6月8日の東京スポーツで、大吉先生こと博多大吉と、ディアナの若きエース、Sareeeの対談が掲載されていたので興味深く読みました。元リンクはこちら。
「そろそろタニマチになりたい」という博多大吉が、Sareeeに「ゴハン食べさせたい」って発言してたり、「全日本女子はクレイジーカンパニー」、「吉本はTV局からもらったグリーン車のチケットを換金して自由席のチケットを芸人に渡してる」などと、東スポだからかリラックスした発言が多かったり、Sareeeも「他の団体ではやってないけど、ディアナではセンパイの衣装を選択しないといけない」みたいなことをポロっと言ってたりとなかなかに面白い対談になっていました。
正直週プロでは聞けない感じの話が載っているので、フルサイズの対談どっかにこっそりとアップして欲しい、というくらい。この感じでプロレスラーとの対談連載とかしてくれれば毎回読みます!東スポさんどうか検討してみてください!
そして、その対談の中で大吉先生がプロレスラーとファンの距離感について興味深い発言をしてました。
――ファンとしてSareee選手と女子プロ界に望むことは
大吉:とにかく報われてほしい。決して楽なことをやってないじゃないですか。キツイ思いして痛い思いして。会場に行ってないから偉そうなことを言うのもアレですけど、今は何か閉鎖的というか、一部のマニアのものになってしまっているんじゃないかな。打破するためには、やっぱりテレビ。ネットで何回動画再生されようが、1秒でもテレビに映って世の中に知ってもらわないと。
Sareee:ハイ!
大吉:まずファンと距離を取った方がいい。会場で会うのはいいけど「あの居酒屋にいるらしい」ってなると、価値がすごく下がる気がする。ボクは劇場でも舞台の上以外は一切、ファンに姿を見せないようにしている。出待ちから逃げるように帰ったり。
団体やベテラン選手が店をやっていて若手選手がそこで働いていたり、2ショット撮影を売りにしていたりとどうしてもファンとの距離が近くなりがちな日本の女子プロレス業界ではありますが、そのことによってどうしても「一部のファンのもの」と思われがちだったり、なかなか入って行きづらい空気を出してしまっているのも確か。太いファンによる現金収入が団体、選手にとって貴重であることは否めないとは思いますが、私もある程度選手はファンと距離を置いていて欲しいと思います。ファンと同じ目線に降りて来ないのも大事というか。
と色々考えていたら、華名ことASUKAが以前、そのような発言をして物議をかもしていたことを思い出しました。
WWEで活躍出来る日本人は、日本のレベルが高いから活躍してるのではなく個人のスキルや才能に依存していると。
— ASUKA / 明日華 (@WWEAsuka) 2016年4月3日
私が今まで女子プロファンにしか通用しないプロレスをするなと苦言を発してきたが、さらに大きく言えば日本人好みに特化し過ぎて世界に通用と言うにはあまりにニッチになり過ぎている。
ASUKAが言及しているのはファンとのコミュニケーションというより試合内容そのものの話ではありますが、「女子プロレスファンにしか通用しないプロレス」になってしまうのは、そもそもの選手のファンとの距離感や向かい合い方に原因があるのではないか。今のファンは大事だし、ファンなしには成立しない職業ではありますが、そこにだけ向けてしまうといつまでも市場が広がらない。全女崩壊からこのかた、日本の女子プロレスはこのジレンマにずっと苦しめられてきたという印象があります。
最近はASUKAのWWE入り、赤井沙希の活躍、地域密着のセンダイガールズなど、既存のファンとは違う層にアピールする要素も増えてきた女子プロレス。この機を逃さず、ある程度の選手が目指せるゴールが出来、そこにいければ夢も有るような業界になって欲しいところ。博多大吉、ASUKAと、世間、メジャーを見た人間から同じような意見をされている女子プロレス業界。さらなる発展のため、私もたまに観戦する程度ですが応援していきたいと思います。たまにですが・・・。