以前ツイートしたこのニュースですが。
木谷社長が新日本プロレスWWEの二軍化を危惧してるというニュース、あれだけアメリカから選手呼んでスタイルも寄せていってるから良しとしてるんだと思ってたら違うのか。それとも複数年契約にして違約金よこせみたいな話に持っていくのか。それはそれで生きる道だと思うけど。
— 男マン(プロレス☆ブロガー) (@otokoman) June 22, 2016
元記事はこちら
新日本プロレス大阪城ホール大会に来場した木谷オーナーが連れてきたのは青木真也。気付いたファンもいてかるくざわっとしましたが、あれから特にアクションは無い感じ。この記事の概要としては
- この日の観衆は9925人。昨年大会の1万1400人を1500人近く下回った
- 木谷オーナーが青木真也の新日本プロレス参戦を進言する意向。
- 木谷オーナー、新日本プロレスのアメリカンプロレス化に批判、WWEの二軍化に警鐘を鳴らす
とこのような感じでした。しかし、あくまでオカダ達に格闘技をして欲しい、というわけではないらしく、今の新日本スタイルに格闘技を混ぜて、バラエティに富んだ興行を行っていきたい、という趣旨の発言のようです。
新日本プロレスが格闘技と絡むのは、2年前にホーレス・グレイシー、ダニエル・グレイシー組と中邑…桜庭組が対戦した以来かなと思いますが、さほど話題になりきらずに終わっていったという印象でした。あの時はグレイシー組がかなりプロレス側に歩み寄っていった感じでしたが、木谷オーナーがやりたいことはあくまで格闘技は格闘技として見せる、ということのようなのでこの時の扱いとは違うことになるんじゃないでしょうか。
額面通りに受け取れば、新日本プロレス勢とは絡まずに、青木の相手は格闘家を連れて来てRIZIN的な格闘技マッチを例えば休憩前とかに挟む、ということになるでしょう。しかし、スタイル的にも青木の真剣勝負が今の新日本プロレスを見に来ている客に刺さるのかは疑問もあり、また格闘技プロモーションでの試合とは違い、ランキングが上がっていってチャンピオンに、という構造を新日本の中で作れるわけでもないので青木自身のモチベーションにも不安が残ります。
ということは、例えばハードヒットのような格闘技スタイルのプロレスをやる、という方向性もありえるかもしれません。今のハードヒットは全日本プロレスと上手く絡んでいて、ハードヒット的な要素を入れたタッグマッチが全日本プロレスで行われたり、竹田誠志が青木篤志の世界ジュニアに挑戦したりしている、試合が点で止まらずに線になっているところに意味を感じます。
しかし、そうなってくると新日本所属の選手と青木が絡むか、格闘技的エッセンスを持ったレスラーとの試合を青木がする、ということが必要になってくる、新日本プロレスのファンも、やはりどこかしらプロレスとの接点を持った試合でないと今の青木真也に興味を持ちにくい。ストーリーを作っていくにせよ、レスラーと絡んでいかないと中々難しいのではないでしょうか。
格闘技的なセンスのありそうな選手とすると、新日本プロレス内だと
- 桜庭和志(所属じゃないですが格闘技的にはレジェンド)
- 柴田勝頼(総合出陣経験あり)
- reDragon(二人共格闘技的ムーブを試合に取り入れるのに貪欲。桜庭とも咬み合っていた)
あたりかと。青木VS柴田は見てみたい気もします。青木にはあくまでレスラーとは交わらない、格闘技最強、というヒール的スタンスを貫いてもらってちゃんと新日側がストーリーを用意してあげればある程度の刺激として機能するんじゃないかと思います。
ただ、今までの発言等を見ていると、本人に「プロレス的センス」は一切無さそうなので、青木をどう使うかは本当に新日本側のセンスによるところが大きくなりそうです。
しかし、「猪木からの決別」を宣言し、それが現在のブームの原因としている新日本プロレス。
アリの死⇒猪木VSアリの再評価の流れに乗るかのように、木谷オーナーが青木真也を連れて来てアメリカンプロレス化に警鐘を鳴らしたのは皮肉なところとも感じます。
今のブームを作ってきた棚橋に話を聞き、イデオロギー闘争を繰り広げてくれると面白くなりそうですが、今のところ目立った流れができていないのでこれからどうなるか。なにも起きないのか。
DOMINIONのセミファイナル、ケニーVSエルガンのラダーマッチなど見ていると、新日本のやりたいことはアメリカンプロレス以外の何物でもないと思うんですが。木谷発言で方針転換があるのか。これからも注視して行きたいと思います。
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