男マンの日記

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ダイナマイト・キッド死去で脳裏に蘇る。あのときの全日本プロレス。

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プロレスラーのダイナマイト・キッド(本名トーマス・ビリントン)が2018年12月5日、60歳の誕生日を迎えたその日に亡くなった、と報道されました。

 

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ダイナマイト・キッドといえば有名なのはなんといっても有名なのは藤波辰巳や初代タイガーマスクとの抗争劇。特にタイガーマスクとの名勝負の数々は、日本にジュニアヘビー級を確立させるきっかけにもなりました。日本にジュニアヘビーを作り上げた功労者、と言っていいでしょう。晩年はステロイド、鎮痛剤等の後遺症で苦しみ、車椅子生活となっていました。

 

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しかしながら、私自身がプロレスを見始めたのは当時中学生だった1980年代後半くらいから。全日本プロレス、新日本プロレス、全日本女子プロレス。当時TVで見ることが出来たこの3団体を追いかけ始めました。なので、新日本時代のダイナマイト・キッドは知らず、高校~大学時代に後追いでビデオで見て知りました。

 

 

 

私の中のダイナマイト・キッドは、全日本プロレス時代。当初はデイビーボーイ・スミスと組んでブリティッシュ・ブルドッグスとして活躍していました。

当時は外国人タッグ天国だった全日本プロレス。スタン・ハンセン&ダニー・スパイビー組、アブドーラ・ザ・ブッチャー&ジャイアント・キマラ組、テリー・ゴーディー&スティーブ・ウイリアムス組といったスーパーヘビー級タッグに加え、カンナム・エキスプレス(ダニー・クロファット&ダグ・ファーナス)、ファンタスティックス(トミー・ロジャース&ボビー・フルトン)、マレンコ兄弟(ジョー・マレンコ、ディーン・マレンコ)、今思うと華やかな顔ぶれが全日本プロレスに参加し、タッグ戦線を賑わせていました。

ヘビーにしては軽めの(特にダイナマイト・キッドが)ブリティッシュ・ブルドッグス。しかしだいぶいい扱いを受け、メインどころで活躍していたように思います。

 


キッド、スミス vs マレンコブラザーズ

 

しかし、同時にジャンボ鶴田を初めて三沢光晴が破り、三沢光晴、川田利明、小橋建太、菊地毅の超世代軍がジャンボ鶴田、田上明、渕正信、小川良成の正規軍と終わりなき抗争を繰り広げ、日本人対決が盛り上がっていた時代でした。なので、外国人同士というよりは日本人対決だったり、超世代軍が外国人タッグに挑む、乗り越える、というストーリーに焦点が当たっていました。私自身も超世代軍に思い入れて応援していたので、さほど外国人タッグには注目していませんでした。

 

その中で、全日本プロレスでのブリティッシュ・ブルドッグスは徐々に存在感が薄れていき、気付いたらコンビ解散。ダイナマイト・キッドはジョニー・スミスと組み、アジアタッグ戦線を賑わせてベルトを巻いたりしていました。後から考えると、このときのダイナマイト・キッドは車椅子生活を送る原因となった椎間板の負傷(1986年)の後であり、増量したこともありますが、タイガー、藤波と渡り合った時からはだいぶスピードは落ちていました。しかし、得意技の高速ブレーンバスター、ダイビング・ヘッドバット(ヒザから落ちるようになりましたが)は健在。キレのある動きをみせていました。健康的で筋肉質な若者であるスミスに比べ、どこか影のあるベテランダイナマイト・キッド。スミスが徐々に全日本プロレスで存在感を増していくのと反対に、ダイナマイト・キッドは徐々に痩せていき、来日も減っていきました。そして、1991年に現役引退を発表。胴上げをされてファンの前から去っていきました。

 

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月日が経ち、当時の鶴田の年齢も超えた私ですが、今日ダイナマイト・キッドの訃報を聞き、プロレスを見始めた時の頃を思い出したので書いてみました。そのときの選手、ゴーディ、ウイリアムス、鶴田、三沢、命を落とすレスラーも増えてきました。そしてデイビーボーイ・スミス、ダイナマイト・キッドともに天に召されていきました。

 

レスラーが亡くなることでプロレスを見始めた頃のことを思い出すことは寂しいものですが、弟と一緒に居間のテレビにかじりついていた1975年生まれの私も43歳。もうそういう年齢になってきました。プロレスに出会えたことに感謝し、また思い出させてくれたことに感謝しつつ、ダイナマイト・キッドの冥福を祈ることにします。

 

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初代タイガーマスク (G SPIRITS ARCHIVES vol.1)

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