男マンの日記

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9・22新日本プロレス広島大会「DESTRUCTION in HIROSHIMA」ケニー・オメガ劇場!

 というわけで新日本プロレス広島大会を、新日本プロレスワールドで観戦。後半3試合だけですが、ちょっと濃い目にふりかえっていきます。


第7試合 ROH世界選手権試合

◯アダム・コール 【王者】
12分17秒 ラストショット→片エビ固め
✕ウィル・オスプレイ【挑戦者】

前半は腕の取り合いから。ここの部分もスピーディーで個性をだして来たオスプレイ。一方、アダム…コールは自らのコールを観客に要求し、自分のペースを掴もうとします。ここらへんの駆け引きも面白いところ。その後、オスプレイも足で腕を極める形の卍固めを見せ、飛び技を見せようとしますがアダム…コールは場外戦に持ち込んでペースを掴ませない巧さ。緩急の緩の部分を上手く使い、試合を組み立てていきます。

立て続けにコーナーに叩きつけてオスプレイを弱らせるもラリアットで反撃され、場外に落とされたところをオスプレイのサスケスペシャル。しかしその後は一進一退。オスプレイがフライングエルボー、その場飛びコークスクリューなど派手な技で攻撃するも、アダム…コールはエルボーで返し、牛殺しを放ち、トラースキックで反撃。互いに一進一退の攻防が繰り広げられます。

オスプレイがコークスクリューキックからのオスカッターを狙いますが、アダム・コールにキャッチされて不発。ヒザのサポーターを外してからのランニングニーで追い打ちをかけ、最後はカナディアン・デストロイヤーからのラスト・ショットで3カウント。アダム…コールが巧さと重さを見せてウィル・オスプレイを降しました。

オスプレイは一つ一つのアクションにまだ軽さが見えるのと、シンプルかつ一発で流れを変える打撃技がほしかったところ。しかし面白かった。楽しませてもらいました。.

 

 


第8試合 スペシャルシングルマッチ

◯オカダ・カズチカ
17分03秒 レインメーカー→体固め 
✕ バッドラック・ファレ .

序盤、場外戦、裕二郎の介入、凶器攻撃、鉄柵、腕へのボディプレスとあらゆる手で腕を攻められたオカダ。バッドラック・フォールを返してからはペースを掴み、ボディスラムで投げるなどようやく攻め始めますが、ラリアートで止められて再び攻めこまれます。追い込まれるオカダ。G1では負けているだけに不安がよぎります。

 

ドロップキック二連発で反撃に転じたオカダですが、レインメーカーはグラネードで返され再びピンチに。コーナーに登ったファレをデッドリー・ドライブで投げ、裕二郎を蹴散らし、レインメーカーを放つも腕の痛みでうずくまってフォールにいけず。ファレもそこから反撃を試みますがオカダが意地を見せてツームストンから再びレインメーカーを放って3カウント。難敵ファレをなんとかオカダが降し、丸藤戦へのはずみをつけました。

しかし、一度レインメーカーを放ってからは最後の所で少しモタついたのは事実。ファレの重さをもてあましたオカダのフィジカルと、レインメーカーという技を重い相手に放ったときの威力が課題となる一戦でした。オカダがウエイトアップする気がない以上、技の説得力には限界があるので他の技を考えるか、何か対策を講じる必要があるのではないでしょうか。

 

4~5回トライしたバッドラック…フォールを全て返されたのが敗因となったファレ。

ファレは体重は重いんですが、わりと簡単に相手の攻撃で受け身を取るのと、技を受ける時大きく跳ぶところがあるので実際にリングの上であまり重く見えない。倒れ方が軽いというか。また、今回オカダ戦でしたが、身長はさほどオカダと変わらないのでそこまで怪物感がない。受け身を取る頻度を減らし、技も体重を活かしたものに絞った上でバッドラック…フォールの手前でパワーボムを挟むとか、パワーを強調(カナディアン・バックブリーカーなどでもいいかもしれません)するフィニッシュへの流れを作れれば怪物的存在感を出せるのではないかと思います。

   


第9試合 東京ドーム・IWGPヘビー級王座挑戦権利証争奪戦

◯ケニー・オメガ【権利証保持者/G1 CLIMAX 26優勝者】
27分44秒 片翼の天使→エビ固め
✕YOSHI-HASHI

 試合はケニーがまず動き、YOSHI-HASHIを場外に誘い出して鉄柵攻撃、そして腰をリングに打ち付けるなどしてペースを掴んでいきます。追い打ちの床へのパイルドライバーはこらえたYOSHI-HASHIですが、リングに上がろうとするところをヤングバックスに引っ張られ、ケニーのトラースキックで再び腰を鉄柵に打ち付けてしまいます。腰にテーピングしているところには苦しい攻撃。ここはBALLET CLUBの悪役ファイトがいかんなく発揮されていきます。

そしてここでケニーが鉄柵に飛び乗ってのムーンサルトアタック!いやビックリしました。路上プロレスイズムが発揮されたような攻撃。この意外性もケニー・オメガの魅力でしょう。

 

リングに上がってもYOSHI-HASHIの腰を攻め続けるケニー。バックブリーカー、逆エビと責め立てると場内はYOSHI-HASHIコール。耐える姿への声援が大きくなる中、なんとかヘッドシザーズホイップで一矢報いてからのランニング逆水平。しかし腰を押さえたところに反撃されて再び場外戦に。

ここから再びヤングバックスが介入し、ゴミバコ攻撃、ゴミバコへのハイジャックパイル!攻めている所で介入していく所にヤングバックスの悪ふざけ感もあり、ブーイングが飛び交います。

しかしそこからようやく反撃に転じたYOSHI-HASHI。トラースキック、背後からのボマイエ、そして正面からの蒼魔刀と攻めたYOSHI-HASHIがバタフライロックに捉えます。苦しむケニー!

これは逃れられましたが、ショルダーブリーカーから再び背後からのボマイエ!イケイケになりかけたYOSHI-HASHIですがスワントーン・ボムはヒザで迎撃され、ケニーのドクターボム!勢いを止められてしまいます。そこから殴り合いの攻防、それを制したケニー。しかしそこからYOSHI-HASHIにチャンスが訪れます。

コーナーに登ったケニーをパワーボムで投げてからのスワントーン、そこからバタフライロックに繋いだところが最大のチャンスだったYOSHI-HASHI。そこからカルマを狙いますが返され、ヒザの連打からの片翼の天使で3カウント。ケニー・オメガがYOSHI-HASHIに勝利。権利書を防衛して広島大会は終了しました。

 

正直、YOSHI-HASHIが勝てそうな場面は冷静に考えるとほぼ無かったような試合でした。この試合に関してはヤングバックスの介入が必要な展開でもなかったし、もう少し早く決められたような印象すらありました。試合全体をコントロールし、ヒールファイトで見せ場を作り、最後はきっちりと決め技で勝つ。完全にチャンピオン的なファイトでケニー・オメガがメインを締めた。いや、安定したケニー&ヤングバックスの力を見せつけられた試合でした。

 

とはいっても、YOSHI-HASHIも半年前からは考えられない闘いっぷり。腰を痛めていたことも有り、終始受け身のファイトだったことには課題も残りますが、自分から流れを作り、バタフライロック、カルマに繋がる首を痛めつけるバリエーションを増やし、その技でのフィニッシュパターンをつくっていけばIWGPヘビーに挑戦出来るのでは、という印象すら感じました。もう一丁!

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というわけで後ろ3試合だけではありますが広島大会。YOSHI-HASHI相手にメインをしっかりと勤め上げたケニーがこの大会では完全に主役。一方のオカダはファレ相手に手こずったまま試合を終えたという印象でした。

圧倒的な存在感を放っていた時期からすると、オカダにとっては少々不本意な試合内容でした。この後丸藤戦~東京ドームでのケニー戦と繋がると思われますが、今のままだと少し不安が残る。一方団体の看板になりつつあるケニー・オメガ。二人の勢い、引き出しの差が出た。そんな広島大会でした。

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