男マンの日記

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棚橋の両国発言、思う壷とはこういうことか。常見陽平氏のBLOGOS記事について。

先日、8・23両国ピーターパンの記事を書いているときに色々調べていたら、このブログ記事を発見しました。

blogos.com

BLOGOSのこの記事。両国ピーターパンでの棚橋発言から、ビジネスに対しての姿勢について書かれた記事。がむしゃらに目の前の仕事をこなすだけのプロレスラーに比べ、大局的にものを見れる棚橋は凄い、という話から大企業とベンチャーの比較。

 

DDTプロレスリングは、何度も書いているように、試合は面白いし、影響力もあるのだが、次に何を目指すのかが見えなくなっている。メジャー団体なのか、インディーズのトップなのか。

これは、「ベンチャー企業」が直面している課題に似ていると思う。ベンチャーと言いつつ、15年以上やっていて、気づけば従業員も増え、上場もしている。 ただ、いつの間にか中年だらけの会社になっている。大御所なのか、若いのか、どっちを装うか悩む、というような。よく上場ベンチャー企業の関係者に聞く悩 みである。

 という流れに持っていき、最後は

総合格闘技などは国内では完全に村社会になってしまい、選手とファンの距離が近すぎる、選手の多くは格闘技だけで食べられないのが現実だ。ただ、プロレス もまだ所詮、村ではないが、町か市くらいではないか。棚橋弘至選手と、新日本プロレスにはますますのリーダーシップが期待される。

というわけで、何のために働くのか、大企業とベンチャーの違いなど様々な文脈で今回の件は読み解けると思う。

 

あなたは、誰のために、何のために働いているのだろうか。業界を、社会をどうしようかという視点があるだろうか。

 

と大きい話で締めくくられています。

しかし、文章を読むと筆者はDDTの両国国技館を見ておらず、棚橋のインタビュー映像も見ていないということ。それでこの記事を書けるところが凄いと思いますが、記事内容はこの興行についての話ではないので、あくまで棚橋発言は「導入に使ったのみ」ということになるでしょう。

   

しかし、あの興行を見る限り、DDTが目指す道、目標とするものはしっかりと見えていました。試合・演出・映像一体となって観客を楽しませる。「プロレス」という枠を広げて、色々な才能を取り込んでいく。なりふりかまわずエンターテイメントを見せていく。両国に足を運んだ観客たちは、DDTの意思をしっかりと受け取り、楽しんで帰途に就いたはずです。

DDTファンが不愉快なのは、棚橋発言についてもですが、(実際、前後でDDTを認める発言も棚橋はしているので)この記事のように会場に足を運ばず、報道だけを切り取ってDDTを断定するような発言をする、記事を書くような人々に対してのものでしょう。

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 「メジャー団体なのか、インディーズのトップを目指すのかわからない」という論の立て方もよくわからない。実際、DDTはTV埼玉で週一度の放送も行っており、春にも両国大会を行い、プロレス教室も初めてガイドブックを出版するなど手を広げています。会社も大きくなってきているし、今のところ迷走している部分は見当たりません。インディー、メジャーという物差しに見る側が必要以上に縛られる必要はないのではないでしょうか。

 

私はこの発言を聞いたときに、「試合の盛り上がりで負けたからって、やっぱり棚橋も長州やライガーみたいなボンヤリとしたインディー批判するんだな~」と思ったものですが、この記事のように持ち上げて新日本プロレスにプラスの印象を与える人もいる。

それはダメモトでああいう発言するようになるわと。こういう記事を書き、報道する人達がいるから新日本プロレスの選手がこういう発言を辞めないんじゃないかと思うんですが。棚橋もこういう計算をしているのならしたたかだな、と思います。

 

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 今のプロレスブームを牽引しているのが新日本プロレス、というのはメディア上はその通りかもしれませんが、その陰に地域密着団体、大日本の商店街プロレスなどの日本全国での動きがあったり、それこそDDTの路上プロレスなどのイベント露出、いろんな団体があってプロレス人気がじわじわと上がっているわけで、決して新日本プロレスを持ち上げ続ければプロレスブームが再来するというような単純な話ではないはず。

 

棚橋、新日本にリーダーシップを求めるのなら、他団体の成功をクサして自分が上がっていくような、狭量な発言は抑えてもらうほうがいいかと思います。そして、その発言を無責任に持ち上げることも避けたほうがいいかと。以上が今回の棚橋発言で自分が思ったことです。

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