6月16日、ハキダメ☆プロレス蕨大会を観戦してきました。蕨というか、会場はアイスリボン道場。JR西川口駅と蕨駅の中間地点にあり、西川口からテクテク15分程歩くと到着します。
この日は木曜日、19:30開始と遅めの時間ではありましたが、流石に遠いために定時ダッシュでも開始時間に間に合わない計算。仕方なく午後半休をとって早めに会場に向かいました。取り置きのチケットを購入し、整理券をもらうと60番。最終的には100人強の客入りで会場は超満員。半休取ってよかった。
アバラを痛めながらも来場、Tシャツを売りまわっていたKAIの声が響く中まずは入場式、トモダチ軍の面々がリングに上がり、藤田ミノルが挨拶。なんと大家のコピーのようなスーツ姿。正直とっちゃん坊やというか、可愛さが出てしまっていた藤田。しかしそこはハキダメ☆プロレス主催。第1試合のX(KAI欠場の代役」に大家健を指名してリングから降りて行きました。大家が戸惑いながらリングに残って試合開始!
大家代表スタイルで登場の藤田ミノル #ハキプロ #ガンプロ pic.twitter.com/5F3zQFfx8D
— 男マン(プロレス☆ブロガー) (@otokoman) 2016年6月16日
第一試合
◯X=大家健(2分37秒 炎のスピア⇒片エビ固め)力✕
チョップを軸に攻めこむ力。しかしそこはさすがに核の違いを見せる大家。チョップを受けきってから頭突き⇒炎のスピアーで3カウント。2分30秒と短い試合でしたが力の良さが出ていました。気合は伝わった!いつかKAIvs力を組む、と大家が宣言していました。楽しみ。
第二試合 勝村周一朗天覧試合
◯ドクター・キリコ=伊藤崇文&アメリカン・バルーン
(4分24秒 ダブル・リストロック)
4代目3代目J-Soulパンディータ&✕宇宙銀河星人ハキダメ★アンドロス
試合開始早々ハキダメ★アンドロスが「ワシ、地球上で3分しか居られへんねんけど(試合始まった時点で)もう2分経っとんねん」などとマイクで脱力系トークをかまして主導権を握りましたが、徐々にアメバル軍が反撃。ドクター・キリコが格闘技ムーブで攻め込む中、アメバルが観客席に向かって思いっきり飛んでしまい観客騒然、という一幕もありましたが最後はキリコが関節技でアンドロスから勝利。4分と短い時間の中に色んな要素が詰まった試合でした。濃すぎた・・・。
正体の伊藤崇文が観戦していた勝村を挑発してこれまた観客騒然。不穏な空気を最後は勝村が締めて帰って行きました。もともとキリコは勝村がやる予定ですが足をケガしてしまい伊藤になったということでしたが、勝村は伊藤とのシングルをこのリングで、と宣言していたのでこれは楽しみ。4月のタッグ対決はかなり良かったので、シングルにも期待です。
セミファイナル 炎上軍大将vs謎の猛者
◯マーズ・スペクター(3分40秒 腕ひしぎ逆十字固め)シバター✕
3分40秒 腕ひしぎ逆十字固め
いよいよ存在感が薄くなっている炎上軍、謎のマスクマン、マーズ…スペクターにシバターが挑むもあっさりと敗北。どうする炎上軍?そしてマーズ・スペクターはメインストーリーに絡むのか?
それでもやっぱりシバターはやられっぷりも上手い。いいヒールレスラーだと思います。この位置での使われ方は正直勿体無い。なんかいい感じで絡んで欲しいんですが・・・。
メインイベント ガンバレ☆プロレスvsハキダメ★プロレス全面対抗戦
~BAD COMMUNICATION・コントラ・BAD COMMUNICATION敗者追放イリミネーション10人タッグマッチ~
◯大家健&今成夢人&翔太&冨永真一郎&清水愛
(26分16秒 一人残り)
✕藤田ミノル&Hi69&円華&安部行洋&バンビ
そしていよいよメインイベント。なんと休憩無しで試合に突入。ちなみに5vs5のイリミネーションマッチ、オーバー・ザ・トップロープルールが採用されてます。ちなみに試合の条件としては
・勝利チームが入場曲にB'zのBud Communicationを使用できる。敗北チームは剥奪
・敗北チームで一番最後に敗北したレスラーがガンバレ★プロレス追放
となっておりました。10人がリングに揃って試合開始、各選手が代わる代わる出てきてワチャワチャってなってる中でバンビを落とそうとした今成に巻き込まれた翔太が落とされてあっさりと失格。
✕翔太(3分6秒 オーバー・ザ・トップロープ)みんな◯
そしていよいよ大家登場。藤田との対戦となるが木曽レフェリーがコーナーに振られた大家と接触!レフェリーが倒れている間にイス攻撃で大家を攻める藤田。蘇生した木曽レフェリーが藤田からイスを没収、と思いきやなんとそのイスで大家を撃沈!すかさず藤田がSAYONARAから大家をフォールして3カウント。木曽さんのレフェリーシャツの下には離婚Tシャツ!
✕大家(6分35秒 SAYONARA⇒体固め)藤田◯
なおも大家に襲いかかる木曽レフェリーを止めたのはなんとバンビ!離婚Tシャツを脱ぎ捨てたバンビはガンプロ軍に加勢。裏切りの連鎖!藤田のSAYONARAを食らってオーバー・ザ・トップロープで失格後もガンプロ軍に加わったバンビ。トモダチ軍に不穏な空気が流れてきました。
✕バンビ (10分5秒 オーバー・ザ・トップロープ)みんな◯
この時点でガンプロ軍残りが今成・富永・清水、トモダチ軍は藤田・円華・安部・Hi69とトモダチ軍有利。しかしここで今成が奮起!まずは安部を首固めで降し
◯今成(14分11秒 首固め)安部✕
円華をロープ際に追い込んで落とそうとします。しかしなんとここで藤田が2人に向けてドロップキック!2人がリング外に落ちて失格!怒りを露わにする円華!
✕今成(14分11秒 両者オーバー・ザ・トップロープ)円華✕
しかし試合は続いています。ここで藤田に襲いかかったのは清水愛!声優レスラーとして東京女子プロレスを脱退してガンプロに参戦。力量をメキメキ上げてきた清水がその本領を発揮してロープ拝み渡りやカミカゼ、スイングDDT、関節技で藤田、Hi69に攻め込むなど見せ場を作ります。もうちゃんとレスラー!
✕清水(19分58秒 トランスレイヴ⇒エビ固め)Hi69◯
しかし清水も力尽きてついに残されたのは富永のみ。しかしここから富永奮起、まず藤田の攻撃をかわして場外に落としてHi69と一対一に。
✕藤田(22分1秒 オーバー・ザ・トップロープ)冨永◯
そしてHi69の攻撃を食らいまくってグロッキーになる富永、いよいよダメか!倒れた富永にHi69がストゥーカ・スプラッシュ!しかしそこをクルっと反転させた富永がHi69を抑えこんで3カウント!ガンプロ軍勝利!
✕Hi69(26分16秒 Hi69のストゥーカ…スプラッシュを受け反転⇒首固め)冨永◯
Hi69はこれでガンプロ追放、富永に「良いレスラーになった」と讃え、「でもあんまりKaientaiの悪口言うなよ」と言い残し去って行きました。
そして円華も怒って去り、安部には藤田のほうから「成長が遅い」とダメ出し。7・24大阪大会での卒業マッチを決め、トモダチ軍の解散を宣言した藤田ミノル、そして「悪いけど、ここからは健さんと2人で喋りたい」と、リング上で大家と藤田が対峙することに。
※以下のやりとりは、DDTオフィシャルサイトから引用プラス私の記憶で補完したものです
藤田:今日はこんなにお客さん入れたにも関わらず・・・。なんて素晴らしい結末だ!健さんとこうやって話すのも一年ぶりか。まあ、ちょっと座って話そうじゃねえか。
(両者座る)
藤田:一年前、場所はここじゃなかったけど、ここから始まったんだ。あの時、俺は健さんとは闘わない。一人ひとり叩き潰して「オマエがどんなに頑張っても、気付いたら一人ぼっちになるような状況を作る」そう言った。
大家:ああ、言ってたな
藤田:なんで逆になってんだよ!俺が一人ぼっちじゃねえか!
大家:・・・。
藤田:健さんとは気が付けば毎月のように闘った。そして気が付けばドロドロした昼ドラプロレスからドロドロ熱血安部ちゃん育成物語になった。それでも結果はこうなった・・・。
大家:・・・。
藤田:毎月毎月頑張ってもよ!気が付けばトモダチ軍は今日はあっちの団体出てますとか・・・。今日はガンバレ☆プロレス行けません、王子に行けませんとか言ってよ!気が付けばこんな状況だよ おい! 俺のやりたいことは一つも叶わなかった。 やっぱそうだったな・・・。
藤田:他人に期待していた俺にバカだった! 他人を信用した俺がバカだったよ!
大家:そんなことねえだろ!
藤田:この世の中に信用できる人間は誰もいねえんだよ! 他人なんて他人でしかねえ! 友達とか言っても他人は他人なんだよ!
大家:そんなことばっか言って意地張って、自分から突き放してんだろ!
藤田:うるせーんだよ! 気が付けば俺は一人ぼっちだ。自他ともに認める、一人ぼっちだ!
大家:おめーは一人ぼっちじゃねえだろうが! なんで意地張って
藤田:お前が泣くところじゃねえだろ!
大家:どんなにオマエの周りの人間がいなくなっても俺が友達だよ!
藤田:ありがとよ。でも、友達っていう言葉は家族でもなんでもねえんだよな・・・。
大家:・・・。
藤田:やっぱりわかった! 俺は他人なんか信用しねえ。俺は自分しか信用しねえんだよ! 友達を他人を信用するなんて甘ったれた考え方は今日で終わりだ! 来月、大家健、オマエ、王子でのシングルマッチを要求する。受けるか?
大家:やってやるよ! 絶対、友達! 友情! 絆! 素晴らしいことをオマエにシングルマッチで思い知らせてやるよ!
藤田:友達なんか関係ねえんだよ。俺とオマエのシングルマッチだ。他人を利用してこの団体を制圧しようなんて甘い考えだった。でもな、藤田ミノル、一人でこの俺の毒を持ってガンバレ☆プロレスを飲み込んでやるよ
大家:やれるもんならやってみろ!
藤田:やってやるよ。見とけよ。来月の1試合でオマエを身も心も一人ぼっちの俺と同じ状況にしてやるからな。そんな試合を王子で見せてやる。無駄だった1年間を1試合で全部ひっくり返してやるからな! よーく覚えておけ!
そして藤田は去って行き、7・30王子大会での藤田VS大家のシングルが決定しました。この一年間の抗争に一つのピリオドを打つこの試合。これは見るしか無い・・・。
その後、大家は一つの宣言をします。
大家:7月30日、藤田ミノルとシングルマッチやってやります。アイツの心を絶対取り戻してみせます!
大家:俺はプロレスをメジャースポーツにするためにガンバレ☆プロレスをやってきました。去年、新宿FACE大会をやって王子で大会やってどんどんお客さんが増えて、今度は大阪にまで進出します! プロレスをメジャースポーツにしたい! その一心でワタクシはガンバレ☆プロレスをやっております!
大家:皆さんにも夢や目標があると思います。ただ心の中に思っているだけじゃ50%! 声を大にして叫ぶことで100%叶うと俺は思っております!
ガンバレ☆プロレスは後楽園ホール大会を目指します! 俺は後楽園ホールに直訴しにいくぞー!
そして「ウイーアー・ガンバレ・プロレス!」で締め。集会でも後楽園ホールへの思いを語った大家。ガンプロは前へ進み、藤田ミノルとの対決に臨みます。どこへ向かっていくのかガンバレ★プロレス。とにかくこの日の大会には濃厚な人間たちの濃厚な叫び、闘い、人間ドラマが凝縮された空間がありました。
そのドラマの一旦の最終章が7・30王子での大家健vs藤田ミノルになることは間違いない。そしてその次に何が待っているのか、そしてこの濃密さをそのまま後楽園ホールに持っていけるのか。今日本で最も「濃い」団体であることは間違いないガンバレ★プロレス。 注目です。
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