先日、4月21に行われたRIZIN.15。内容自体は天心勝利、堀口勝利、RENA勝利、そして朝倉未来が存在感を見せつけるなど、順当かつ次への展開を見せてくれる大会となりました。 面白かった。
GYAO!で試合は無料配信中ですので、ぜひご覧ください。刺さったのは朝倉未来と北岡悟でしょうか。世代と思い入れとしてはどうしても北岡悟を見てしまいます。
そして、RIZIN.15でフジテレビは解説的にも画期的なテコ入れを断行!今までさんざん自分もボロクソ言ってましたが、高田延彦を解説席から外し、新たに「向正面解説席」を設置。高田ひとり席をつくったのです。
この処置の意味としてはどうなったかというと、今まで試合中にゆったりと薀蓄を話し始めてなかなかやめなかったりした高田。正直試合の解説に支障をきたすレベルになっていたと思うんですが、この処置により「アナウンサーが振らないと高田が喋らない」状態にすることに成功したのです。革命!
ちなみに今回の解説陣は、中井祐樹&藤井惠の二人。競技者としても一流、現在指導者としても活躍している二人。格闘技中継の布陣としてはこれ以上望めないくらいの陣営です。
「鬼のフジメグ」が見れる浅倉カンナ特訓動画。エグすぎます。
中井先生の柔術解説本。新しいバイブル!
そして高田は今回見ていると、ラウンドのインターバルに喋るか、振られてもメインの実況、解説で試合に戻すことができてたため、今まであんなに不快だった高田の解説も微笑ましく聞くことが出来ました。基本的に解説ではなく、感想とか「すごいね~」とか短めに言っている分にはマジメな解説陣に面白みをくわえるというか、TV中継の「華」として機能していた高田。いや~、もっと前からこうして欲しかった、と思うくらいでした。パッキャオが隣りに座ったときのズンドコ通訳劇も笑えて最高でした。
GYAO!でネット中継生配信を見ていた私、このように快適に中継を見ていたわけですが、そろそろ後半になってTV中継マッチが始まると同時に暗雲が立ち込めてきたわけです。そう、GACKTの解説・・・・。
記事によると
「今回度重なる要請を受けてやったものの、ボクの話すペースは全く解説者向きじゃない。解説を本業にやってる方達にも失礼だとも思うし、技術面も話せる人がいるならボクがそれを話す必要も全くない」とし、「今後解説席に座ることはもうない。これで最後だ。強く頼まれたこととはいえ、?ボクが格闘技ファンとして客観的にボク自身を見たらボクは要らない」と宣言した。
と自己批判しているようなので死人に鞭打つみたいになってしまって恐縮なんですが(このエントリもっと早く書いてれば良かったんですが・・・。)正直悪くなかったところもあったし、アナウンサーや解説席全体が悪いと思うところもあったので、自分なりに何で気になったかを書いていこうと思います。
まず気になったのが、喋りのテンポの遅さに加えて喋るセンテンスの長さ。基本的に矢継ぎ早に起こっていくことに対応していくことが求められる格闘技解説。GACKTは目の前のことを解説する、というより事前に調べてきた、持っている情報を披露することが多かった(RENAはスタミナに難がある等)ので、試合の序盤に軽く触れるくらいなら問題なかったと思うんですが、その話をわりと何度も長めに割り込ませてくるので見てる私はストレスが溜まっていきました。
実際、GACKTに見る側が何を求めるか、というところになると思うんですが、正直リングで起こっていることの解説は中井・フジメグ両名で事足りているので、実は喧嘩最強か?と目されているGACKTの自分なりの見方、ファンとしての感想を喋るくらいがGACKTの立ち位置としてはちょうどいいと思うんですが、今回はそれ以上の役割を担おうとしてしまったことで長尺で喋ってしまい、そこが見ててイラっとした原因だと思います。
自分としては、リングで起こっていることの解説、選手たちがどうしようとしているかという予測を理論的に聞きたいので、リングで何かが起こっているにもかかわらず話し続けるゲストにはイラっとしてしまいます。ただ、今回のGACKTに関しては知識を披露するのであればラウンド開始前、試合開始前などに短めに披露できるとスパイスとして楽しめたのではないかと。GACKTはテンション的にも低く、ボソボソ系なので、試合開始前、インターバルに話すのが向いているんじゃないかと思います(ただ、そうなると高田とかぶってくるんですが・・・。)
そして次に気になったことは、これは解説席全体についてなんですが、GACKTが喋っているのを誰も遮ったりツッコンだりして展開しない。GACKTワンマンショー的になってしまっていたことです。
今回、GACKTの知識の披露に関して、「RENAはとにかくスタミナが足りない」、「天心の相手は格下、キックボクシングから遠ざかっている」、「堀口の相手も格下」というような、わりと失礼な言い方になってしまっていました。正直天心の相手であるビアグダンに関しては、SHARDOGやBOXRECなどの海外サイトでもいまいち戦績がヒットせず、不透明な部分が多かったので検証できませんでしたが、堀口の相手のベン・ウインは去年の年末までUFCに上がっていたファイターであり、堀口に比べて戦績は劣るとはいえ、格下扱い、引き立て役みたいな言い方は明らかに失礼。このような点では解説陣、アナウンサーから訂正やフォローがあってしかるべきだったと思います。
また、GACKTも例えばRENAのスタミナについて指摘したあと、アナウンサーがその点についてどのような戦い方がいいかを解説陣に振るとか、何かがリングで起こったら遮ってそちらを優先するなど、GACKTを解説に溶け込ませる方法はいくらでもあったはず。この点に関しては回を重ねたら改善する可能性あるな・・・と思ってたんですが、改善しないかもな・・・・。とも思ってました。
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ともあれ、アナウンサーと解説陣とGACKTが一体となって会話が回っていけばよかったんですが、GACKTワンマンショーが時々挟まる、という感じになってしまったのがよくなかったんじゃないか、と思います。
と、GACKT、解説席から感想を書いてきました。個人的にGACKTに「もう一回解説席に座って欲しい!」とは思ってないのも確かですが、ただ今後欠点を修正していけば面白く回していけるんじゃないかな、とも思います。地上波ではちょっと面白くなってたそうなので、今後どうなっていくのか。生暖かく見守っていきたいと思います。