9月28日、TBSで「マツコの知らない世界」の2時間スペシャルが放送され、その中で新日本プロレスが紹介されていました。
そもそもこの回の「マツコの知らない世界」は三部構成。
- 「コンビニ和菓子の世界」
- 「横浜中華街の世界」
- 「キュンキュンするプロレスの世界」
で構成されていて、「キュンキュンするプロレスの世界」は番組の最後のパートで放送されました。正味30分ほどのパートになっていて、前半はプレゼンターの女性がマツコ…デラックスに新日本プロレスの魅力を紹介、後半はスタジオマッチでオカダ&ウィル・オスプレイvsロッキー・ロメロ&バレッタが行われ、悪徳マネージャーとしてマツコ…デラックスが参加するという流れになっていました。
個人的な期待としては、もともとマツコ…デラックスは有吉弘行との「有吉…マツコの怒り新党」において、何回か全日本女子プロレスの話をしていました。そこではもともと詳しい有吉と共感しながら「あの頃の全日本プロレス」北斗晶、神取忍、ブル中野、豊田真奈美らの話をしていたので、そういう部分も含め、新日本プロレス中心とはいえある程度全体を俯瞰しながら今のプロレスを紹介していくのかなーとボンヤリ思っていたのです。
しかし、いきなりビックリしたのは紹介者の若い女性がなかなかに濃いキャラクターだったということ。南雲さんという大学生の方らしいのですが、個人的印象としては、この番組の紹介者は本当に対象への興味が濃すぎるおとなしそうな人が来て、いざその対象への愛が爆発するとまくしたてる、というパターンが多いと思ってました。
ただ今回は何というかいきなりイケイケなキャラクターの若い女性が登場。最初から前のめり!色々ネットを見ていると、昔からプロレスを見ている方らしいという情報がありました。実際昔から見ていて詳しい方なんだとは思いますが、実際TVに映るとそのインパクトはなかなかに強烈なものが有りました。
なんか紹介者にヘンなキャラあるな。
— 男マン(プロレス☆ブロガー) (@otokoman) September 27, 2016
怒り新党で何回かプロレス話してたけど、マツコってちゃんとプロレスわかって好きだからこの子の相手キツそう
— 男マン(プロレス☆ブロガー) (@otokoman) September 27, 2016
三田さんとかが紹介すればいいのに・・・。
— 男マン(プロレス☆ブロガー) (@otokoman) September 27, 2016
TLに罵声が・・・。
— 男マン(プロレス☆ブロガー) (@otokoman) September 27, 2016
南雲さんは、「選手たちがセクシー」、「デートしたい」、「筋肉が好き」という直接的な発言を繰り返し、新日本プロレス以外の団体について一切言及しない徹底っぷり。何というか、世間的な「プ女子」のイメージを下世話方面にデフォルメしたような感じでした。
ツイッターしながら見てたんですが、TLには女性プロレスファンからの中々の厳しい感想が書き連ねられる状態に。まあ、「この感じがプロレス好きな女性の代表だと思われたらイラっとはするだろうな」と思いながら私も心の何かを閉ざしながら見ていました。
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そして後半はスタジオマッチが行われ、マツコがCHAOSの二人とともに竹刀を持って登場。悪態を付きながら竹刀を振り回す様は完全にダンプ松本。マツコのプロレス観が垣間見える入場でした。試合中も敵側の六本木ヴァイスに悪態をつき、竹刀を奮って悪役マネージャー的に振る舞って楽しんでいました。
マツコだけ80年代の悪徳マネージャー感ある #マツコの知らない世界
— 男マン(プロレス☆ブロガー) (@otokoman) September 27, 2016
六本木ヴァイスは超大人だからな! #マツコの知らない世界
— 男マン(プロレス☆ブロガー) (@otokoman) September 27, 2016
味方にも厳しいマツコ #マツコの知らない世界
— 男マン(プロレス☆ブロガー) (@otokoman) September 27, 2016
オスプレイが飛んで「これが新日本プロレスだ!」って言われると「違うだろ」としか言えない #マツコの知らない世界
— 男マン(プロレス☆ブロガー) (@otokoman) September 27, 2016
twitterにも書きましたが、ウィル・オスプレイが場外に飛んだときに実況を勤めていた辻アナが「これが新日本プロレスだー!」と適当に叫んだところが個人的ハイライトでしたが、最後はレインメーカーでオカダが勝利。スタジオは大歓声に包まれ、最後はマツコが「プロレスってまた盛り上がってきてるわね~」と無難にまとめて締めていました。
マツコの大人なまとめ「プロレスまた盛り上がってきてるわね」 #マツコの知らない世界
— 男マン(プロレス☆ブロガー) (@otokoman) September 27, 2016
こうして番組は終わっていきましたが、何というか南雲さんの濃さがひたすら印象に残った回でした。あと新日本プロレス以外をかけらも紹介しないというその感じ。個人的にはさすが新日・・・。(いや、新日のせいとも限らないんですがなんとなく・・・。)とかは思いました。あと番組制作サイドのプ女子観がなんとなく透けて見える作りになっているな、という印象でした。
さすがにコントロールしているのは番組側であり絵を描いたのもスタッフだろうとは思うので、本人のパーソナリティーの全てがあのキャラクターだとは思えない。ただ正直南雲さんのあのキャラがオカダもマツコも新日本プロレスも喰ってしまっていました。それくらいの強さがありました。
これは中々難しいところではありますが、もちろんこの時間帯にプロレスを流す意義はあるだろうし、知名度が高まるという部分がある。そして紹介する人のキャラクターが弱かったら流されてしまうという恐れもある。それをふまえてこの作りだったんだとは思いますが、個人的には成功だったとは言い難いところがあります。
1つは、私が見ていて少ししんどかったこと。
やはりあそこまでアクが強いと、興味を持つ前にチャンネルを変えられるリスクが高い。もともと新日本プロレス目当てで見ていない人は見続ける義理もないわけで、今のテレビだと面白さもありますが、チャンネルを変えられるリスクを減らす工夫も大事なのではないでしょうか。最初は抑えめに、途中からガンガン行ったほうが、一見さんがプロレスまでたどり着く可能性がより高いのではないかと思います。
2つは、既存の女性ファンから厳しい意見が多かったこと。
これは正直覚悟の上だとは思いますが、厳しい意見が多いということは芯を食ってないというか、違和感を感じた人が多かったということでコアな部分を掴み取るのには成功して居ないんじゃないかと。
以上2つで、この番組が成功、よくやった、とは言い難い。プロレスも地上波のこの時間帯で扱われることもたまにあるし、最近横ばい気味とはいえ知名度もじわじわ上がってきています。そろそろ「TVで扱われる」ところだけでなく、「どう伝えるか」、「好印象を与えられるか」という部分でも問われてくる段階ではないかと。だとすると、今回の番組、姿勢については少し疑問符をつけざるを得ない。これが私の今回の感想でした。
やはり「マツコの知らない世界」で紹介するからには普通に詳しい人を呼んできても仕方ないわけで、濃いめの人が紹介するのはパターンだけども、今回の紹介者の方は「グイグイくる」、「新日以外に無関心」、「ミーハーっぽい」っていう三拍子揃ってたしちょっとエロ目線も入ってたから見てて辛かった。
— 男マン(プロレス☆ブロガー) (@otokoman) September 27, 2016
正直、悪徳マネージャー似合ってたマツコ。昭和感凄かったです。
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