スターダムの、いや、日本女子プロレス界の看板選手である紫雷イオのスターダム退団が発表されました。そして考えられる進路は一つ。おそらくWWE入りするだろう、と報じられています。詳細を伝えた東スポの記事はこちら。
東京スポーツ新聞社制定プロレス大賞で女子プロレス大賞を3年連続受賞している紫雷イオ(28)が、6月中に所属の「スターダム」を電撃退団することが27日、本紙の取材で明らかになった。
このまま日本マット界に別れを告げ、かねて夢だった世界最大のプロレス団体「WWE」に挑戦するものと見られる。人気、実力ともにナンバーワン選手の退団は大きな波紋を呼ぶことは確実。
と、なにげなく自社制定のプロレス大賞をアピールしつつイオ退団を伝えた東スポ。既に関係者挨拶を終え、23日の後楽園大会前には所属選手にも伝えられたということ。スターダムからのWWE入り、となれば宝城カイリに次いで二人目。一時期「二強」と呼ばれた二人がスターダムを離れることになり、スターダムとしては痛手となるでしょう。
そして、29日に行われた記者会見。スターダム社長のロッシー小川と二人での会見。これを見てもある程度円満な移籍と言えるでしょう。会見の様子はこちら。
行き先は言えない、と言い、それに関する質問をした柴田記者が須山氏にたしなめられる場面もあり。しかし、須山氏も途中から「海外に行く」というワードを出して質問しており、イオもその前提で答えていたことにメッセージが込められていた、「私はWWEに行く」という事を口に出さずにアピールしていた、と言っていいでしょう。
そして、スターダムでの最終試合は6月17日の後楽園ホール大会。紫雷イオ&岩谷麻優VS花月&葉月。一夜限りのサンダーロック復活で日本への別れを告げることになります。イオ本人も「思い入れもあるし、クオリティも高かった」と語るサンダーロック。このタッグを最後に日本のファンに見せておきたい、というイオの意思からのカードということで、楽しみにしたい試合です。
そして、社長であるロッシー小川も、イオ退団について語っています。
移籍先は明言こそしなかったものの、WWEであることは確実だ。「1年前から話はあって、具体化したのは今年の2月かな。その時期が来たんだなという感じだった。寂しさ? ないですよ。宿命ですし。団体にとって打撃はあるけど。あと莫大な移籍金が入るのでは?と言う人がいるけど、100%ありません」と複雑な胸中ものぞかせた。
スター選手が抜けてしまう痛手は認めていますが、岩谷麻優、渡辺桃、ジャングル叫女、花月とメインを務められる選手が育っていることも、イオがWWE行きを決めることができた要因でしょう。現に、現在のワンダー・オブ・スターダムのベルトを巻いているのは18歳の渡辺桃。今年3月に高校を卒業したばかりの若手レスラーがイオを破りチャンピオンに輝いたのです。
何度となく訪れたピンチを脱すると、チキンウイングフェースロックでペースを奪い返した。最後は必殺のテキーラサンライズ(変型猛虎原爆)から、新技のリストクラッチ式変型テキーラ弾でイオから3カウントを奪取した。新王者は「未来への扉をこじ開けました。これで紫雷イオの時代が終わったかといえば違う。だけど私の時代が始まりました」と喜びをあらわにした。
正直岩谷麻優、花月らからは一歩落ちると思われていた渡辺桃の戴冠は完全に「番狂わせ」として見られたわけですが、本人の「私の時代が始まりました」という強気なコメントが心強い。
昔の全日本プロレスでも、豊田真奈美がプッシュされ、それに嫉妬した先輩たちとのバチバチの闘いが繰り広げられたわけで、まさに今のスターダムはその構図。先輩たちからのジェラシー、そして圧力を受け止めて真のチャンピオンになることができるのか。これからの渡辺桃に注目です。
そして意味深なコメントを残していたのは紫雷イオ。
一方のイオは「正直言って、この結果をすんなり受け止めたくない。だけど私がベルトを守ってきた覚悟より、桃の決意が上回った結果だと思う。人生をかけて守ったベルトなので、これまで以上に輝かせてください。私は私なりの方法で、頂点を目指します」と語った。
今となっては「私なりの方法で頂点を目指す」というコメントにWWE入りへの思いが込められているように思います。正直WWEに行くのであればいきなりRAWでベルトに挑戦とかしてもおかしくないステータスを持つ紫雷イオ。まずは日本でのラストマッチ、そしてWWEでどのような扱いをされていくのか。いろいろと期待しながら見ていきたい。アメリカでイオが活躍する姿、スターダムでの群雄割拠とまた楽しみが増えた女子プロレス。いや面白い!
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2018・6・9追記
紫雷イオ、スターダム壮行ロード3試合が発表されました。
6・9(土)横浜ラジアントホール大会
クイーンズ・クエストvsSTARS
渡辺桃&紫雷イオ&小波&AZM
vs
岩谷麻優&鹿島沙希&中野たむ&スターライト・キッド
紫雷イオ、最後のクイーンズ・クエストとしての試合となる8人タッグマッチ。チャンピオンとして組む渡辺桃、イオに最後の勇姿を見せられるか。なお、この日のメインはワールド・オブ・スターダム選手権試合、トニー・ストームに花月が挑みます。
6・10(日)新木場1stRING大会
紫雷イオ 全員掛け 各1分1本勝負
※紫雷イオがスターダム所属の全選手と対戦
女子プロレス伝統の全員掛け。全選手、プラスいろんな関係者の乱入などもあるかも?元スターダム勢の参加も・・・?そしてこの日はクイーンズクエストVS大江戸隊の6人タッグマッチ。渡辺桃&小波&AZMvs花月&葉月&夏すみれ、というカードもあり。こちらは熱戦が期待されます。
6・17(日)後楽園ホール大会
紫雷イオ壮行試合
紫雷イオ&岩谷麻優
vs
花月&葉月
そして後楽園ホールでの紫雷イオスターダム所属最終興行はサンダーロックVS大江戸隊のタッグマッチ。「日本のファンに見せておきたい」と語るほど思い入れの深いサンダーロックで日本に別れを告げるイオ。9日現在、S席、A席は完売(イープラス調べ)日本で最後の紫雷イオを見るならすぐにチケット購入をオススメします。