男マンの日記

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4・10新日本プロレス両国大会。大きな潮目が変わった日、内藤の「トランキーロ・ストーリー」

新日本プロレスワールドで4・10新日本プロレス両国大会を見ました。といってもメインだけ。外出していたのでiphoneで見ていたのですが、まさかの真田聖也登場(ロスインゴでは”SANADA"になるんでしょうか)そして内藤のIWGP戴冠と、大きなサプライズがあった大会。新日本プロレスに本気で驚かされたのは中邑が辞めたのを除けばいつ以来か・・・。EVIL登場時もさほどの驚きはなかったし、後藤の白使コスプレも期待外れ。最近ハズレのサプライズが続いていただけに、やっと本当に驚かせてくれた、という印象でした。

 

そしてさらに驚いたのが、観客が内藤を全面的に受け入れていたこと。入場時のオカダに軽くブーイングが飛び、BUSHI、EVILが乱入してもさほどの拒否反応もなく。内藤が戴冠したときには大きな歓声が沸いていました。

思えば内藤が徐々にこのスタイルにしてきたのは去年のG1開始前くらいから。まだこなれていない時はただひたすらゆっくり入場してきて観客にブーイングを浴び、G1決勝の両国大会でもかなりのブーイング。しかもそれは「ヒールとして安心してブーイング出来る」という感じではなく、ほんとうに「つまんねーぞ!」とか「早く入ってこいよ!」とかいうものも混じっており、まだ観客の支持を得ているとはいえない状態でした。 

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 なんとなく焦点が合ってきたかな、というのはつい最近のこと。EVILとBUSHIと3人でのマッチメイクを組まれることが増え、CHAOSを敵として認定。そしてここが大きかったのが、オカダではなく木谷オーナーを敵として認定したこと。木谷オーナーの「二億円プロジェクト」に噛み付いたのがきっかけですが、このことで大義名分というか、悪役ながら「巨大な権力に反抗する」という流れを作れたことで一気に支持が増えたように思います。

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そして、これも大きかったのが、内藤の反論がことごとく的を射たものだったということ。木谷オーナーの二億円プロジェクトに対しては

 「何でそれを公表しちゃうのか。会議室の中で言ってればいいじゃない、これ聞いたレスラーはいい気がしない。オレはどんなに頑張ってもオカダの引き立て役なの?って思っちゃうよ」 

そして、柴田勝頼が新日本所属になった時には

「最近は別れのニュースが多い」って柴田が言ってたけど、一回やめて出て行った柴田がそれ言っちゃう?まあ安定した生活が欲しかったんでしょう。その生き方も否定しないよ

 と毒づいてみたり。ヒールでありながらある程度説得力の有る言葉を発することで、観客の支持を得て行ったという部分があったのでは、と思います。世直し的な魅力が出てきた。

   

ただ、思えば内藤がこうなっていった最初のきっかけは実は「KAMINOGE」と飯伏幸太にあったのではないかと思うのです。 それまでは「スターダスト・ジーニアス」といういまいち掴みどころのないキャッチフレーズでベビーフェイスとして闘っていた内藤。綻びもないけれどトップにも立てない。そこに「綻び」を与えたのが「KAMINOGE」でした。

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 この「KAMINOGE vol 41」での飯伏インタビューでは、2団体所属の辛さを話す、というテイで内藤をバンバンいじってました。「互いのミスを指摘しあう影の戦いがある」とか、「2014年ドーム終了後に泣いていた内藤を飯伏が慰めた、という話を笑いながら語る飯伏」とか、この時点まで中々活字にならなかった内藤の一面がドロっと表面に出てきた瞬間でした。

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 そしてこの次の号で内藤インタビュー。ここであからさまに飯伏にいじられる内藤。これで知られざる内藤のキャラクターが表明され、結構記事も面白かったのでここらへんが内藤のキャラクター変更につながったのではないかと私は思ってます。

どこか1つタガが外れ、思ったことを言うようになった。作られたヒールではなく、内藤の内面がズルっと出てきた結果がこの今の状態。勝手なことをやっているようではありますが、そこには内藤の考えがしっかりとある。アタマがおかしいのではなく、正論すぎる正論を吐くという内藤らしいヒール像を作り上げたのが今なんじゃないかと思います。

 

そしてこの戴冠。観客は内藤コールで迎えました。本来ならこれで「反逆者」ではなく「王者」になるわけですが、現在、内藤は木谷オーナーを敵としているのでまだ「反逆者」のままでチャンピオンになっている。つまり、王者という立場を利用してオーナーとどういう闘いを繰り広げていくのか。王者になったことで失速してしまうのか。それとも途方も無い要求をつきつけていくのか。これからの内藤がどういう道を歩むのか。しかしそれを本人に聞いたことで、こう答えるでしょう。

ゴング 12号 (Town Mook)

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「トランキーロ、あっせんなよ」と。  

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