※元記事2018・12・24更新、2019・1・21動画追加
いろいろあって、というかそんないろいろもないですが、Tシャツデザインを担当させてもらったよしむらプロレスの第二弾が12・9,前回と同じく下北沢ARENAで開催されました。デザインを担当させていただいたいきさつはこちらから。
第一回のレポートはこちら。 このときは、後輩の室田選手がメインイベンターとして独り立ち出来るようになった時に改めて興行を、と話していた主宰の吉村公佑氏ですが、第一回から五ヶ月後に第二回開催。俳優として活動されている傍らなので大変だとは思いますがこの行動力は凄い。
というわけで早速友人と二人で会場へ。クッソ寒い日だったので温まろう、と新宿で軽く一杯・・・というか六~七杯引っ掛けてから会場となる下北沢ARENAへ。
下北沢駅からちょっと歩いたところのビル4階にある下北沢ARENA、開場時間のちょっと前に来たらよしむらプロレスポスターが!なんだかこの秘密感。
街中でひっそりと秘密のイベントが行われている感じがすごい。まさかここでプロレスが行われているとは通りかかる人もなかなか想像しないはず。メキシコの草ルチャ興行とかこんな感じなのかな~、と思いつつ中へ。本当に開場満員で凄い人口密度。
開場前の光景はこのような感じ。片方のフロアにマットがひかれ、それ以外は客席。ギリギリまでイスが並べられております。開場前の観客入場前でこんな感じなので、ほんとうに試合開始前にはギチギチの超満員でした。凄い!週プロに載ってるわけでも、バトル☆メンで告知されたわけでも、プヲタスケジュールに載ったわけでもないのに超満員。吉村氏の努力が伺えます。
そして、試合前にデザインしたTシャツを受け取って感無量に。同時にキャップも見せてもらいましたがいい出来でした。やはりイラストレーター上でしか見てなかったモノを実際に見るのは感慨深いもの、そしてそれを着て歩いてる人を見るのもさらに感慨深い。同行の友人も買ってくれたのでなんかこう、不思議な気分になりました。感謝。
まさか男マンデザインのプロレスTシャツを買って着る日がくるとは… #よしむらプロレス pic.twitter.com/x2ZYCVySJq
— ミヤヴィ (@_Mi_ya_vi_) 2018年12月9日
本来なら、ここから試合内容を細かく書いていくところなんですが、ザ・プロレスファンのレンブラント氏執筆のブログにメチャ詳しく書いてあるので、ぜひこちらをご参照ください。
rembrandt38hentai.hatenablog.com
というわけで・・・とこれで終わるのも気まずいので、自分なりの感想を綴って行きたいと思います。時間が経ってるので記憶が怪しい部分もありますがご容赦を。安定のくいしんぼう仮面前説からスタート
第1メインエベント 鶴巻伸洋vs室田渓人
この興行が行われている理由、主役と言ってもいい室田選手の相手は現在ガンバレ☆プロレスにも参戦、W☆ING、リングス時代から闘い続ける鶴巻伸洋。ガチガチの戦いが予感されましたが、予想通りにガチガチ、バチバチの展開に。弦巻選手に「SAW!」と歓声が飛ぶなどディープな空間。フランクすぎるヤジもご愛嬌。この密集した空間での打撃音、ゴス、ドス、バチン、と響く音がより観客を盛り上げる。これは本当に、マットプロレスを体験してみないとわからない感覚。「近さ」これは新しいプロレスの見方を開く要素でした。
超至近距離で観る鶴巻さんの蹴りがパないので、軽く酔いが覚めました #よしむらプロレス pic.twitter.com/UVfT7lMnVU
— ミヤヴィ (@_Mi_ya_vi_) 2018年12月10日
結果、鶴巻の逆エビ固めでギブアップした室田。懸命に渡り合ったものの、まだまだ新人レスラーの域を出ないファイトだったこともまた確か。そして、鶴巻に挑発されてから頭突きなどを出していった室田ですが、本来なら奇襲しても自分からガンガンいかなければいけなかったはず。この興行が行われた意味を考えると、第一試合で健闘している場合ではないと思って欲しかった。しかし、第一試合としては完璧な試合でもありました。観客温まりまくり。面白く、熱い試合でした。
※2019・1・21 試合動画を追加しました
第2メインエベント マスクドミステリー vs大谷譲二
第二試合は今進境著しい大谷譲二をマスクドミステリーが迎え撃つ一戦。この試合もシリアスな空気が漂います。
打撃の打ち合いで魅せた第一試合、この試合もふたりともガンガン打ち合います。特に大谷のチョップは強烈、みるみるうちにミステリーの胸が真っ赤に染まり、開場もそれに比例して白熱。熱い試合が繰り広げられます
そして、この試合では狭いマットをフルに活用した攻防も。丸め込みの応酬や、ミステリーの関節技で大谷が悲鳴を上げる場面も。立体的、技術的な攻防で魅せてくれたのは流石でした。
そしてなんと!最後はスライディングDから強引に丸め込んだ大谷がミステリーから勝利!これが大谷のミステリーからの初勝利!正直ここででいいの!?と思いましたが素直にマイクで相手を認めたミステリー。こちらも好勝負でした。
※2019・1・21 試合動画を追加しました
▼第3メインエベント がばいじいちゃん vs くいしんぼう仮面
そしてここからは雰囲気ガラリと変わってがばいじいちゃんとくいしんぼう仮面の一騎打ち。「ゆっくり入場」、「なかなか上着を脱げない」、「カウンターを使っての拝み渡り」などフルコースを披露していくがばいじいちゃん、ここはさすがにがばいじいちゃんのペース、最後いきなり強くなってキャメルクラッチで勝利するまでがばいじいちゃんをしっかり堪能。観客ずっと大笑い。ドッカンドッカンいってました。
本当にずっと笑ってた印象のあるこの試合。受けきったくいしんぼう仮面、そして絶妙に巻き添えを食いながらもこの試合を捌き切ったてっしー手島レフェリーも凄かった。このパッケージ、この試合だけでもしっかりと作品として成立する、完成度の高いコメディマッチでした。第一試合、第二試合を完全にフリに使ったこの試合。いや最高に面白かった。
※2019・1・21 試合動画を追加しました
▼第4メインエベント 田馬場貴裕 vs ブランコ
そして第4試合、実質的メインはなんと異種格闘技戦。格闘技ルールでの戦いとなりました。 格闘家でありレスラーの田馬場選手と闘うのはブランコ。下北沢ARENAのシンボルであり、よしむらプロレス第一戦ではくいしんぼう仮面を葬った、まあいわゆるブランコです。なんというか、ヨシヒコ的な存在というか。
というわけで、オープンフィンガーグローブ着用だったり、ドント・ムーブが繰り広げられたりと格闘技ネタ散りばめられた緊迫感のある(?)攻防の末に鎖で田馬場選手の首を締め上げたブランコが勝利。二連勝を飾りました。優しい世界。
※2019・1・21 試合動画を追加しました
▼ボーナスメインエベント 田馬場貴裕vs鶴巻伸洋vsマスクドミステリーvs大谷譲二vsくいしんぼう仮面vs室田渓人
というわけでおまけのバトルロイヤル。正直あんまり内容覚えてませんが、ブランコが無双して全勝して終わりました。いやさすがブランコ!以上!
※2019・1・21 試合動画を追加しました
そして最後のまとめ、くいしんぼう仮面選手に問われる形で「次回大会は来年のゴールデンウイークあたりに開催します!」と言ってしまった吉村氏。というわけで第三回もあるらしいです。乞うご期待。
そして何より、よしむらプロレス番外編が12月28日に開催されることが決定しています!狂気の沙汰のワンマッチ興行!藤波辰爾VS木村健悟、大仁田厚VSパンディータ以来のワンマッチ興行は下北沢で!
よしむらプロレス番外編『室田渓人の覚醒ロードウォリアーズ〜第1章〜』
— 吉村公佑 (@yoshimurakousuk) December 5, 2018
12/28(金)19:00開場 20:00試合開始
会場:ARENA下北沢
男性、又は自分を男性だと思う方1500円+1ドリンク
女性、又は自分を女性だと思う方1000円+1ドリンク#よしむらプロレス #goinguppw #heatuppw #肋骨蜜柑同好会 https://t.co/5sItpEtRzD
室田選手のためにはじまっているよしむらプロレスですが、今回もやはりくいしんぼう仮面、大谷譲二、マスクドミステリーといった有名選手に食われている室田選手。ここで言い訳の出来ないワンマッチ。この第二戦の熱狂を再現することが出来るのか!私も残業無ければ行きます!というか多分行きます!
今回のよしむらプロレス第二戦、とにかく構成が素晴らしかった。第一試合でバチバチの迫力を、第二試合でマットプロレスのテクニックを。そして第三試合で爆笑コメディマッチ、第四試合ではこの下北沢ARENAならではの要素でプロレスファンと常連客をつないでいく。考え抜かれた構成に痺れました。
そして、マットプロレスということで、プロレスの要素をギュッと凝縮したような攻防を見ていた気がします。出来ないことが多いぶん、本当に必要なことだけで構成されたプロレス。そのためダレることなく見続けられたし、「濃い」プロレスを見ることが出来たように思います。 マットを購入した、ということですし、これからもよしむらプロレス、期待してます!
そして、今回Tシャツデザインを依頼して頂いた松崎さん、それを容認してくださった吉村さんに改めて感謝を。自分のデザインしたTシャツを着た観客、レスラー、その空間に居られたことで、改めて「生きている」と感じることが出来ました。室田選手のために吉村さんが立ち上げたよしむらプロレス。そのおこぼれを頂いた形で申し訳ないですが、ちゃっかり自分の夢の一部を叶えさせて頂きました。有難うございます。
ちなみに、試合後に購入したくいしんぼう仮面・著の自伝&インタビュー集がクッソ面白かったので紹介しておきます。北関東の90年代インディーからパンクラスまで。リアルな(主に金銭的な)プロレスラー事情が伺える本となっております。第一弾は死ぬほど字が細かく、ギュっとなってるのでお買い得。泣けます。