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男マンの日記

マンガ、落語、お笑い、プロレス、格闘技を愛するCG屋の日記。

春日太一「あかんやつら~東映京都撮影所血風録~」を読んで。

今更感ちょっとありますが、時代劇研究家の春日太一さんの著書、「あかんやつら~東映京都撮影所血風録~」を読みました。

あかんやつら 東映京都撮影所血風録

あかんやつら 東映京都撮影所血風録

 

 東映社長から社員、監督、俳優、職人、とにかくクセが凄い人たちが我をぶつけあう歴史。時代の流れに乗って作る映画のスタイルを次々と変えていき、徐々に時代遅れになっていく悲哀、これはまさにプロレス的要素に満ちた物語と言えるのではないか。東映が時代劇から任侠映画、ヤクザ抗争モノ、エロ、カラテ映画と時代に合わせて次々と作風を変えていく様はまさに猪木が新日本プロレスを立ち上げ、ストロングスタイルから日本人抗争、大量離脱、マシン軍団、海賊男、UWF、格闘技路線とスタイルを変えてきた新日本プロレスとも重なる。そしてその登場人物は

「夜の帝王」マキノ光雄

「鬼」岡田茂

鉄腕アトム結束信二

他にも深作 欣二、千葉真一菅原文太等、キャラの立ちまくった登場人物達がそれぞれの思惑、それぞれの方法で映画を追求し、対立し、和解していくさまが撮影所を舞台にして描かれている、これは大河ドラマだしキャラクタープロレスでもある。レスラーのハッタリを効かせたエピソードより「濃い」エピソードが次々と出てくる、まさに読み応えのある本でした。

 

ヤクザとの関わりまで赤裸々に描かれたこの本、コクのある一冊でした。素晴らしい。

 

ただ、現在の東映撮影所については少し哀しくなる現状がある。棚橋を中心に暗黒期を乗り越えた新日本プロレスのように、ここを乗り切り、新たな希望を見出してほしいものだ、と最後締めておきます、はい。

天才 勝新太郎 (文春新書)

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仁義なき日本沈没―東宝VS.東映の戦後サバイバル (新潮新書)

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時代劇は死なず!―京都太秦の「職人」たち (集英社新書)

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 まだまだ埋蔵量のありそうな春日太一。時代劇以外の本もどこかで読んで見たいと思ってます。