男マンの日記

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10・1 新日本プロレスカリフォルニア大会振り返り。海外戦略進行中!

新日本プロレス10・1アメリカ・ロングビーチで行われた『FIGHTING SPIRIT UNLEASHED』はかなりの盛り上がりを見せました。チケットはソールドアウトには及ばなかったようで客席にはぽつぽつ空席がありましたが(観客動員は3000人。満員で4000人ほどの会場なので7~8割の入り、というところか)試合内容自体はかなり満足度が高いもの。セミ前、セミ、メインとそれぞれ趣の違う好勝負となり、会場もかなりの盛り上がりを見せました。

そして、試合後のマイクの応酬からのコーディーの提案から、10・8両国大会ではケニー・オメガ、飯伏幸太、コーディーの3WAYによるIWGPヘビー級選手権が決定。この3WAY戦が行われる10月8日は、2005年、IWGPヘビー級選手権初の3WAY(ブロック・レスナーvs蝶野正洋vs藤田和之の三者で行われ、ブロック・レスナーが勝利)が行われたのと同じ日。2014年5月17日、ROHとのニューヨークでの合同興行でAJスタイルズvsマイケル・エルガンvsオカダ・カズチカの3WAYタイトルマッチが行われていますが、日本で行われる新日本プロレスの興行ではなんと13年越しの3WAYマッチが行われることになったわけです。

というわけで、10・1カリフォルニア大会後半戦部分を振り返り、10・8両国、その後の展望を書いていこうと思います。両国大会を前に、新日本プロレス、ELITE勢の向かう方向性、流れを復習して今後を予想していきます。しばしお付き合いください。

 

 

   

 

10・1 「FIGHTING SPIRIT UNLEASHED」

第7試合 IWGPタッグ選手権 ヤングバックス vs G.O.D

◯タマ・トンガ&タンガ・ロア
(19分21秒  キルショット→片エビ固め)
✕マット・ジャクソン&ニック・ジャクソン(C)

※チャンピオンチームが防衛に失敗。タマ&タンガが新チャンピオンとなる

IWGPタッグ王者のヤングバックスにGODが挑む形となったBULLET CLUB対決のタイトルマッチ。もちろん(?)キング・ハクがセコンドに付き、ファミリー総出で闘う構え。この試合で終始ポイントになったのは、マット・ジャクソンが痛めている腰をめぐる攻防となりました。

試合の序盤は二人同時のガットショット、ドロップキックと連携で優位に立つヤングバックスですが、ここでマットが腰を押さえて動きが止まってしまい、タンガ・ロアに場外アバラッシュホールドを食らって動きが止まってしまいます。

その後ニックが一人奮闘。場外でのテーブルクラッシュを狙うGODの動きを阻止、トペ・スイシーダを食らわせて会場を沸かせますが、すぐにGODの反撃。カットに入ったマットがタンガに突き落とされテーブルに落下。ニックも連続攻撃を受け、なかなかGODペースを崩せません。

その後もGODペースで試合は進みますが、ヤングバックスも終盤、二人でのスーパーキック連打コンボを決めてタンガ・ロアにニックのファイヤーバードスプラッシュ、腰を押さえながらもマットのムーンサルトと続けて決めるも間が空いてしまったからかカウント2。メルツァドライバーに繋げようとするもスワンダイブで飛んだニックにタマがガンスタン!これはカウント2で返すも、ロープに飛んだニックをタンガ・ロアがフラップジャックで投げた所をタマが再びのガンスタンを決めて3カウント。GODが新チャンピオンとなりました。

 

互いの連携がハイスピードに、途切れずに出てくる熱戦であったのと、GODが持ち込んだテーブルクラッシュ、場外戦というラフファイト、そして腰の痛みをおしつつ闘うニックというポイントがはっきりしていたことからも盛り上がった一戦。体調がベストではなかったヤングバックスが敗北したことで、ニックが腰を治しての再戦もあるか?という今後への期待も持たせる一戦でした。

 

   

 

第8試合 IWGP USヘビー級選手権 ジュース vs Cody

◯Cody
(16分45秒  エビ固め)
✕ジュース・ロビンソン

※チャンピオンが防衛に失敗。Codyが新チャンピオンとなる

 そして続いてはUSヘビー級王者のジュースがコーディーとの防衛戦。コーディーは「ALL IN」で獲得したNWAヘビー級王座ベルトを巻いて入場したため、チャンピオン対決、という趣に。そしてしっかり妻のブランディを帯同。正直、介入する雰囲気満々の不穏な空気とともに試合が開始しました。

前の試合とは打って変わってじっくりとした展開。コーディーもたっぷりと間をとってTシャツを脱いでブランディに渡したり、ジュースもそれに合わせて挑発したりと互いのかけひきによるプロレス。

試合もリストの取り合いからヘッドロックと基本的なムーブから。しかしそこからクロスボディをかわされたジュースが場外に落ちたところから不穏な空気が漂います。コーディーのプランチャを受け止めて投げたジュース、ブランディを跳ね除けてしまいます。そして案の定、気を取られている所をコーディーが襲撃。試合自体の空気が徐々にコーディーのものになっていきます。

その後もブランディが介入してジュースの顔をかきむしったり、腰の(腰痛対策用の)ベルトを外したコーディーからレフェリーがベルトを取り上げているスキにツバをジュースに吐きかけたり、パルプフリクションを食らったコーディーをブランデーを場外にエスケープさせたりとズルさを生かしたレスリングを展開。そして最後は雪崩式ブレーンバスターを喰らいながらもそのままジュースを丸め込んで3カウント。巧さを見せつけたコーディーがUSヘビー級のタイトルを奪取しました。

 

スピーディーな第七試合とは対象的なゆったりとしたテンポの試合を制したのはコーディー。これでコーディーはNWAとIWGP USの二冠。今の「NWA的」な試合でチャンピオンとなったコーディー。巧さが光る一戦でした。 

 

   

 

メインイベント G★L vs CHAOS

◯飯伏 幸太&ケニー・オメガ
(23分06秒  ゴールデン☆トリガー→体固め)
✕石井 智宏&オカダ・カズチカ

 そしてメインイベント。ゴールデン・ラヴァーズの相手になるのはオカダ、石井のCHAOSコンビ。ここで権利書保持者でケニーと舌戦を繰り広げている棚橋とではなくオカダとの対戦を選んだケニー。両国の煽りとしては正しいんですが、棚橋の試合が前半戦に組まれ、メインにオカダ、石井を持ってきているあたりに彼らのアメリカでの評価の高さが伺えます。

そして試合もその評価を裏付けるような一戦に。オカダとケニーがキック、レインメーカーを互いにかわしあい、石井がケニーをショルダーでふっ飛ばした勢いでコーナーの飯伏をふっ飛ばすなどテンションの高さを見せていきます。

しかしやはり連携に秀でているのはゴールデン・ラヴァーズ。序盤はオカダ&石井の連携に押され気味でしたが徐々に反撃。場外にオカダと石井を落としてのクロス・スラッシュで場外に飛び、ケニーカミカゼ、飯伏その場シューティングスター、ケニーと飯伏の連続ムーンサルトとたたみかけてオカダを追い詰めるもここは石井がカット。

ここからケニーとオカダのマッチアップとなり試合のテンションも上昇。レインメーカー、片翼の天使とそれぞれの必殺技をかわしあいつつの攻防。オカダが片翼の天使をかわしてツームストン。しかしこれを飯伏がカット、ケニーのVトリガー、飯伏のジャーマンとつないで飯伏はそのまま場外の石井にプランチャ。とにかく目の離せない攻防がハイスピードで繰り広げられるハイレベルな試合が続きます。

この試合を制したのはゴールデン・ラヴァーズ。石井が飯伏のカミゴェを頭突きで返した所をケニーが入ってきてハイキック。石井も延髄斬りで反撃しますがケニーのVトリガー、飯伏のハイキックを同時に喰らい、カットに入ったオカダを排除したゴールデン・ラヴァーズのゴールデン・トリガー!流石にこれを食らっては返せず3カウントを聞いた石井。割れんばかりの拍手の中、新日本アメリカ大会のメインイベントは終了しました。

 

そして試合後にマイクを持ったケニー。空席が目立つことを気にしてはいましたが、熱狂してくれた観客への感謝を述べました。そしてそこから飯伏とのIWGP戦を要求。そこに入ってきたコーディーが自分も入れた3WAYを提案したことで10・8での3WAYタイトルマッチが決定しました。

 

後半のみの振り返りでしたが、その前のIWGP Jrヘビータイトルマッチ、オスプレイvsスカルも熱戦でしたし、見どころの多い大会となりました。そして、アメリカでの大会とはいえフリップ・ゴードン、クリス・セイビン、ジェフ・コブ、ACHらの参加、鈴木軍の不参加などでいつもとは違う新日本プロレスの大会となりました。

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10・8両国大会、IWGPヘビー級3WAYマッチ展望

そしてカリフォルニア大会で決まったタイトルマッチ、ケニーvs飯伏vsコーディーという3WAYなわけですが、そもそも3WAY自体が異例の、日本では13年ぶりの形式となるわけで、加えてELITE、BULLET CLUBと現状同じユニットに属する3人のタイトルマッチと異例に異例を重ねた試合。思い切ったな新日本、と言いたくなる一戦です。

飯伏も試合後コメントで「「複雑ですね。3人でなんで闘わないといけないのか!? 同じチームなのに」と言っているほど。そして一方のケニーは「レモンからレモネードを作るにはどうすればいいか? それは砂糖を足せばいいんだ。もしくはなんらかのスパイス。そんな風に、Codyは必要悪なんだ。これまで見たこともなかった物をお見せするよ。」と比喩的表現はしていますが、コーディーはスパイス、あくまでメインは飯伏との闘いだということを示唆しています。

あくまでG1クライマックスのリマッチとしてのタイトルマッチ、そこにコーディーが加わったことでG1プラスアルファとしての闘いを見せる。新日本の戦いの風景を自分たちで変えていこう、という強い意志を感じます。

 

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以前この記事で新日本プロレスの世界戦略について書きましたが、対アメリカの切り札的カードであるケニーと飯伏のシングルマッチ。ケニー自身もあくまで今回はその一環。延長線上ととらえている節があります。シングルマッチのバリエーション、というか。こういうところで美味しい所を持っていくのがコーディーのコーディーらしさ、というところもあるのですが。

 

そして、3WAYがタイトルマッチで行われることは海外では珍しくなく、だいぶ前からWWEなどでは行われています。アメリカインディーマットでも頻繁に行われているため、ELITE勢にとっては馴染みのある形式。ここでこのタイトルマッチを組んだ理由としては、日本人に対する3WAYマッチの啓蒙と同時に、新日本ワールドの海外視聴数を伸ばしたい、という部分もあるのでは、と推測します。

この試合で大きいインパクトを残し、棚橋VSジェイを超えることで互いに批判しあっている棚橋からの優位を築く。そして1・4で棚橋を破り、ベルトを持ったままアメリカ進出、というのがケニーが描いている絵だとしたら勝利は必須。しかし1・4まではあと2ヶ月あるわけで、一度飯伏かコーディーにベルトが渡ってもまたリマッチを行うことは期間的には可能です。ここで例えばオカダ戦、内藤戦などを挟んでしまうと棚橋戦のインパクトが減ってしまうこともあり、同じユニット内、3WAYという変化球をはさんできたのでしょう。

 

週刊プロレス 2018年 10/17 号 [雑誌]

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いよいよ今日と迫った10・8両国大会。内藤の新パレハや棚橋の権利書防衛戦など見どころはありますが、やはり今回はなんといってもこの試合。一年の後半を消化試合にしないことが新日本プロレスの今までの課題だったわけですが、この試合が決まったことでかなりのインパクトにはなったのではないでしょうか。ベルトを持って新日本プロレスの闘いの風景を変えていこうとするケニー・オメガ及びELITE勢。今後どんな道筋を描いているのか。10・8まずは注目です。