全日本プロレス恒例のJrヘビー級シングルリーグ戦、Jr.BATTLE OF GLORYが今年も行われ、W-1から参戦していた近藤修司の優勝で幕を閉じました。
そもそもJr.BATTLE OF GLORYは2014年から開始。すでに5回目のリーグ戦となり、2月シリーズの定番となっています。2014,2015年は鈴木鼓太郎、2016年は青木篤志、2017年は岩本煌史が優勝。そして今年の参加メンバーはこんな感じ。
参加選手紹介
Aブロック
青木篤志
近藤修司
岡田佑介
丸山敦
高尾蒼馬
佐藤恵一
Bブロック
岩本煌史
中島洋平
TAJIRI
佐藤光留
鈴木鼓太郎
藤田峰雄
なんといっても注目はチンコプロレス代表の藤田峰雄。黙ってればイケメン、WMF、ドラディション、ZERO1などの団体を渡り歩きテクニックも確かな実力派ですが、急所攻撃へのこだわりから「チンコプロレス」を旗揚げ。異能のプロレスラーがついに全日本プロレスに参戦してきました。
他にもDDTの高尾蒼馬、フリーながらも過去2回優勝の鈴木鼓太郎、W-1の近藤修司が参加した今年のリーグ戦。開催大会のダイジェストがほぼYOUTUBEに上がっているので、見ながら振り返っていきましょう。
各大会結果・感想
2・13 後楽園ホール大会
Jr. BATTLE OF GLORY 公式戦 Aブロック 20分1本勝負
○岡田佑介【1勝=2点】
4分25秒 変型フィッシャーマンバスター→片エビ固め
×佐藤恵一【1敗=0点】
Jr. BATTLE OF GLORY 公式戦 Bブロック 20分1本勝負
○中島洋平【1勝=2点】
4分01秒 高角度前方回転エビ固め
×鈴木鼓太郎【1敗=0点】
Jr. BATTLE OF GLORY 公式戦 Bブロック 20分1本勝負
○岩本煌史【1勝=2点】
10分52秒 孤高の芸術→エビ固め
×佐藤光留【1敗=0点】
Jr. BATTLE OF GLORY 公式戦 Aブロック 20分1本勝負
×青木篤志【1敗=0点】
13分29秒 キングコングラリアット→片エビ固め
○近藤修司【1勝=2点】
後楽園ホール大会で行われたリーグ戦初戦。まず岡田が佐藤に勝利したところで会場がドカンと沸き、中島が鼓太郎に勝つ番狂わせで大盛り上がり。しかし、全ての問題はメインイベントの後にありました。
青木からキングコングラリアットで勝利を収めた近藤。マイクを取った近藤は衝撃の一言を吐きます。
近藤「おい、全日本プロレスの客は、さぞ不愉快だろうなオイ。じゃあよ、そんなお前らに、一言二言聞かせてやるよ。俺は昔全日本プロレスに所属してた、ジュニアだった。ジュニアのベルトを巻いて、良い試合を沢山してきたよ。全日本に何年かいたけど、今の全日本ジュニア、1番よえーんだよ。以上!」
「全日本プロレスJrが一番弱い」発言。これで、いままでハッピーなムードだった興行が一気にバッドエンドに。と同時に、元全日本プロレスの近藤が、現W-1の「外敵」としての姿を表した瞬間でもありました。これで「打倒・近藤」というムードが生まれ、このリーグ戦のテーマが決まっていったのです。
2・14 伊勢崎大会
Jr. BATTLE OF GLORY 公式戦 Bブロック 20分1本勝負
○TAJIRI【1勝=2点】
7分08秒 回転エビ固め
×藤田峰雄【1敗=0点】
Jr. BATTLE OF GLORY 公式戦 Aブロック 20分1本勝負
○丸山敦【1勝=2点】
4分25秒 M5
×高尾蒼馬【1敗=0点】
Jr. BATTLE OF GLORY 公式戦 Bブロック 20分1本勝負
△岩本煌史【1勝1分=3点】
20分00秒 時間切れ引き分け
△鈴木鼓太郎【1敗1分=1点】
曲者同士の闘いとなったTAJIRI藤田戦は、金的から丸め込みを狙った藤田に毒霧発射から丸め込んでTAJIRIの勝利。相手の土俵に乗った上での1勝でした。
丸山は新しい丸め込み技で高尾から勝利、高尾は実力を出し切る前の悔しい敗北となりました。岩本VS鼓太郎は熱戦の上時間切れ引き分け。岩本は後楽園で佐藤光留に攻められた足が響いたか。鼓太郎はまだ1勝も出来ない苦しいスタートとなりました。
2・17 熊本大会
Jr. BATTLE OF GLORY 公式戦 Aブロック 20分1本勝負
×丸山敦【1勝1敗=2点】
4分33秒 翔破→片エビ固め
○佐藤恵一【1勝1敗=2点】
Jr. BATTLE OF GLORY 公式戦 Aブロック 20分1本勝負
×岡田佑介【1勝1敗=2点】
10分38秒 トラースキック→エビ固め
○高尾蒼馬【1勝1敗=2点】
Jr. BATTLE OF GLORY 公式戦 Bブロック 20分1本勝負
×中島洋平【1勝1敗=2点】
11分29秒 ジャンピングハイキック→片エビ固め
○佐藤光留【1勝1敗=2点】
熊本大会の公式戦は3試合。佐藤恵一が明らかに格上の丸山から短期決戦でワンチャン生かして勝利。岡田との一連の闘い以外でインパクトを残せたのは、本人がこれから全日本に上がる上で大きな勲章となるでしょう。
高尾は岡田に格上らしい闘いでしっかりと勝利。佐藤光留は中島をハイキックで撃破、この二試合は順当な結果となりました。
2・18 博多大会
Jr. BATTLE OF GLORY 公式戦 Aブロック 20分1本勝負
○高尾蒼馬【2勝1敗=4点】
6分53秒 ジントニック→エビ固め
×佐藤恵一【1勝2敗=2点】
Jr. BATTLE OF GLORY 公式戦 Bブロック 20分1本勝負
○岩本煌史【2勝1分=5点】
9分03秒 孤高の芸術→片エビ固め
×中島洋平【1勝2敗=2点】
Jr. BATTLE OF GLORY 公式戦 Bブロック 20分1本勝負
○TAJIRI【2勝=4点】
10分14秒 首固め
×佐藤光留【1勝2敗=2点】
Jr. BATTLE OF GLORY 公式戦 Aブロック 20分1本勝負
○青木篤志【1勝1敗=2点】
12分22秒 テキサスクローバーホールド
×丸山敦【1勝2敗=2点】
この日の大会はサムライTV中継があったためYOUTUBEの試合収録は無し。試合結果は比較的順当なものでしたが、青木VS丸山がやはりいい試合。青木の意地が垣間見える内容でした。青木はバックドロップ系、腕関節、足関節と多彩なフィニッシュを持っているのが強みかと。
2・19 大分大会
Jr. BATTLE OF GLORY 公式戦 Aブロック 20分1本勝負
○近藤修司【2勝=4点】
4分09秒 キングコングラリアット→片エビ固め
×佐藤恵一【1勝3敗=2点】
Jr. BATTLE OF GLORY 公式戦 Bブロック 20分1本勝負
×中島洋平【1勝3敗=2点】
6分33秒 スワントーンボム→片エビ固め
○藤田峰雄【1勝1敗=2点】
Jr. BATTLE OF GLORY 公式戦 Bブロック 20分1本勝負
×TAJIRI【2勝1敗=4点】
10分57秒 タイガードライバー→エビ固め
○鈴木鼓太郎【1勝1敗1分=3点】
「圧倒的な暴力」こと近藤が佐藤からあっさり勝利。さすがです。でもこの人、顔が優しいので厳しいこと言ってもどこか和んでしまうのが欠点か。藤田峰雄は普通に中島洋平に勝ってました。それでいいのか中島洋平。中島も以前よりは体型もガッチリしてるし強くなっていると思いますが。
TAJIRI鼓太郎は鼓太郎勝利。曲者をしっかりと仕留めた鼓太郎はようやく初勝利。なかなか今回は近藤という大ヒール出現で影が薄めになっている印象。どこかで所属になってほしいな~と思ってる私ですが、だいぶ身内感が出てきてる鼓太郎。存在感の出し方が逆に難しいのかな、と思ってしまいます。
2・20 宮崎大会
Jr. BATTLE OF GLORY 公式戦 Aブロック 20分1本勝負
○青木篤志【2勝1敗=4点】
5分07秒 テキサスクローバーホールド
×佐藤恵一【1勝4敗=2点】
Jr. BATTLE OF GLORY 公式戦 Aブロック 20分1本勝負
○近藤修司【3勝=6点】
2分19秒 キングコングラリアット→片エビ固め
×岡田佑介【1勝2敗=2点】
Jr. BATTLE OF GLORY 公式戦 Bブロック 20分1本勝負
×岩本煌史【2勝1敗1分=5点】
10分27秒 雁之助クラッチ
○藤田峰雄【2勝1敗=4点】
青木は佐藤に勝利。5分弱という勝負タイムですが、腰攻めを徹底的に行なってからテキサスクローバー、という教科書のような試合運び。一方近藤は岡田を139秒で圧殺。短い時間でしたが岡田も気持ちを見せてくれました。
そして優勝候補の岩本から藤田が雁之助クラッチで勝利。コメントも「勝負を決めたのは経験の差、プロレスの経験じゃないぞ!セックスの経験だ!」とさすがチンコプロレス代表。正直これからずっと定期参戦していただきたい。試合運びも確かだしテクニシャン。ここで藤田峰雄の魅力爆発か!?
リーグ戦とは全然関係ないですが、私はヨシタツがマイクで「We can do it!」観客シーン・・・からの「私がWe canと言ったらDo it!と言ってください」っていうことわりを入れるところが好きです。なんか一回ヘンな空気になるところがなんとも言えない。
2・22 福山大会
Jr. BATTLE OF GLORY 公式戦 Bブロック 20分1本勝負
○鈴木鼓太郎【2勝1敗1分=5点】
8分57秒 タイガードライバー→エビ固め
×藤田峰雄【2勝2敗=4点】
Jr. BATTLE OF GLORY 公式戦 Aブロック 20分1本勝負
○青木篤志【3勝1敗=6点】
7分16秒 腕固め
×岡田佑介【1勝3敗=2点】
Jr. BATTLE OF GLORY 公式戦 Bブロック 20分1本勝負
×中島洋平【1勝4敗=2点】
12分49秒 バズソーキック→片エビ固め
○TAJIRI【3勝1敗=6点】
鼓太郎、藤田の実力者対決は鼓太郎がしっかり勝利。そして青木VS岡田戦、岡田のアームドラッグを見てしっかりと伝統を受け継いでいることを感じたり。でも青柳のほうがやはり上手いですが。今回も青木は教育マッチ的な試合運び。バリエーション豊かな腕攻めからの最後は腕固め(永田が白目でやるやつ)で勝利。でも岡田も関節技で対抗したりとしっかり意地を見せてました。感情をはっきり技に乗せていけるのが岡田のいいところ。応援されるのがわかります。
TAJIRIは中島にしっかり勝利。TAJIRIがレフェリーを攻撃するバリエーションの豊かさよ。そしていつでもどこでも毒霧吐ける。その流れを色々持っているのがTAJIRIの強みでしょう。
Jr. BATTLE OF GLORY 公式戦 Aブロック 20分1本勝負
○丸山敦【2勝2敗=4点】
5分58秒 タイガースープレックスホールド
×岡田佑介【1勝4敗=2点】
Jr. BATTLE OF GLORY 公式戦 Aブロック 20分1本勝負
×近藤修司【3勝1敗=6点】
5分12秒 ソラリーナ
○高尾蒼馬【3勝1敗=6点】
Jr. BATTLE OF GLORY 公式戦 Bブロック 20分1本勝負
○佐藤光留【2勝2敗=4点】
14分13秒 捕獲式腕ひしぎ逆十字固め
×藤田峰雄【2勝3敗=4点】
丸山VS岡田は順当に丸山が勝利。そして、暴走キングコング・近藤をついにストップしたのは高尾蒼馬。キングコングラリアットをかわしてからの丸め込みで3カウント。高尾のキャリア上、近藤修司に勝った、というのは大きい勲章になるでしょう。
そして地元・岡山で藤田にさんざん急所攻撃を喰らいまくった佐藤光留ですが、金的をかわしてからのアンクルホールドなどらしさを見せ、最後は捕獲式腕ひしぎで勝利。地元アイドル的な人に勝利を労われてました。振る舞いが紳士的!
そして次の大阪大会が優勝決定戦ですが、この時点での点数は
Aブロック
近藤修司【3勝1敗=6点】
高尾蒼馬【3勝1敗=6点】
青木篤志【3勝1敗=6点】
丸山敦【2勝2敗=4点】
岡田佑介【1勝4敗=2点】
佐藤恵一【1勝4敗=2点】
大阪大会では丸山VS近藤、青木VS高尾が行われるため、近藤が勝てば高尾VS青木戦の勝者と優勝決定戦、引き分けなら近藤が単独首位で優勝決定戦に進出します。
近藤が負けか引き分けの場合、高尾VS青木戦の勝者が優勝決定戦進出、2試合とも引き分けの場合は三者で三つ巴の優勝決定戦進出決定戦か、直接対決の結果で決まるかだと思います。
Bブロック
TAJIRI【3勝1敗=6点】
岩本煌史【2勝1敗1分=5点】
鈴木鼓太郎【2勝1敗1分=5点】
佐藤光留【2勝2敗=4点】
藤田峰雄【2勝3敗=4点】
中島洋平【1勝4敗=2点】
こちらはTAJIRIが単独トップ。大阪ではTAJIRIvs岩本、鼓太郎VS光留があるため、TAJIRIが勝てば優勝決定戦進出、岩本が勝って光留が勝てば岩本が優勝決定戦進出、岩本が勝って鼓太郎が勝てば岩本と鼓太郎で決定戦進出決定戦になるはず。引き分けとか入れるといろんなパターンがあるはず。
2・25 大阪大会
Jr. BATTLE OF GLORY 公式戦 Aブロック 20分1本勝負
○近藤修司【4勝1敗=8点】
2分53秒 キングコングラリアット
→片エビ固め×丸山敦【2勝3敗=4点】
Jr. BATTLE OF GLORY 公式戦 Bブロック 20分1本勝負
○佐藤光留【3勝2敗=6点】
4分39秒 ジャンピングハイキック→片エビ固め
×鈴木鼓太郎【2勝2敗1分=5点】
Jr. BATTLE OF GLORY 公式戦 Bブロック 20分1本勝負
○岩本煌史【3勝1敗1分=7点】
4分23秒 エビ固め
×TAJIRI【3勝2敗=6点】
Jr. BATTLE OF GLORY 公式戦 Aブロック 20分1本勝負
△青木篤志【3勝1敗1分=7点】
20分00秒 時間切れ引き分け
△高尾蒼馬【3勝1敗1分=7点】
この試合もサムライ中継があったためYOUTUBEでは試合映像なし。まあ、サムネイルで身も蓋もなく結果はわかるわけですが、試合見た私が振り返ってみます。
近藤VS丸山は意外な短期決着。ただこの時間の中で中身のギュッと詰まった激戦でした。結果、優勝決定戦のために体力を温存した結果に。そしてなんと青木VS高尾が引き分け。この2人には20分は短すぎたか。青木がじっくりとした腕攻めにいってしまったことが引き分けの原因になった試合でした。
一方Bブロックでは岩本がTAJIRIに勝利。一度返された孤高の芸術から、再び押さえ込んで3カウント。意地を見せた勝利でした。そして光留が鼓太郎に勝ったため、岩本が優勝決定戦進出。外敵、近藤VS去年の優勝者、という構図になりました。全日本Jrの意地を見せるか岩本、ということで優勝決定戦はメインイベントです。
優勝決定戦
Jr. BATTLE OF GLORY 公式戦 優勝決定戦 時間無制限1本勝負
○近藤修司[Aブロック1位]
19分21秒キングコングラリアット→片エビ固め
×岩本煌史[Bブロック1位]
試合開始から場外戦で攻め込み、「だから全日本Jrは弱いんだ」と岩本を挑発、ヒールファイトを貫く近藤に向かっていく岩本。しかし岩本も若手っぽい脆弱さはなく、力強く立ち向っていきます。低空ドロップキック連発、場外での机へのニークラッシャーなどでヒザを攻めていく近藤はベテランならではの巧さを感じさせます。しかし岩本もエプロンでの大外刈りという大技で反撃。飛び技の一切ない、重厚な試合展開が繰り広げられます。
ランセルセ、オーバードーズで攻め込む近藤。試合のペースを握った近藤がラリアットを狙うもここから岩本が反撃、ニーアッパーの連打からジャーマン、ドラゴン、そして走り込んでの大外刈りでフォールもカウント2。しかし返した近藤がパワーボム。試合のペースを握らせません。
エルボーの打ち合い、投げっぱなしジャーマンの応酬、ニーアッパーとラリアットの打ち合いと互いに意地の張り合い。さすがメインイベント、という展開。一度ラリアットを食らってしまう岩本ですが二発目はかわして裏投げ、ラリアット。なんとか近藤の攻撃を返していった岩本。しかしここで孤高の芸術を狙った所でショートレンジラリアットで返され、追い打ちのキングコングラリアット。これでカウント3を許し、近藤修司がJr.BATTLE OF GLORY優勝を飾りました。
試合後に青木を呼び込んだ近藤修司。そして改めて3・25での世界Jr挑戦を要求し、青木も承諾。近藤修司の挑戦が決定しました。
優勝者コメント
そして、優勝した近藤がステージ裏で真意を語りました。
青木だよね、全日本Jrの問題は全て青木じゃない?外からベルト取り返して、何でまだマスクつけてやってんだって。斜に構えてやってんだろまだ。
全日本プロレスのエースはお前なんだろ?え?そうじゃないってんだったら俺にベルトそのままよこせよ闘わずに。俺が全日本プロレスJrのエースになってやる。
え、もう俺マイクも出来るぞ?喋れるぞ?どうすんだ。世界Jr戦やるまでもない。現時点で俺がもう上いってんだろ。
後楽園ホールで言った通り、全日本Jrは今が一番弱い。今日付け加えると、一番レベルが低い。何か思ってることがあるんなら俺に直接行ってこいよ。関係者でもファンでも、レスラーでもいいよ。
今まで言ってなかったけど、レッスルワンの俺がなんでノコノコと全日本Jrのリーグ戦に上がってるか。教えてやろうか。
レッスルワン、始まったばかりだよ。小さいよ、客も入ってねえ。でもよ、小さい団体でも、プロレス界に存在するんだってことを、知らしめたかったんだよ。なあ、わかるか。俺はこのリーグ戦に出た。結果を出したんだよ。ああ。
ま、ファンもマスコミもきっとレッスルワンなんて無視してる状態だからさ。
わかってるよそんなの俺は、肌で感じるよ。でもさ、それに別に怒ったりしないけど、片隅の小さな団体にもこんなレスラーがいるってことを忘れてほしくなかっただけ。レッスルワン他にもレスラーがいるけど、みんな頑張ってる。それをアピールしにきただけだよ。
なあ、全日本Jrのエースになろうなんて俺は思っちゃいねえよ。でも、今誰がエースだって、暫定で言ったら岩本だろ?お前が頑張れ、以上。
実際、WRESTLE-1の団体としての旗揚げは2013年。全日本からの分離時は武藤をはじめ真田聖也、KAI、征矢、AKIRAらが所属、全日本を凌駕する勢いを誇りましたが、ここにきて団体規模は縮小、武藤も社長を退き、カズ・ハヤシ社長、近藤修司副社長体勢で新たな船出をしています。近藤もWRESTLE-1ではヘビー級として闘いつつ副社長として団体を支えています。だからこそ古巣の全日本に上がってアピールする、という苦肉の策をとらざるをえない苛立ちもあったのでしょう。
「全日本Jr=青木篤志」、「全日本Jrは一番弱い、レベルが低い」「全日本のエースになろうなんて思っちゃいない」、「暫定エースは岩本、お前が頑張れ」と、苦言混じりのエールを送った近藤。そのコメントを出す近藤の傍らには、Jr.BATTLE OF GLORYの優勝トロフィーがありました。
Jr.BATTLE OF GLORYまとめ
全戦20分一本勝負のため短期決戦が多く、ヘビー級とはまた色の違う試合が繰り広げられるこのリーグ戦。青木、佐藤のような関節技主体のプロレス、TAJIRI、丸山らの曲者が繰り広げる技、間のプロレス、そして高尾蒼馬、藤田峰雄らの他団体勢が新たな色を加えたりとプロレスの多彩さを見せてくれます。ただ今回はその全てを近藤修司のパワーが塗りつぶした、という印象でした。全日本Jrのリミットは新日本より5Kg重い105Kg。Wrestle-1ではヘビーの近藤もJrになるわけで、このパワーをどう攻略していくか、そのテーマが岩本、青木らには残されたといえます。
まだまだ新日本プロレスのBOSJほどの知名度には達していませんが、ただ貴重な日本のジュニアヘビーのリーグ戦。今回は初戦、決勝は大会のメインイベントで行われました。そして去年より確実にスケール感もアップしたこのJr.BATTLE OF GLORY。華やかさには欠けますが、その分「濃い」闘いが繰り広げられる全日本Jr。わかりやすい外敵が現れた今、これからの展開に期待したい、そして全日本Jrの「色」を確立して欲しいと願っています。とりあえず3・25 青木篤志VS近藤修司は必見です!