3大タイトルマッチ!RIZIN 35はホベルト・サトシ・ソウザが締めた!
4月17日に行われた「RIZIN.35」をU-NEXTで見ました。この日の売りは3大タイトルマッチ。女子スーパーアトム級タイトルマッチ、浜崎朱加VS伊澤星花。男子フェザー級タイトルマッチ、牛久絢太郎VS斎藤裕、男子ライト級タイトルマッチ、ホベルト・サトシ・ソウザVSジョニー・ケース。どれも引き込まれる試合でした。
前回の対戦で伊澤が勝利、リマッチとなった浜崎VS伊澤戦は伊澤が絶え間ない攻撃と動きまくる寝技でペースを握りますが、決定的なところは取らせずいいパンチを当てていく浜崎。3R、浜崎渾身の腕十字を切り返した伊澤がそのまま判定勝利。女子スーパーアトム級新チャンピオンとなりました。
こちらもリマッチ。去年の初対決、タイトルマッチで斉藤の眉間を飛びヒザ蹴りで切り裂き、ドクターストップでチャンピオンとなった牛久が初の防衛戦。
こちらは3R通じて緊迫、互角の打撃戦が繰り広げられますが、2Rにハイキックをクリーンヒットさせた牛久、3Rの斉藤の猛攻をしのぎきって判定勝利。初防衛を果たしました。静かに熱くなりました。
そしてメインのサトシVSケース、こちらもライト級トーナメント以来の再戦。前回はタックルにいったところをケースのカウンターパンチに沈んだサトシ。
今回はケースの打撃をかいくぐって飛びつき、一気に三角絞めの体勢になってグラウンドへ。そのまま締め続けてケースがギブアップ。電光石火の関節技でホベルト・サトシ・ソウザがチャンピオン防衛。しっかりとリベンジを飾り、メインをしっかりと締めました。これは伊澤選手のセコンド、CORO選手による3人のベルト写真!
3人のベルト写真も! pic.twitter.com/87so4y9c9F
— CORO (@korosuke2555) 2022年4月17日
田村潔司、坂田亘来場。高田も見守る高阪剛引退試合!
そして今回の心のメインイベントは第七試合として行われた高阪剛引退試合。その相手は極真空手のチャンピオン、現在はBRAVEで総合格闘技を学んでいる上田幹雄。97Kgの高阪に対して107Kgの上田。その体格差は明らか、そしてなにしろ26歳の上田に対して高阪は52歳!驚きのダブルスコア!
そして客席には田村潔司&坂田亘の姿も。高田延彦も神妙な表情で見守ります。そしてリングサイドにはご家族の姿も。引退試合だけあって、勝ち負け関わらずその姿を見守ろう、と駆けつけたリングス時代の先輩たち。個人的にはこの絵が見れただけでもうお腹いっぱいです。前田もどこかで見ていただろうか...。
そして試合開始のゴング。ゴング早々上田がその体格を利してガンガン圧をかけていきます。パンチ連打からハイキック、そして前蹴りで高阪をふっとばしてグラウンドへ。ガンガン殴りにいきますが、高阪もなんとか足をつかんでタックルの形になってコントロール。上になるもすぐに立ち上がる上田。総合格闘技に適応しているところを見せていきます。
スタンドに戻り、差しの体勢から倒そうとするもこらえて離れる上田。これは高阪苦しいか?と感じたときに上田の左ストレートに合わせてクロスカウンターがヒット!ダウンする上田に追い打ちのパウンド連打!レフェリーが止める!高阪剛、衝撃のKO勝利で引退試合を飾りました。
第七試合 RIZIN MMAルール:5分 3R(120.0kg)
○髙阪剛
1R 2分05秒 TKO(レフェリーストップ:グラウンドパンチ)
✕上田幹雄
雄叫びを上げる高阪!喜ぶ田村&坂田!52歳にして引退試合をKOで飾ったTKこと高阪剛!凄すぎました!
テンカウントゴング、高阪剛、現役引退!
そしてご家族から花束をもらい、そのたびに感極まって涙を流していた高阪。マイクを握った高阪が観客に向かって語りかけます。
この試合に向けて、たくさんのありがとうがあります。
自分の希望を聞いて実現してくださった榊原社長、RIZINスタッフのみなさん。
実現のために動いてくださった全てのみなさんにありがとうございました。
あとちょっと、高田さん、二分くらい大丈夫ですか?
もう1つは、格闘技をやっていく上で仲間だったり相手だったり家族だったり、デビュー戦から応援してくださってる方も今日いらっしゃると思います。その全ての方にありがとうございました。
総合格闘技を始めてから、それまでダメな奴だったんですけれども、そういう...。前向きな気持ちだったりとか、一生懸命頑張る大切さだとかを教えてもらいました。
その中でも、自分が今まで試合してきた世界中のバケモノたち。マーク・ハント、ミルコ、ノゲイラ、ランディ・クートゥア、ペドロ・ヒーゾ、リコ・ロドリゲス、バス・ルッテン、名前を出せば切りがないですけど、そういう相手にボコボコににされて、“もっと強くならなきゃ、世界を獲れない”というような気持ちにさせてもらいました。そういった世界のバケモノたち、本当にありがとう。
最後に自分の頭には骨折の跡があるらしいんですね。それはやっぱりその、世界中のヘビー級のファイターたちにボコボコに殴られてついた傷らしいです。でも致命傷に至らず、自然に治して52歳でこうしてリングに立つことができて、こんな頑丈に生んで育ててくれた、両親と2人の兄貴には心から感謝です。どうもありがとう。
最後に今日来てくださったファンのみなさん、お客さん、配信やPPVをご覧のみなさん、長い間本当にありがとうございました
そしてテンカウントゴング。静かにゴングが鳴り響き、高阪剛の選手生活が終わりました。解説席に挨拶し、高田と握手し、家族とともに帰っていった高阪剛。お疲れ様、というにはあまりにも鮮やかなKO勝利でした。
正直強いまま引退の高阪剛。最後まで魅せてくれました。リングス時代から見ていましが、その強さからUFCでも活躍。日本人ヘビー級を切り開いた第一人者と言っていいでしょう。「TKシサーズ」という技を編み出してから「TK」と呼ばれる高阪。本当に今まで楽しませてくれてありがとうございます、と言いたい。一度引退しているとはいえ、24歳から52歳までの長い長い現役生活。
本当に、本当にお疲れ様でした!ありがとうTK!(高田風に)