ザ!紆余曲折!青木真也VS秋山成勲。実現までの長い道程
3月26日にシンガポールで行われたONE CHAMPIONSHIPの10周年記念興行「ONE X」。AbemaTVのPPVでも放映されました。私もPPVを買って観戦しました。
特に日本では青木真也VS秋山成勲が注目を浴びていました。青木が秋山を挑発し続けてようやく実現したこの一戦。未だに「ヌルヌル」のイメージが残る秋山。
ちょっと前には清原のYOUTUBEチャンネルで一方的に桜庭和志に謝罪。自分たちのYOUTUBEチャンネルのために桜庭を利用しているようにも見えるこの企画、感動ドラマに勝手に落とし込んでいるような演出もあり、格闘技ファンから批判を浴びていました。自分もかなりの違和感を感じました。
そして去年の10月、秋山プロデュース大会でグラップリングマッチを闘った青木真也、解説席の秋山に向かって、秋山が青木との試合オファーを断っていたことを暴露、その上で「この虚構野郎!」と秋山を一喝。そこからこの一戦に繋がりました。
そして3月頭に行われた記者会見。互いに冷静でありながらチクチクと刺しあうような緊張感。無闇な秋山の大物感、青木のすべてをはぐらかすようなコメント。噛み合ってるようで噛み合ってないような。なんともいえない空間が広がっていました。
ちなみに青木と秋山の会見に桜井”マッハ”速人が乱入。青木に「おもしろおじさん大集合だよ」と呆れられる一幕も。ここでも減量についての話になり、闘いはすでに始まっていました。
そして試合前日、秋山は水抜き無しで13Kgの減量が必要と過酷な条件ではありましたが見事にそれをクリア。向かい合う二人の体格差が凄い。年齢差、ONEでの実績から圧倒的に青木真也有利の下馬評でしたが、この体格差で「ひょっとして...。」感が漂ったのも事実でした。
秋山成勲激勝!青木真也敗北!明暗分かれた運命の一戦!
そして当日。私もPPV購入して待機。互いに入場して選手コールの時点で体重差は明白。秋山のコンディションがとにかく良すぎる状態。正直10キロ以上差があるんじゃないか?という感じでした。そして青木から握手を求め、秋山が応じて試合開始!
1Rは互いに見合ってから青木が秋山にシングルレッグを仕掛け、秋山がこらえたところをケージの際でバックを取る。私はここで「あ~、青木勝った」と思いました。
立ったままケージ際で耐える秋山にRNCを狙う青木。残り時間も4分あり、青木も落ち着いて狙っていく。勝負あった、というような感じに見えましたが、秋山も青木の腕を掴み、手を入れ、なんとかしのぐ。ここでパワーの差が現れたか。のちに秋山が「二回落ちかけた」と言ってましたが、正直ほぼ決まる、と思うくらいこの攻防が続きますがなんと秋山が耐えきって1Rのゴング。いや~、まさか...。凄い。耐えるとは。
ちなみにですが、こちらが秋山戦前、ジェームス・ナカシマ戦での青木真也。2分30秒ほどでバックをとって即座に極めてます。今回もその再現かと思ったんですが。
やはりフィジカル差が大きかったのか・・・。
そして2R、再びタックルからテイクダウンにいく青木ですが、今回は秋山が足を掴まれたまま顔面パンチ連打、そして一旦離れ、スタンドで秋山のパンチ連打がヒット。
なんとかタックルにいく青木ですが、そのまま金網に詰められてパンチ、ヒザ、しゃがみ込む青木に顔面パンチ連打!!
たまらずレフェリーがストップ!秋山成勲勝利!
勝利後の秋山は喜び爆発。不思議な踊りで感情を表現していました。謎の踊り!
歓喜のシーンをもう一度👏👏
— ONECHAMPJP (@ONECHAMPJP) 2022年3月28日
因縁の対決を制した秋山成勲🥋が、仲間と共に喜びを爆発させた😆🙌
ABEMA PPVはこちら👉https://t.co/vOShD3DNku@akiyamayoshihir #WeAreONE #ONEChampionship #格闘技 pic.twitter.com/9mRjndSqYM
実際今回の試合は青木の負けパターンではありました。青木の勝ちパターンは自分の土俵である寝技に引き込んでの短時間勝利。実際それを凌がれて逆転負け、というパターンも何度かありました。
今回はまさにそのパターン。1Rスリーパーを狙う過程でかなり疲労していたようで、2R最初から動きがかなり鈍っていたように見えました。最終的には秋山とのフィジカル差が大きかったようにも思います。
どこか呆然としたような、つきものが落ちたような青木真也。歓喜のポーズから青木に駆け寄り手をとり、座礼する秋山。勝者と敗者のコントラスト。しかし、どこか爽やかというか、因縁・怨念という言葉からは遠いところにあるような試合後のワンシーンでした。
そして試合後インタビュー。饒舌で徹底的に「陽」な秋山に対し、「天心にも武尊にもなれなかった」、「器じゃなかった」と格闘技=人生として負けてもパンチラインを残していく青木。ここでも対象的でした。
そして4日経った今、早くもネタに。
なんか「引退したい」って言ってるんで、今、必死に引き留めてます。 pic.twitter.com/C8yBiFnKTL
— 前田聡(東スポ) (@maeda_tospo) 2022年3月30日
とにかく試合が決まる前から試合まで、そして試合そのもの、試合後と、もうただただ見どころばかりだったこの秋山成勲VS青木真也。楽しませてもらったし、そしてやっぱり青木真也が私は気になってしまいました。今後どうするのか。これから何を語るのか。今まで数々のONEの試合後に名言を残してきました。
今まで勝っても負けても名言を残し、ストーリーを作り上げてきた青木真也。彼なりの「プロレス」がどういうゴールを迎えるのか。それまで見届けないといけないな、と今自分は思っています。とにかく「面白かった」し、今でもふたりとも面白い。深く低音で「面白かった~」と言いたい。そんな試合、そんな時間でした。
格闘技って素晴らしい!
AbemaTVに苦言!格闘技中継史上初の不祥事!
で、ここまでで終わりたかったんですが、しかしこれだけは書いておきたい。この日のAbemaTV、ONE Xは三部構成になっていて第三部のみPPV,という構成でしたが、とにかく青木VS秋山を宣伝するテロップがデカくて試合のジャマになるレベル。
テロップの存在感が凄い @ABEMA で視聴中 https://t.co/5I4PtJJQzM #ONEX #ONEChampionship pic.twitter.com/icRSNtFNR4
— 男マン@skebはじめました (@otokoman) 2022年3月26日
そして、肝心のPPVに入ってもこんな感じ。
なんでPPV買って見てるのに右上のテロップはこのまんまなんだよ!頭わいてんのか! #onex #abemaTV pic.twitter.com/Vq0D5MI7Q6
— 男マン@skebはじめました (@otokoman) 2022年3月26日
正直、PPV買ってこの日に青木VS秋山やってること知らない人いないんだから要らないテロップだと思うんですが。右上になにか文字を出さないと死ぬ病気にかかってる人が作ってるんでしょうか。キャッチコピーとともに猛省を促したい。しかし、本当に猛省を促したいのはこの場面!
試合小窓にすんなよコラ! @ABEMA で視聴中 https://t.co/5I4PtJJiKe #ONEX #ONEChampionship pic.twitter.com/oCmymPlaOo
— 男マン@skebはじめました (@otokoman) 2022年3月26日
わかりにくいでしょうが、これはハム・ソヒVSデニス・ザンボアンガの試合中にカメラが切り替わり、青木、秋山それぞれの会場入りのシーンがメイン画面になった瞬間。
まさか格闘技中継で試合が小窓になって番組が考えた演出がメインになるとは!格闘技中継史上初じゃないでしょうか。もう二度としないで頂きたい。AbemaTVのプロレス・格闘技中継スタッフが考える「面白い演出」はだいたいスベってますから。昔「DDTマジ卍」で、那須川天心に大家健のケツ蹴らせたときからず~っとスベってると思ってます私。ハッキリ言ってヘタなことせずに普通に試合中継してほしい。
他にも秋元のチャンピオン戴冠、ロッタンVSDJのミックスルール、ハム・ソヒVSザンボアンガ、そしてメインのアンジェラ・リーVSスタンプ・フェアテックスなど面白かった「ONE X」でした。PPV買った価値はあったと思ってます。というわけでこちらからは以上です。