男マンの日記

マンガ、落語、お笑い、プロレス、格闘技を愛するCG屋の日記。

赤井沙希10周年記念試合。カオスな興行の果てに感じた中島翔子へのメッセージ

DDT後楽園大会、メインイベントは赤井沙希10周年記念試合!

8月13日、DDT「SAKI AKAI 10TH ANNIVERSARY TOUR IN KORAKUEN!!」が開催されていたので観戦してきました。

ちなみに個人的には11日から会社が盆休み。12日は大日本プロレスの御徒町駅前イベント見てから一日呑み、13日大会当日はガッツリ二日酔いのまま下北沢ARENAでシエロスタッフ&常連客でのバーベキュー大会。ここで一生懸命アルコールを抜いてから後楽園大会に向かいました。関係者の方々、早退しちゃってすいませんでした。またゆっくりと。

この大会はタイトル通り赤井沙希10周年記念大会。メインイベントは赤井沙希が選んだ5人との6人タッグマッチとなっており、その手前には佐々木大輔&MJポーVS火野裕士&大石真翔のタッグ選手権、平田一喜VS坂口征夫のDDTエクストリーム選手権など盛りだくさんなラインナップ。今年引退を控えている赤井沙希がここでメインになる、というところにDDTが赤井沙希に払っている敬意が現れているように思います。

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広田さくら、諏訪魔、風船、おばけ!カオスなDDTワールド炸裂!

そして興行開始。ひさびさにダークマッチからしっかりと全部見ましたが、この日は普段着のDDTというか、いろんなカオスが巻き起こっていたように思います。

オープニングマッチのKANONvs岡谷英樹ではKANONが大きくなった肉体と互角に渡り合っている岡谷とのライバル感と激しさ、第二試合では石田有輝のテンション、そして納谷幸男のスケール感が印象的でした。

特に樋口和貞とのド迫力のぶつかりあいはDDTが誇るスーパーヘビー級の攻防。改めてメジャーでも通用するな~これ、という凄みを感じました。

 

そしてなんといっても世の中を騒がせたEvolution乱入。第二試合やってる途中に諏訪魔,佐藤光留、田村男児が南側の前の方の席にひっそりと着席。試合を見てから乱入していきましたが、これに対する個人的な感想はこのツイートで。

結局噛み合わなかった秋山と諏訪魔でしたが、このツイートのスタイルで見れたらちょっとは面白かったんじゃないかと個人的には思ってます。正直試合中あの3人が気になりすぎて観客席チラチラ見てたし。正直第二試合でそこまでインパクト残せてなかった秋山がそこまで偉そうなこと言う資格あるのかな~と思いながら見てました。

そしてその後に登場した旧姓・広田さくら演じる沙希様の完成度の高さにとにかく爆笑。相変わらず細かいディティールを拾う上手さと全体的に小馬鹿にしているトーンで爆笑。プロレスで笑わせることへのプライドすら感じてしまう完成度に加え、それに全て対応してくる37KAMINAの3人もさすが。DDTならではの笑いのグルーヴを産んでました。

そしてフェロモンズ大活躍だったアイアンマン選手権バトルロイヤルでは土井成樹がベルト獲得。お約束のベルト奪取後すぐ丸め込まれ→カウント2を2度繰り返し

「どんなルールやねん!」

「あの試合なんの意味あったんや!」

とまっとうなクレーム連発。なんというか、アイアンマンのルールに戸惑ってるチャンピオン久々に見た気がして新鮮でした。確かにな~。どんなルールやねん!とは思うよな実際。

 

セミ前は打って変わってシリアスな熱戦となった佐々木大輔&MJポーVS火野裕士&大石真翔のタッグ選手権。終始大石が捕まる展開にはなりましたがそこはやられながら試合を作っていく大石。火野の爆発力もあり、DAMNATION T.Aに翻弄されながらも大石がなんとかポーを丸め込んでの王座奪取!一瞬感動的な空気も流れましたがその後入ってきたKANONが二人に「同じ師匠を持つ同士...」といいかけたところで火野が「俺はTAKAみちのくを師匠と思ったことはない!」と思い切り名指し。微妙な雰囲気ではありましたがいい試合でした。KANONも頼もしい!

そしてセミファイナルの平田VS坂口のエクストリーム選手権。ちなみに試合タイトルは

弱点爆発!!発動条件はあなた次第!フォール&エスケープ=おばけ&風船爆発デスマッチ

でした。何のこと?って誰しも思うルールでしたが結局フィニッシュこんな感じ。

とにかくここまで平田が坂口の攻撃を喰らいまくり、坂口も本気で風船とおばけから逃げ回る可愛げを魅せてくれたのでなんというかギミック頼みのフィニッシュではありましたが不思議と満足感があるタイトルマッチでした。

そして次のチャレンジャーはアイアンマンとの二冠を持つ土井成樹。9月の大田区大会での対戦ですが、個人的には平田一喜のエクストリーム長期政権を見ていたいので頑張ってやられまくりながらも防衛していただきたい。期待してます。

 

 

いよいよメイン!百花繚乱6人タッグに中島翔子が入った意味とは?

そしていよいよメインイベント。ドヤ!この顔ぶれ!

赤井沙希&雪妃真矢&朱崇花
vs
彩羽匠&山下りな&中島翔子

とにかく女子プロレス界を代表するメンツでの6人タッグ。赤井沙希がリスペクトしているメンツでのメインイベントだけに、本人もだいぶリラックスした様子でファンサ多めで入場時に他選手のテーマ曲で踊る余裕も。ここからもだいぶ期待感が高まっていきます。

そして、その中でひとりリング下で柔軟をする中島。正直試合前からずっと中島翔子を目で追ってしまってましたが、試合開始前は味方の二人とも少しだけ距離があるように感じていました。

しかし試合開始後早速朱崇花との絡みでスピーディーな攻防を見せて持ち味を発揮。コーナーからトンボを切って着地、ロープワークからのアームホイップ、バク宙で立ち上がるという鮮やかさ。メキシコ遠征経験のある中島が得意とする動きで観客をどよめかせます。

赤井沙希が彩羽匠に「ずっと前から好きでした!」と告白するなど和気あいあいムードの試合ではありましたが、赤井沙希、中島翔子以外の4人は絡みも多く、互いをわかっていることもあり僅かな隙も逃さない見せ場の連続。自分から前に出ようとしまくる女子プロレスラー代表4人とそれを嬉しそうに眺めている赤井沙希を尻目に中島がコーナーに控える時間が続きました。

しかし徐々に試合に溶け込んでいった中島。5人での赤井沙希おめでとう組体操から空気もほぐれ、6人場外乱れ飛びの場面ではセカンドロープを潜ってのプランチャを出すなど持ち味を発揮していきます。

そして終盤では赤井沙希との一騎打ち状態に。デビュー前には一緒に練習していた時期もある二人。そして今から8年前の2015年9月22日、当時無双していた沙希様を新宿FACEでのシングルマッチで丸め込んで勝利したのが中島翔子。その興行で高木三四郎が東京女子プロレス初の後楽園ホール大会を発表。東京女子プロレスの大きな節目となった大会でした。

そこからはそこまで二人の関係性が際立つことはありませんでしたが、レスラー生活の初期をともにしている二人、その関係性を確かめ合うように技を積み重ねていきます。赤井沙希のクロスボディ、中島翔子の619を赤井沙希がかわしたところにボディシサーズホイップからの619、赤井沙希の腕十字からの三角絞め、豪華6人タッグの中、他の4人を脇に置いての一騎打ち出た外の得意技を交換。最後は赤井沙希のケツァル・コルトルがしっかりと決まりカウント3。赤井沙希の10周年記念試合は赤井本人の勝利で終わりました。

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試合後5人で記念撮影、そして最後に一人ひとりと抱き合って言葉を交わした赤井沙希、最後に言葉をかわしたのは中島翔子とでした。そこで何を話したのはわかりませんが、個人的に思ったのは常に控えめで相手を立てるタイプで自己評価が低そうな中島翔子というレスラーが赤井沙希、雪妃真矢、朱崇花、彩羽匠、山下りなと並んで闘い、歓声を浴びていたことはしっかりと感じて欲しいし、東京女子プロレスという日本の女子プロレスの中では特殊な空間で10年間自らを磨き続け、その技量をしっかりこの日見せたのは中島翔子のレスラー人生で一つの節目になるようなことだったんじゃないでしょうか。

 

個人的には、東京女子プロレスの鎖国に関しては一定のキャリアを積んだ選手にとってプラスなのかはちょっと分からないし、やめていった選手のことを考えるとなんとかならないのかな、と思う部分もありますが、だからこそ東京女子プロレスの世界が出来ているのも確か。

同期の山下実優が長期のアメリカ遠征でその力を知らしめ、伊藤麻希がGCWでレギュラー参戦を勝ち取り、さらに坂崎ユカが年内での東京女子プロレス卒業を発表している今、中島翔子も自らの力をもっと外に広めてほしいし、もっと多くの人が中島翔子の実力を知ってほしいとも思います。今回のメインを見てその思いを新たにしましたし、この試合こそが赤井沙希による中島翔子へのエールだったんじゃないか。そんな赤井沙希10周年記念試合でした。これからの中島翔子に期待!以上です!

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