男マンの日記

マンガ、落語、お笑い、プロレス、格闘技を愛するCG屋の日記。

5・5 大日本プロレス横浜大会ネット観戦記。鈴木秀樹VS関本大介は30分間の熱戦レスリングマッチ!

  5・5はコミティアにサークル参加。そして帰宅してすかさずサムライTVで大日本プロレス観戦しました。家についたのが休憩後だったので、後半しか見れませんでしたがやはり安定の面白さ。そしてとにかく凄い試合をみせてもらったので満足度高いです。というわけで見た試合だけ振り返ります。

 

第6試合 BJW認定タッグ選手権試合
~ヤンキー二丁拳銃vsダブルドラゴン 蛍光灯&TLCタッグデスマッチ

宮本裕向&〇木髙イサミ【第46代王者組】
(14分58秒 ギガラダーブレイク→片エビ固め)
伊東竜二&✕関根龍一【挑戦者組】

ヤンキー二丁拳銃VSダブルドラゴンのタッグ戦。大日本のタッグ戦は、多分持ってるチームによるんだと思いますが、今回はデスマッチルール。コーナーポストにラダーと机が立てかけられた状態で試合スタート。

この試合のテーマになるのはやはり関根龍一。二丁拳銃の二人はイサミが先日のBASARA後楽園大会でシングルのベルトを谷嵜なおきに奪われ、宮本裕向もDDT後楽園大会でHARASHIMAに敗れてEXTREMEのベルトを落としているのでせめてこのタッグは落としたくないところ。関根にとってはこのタイトルをイサミから取ったりすれば、BASARAのタイトルマッチにも繋げられるのでぜひ勝っておきたい。

試合は案の定場外戦から。伊東がイサミをイスで小突けば宮本は関根を鉄柱に打ち付ける。リングに戻ってから関根が捕まり、イサミのイス攻撃に翻弄される展開に。

しかし関根からタッチを受けた伊東は宮本にタランチュラ、ミサイルキックと攻め込むがムーンサルトはヒザでカットされなかなかペースをつかみきれない。しかし伊東が雪崩式ブレーンバスターでイサミをイスに叩きつけてから畳み込むダブルドラゴン。関根がイサミをラダーに叩きつけ、ダブルのPK。関根が蛍光灯キック!

しかしこれをイサミがかわすと今度は二丁拳銃の連携に。コーナーに叩きつけてからのダブルのランニングキック。ギガラダーを使ってのヘリコプター、ギガラダー上からのクロスボディを関根に見舞い二丁拳銃ペースに。さすが試合巧者。すかさず宮本がテーブルクラッシュのサンダーファイヤー狙い。しかしこれを返した関根。カミカゼで宮本を机に叩きつけて両者戦線離脱。これ確かに自分もかなり痛そう・・・。

そしてリング上は伊東とイサミの一騎打ち、という様相に。しかしイサミが蛍光灯で優勢に立ったところを関根が後ろからバックドロップ、蹴りで抑え込んだところを宮本がトップロープからムーンサルトでカット、と一気に乱戦模様に。しかし乱戦に強いのが二丁拳銃。打撃の打ち合いから関根をサンダーファイヤーに切って取った宮本。そこにすかさずスルスルっとギガラダー上に登っていたイサミがダブル・ニードロップ!関根から見事な3カウント!防衛!速い!畳み掛けの勝利。

圧倒していた、という雰囲気じゃなくても連携とフィニッシュまでのスピード感で3カウントを穫れるヤンキー二丁拳銃、その持味を存分に出した試合でした。

関根も奮闘しましたが、爪痕を残すまでには至らず。正直まだまだ、という印象で試合が終わってしまった関根。次を掴み取るには何かしら大きい仕掛けが必要そうです。う~ん、頑張れ。 

   

セミファイナル BJW認定世界ストロングヘビー級選手権試合

△鈴木秀樹【第12代王者】
(30分時間切れ引き分け)
△関本大介【挑戦者】

この試合から煽りVつき。「煽りV」という名前通り、鈴木秀樹がチャンピオンながら煽る煽る。

「(鈴木戴冠後に)リングに上ってきた選手たちがベルトを取り返そうとしているように見えなかった」

「SNSなどを見ていても、ベルトを意識している人間が本当に少ない」

「デスマッチだのストロングだの言う前に”プロレス”をしなきゃいけない」

「一騎当千メンバーはセコンドに付いてほしくない。僕と関本さんの世界についてこれなかったんだから」

 言葉の一つ一つが刺さる。いちいち芯を喰っているし、闘いで結果も出しているので説得力がある。なにより、チャンピオンながらも種を撒き、発信していく意欲。リング上だけでなく、リング外でも闘いを表現している、という点で鈴木秀樹は素晴らしい仕事してます。一方関本は「リング上で決着を付けるだけ」と一言。これはこれで関本らしい言葉。リング上でも握手を求める関本、応じない鈴木。試合前かららしさを見せながら試合開始。

腕のたぐり合いからロックアップ、バックに回り、投げ、極めにいき、逃れてまた腕を取る。鈴木秀樹の持ち味ともいえるレスリングの攻防ですが、積極的に応じている関本。回転しながら足首を取りに行き、タックルで倒していく。これに対応して返していく鈴木。しかしそれをさらに切り返す関本。キャッチレスリングのテクニックで攻める鈴木に対して関本はパワーで関節を取りに行くスタイル。力比べでは関本が優位に立つも、それを小包固めで返していく鈴木。プロレスの試合でありがちな寝技の攻防が続いた後に互いに離れて見得を切る、というシーンなども一切なく、ロープに降ることもなく、ただレスリングの攻防。組んでは離れ、離れては組む。淡々と、ピリピリとした時間。しーんとしてるけど見入ってるというか。

そこで最初に勝負に出たのが関本。ベア・ハッグでガッチリと捉える。苦悶の表情を浮かべる鈴木。グイグイと締めていく関本。しかしなんとかカンヌキに取った鈴木が腰投げで返す。

こうして書いていくと昭和というか、日本プロレス時代のような攻防に見えますが、あくまでテンポは現代プロレスのそれ。大技は出ないけど、技の切り返しが速いテンポでくりかえされていく、新しくも伝統的なプロレスというか。見応えが凄い。知らず知らずに惹きつけられてしまうのが凄い。

逆にペースを掴んだのが鈴木。ネックロックでグイグイと関本の首をひねっていく。ボディスラムで投げられるも離さない。落ちたか?というまで締め上げてからのネックブリーカー、首へのニードロップ。首責めを続け、コブラツイストでグイグイと締め上げる。思わず場外エスケープした関本。ここにきて、関本は鈴木の腰を、鈴木は関本の首と狙いをはっきりさせて互いに攻めていくことに。関本はアルゼンチン・バックブリーカーで担ぎ、鈴木はスリーパーで締め上げる。

ここで印象的なシーンが。15分経過直後、関本のサソリ固めを丸め込みで返した鈴木がタイムをかけ、ほどけたリングシューズを結び直したのです。それを見ながら待つ関本。結び終わり、握手をして試合再開。一見フェアな攻防でもあり、鈴木がテンポを自分に持っていったシーンのようでもあり。虚実ないまぜになったシーンでした。

関本が絞り上げるようなアームロックを見せれば、鈴木はクルック・ヘッドシサーズで返す。20分経過してもこの攻防。永遠に続くんじゃないか、という時間。しかしこれは30分一本勝負。このまま引き分け・・・?という空気が漂う中空気を変えにいったのは鈴木。関本をロープに振り(この試合初めてのロープワーク!)ダブルアーム狙い。これは返されるがここから試合がテンポアップ。エプロンでのラリアット相打ちからチョップの打ち合い、鈴木がフロントスープレックスで関本を場外に投げ捨て、関本がコーナーラリアットから掟破りのダブルアーム・スープレックス!

これをカウント1で返す鈴木。たたみかける関本はミサイルキック、鈴木がジャーマンで返すも関本のラリアットを喰らいカウント2。残り2分で関本がバックを取りジャーマンの体制に入る。鈴木ピンチ!以前の一騎当千ではこれでフォールされている鬼門の技。しかしここでまさかの!急所攻撃!!!でジャーマンを逃れ、ダブルアームスープレックスを狙う鈴木!土壇場で反則攻撃を繰り出してくる鈴木、意地と崖っぷち感!ツームストンで関本をマットに叩きつけますが返され、残り10秒で関本がジャーマンを繰り出すもカウント2の時点でゴング。鈴木がドローでの防衛を果たしました。いや熱戦。凄い試合でした・・・。見ててドッと疲れた・・・・。

まさか終盤で鈴木が急所攻撃を繰り出してくるとは思いませんでしたが、大日本のストロングここにあり、という密度の高いレスリングマッチ。正々堂々と、スポーツとしてのプロレスだけではなく駆け引き、反則スレスレの攻撃もある。プロレスの幅を見せてくれた試合でした。この試合を見て新日本プロレス、全日本プロレスのレスラーはどう思うのか。 いやいや、凄い試合でした。満たされた・・・。

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メインイベント BJW認定デスマッチヘビー選手権試合
蛍光灯&五寸釘ボード&フォークボードデスマッチ

〇竹田誠志【第36代王者】
(16分55秒 飛びつき腕ひしぎ十字固め)
✕アブドーラ・小林【挑戦者】

そしてメインはデスマッチ。

こちらは長文で振り返る、というものでもないインパクトの試合。

そして最後は釘板に小林を叩きつけてからの腕ひしぎでギブアップ勝ち、という意外なフィニッシュ。竹田も凄いが釘板にコーナーポストからブレーンバスターで投げつけられる小林も凄い。デスマッチの意地を見せつけられました。

   

こうして終った大日本横浜文体。竹田も小林も凄かったですが、印象に残ったのは鈴木秀樹と関本大介。この二人の試合は何度でも見ていたい。プロレスというもののなにかの結晶を見たような試合でした。いや、後半ネットで見ただけでもプロレスでお腹いっぱい。そんな大会でした。