男マンの日記

マンガ、落語、お笑い、プロレス、格闘技を愛するCG屋の日記。

キングオブコント2020感想。安定のジャルジャル、やりきった空気階段。ニッポンの社長は次見たかった!

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キングオブコント2020、全部見たんで感想を残しておこうと思います。まあ、TV、ラジオで見るくらいのボンヤリお笑い好きなんでなんとなくですが。備忘録的に置いておきます。
ちなみにシステムとしては、まずファーストステージで全10組が最初のネタを披露、そのうち高得点の三組がファイナルステージに進んで2ネタ目を披露。2ネタ分の合計点で競い、最高得点者が優勝、となってます。審査員はバナナマン、さまぁ~ず、松本人志。満点は5✕100点で500点。

   

ファーストステージ

滝音

ラーメン店の店員がいろいろとこだわりの食べ方を客に伝えるも不機嫌な客。実は大食い大会の最中だった、というネタ。一つ一つのやり取りで笑わせるも連鎖して爆発まで行かなかった印象。審査員全員が「若いのに落ち着いてた」で終始してたのがちょっと地獄感あったというか。445点。

GAG

河川敷で中島美嘉、楽器を練習する少女、草野球してるおっさんが何度もぶつかって人格が入れ替わり続けるというネタ。面白かったけど今思うと間延びしていたような気も。ちょっととっちらかって終わったようにも感じた。445点。まだまで重い空気のまま番組が続く。

ロングコートダディ

肉体労働の現場に来た新人アルバイトとマッチョだけどバカな先輩のやりとり。面白いと言うよりも言葉が通じない感じの先輩が世間によくありそうなのもあって怖かった。面白さよりも怖さがちょっと勝ってしまったというか。446点。3組1点差の中で並ぶ超接戦。3組とも決め手がない、というカンジの接戦か。

空気階段

霊媒師のもとに祖母の霊を降ろしてもらうよう客が頼むも、間違ってラジオ番組を受信してしまう。たまに祖母をちょっとだけ降ろしてしまったり、ラジオの番組中に霊媒師へ電話がかかってきたりして状況がカオスになっていく。この番組で初めてちゃんとウケたという印象。458点。もうちょっと高くてもいいかと思った。好きです、空気階段。

ジャルジャル

競艇場でのイベントを控えた新人歌手に、控室で「ヤジに慣れるため」と社長がヤジり倒す中で歌わせる。歌いきろうとする歌手をあの手この手で邪魔していく社長。段々エスカレートして「歌いきらないとクビ」と言い出し・・・。というコント。おもしろかった。会場も爆笑して点数も477点。さすが。さすがだけど漫才っぽくもあるというか。

ザ・ギース

会社を辞める先輩を激励し、夢を追う自分を見せようとハープを取り出して演奏する後輩。ハープの音色を添えるとしょぼいプレゼントも豪華に感じてきて、先輩のテンションも上がっていき・・・。というネタ。確かハープを初めたというギース高佐がゴッドタンでハープ弾いてからの一言ネタ勧められてたけどそこからの発想か。佐久間さんANNで言いそう。最初にハープを高佐が取り出したときに観客がウンともスンとも言わなくてビビってたじろぎましたがなんとか巻き返していったという印象。457点。空気階段の一点下でギリギリ三位。

うるとらブギーズ

陶芸の師匠と弟子。気に入らない器を割っていく師匠だが、誤ってお気に入りの器も割ってしまう。弟子に、お気に入りを割ろうとしたら止めてくれ、と頼む師匠だが・・・。というネタ。だんだん関係性が逆転していくところが面白く、かなりウケてたと思うけど440点。意外に伸びなかったなぁ。オチが弱かったか。ビリってことはないと思ったけど。う~ん。という感じ。面白かったけどなぁ。

ニッポンの社長

キングオブコントイチの問題作。下半身が馬のケンタウロス男子学生が頭だけ馬の女子学生と出会う。そしてまさかの歌ネタ。ミュージカルからラップに展開し、大ラブストーリーになっていく。爆笑しました。しかし点数はまさかの454点で3位に入れず。うむ~。他の審査員はほぼギースと同じくらいの点数をつけてたんですがさまぁ~ず三村が86点(ギースには91点)だったのがデカかったか。10組中いちばん2ネタ目を見たかった。しかし爪痕は残したんじゃないでしょうか。でも残ってほしかったなあ。

ニューヨーク

結婚式の披露宴で嶋佐が屋敷のために余興を披露するも徐々にエスカレートしていく。最初はピンときてなかった観客も段々後半受け出していった印象。ひとつひとつのギャグというより展開とテンポの加速で押し切ったというか。461点。

ジャングルポケット

男を監禁し、秘密を暴露しようとする工作員たち。最初は男の娘を使って脅していくが、段々娘とその友人周りのゴシップを匂わせて興味をひかせようとする。話はどんどん脱線していき・・・。というネタ。なんというか、完成度高くて面白そうなネタだったけど、終盤一気に収束して尻すぼんだ印象。454点。これでジャルジャル、ニューヨーク、空気階段がファイナルステージ進出決定。

   

ファイナルステージ

空気階段

定時制高校(?)で後ろの席のおじさんに恋する女性、おじさんはただただ唸り声を上げるのみだが彼女には言っていることがわかって・・・。というネタ。水川かたまりの女装が美人でビビった。あとはもぐらの個性で押し切ったというか。異形の男を好ましい個性として描いてるのが面白かったし、限りない優しさを感じました。空気階段の個性が全面に出たようなコント。463点。合計921点。

ニューヨーク

髪を切りすぎた、と帽子をかぶってきたヤクザの子分に帽子を脱ぐよう要求する親分。のらりくらりと拒否する子分に親分がキレはじめ・・・。というネタ。なんというかとにかく観客がうんともすんとも言わなかった。ヤクザネタってもう法律で禁止になったの?っていうくらいの静かさ。親分役の嶋佐がキレてタンカ切ってもスン・・・とする客にほんとに戦慄を覚えました。463点。合計924点。

ジャルジャル

泥棒に入った二人組しかしそのうちの一人がタンバリンを持ってきてしまい、慌ててしまおうとするも余計音が出てしまい・・・。というネタ。なんというか急に昭和みたいな題材だなぁ、というかハッキリと置きに来た感じではあった。でもそんなベタなネタをやりきって笑いをしっかりとってくるところはさすが。464点、合計941点。

   

というわけで優勝はジャルジャル。個人的にはファイナルステージは空気階段が一番好きでした。ウケてたし、「キングオブコント」という舞台でやるのにふさわしいネタだったと思います。そしてジャルジャルがはっきりベタを出してきたのは、審査員をあんまり信じてないと言うか、尖ったネタを評価しないと思ってるのもあるんじゃないかと思いました。

審査員について、他に点数を集計して分析する人は沢山いるでしょうが、コメントではっきりネタを分析してるのがバナナマン設楽と松本人志だけだったのが気になりました。特にさまぁ~ず三村はわりとはっきり点数を高低つけてる割にしっかりと理由を明示してくれないんで低くつけられた人とファンはイラっとするだろうなと思いました。

また、99点とか、100点とかいう点数を見なかったので、審査員みんながバランス取ったまま終わったのかな、という印象もありました。M-1に比べて審査員が少ないんであまり尖った点数つけづらいのか。全体的に点数が保守的かな、とも感じました。

 

個人的には印象に残ったのは空気階段、ニッポンの社長でした。特にニッポンの社長は二本目が見たかった。ジャルジャルは優勝してもそんなにTVを席巻しなさそうですが、ニューヨーク、空気階段が売れそうというか、売れてほしいというか。色々言いつつ楽しめた今年のキングオブコント2020でした。あと出前館のCMで爆笑する浜田が怖かった。現場からは以上でした。 

芸人ラジオ

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  • 発売日: 2020/09/18
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そして最近買ったオススメお笑い本。空気階段、ニューヨークの他、霜降り明星、ミキ、宮下草薙。そして佐久間宣行Pへの吉田豪インタビューも。面白かったです。