男マンの日記

マンガ、落語、お笑い、プロレス、格闘技を愛するCG屋の日記。

1・4新日本プロレス東京ドーム大会!なんといってもケニーVSオスプレイ!激しさの先にあったもの

年明けはやっぱり1・4東京ドーム!厳選されたメンバーの激闘とは!

1月4日、新日本プロレス東京ドーム大会を新日本プロレスワールドで観戦しました。

その前日には帰省していて、昼頃出て夕方頃に帰宅。疲れててちょっと寝てたので、第二試合から配信を見始めました。

 

色々と見どころはある興行でした。1・1のノアとは違い、所属レスラー全員が出るわけではない1・4。それだけにタイトルマッチも多く、洗練されている印象を受けました。

第二試合、中野たむvsKAIRIのIWGP女子選手権試合。5分という短い試合タイムでありながら、互いのフィニッシュを繰り出していき、観客に刺さる試合。インセインエルボーで決着しましたが、中野たむも持ち味を発揮していた、密度の濃い試合だった用に思います。新日本プロレスの中でスターダムを印象つけるには十分なクオリティ。しかもその後元サーシャ・バンクス、現メルセデス・モネの乱入。濃厚な女子プロレス空間を限られた時間で見せてくれました。

 

第三試合、FTRが日本に登場するだけで満足感ありましたが、破れはしたもののその味は十分に堪能できました。なんというか、90年代新日本で重宝されそうな。メインの6人タッグで長州にあっさりとフォールされそうというか。ザ・ガイジンレスラーっぷりに痺れました。YOSHI-HASHI、後藤も観客をしっかりと掴んだいい試合でした。

第四試合、ザックと成田のNJPW WORLD王座決定トーナメント決勝。とりあえず気になったのは成田蓮の「ジェネリック柴田勝頼」っぷり。ファイトっぷりもまんま柴田で、ザックが勝って心から良かった、と思える試合でした。成田、みのると合流するらしいですが、ストロングスタイルをどう解釈していくのか。とりあえず柴田と離れたほうがいいと思いますが・・・。ファイトスタイル的に。

 

第五試合はちょっと家の用事をしていて見ていなかったので割愛。第六試合の武藤敬司新日本ラストマッチではまず海野翔太が棚橋そっくりなのか内藤そっくりなのかはっきりしてほしかった。なんか、変なアイコラ見てるようでゾワッとする時がありました。

あとBUSHIの役回りが色々と不憫だなと。でもちゃんと海野を立てるところが新日本だなと。あと海野のデスライダー、清宮のシャイニングウィザードくらいの借り物感を感じちゃいました。

 

第七試合は4WAYのIWGPジュニアタイトルマッチ。勝ったのはヒロムでしたが、とにかく終盤のマスター・ワト無双が印象的でした。あとなぜかちょっと長く感じたというか、目まぐるしい攻防ではあったんですが4WAYはさすがに多いのかな、という印象でした。

 

 

激しさの先にあったのは何か?ケニー・オメガVSウィル・オスプレイ

そして、この日最も印象に残ったというか、自分の記憶を全部塗りつぶしたようなインパクトだったのはセミファイナルのUSヘビー級選手権、ケニー・オメガVSウィル・オスプレイでした。

一言でいうと「激しい試合の向こう側」AEWがベースに置くアメリカン・インディ的スタイルをよりアスリート的にもハードコア的にも激しく、最高の実力者である二人が突き詰めたような試合でした。

 

初めは一点集中、ケニーの腰攻め、オスプレイの首攻めから始まりますが攻防は徐々にエスカレート。ケニーの場外テーブルクラッシュのフットスタンプを皮切りに、むき出しのコーナめがけたDDT、ノータッチトペ、ドラゴンスープレックスとたたみかけ、ダブルアーム式パイルドライバー、雪崩式のクロイツ・ラス、後頭部へのVトリガーと大流血のオスプレイに公開処刑のような趣。

オスプレイもケニーにしがみついて抵抗、シットダウン式パワーボム、ヒドウンブレイドを後ろから前から連発。スタイルズクラッシュを放ってケニーを挑発してさらにパットを外してのヒドゥンブレイド。とにかく激しい技をこれでもか!と連発。しかしそれだけの互いへの過剰な感情があるのが表情から伝わってくる。技の激しさと感情の激しさがしっかりと比例しているから見ていて高揚が止まらない!

止まらないエルボーの打ち合いが何十発も続いたあと、クロスアームスープレックスからカミゴェの体勢に!そこからオスプレイの顔がアップになり、憎々しげに唾を吐く!痺れる絵!言うまでもなく飯伏幸太のフィニッシャーであるカミゴェをオスプレイに食らわせたケニー、片翼の天使でカウント3を奪いました。

 

とにかく凄かった。10分経過以降はずっと「スゲー!」が続いていたように思います。ボロ雑巾のようにケニーにやられるオスプレイ、スーパーヒールモードで残酷な笑みを浮かべてオスプレイをボコボコにするケニー、そこからなんとかしがみつき、憎しみに溢れた視線でケニーを睨みつけるオスプレイ、唾をはいた場面では本当にゾクゾクッ!と背筋が凍るような衝撃がありました。

個人的には1・1の中邑VSムタに並ぶくらいの今年ベストバウト候補だと思いました。たしかに激しい技は多かったですが、理不尽に頭から落とし続けるような試合ではなく、ハードコア的な激しさ、アスリート的な激しさがあった試合だったように思います。

Twitterを見ているとこの「激しさ」に批判的な人もいましたが、しかしながらこの「激しさ」があったからこそ、ケニーのオスプレイへの憎々しい表情、オスプレイのケニーへの唾吐きの絵がすごい場面として立ち上がってきたのも確か。互いへの感情の表現でもあり、二人のプロレスに没入するための「激しさ」はこの二人の試合には必要不可欠だったと思います。本当に二人共凄かった。凄いもの見せてくれました。

 

 

メインを制したのはオカダ!新日本プロレスの明日はどっちだ!

そしてメインイベントはIWGP世界ヘビー選手権、オカダ・カズチカVSジェイ・ホワイト。セミファイナルとは一転して、この試合はまさに今の新日本プロレスのメインスタイルの最高峰を行くような試合でした。

セミがアメリカン・インディのスタイルとすると、メインはアメリカン・メジャースタイルと言うべきか。基本技から入って心理戦のかけひきで魅せていき、最後はフィニッシャーの切り返し合戦。とにかくジェイの上手さが終始光った好勝負でしたが、レインメーカーで試合を決めたのはオカダ・カズチカ。涙のマイクで興行を締めました。

 

観客も2万人台と、去年、一昨年の倍以上となった今年の東京ドーム大会。内容もバラエティに富んでいて面白かったし、今年は何と言ってもケニーVSオスプレイのインパクトが凄すぎました。メインのオカダVSジェイも良かったですが、存在感としてはセミが一番でした。

ただ、あのハードコアなスタイルはあくまでも傍流で、オカダVSジェイのスタイルが今後も新日本プロレスの主流になるはず。そのほうが多くのプロレスファンに受け入れられるのは確かでしょう。

でも今年のドームではケニーVSオスプレイの激闘が見れた、というのは忘れられない。しっかりと心に刻んでおこうと思います。二人共凄すぎた!