プロレスが若いレスラーを採用していこうとした場合に、まず新日本の本戦に出していくのか。それとも若手興行的なものをやっていくのか。女子より男子のほうが身長、体重等でのレスラーの身体に対してのハードルが高く、いわゆる「プロレスラーの身体」になるのに時間がかかるのも確かなので、その点をどうするか。まだ成長途中の身体にどのような練習が良いのか、食生活等をどこまで「レスラー用」にしていいのか。考えることは沢山ありそうです。

 

 

そしてこの点とも関係してきますが、新人レスラーのデビューの仕方に関しても一言。

やっぱり昔ながらの、もともとプロレスって相撲部屋から来てるところがあるじゃないですか。弟子入りして縦社会で、デビューして黒パンツ履いて丸坊主にしてっていう無個性から始まってるんですね。それはそれでいいところもあると思います。そのあと、色がつくことによって、お客さんも成長が実感できる部分もあると思いますけど。

まず個性をなくすことから始めるのって、もうこれ、いったいいつの話だって話ですよね。100年前、150年までの発想ですよ。まずは無個性から。それは日本の工業化社会のときに、均一の歯車のほうが便利だからだったんですよ。いまは個性をどんだけ出すかって時代ですよね。ですから、最初は一瞬、無個性でいいと思いますよ。でも、どんどんどんどん個性を出せるような場を、積極的に短期間に作って上げるべきかなと考えてます。

これは言葉だけ聞くとそうかな、とも思います。確かに今の新日本プロレスはヤングライオンとしてデビューし、そこから切磋琢磨してから海外遠征。そして海外遠征でしっかりキャラクターをつけてから日本凱旋、という流れができあがっていました。

しかし、ここ最近この流れで成功した!っていうレスラーがどれだけいるのか?という疑問が生まれることも確か。グレート-O-カーンは成功例だと思いますが、他にヘビー級のスターレスラーが海外遠征から生まれたか?というとあまり見当たらない。

ヤングライオン自体も高齢化し、20代後半でヤングライオンというレスラーも出てきた昨今、確かにヤングライオン以外のルート、いきなり海外遠征とか、最初からキャラクターを付けてデビューする、というルートもあってもいいように思います。

しかしたしかに女子プロレスラーは仙女、Merverousといった昔ながらの女子プロレスを大事にしている団体以外は最初からキャラクターを大事にし、コスチュームもトップレスラーと変わらぬ派手さで新人レスラーをデビューさせることが多くなっています。

そして男子プロレスでもインディー団体では相撲出身なら相撲キャラ等最初からキャラクターをつけてデビューさせることが増えています。木谷オーナーの新日本プロレスに対する懸念は、スターダムもそうですが、新日本プロレスがインディ団体の方針を上手く取り入れ、工夫していけば解消される部分も多そうです。

 

 

まとめ

結果、木谷オーナーの訴えは

新日本プロレスよ、スターダムを見習え!

だけではなく

新日本プロレスよ、インディー、女子団体からも学べ!

なのではないでしょうか。

最後に木谷オーナーの締めの言葉を引用しておきます。この過剰な新日本プロレス愛。今後新日本プロレスへの影響力を強めたい、という意思も感じる今回のメッセージでしたが、それがどのような影響を新日本プロレスに与えるか。50周年を迎える新日本プロレスを期待しつつ見ていきたいと思います。こちらからは以上です。

僕がここまでこだわるのは、僕が47年前に新日本プロレスから、猪木さんから夢とか感動とか勇気とか未来を与えてもらったように。(涙ながらに)僕がプロレスファンのみなさんに、夢とか勇気とか感動を与えたい。生きる元気をそこから得てほしい。未来に大きな企業を作った人が、新日本プロレスのおかげで作れました。ビッグなスターになった人が、新日本プロレスがきっかけにこの道を選びました。いまたいへんな境遇の人が、新日本プロレスがきっかけで立ち直ることができました。家族が仲良くなりました、絆が深まりました、友だとと再び仲良くなることができました。そんなきっかけが作りたいんです!(場内拍手)。