男マンの日記

マンガ、落語、お笑い、プロレス、格闘技を愛するCG屋の日記。

1・4 東京女子プロレス後楽園大会。伊藤麻希、ついに頂点に挑む!執念のメインイベント!

というわけでもうひとつのイッテンヨン、東京女子プロレス後楽園大会をDDTUNIVERSEで観戦しましたので感想を綴っていきます。

新日本プロレスの観戦記にも書きましたが、わたし1・4当日にインフルエンザA型が発覚、メール予約していたチケットを甲田代表にメールしてキャンセルする、という大迷惑をおかけしてしまったという始末。なので、高熱にうなされながら(38.7℃あったので・・・)AbemaTVで観戦いたしました。そして後日、DDTUNIVERSEで見返しながらコレを書いてる、というわけです。

復帰戦、新人デビュー、里村明衣子参戦、シングル、タッグタイトルマッチと盛りだくさんの全七試合。なにがビックリしたって観客席がほぼ満員。北側はステージがあるので客席控えめですが、公式発表1300人超えの札止め超満員。いや凄い。最近WAVE、アイスリボンと後楽園ホールが続いてましたが、この2団体に劣らぬ埋まり具合だったんじゃないでしょうか。この安定感。では試合を振り返っていきます。

 

第一試合 小橋マリカ復帰戦

小橋マリカ&白川未奈&猫はるな&✕原宿ぽむ
(12分54秒 変形グラウンド・コブラツイスト)
らく&○乃蒼ヒカリ&ぴぴぴぴぴなの&渡辺未詩

試合前に、アップアップガールズ(プロレス)の新曲「アッパーチョップ」が披露されてからの入場。アプガの四人はそれぞれ新コスチューム、新リングネームにしての登場。ただ、わりとフォルムは4人共似てるので、誰かレガース辞めるとかワンピースにするとかしてくれるとわかりやすかったんですが。ま、おいおいまた覚えていきます。

そして、今回は小橋マリカ復帰戦。結構長い間休んでましたがようやく復帰。この中だと一番先輩が小橋マリカ、というなんというか恐ろしい状態の8人タッグ。大丈夫か?と思わせつつ試合スタート。

先発で出てきた小橋は無難にこなし、ぴなのが嘘泣きで猫はるなをダマし、らくがおやすみエクスプレスでフォールするも松井レフェリーがピンとこず。白川未奈はロメロ・スペシャルをくりだし、と各自の見せ場を短時間でつくりつつスムーズな試合進行。

復帰戦の小橋もコーナーでのチョップ連打、バカチンガーエルボーを出すなど好調をアピール。そしてここで見せ場を作ったのが渡辺未詩。ショルダータックルで敵チーム全員を弾き飛ばし、猫はるなと白川未奈をなんといっぺんにボディスラムで投げる荒業。持ち前のパワーを発揮していきました。

しかしそこで黙っていなかったのが白川未奈。同じくパワーファイター志向の渡辺未詩とのマッチアップで互いにやりあう展開に。この組み合わせでライバル関係になる可能性も。パワーのぶつかり合う攻防でした。

最後は四者入り乱れての攻防から原宿ぽむを乃蒼ヒカリがグラウンド・コブラツイストで締め上げてギブアップを奪って勝利。去年の1・4後楽園でデビューしたアップアップガールズ(プロレス)が一周年の節目での勝利を奪いました。

 

キャリアの浅いレスラーの8人タッグにしては破綻なく最後まで見れた試合。まだ見れただけ、という気もしないではないですが、そろそろ特にアプガの4人に関しては横一線ではなく、4人の中でも上に行くための争いを見てみたい。この日は渡辺未詩が一歩抜き出そうな勢いを見せました。白川未奈という格好のライバルも出来そうですし、ぜひ上に向かって踏み出して頂きたい。そして、他の3人との差ができたときにまた新しいアプガが見れるのではないか。そんな期待のできる第一試合でした。

第二試合 第2回クイーン・オブ・U.S.A.決定戦 3WAYマッチ

◯ベーダ・スコット
(6分45秒 U.S.A.)
✕ハイパーミサヲ
✕まなせゆうな
※ベーダが第2代クイーン・オブ・U.S.A.となる

第二試合は、なんか帽子かぶってDA PUMPのU.S.Aをノリノリで踊ったら勝利、というクイーン・オブ・U.S.A決定戦。そういえば前そんなのもあった気もします。

まず、踊る前にコーナーポストに置いてある帽子をかぶらないといけないため、まずは泥沼の帽子の取り合いに。しかしいつのまにか普通の試合になり、飛びつきヘッドシサーズ、ドロップキックでミサヲを倒したベーダが有利に。しかしベーダのかぶりものを利用して騙しうちにしたミサヲ、蹴散らしたまなせが踊ろうとしますがことごとく失敗。このルールの過酷さが伝わってきます。

再度踊ろうとするまなせをベーダがカット。ミサヲ、まなせ二人を蹴散らして踊り始めるベーダですがミサヲがカット、まなせがカットして踊り出すもベーダがカット。そうこうしているうちに3人での殴り合い。そしてリング上にはいつのまにか帽子が3つ。3人で踊り始めますがいつのまにかプロレスの展開に。まなせに入場時のかぶりものをかぶせてスピアーで倒し、ミサヲを結構低空なバックドロップで倒したベーダ・スコットがU.S.Aを踊り続けて勝利。なんつーかベーダ・スコットが勝ちました。出来ればフィニッシュの技のところはバッチリ決めて欲しかった。なんかぐちゃっと決まっちゃった印象でした。

ちなみに東京女子北沢大会を最後にハイパーミサヲがしばらく休養(家庭の事情らしいです)に入るらしいんですが、特にこの日アナウンスはなし。この試合でよかったのか・・・。まあ、いいんですかね。

 

   

 

第三試合 タッグマッチ

◯万喜なつみ&ミリー・マッケンジー
(10分29秒 ジャーマン・スープレックス・ホールド)
天満のどか&✕愛野ユキ

写真集がバカ売れ、でおなじみの爆れつシスターズに続いて入場したのはいろいろあったでおなじみの元アクトレス・ガールズ万喜なつみ、そして期待のミリー・マッケンジー。仙女にも来日経験のある18歳です。若い!

 

先発はミリー・マッケンジー。天満のどかと対峙します。基本の攻防からヘッドロックで締め上げてなかなか離さない天満のどか。なんとか脱出したマッケンジー、アームドラッグで投げていく。しっかりと対応していきました。

そして愛野ユキと万喜なつみ。さっそく首投げを側転でかわすなどこちらもしっかり個性を見せていく。万喜なつみ、最初からデキる感じを出していきました。

そしてマッケンジー、愛野ユキを諏訪魔の万力スリーパーみたいにギリギリ締め上げたあとはレッグラリアート。代わって出てきた万喜なつみも髪を掴んでの投げからドロップキック、ボディシサーズ、そこから腕をとってグラウンドのパロスペシャルと流れるような攻め。タッチワーク含めた鮮やかさを見せます。

そして愛野ユキが代わったマッケンジーをカウンターのボディスラムで投げてなんとか天満にタッチ。タックル連発で二人を蹴散らし、ロープに飛んでのボディアタックで攻め込む天満ですが、マッケンジーもX固めからの河津掛け。ペースを渡さず万喜にタッチ。すかさずドロップキック七連発で攻め込んでいく万喜。走り込んでの変形ネックブリーカーで追い打ちをかけますが、天満もブロックバスターで反撃。

そこから二人がかりで攻めていく爆れつシスターズ。愛野を踏み台の天満ボディアタック、そこからの合体ブルドッキング・ヘッドロックは阻止され、愛野が万喜を攻め込んでいく展開に。しかしここから試合が動きます。

愛野のサイドスープレックスを側転でかわした万喜がソバット、ロープにとんだ万喜に入ってきた天満がタックル、その天満をマッケンジーがスピアーからの凄いジャーマンで排除。万喜は愛野にジャーマンを狙うもかわされ、セントーンからサイドスープレックスを喰らいますがカウント2で返し、首をとらえられたところをロープを利用してバックを取った万喜が一気にジャーマン!3カウントを獲りました。初登場万喜なつみ勝利!さっそく存在感を示していきました。

 

マッケンジーも今回はサポートに回った感じはありましたが、天満に放ったジャーマンは凄いの一言。万喜、マッケンジー組の凄さが目立つ試合となりました。

一方、引き立て役となった爆れつシスターズ。今後巻き返していかないと、特に万喜は日本で継続参戦する予定なので、このままだと存在感が薄れていってしまう。万喜を外敵として生え抜きの意地を見せる、ストーカーのように追いかけてもいいかと思います。

万喜は山下への挑戦までたどり着く流れですが、できればマッケンジーも頻繁に呼んで頂きたい。坂崎ユカ戦とか瑞希戦とか見てみたい逸材。また見たい外国人選手が増えました。

第四試合 うなぎひまわりデビュー戦

◯赤井沙希&YUMI
(8分39秒 フットチョーク)
上福ゆき&✕うなぎひまわり

うなぎひまわりデビュー戦、と銘打たれたこの一戦。アイドルグループ「覇汝家」にも所属するアイドル、グラビアアイドルでもあるうなぎひまわり。ちなみに29歳。デビューとしては遅めになりますが、170cmの長身、身体もがっしりしていることもあり第四試合でのデビューとなりました。

さっそく赤井とマッチアップするうなぎひまわり。ローキックを連発で喰らって悶絶しますが、ミドルキックはキャッチ。首投げからヘッドシサーズに捉えられますが倒立でフラつきながら脱出。すかさずポーズ!全体的に新人らしからぬふてぶてしさを感じさせます。

身長的にも体格的にも赤井にひけをとらないうなぎひまわり。肝の太さと力強さ!期待の新人(29歳ですが)キタ!

そして双方タッチ、上福ゆきが14歳のYUMIに「子供は帰って宿題やってな」と大人の厳しさを口で思い知らせる展開に。ドロップキックも炸裂させ、上福が手慣れたところを見せつけます。

そして代わったうなぎひまわり。殴る蹴るもしっかり力感があり見てて安心感があります。YUMIとエルボーで殴り合い、ボディスラムで叩きつける。

上福とのツープラトンのキックも決め、上福がYUMIをレッグロックで攻め、完全に上福組ペース。YUMIもコーナーへのドロップキックからなんとか赤井にタッチ。するとさすがに赤井無双。蹴りの連打で二人を蹴散らし、上福にも蹴りの連打。しかしブレーンバスターは上福がなんとか投げ返してうなぎひまわりにタッチ。

ショルダータックル、エルボー、ポーズ付きレッグドロップで赤井を攻め込むうなぎひまわりですが、カウンターの裏投げで赤井を投げるのが精一杯。エルボーは跳ね返され、キックで倒され、最後は丸め込みからのフットチョークでギブアップ。デビュー初戦は飾れませんでした。

しかし、基本の打撃技もしっかりしていて体格的にも安心感がありますし、新人としてはかなりの技量の高さを見せたうなぎひまわり。年齢的にもさっさとトップに駆け上がりたいところです。ガンバレうなぎひまわり。

 

第五試合 スペシャルシングルマッチ

◯里村明衣子
(14分49秒 デスバレーボム→片エビ固め)
✕才木玲佳

そして辰巳リカの歌をはさんで第五試合に。内容的にはメイン超えるんじゃないか?と思わせる組み合わせのこのシングルマッチ。アイドルながらプロレス総合学院一期生の才木玲佳、女子プロレス界の女王と呼ばれる里村明衣子のシングルマッチ。ありそうでなかったこの組み合わせでの一騎打ち。注目です。試合前はガッチリ握手から互いに睨み合いからの開始。才木の礼儀正しさと芯の強さが伺えます。

 

ゴングが鳴ると互いに牽制してから手四つでの力比べに。力比べで優位に立った里村がそのまま払腰、上になりますが才木もヘッドシサーズで返し、再び里村が返し、スタンドでのヘッドロックに。重厚な力の攻防で魅せます。

才木もヘッドロックを取り返しますがロープに振られてタックル合戦に。互角にぶつかりあいますが、里村の蹴りからタックルで才木を倒し、そこから再びグラウンドに持ち込みネックロックで締め上げて才木エスケープ。 

互角な攻防のようでありながら、要所要所はしっかりと里村が優位に立って攻防を終わらせているのは流石の上手さ。この二人、身長体重もほぼ変わりなさそうなのに、里村が徐々に大きく見えるような展開になってきました。

腕をひねって倒し、キック、ヒザ連打で倒す里村、しかし才木もカウンターの蹴りで対抗し、キャメルクラッチで絞り上げる。しかし後ろに倒れて足を取る里村。ただエスケープでは済ませません。

 

そして大きく会場がどよめいたのがここから。里村のエルボー一発で吹っ飛ぶ才木。才木も負けじと返しますが、一発の重さで魅せる里村。コーナーに振ってのエルボー連打で才木を倒し、今度はエルボースマッシュ。才木も負けじとロープに振ってのドロップキック、バックドロップで攻め込みますがカウント2。

 

互角かとおもいきや、またエルボーで吹っ飛ぶ才木。エルボー合戦になるとどうしても力の差が明らかになってしまいます。蹴りで反撃する才木ですが、ロープに飛んだどころをカウンターのハイキック、倒れたところをフォールからの脇固め。ガチガチに攻め込んでいく里村。脇固めから体重をかけての腕固め。なんとかロープに逃れる才木。裏返すと、里村がスキを与えないファイトをすることで、才木への恐れを消している、ともとれるような・・・。

 

一旦リング外に逃げた才木を戻してリング内でキックの連打、連打、連打。蹴りまくる里村。フラつく才木、こらえようとしたバックドロップも投げ切られ、エプロンに逃げったところをロープを利用したコークスクリューで捉えられ、蹴りからのフォール。フォールから上に乗って抑え込み続け、再びエルボー合戦に。ここでようやく才木が反撃。カウンターのラリアットから、デスバレーをかわしてのタワーブリッジ!しかし着地した里村はスリーパーホールド、これは才木ロープに逃げ、ボディプレスをヒザで迎撃。ミサイルキックで抑え込むもカウント2.

ここでチャンスとばかり、後ろから一発、前から一発とシャイニングウィザード連発!しかしジャックハマーはこらえられて側転ニー、フライング・ボディプレスとたたみかけられデスバレーボム!カウント3!里村明衣子が圧巻の勝利を奪いました。

 

スキを見せない闘い方で才木玲佳を倒した里村明衣子。すぐに才木の手をとってガッチリ握手。どこか満足したような表情で会場を去りました。才木もなにか充実したような雰囲気もあり、互いにいい戦いをした、という試合。緊迫感もあり、互いの力を出した好勝負でした。

そして、個人的には試合展開ほど才木と里村の間の差は大きくないんじゃないか、とも思いました。今回里村が強く見えたのは、強く魅せるためのいやらしさとか、細かい技術のためで、才木もかなりやれていたように思います。プロレス全体的にサバサバとしている印象の才木ですが、ここは執着して、執念を発揮して里村を追いかけてもいいんじゃないか。才木のそこまでのワガママを見てみたい。そんな気にさせる試合でもありました。

 

セミファイナル TOKYOプリンセスタッグ選手権試合

◯坂崎ユカ&瑞希【王者組】
(17分13秒 マジカル魔法少女スプラッシュ→片エビ固め)
✕中島翔子&里歩【挑戦者組】
※第4代王者組が3度目の防衛に成功

 互いに抱き合う坂崎と瑞希。対角線に立つ中島に誇示してると見えなくもない。そして握手と同時に坂崎&瑞希の奇襲で試合スタート。二人でのドロップキックを決めて場外へのブランチャ。しかしこれはふたりともかわされ、しかも受け止めるセコンドまで届かなかったので足から場外に着地するハメに。ちょっとコレは危険かな、と思わせるシーンでした。

そしてまず優位に立ったのは里歩。瑞希をとらえてボディシサーズのままグルグル回す、中島との合体技もくりだし、そのまま中島が瑞希に首四の字。挑戦者組がペースを握っていきます。

首四の字から反転してリングに叩きつけ、ロープを利用したゆりかもめ。じわじわと多彩な技で攻め込んでいく中島ですが、コーナーに振ったところを回転してからのフットスタンプで返されて瑞希が坂崎とタッチ。ようやくの出番にランニングラリアット、スリーアミーゴスと攻め込む坂崎。しかし着地した中島がコーナーに坂崎を叩きつけて里歩にタッチ。スピーディーなタッグマッチが繰り広げられます。ここらへんはさすが東京女子初期メンバーの坂崎、中島とそれ以上のキャリアを誇る瑞希、里歩の4人。さりげない上手さを見せつけてくれます。

その後里歩と瑞希のマッチアップになり、互いにクロスフェースの応酬、エルボーの応酬。瑞希がカニバサミから抑え込むと、里歩がすかさず逆エビに捉える。二人の技量を見せつけるような攻防。いや面白い。男子プロレス的な動きの多い東京女子の中で「ザ・女子プロレス」のしなやかかつ華やかな攻防。いつまでも見ていたい二人でしたが、互いにタッチ。中島と坂崎が向かい合います。

 

組み合わずしばらく見合ってからロックアップ。まるでシングルマッチのような空気が流れます。ここだけが二人の空間のように。互いを確かめ合うようにロープワークからアームドラッグ、ドロップキック相打ち、エルボー合戦。急にエモい空気が会場を支配していく、共に歩んできた二人を確かめ合うような攻防は、坂崎がコンプリートショットからフォールしたところを里歩がカットしたところで終わり、瑞希も入ってきて再びタッグマッチ再開、という趣になりました。

 

ここで再びスピードアップ。瑞希と坂崎二人でコーナーに登り中島、里歩にまとめてボディアタック。すかさず坂崎が中島を、足で腕をロックしてのアームロックで締め上げるも中島なんとかロープブレイク。そこからコーナに登った坂崎をとらえた中島は雪崩式フランケン、たまらずエプロンに上がってきた里歩を中島がドロップキックで場外に落とし、里歩の619,中島のプランチャが同時に決まり、すかさずツープラトンのノーザンライトを坂崎に決めますがコレはカウント2。互いの連携が鮮やかに決まり続ける面白さ。いや、完成度高いタッグマッチ・・・。

一気に決めにかかる中島。ジャパニーズ・レッグロールクラッチからロープに飛んでのネックブリーカーからの丸め込み、2で返されると再び丸めこんでからの今度は正調ノーザンライト・スープレックス・ホールド!しかしカウント2で返す坂崎!

そこでトップロープからのセントーンを狙いますがかわされる中島、しかしすかさず坂崎にフットスタンプを見舞う里歩、瑞希も負けじと中島にボディアタック!そこから瑞希を蒼魔刀で排除した里歩が中島にエールを送ると、中島が坂崎をハーフハッチで投げてからそのまま締め上げ、そこから回転してゆりかもめの体勢に!鮮やか!ギリギリと締め上げて坂崎もギブアップ寸前に。渾身の力で締め上げていったけどなんとか坂崎ロープエスケープ、しかし中島ダブルアームDDTから再びノーザンライト狙い、しかしここで瑞希が入ってきてキューティースペシャル!これが勝負のアヤとなりました。

里歩が助けに入るも坂崎がトーチャーラック・ボムで排除、瑞希がセットしたところに坂崎の旋回式魔法少女スプラッシュが中島にガッチリと決まり3カウント!マジラビ勝利!

しかし疲れからか、叫びながら横になる坂崎、リング下から這い上がってきた瑞希とガッチリと抱擁。苦しい戦いだったことの象徴のようでした。そして中島も里歩と抱き合って健闘を確かめ合う。ふたりとも涙を見せ、悔しさをあらわにしていました。坂崎ユカ、瑞希、中島翔子、里歩、4人共力を出し切ったような、テンション高いタッグマッチでした。いや素晴らしかった!面白かった!

 

   

 

メインイベント TOKYOプリンセス・オブ・プリンセス選手権試合

◯山下実優【王者】
17分47秒 クラッシュ・ラビットヒート→片エビ固め
✕伊藤麻希【挑戦者】
※第5代王者が7度目の防衛に成功

 そして、何故か急にクソダサくなった煽りV(ナレーターの調子と、ラストカットのダサさからでしょうか・・・。テンポとか・・・。フォントとかもなんか・・・。)が流れてから始まるメインイベント。なんというか、ドキドキしながら見ていました。どちらが勝つのか、というのとか、メインとして大丈夫か、とか頭がぐるぐるしながら(熱が38℃あったこともありますが)二人の入場を見ていました。一年前より大分頼もしくなった伊藤麻希が先に入場、頭をツインテールではなくお団子ヘアーにしていたのが目を引きました。

そして続いて山下入場。ピンクと白のテープが舞い、ベルトを掲げて相手を睨む。いつも通りの山下実優。彼女がチャンピオンである状態がかなり見慣れた光景になっていました。

ベルトが掲げられ、コールからの握手無しでゴング。そして、いきなり伊藤麻希の奇襲!ドロップキックで試合の幕が開きました。

 

コーナーに振ってのドロップキックから、「世界一かわいいのは伊藤ちゃん」パンチ成功!さっそくペースを掴むかと思われた伊藤ですが、こけしはかわされ背中へのケリを喰らって悶絶。山下もすかさず蹴りを連発していき強さを示します。

伊藤も負けじと山下を踏みつけ、ボディスラム連発。とにかく今持っている武器を惜しみなくぶつけていく。大きく叫びながらのボディシサーズ、そこから回転してのフォール。休みなく攻めていく伊藤。とにかく自分から行く、全部を出し切るという気合を感じます。

 

しかし次のボディスラムをこらえた山下が膝蹴り。ロープに振られたところをエプロンに逃れ、追ってきた伊藤の足を引っ掛けてロープにもたれかけさせての側頭部への前蹴り、倒れた伊藤にストンピングからの後ろから低空ジャンピングキック。そしてキャメルクラッチ気味にチンロック。とにかく蹴りと関節で伊藤を攻め立てていく山下。非情な攻めに伊藤もなんとかロープブレイク。

しかしうずくまりながらも山下を睨みつけていくところがさすが伊藤麻希。しかし手を緩めない山下。スタンドでも、伊藤が倒れても蹴りまくる。チャンピオンとしての厳しさを見せていきます。

 

しかし、伊藤もなんとか立ち上がり、カウンターで山下にボディスラム。そしてすかさずこけし!こけし連発!連発で当たった!そこからコブラクラッチ気味に山下を締め上げていく伊藤。気合を込めて締め上げますが山下もなんとかロープブレイク。

山下も伊藤のヘッドバットを受け止めてネックロックでギリギリと締め上げていき、そのまま前に投げ飛ばす、トップロープからのミサイルキックも見舞い、カウント2で返されるやすかさず脇固めに。ロープに逃げられ、なんとか立ち上がろうとする伊藤に追い打ちをかけようとしますがかわして丸め込まれ、返すとすかさず山下のラリアットが伊藤に炸裂。これも2で返されますが、ここからエルボー合戦に。最初は互角に返していく伊藤ですが、山下のエルボー連発で劣勢に。ヒザをついたところを蹴りで追い打ち。しかしそこから伊藤もヘッドバットで対抗。ハイキックも頭で受け止め、ヘッドバット連打で山下を倒し、得意の逆エビ狙いに!

山下もなんとか逃げようとしますが、捕まえ直した伊藤がまずは逆エビ固めに。ロープに逃げようとする山下を中央に戻し、今度は抱え込み式に捕まえ直してさらに締め上げていきます。コレもなんとかエスケープする山下。山下を伊藤が追い詰めている!そしてコーナーに伊藤が登っていきます。

 

しかしこれは山下が追いかけてセカンドロープからのブレーンバスター狙い。しかし伊藤も踏ん張ってヘッドバット。そこから山下の頭をコーナーに叩きつけ、再びコーナーに。今度はトップロープに登り、ジャンピングヘッドバット!

しかし山下カウント2で返す!得意技を返される伊藤はマットを叩いて悔しがりますが、蹴りをかわして再びコブラクラッチに。しかし外した山下、バックエルボーから豪快にアティテュード・アジャストメントを決めてニヤリ。

立ち上がる伊藤を待ち受け、前蹴りからの回し蹴りでブッ倒し、クラッシュラビットヒートに。しかしなんと!これを頭で受け止めた伊藤!振り子式のDDTで逆襲。泣き叫びながら立ち上がろうとします。倒れた山下に這いずりながら捕まえてヘッドバット!叫びながらのヘッドバット狙い!しかし山下のハイキックが伊藤の側頭部を捉えて両者ダウン。ロープに走ってクラッシュ・ラビットヒートを狙う山下にしがみついて止めようとする伊藤麻希!振り払って側頭部にヒザを叩き込む山下実優!改めて走り込んで正面からクラッシュ・ラビットヒートを決める山下実優!そのまま抑え込んで3カウント!山下実優が伊藤麻希からチャンピオンを防衛しました。

 

今回挑戦した伊藤麻希、過去の優宇や坂崎ユカ、才木玲佳ほど山下実優を追い詰めたか、と言われるとそこまでではないかもしれません。しかし、泣き、叫び、自らを鼓舞しながら強いチャンピオンに立ち向かっていく伊藤麻希の姿は見るものに刺さる試合でありました。

そして同時に、攻めるときのたたみかけ、技を繋げていく場面なども見せ、本人それで満足ではないと思いますが、確実に成長していることも見せてくれました。山下も過去のチャレンジャーと違い、気持ちで押されている部分もあったように思います。それもあり、クラッシュ・ラビットヒート二連発でのフィニッシュ。伊藤の気持ちを振り切るようなフィニッシュになったのではないか、と思います。

 

呆然とする伊藤に向けて早速マイクを取る山下。オイ!顔見せろ!と叫び、顔を上げた伊藤に向けて、「今のオマエのその顔、かわいいよ。」と先制攻撃。そこから改めて山下のマイク。

「オマエは自分が勝ったら…いや、自分が勝って時代を変える、そう言ってたな。」

「そもそも今、この時がワタシベルト持ってるけど、別に山下の時代ってわけじゃないんだよ! ワタシは強いからこのベルト持っているけど…だからその時代じゃなくて真ん中でもなくて…チャンピオンの山下実優ってだけなの!」

「東京女子プロレスの全員が個性出して前に進んでんだよ。上に行こうとしてんだよ。でも伊藤のその気持ちはめちゃくちゃ好きだし、もっともっと強くなっていつかワタシを倒したもっと東京女子が面白くなるかもね。だからいつかワタシを倒してくれよ。」

と、拳を伊藤と合わせようとする山下ですが、応じるふりをして中指を立て、去っていく伊藤麻希。最後まで「らしさ」を貫いて去っていきました。

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伊藤が去った後も、山下のマイクは続き、伊藤は正直強かった、と認め、東京女子はナンバーワンじゃなくてオンリーワン、皆さん一人一人にとっての一番であればそれでいい、と続け、「ウザがられるくらい」防衛し続けることを宣言。最後に「2019年も東京女子プロレスをよろしくお願いします! ありがとうございました!」と締め、東京女子プロレス1・4後楽園大会は終わっていきました。

 

今回も満足度高かった1・4後楽園。特に後半3試合は里村の女王としての貫禄と食らいついていく才木玲佳、中島翔子、坂崎ユカの人間模様、瑞希、里歩を加えた4人の技巧、コンビネーション。そして伊藤麻希の地から湧き出る執念、何かを振り切る叫び、立ちはだかる山下実優の強さ、一瞬怯んだ姿、最後のフィニッシュ二連発と、濃厚な女子プロレスを見せてくれました。なんというか全部ある。去年の1・4から比べると、滝川あずさ、黒音まほ、優宇がいなくなっている東京女子プロレスですが、新人も沢山デビューして人数的には増えていっているのが凄い。もちろん前半戦はまだまだ未熟感はありますが、それでも平均レベルは上がっていっているように思います。ますます勢いを増している印象の東京女子プロレス。その姿をしっかりと感じ取れた1・4後楽園ホール大会でした。いや面白かった。 

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