ついに!ついに10・2ガンバレ☆プロレス後楽園大会。大仁田がガンプロ蕨大会に登場し、後楽園参戦が決定したときに大家健が「満員にならなかったら引退してやる!」と宣言。そして今成も続き、後楽園大会という晴れの舞台ながら、満員にならないとガンプロ消滅という十字架を背負ってしまったこの大会。
そして9・26のDDT後楽園大会オープニングに大家健が登場、ガンバレ☆プロレス後楽園ホール大会に向けての宣伝を行いましたが、そのときに2割ほどしか売れていない座席表が公開されていました。静かになる客を尻目に「後楽園大会、スタート!」と叫んだ大家。しかしこの日を境に「本当にヤバいんじゃないか・・・。」という空気が漂い始めたものです。本当にガラガラの後楽園ホールの中、ガンバレ☆プロレスがなくなってしまうのではないか・・・。
そして後楽園ホール大会に向け、もちろんガンバレプロレスのレスラーたちも必死の営業活動を行い、DDTのレスラーたちも「大家を漢にする」とばかりに呼びかけを開始。ガンプロユニバースたちもツイッターなどで呼びかけたり、お店にポスターを張ってもらったり、知り合いを呼んだりと懸命な活動。大家健、今成夢人、その周りの人々が渦になってガンバレ☆プロレス後楽園大会を応援していました。正直私もこれほど入場時に観客席を見るのが怖かったことはない・・・。エレベーター登って、チケットもぎってもらい、南側の観客席への階段を登っていくと・・・・。
入ってる!入ってるよ!!
ダークマッチ開始15分ほど前にすでに7割くらいの入り。これは・・・。北側を潰しているにせよ、DDT本隊に迫るくらいの埋まり方。そして観客は次々と入り続け、本戦開始時には満員と言っていい状態に。既にここまででガンバレ☆プロレス後楽園大会の成功はほぼ約束されたようなもの・・・。観客たちも何度も後ろを振り返り、客入りを確認しています。そして入場式で入ってきた今成はすでに号泣、大家もなんとも言えない表情。いや~素晴らしい・・・。すでに幸福感溢れる空間が。しかし大会はこれから始まるわけで。気を取り直して試合を振り返っていきます。ちょっと遡ってダークマッチから。
ダークマッチ~ガンバレ☆ロワイヤル
◯シバター
11分42秒 オーバー・ザ・トップロープ
✕マーズ・スペクター
【退場順】木原文人→佐野直→ミスター・ノー→アメリカン・バルーン→ドクター・キリコ→タイガー・ベッドシーン→4代目3代目J-Soulパンディータ→趙雲子龍
※シバターが「大家が可能な限り願いを叶える権利」を獲得
いろんな色物大集合。そして何故か全日本プロレスのリングアナ、ベビメタ大好きでおなじみの木原アナが選手として出場。後楽園ホールで試合するリングアナ。さすが王道というか。試合はさすがダークマッチだけあっていろんなキャラが数珠繋ぎ4の字、キリコの薬攻撃などなどざっくり顔見せしたあげくに最後はシバターがマーズ・スペクターにリングアウト勝ち。今まで散々やられてきたマーズ・スペクター にシバターが一矢報いた形。そもそもメインに出るはずだったと思われるシバター。何があったんでしょうか。なんか賭博罪が云々・・・。という騒動が原因なのか。
あと設定をあまり理解してなかったんですが、シバターが手に入れたっぽいドラゴンボール的なやつは今後のストーリーに絡んでくるんでしょうか。リングサイドを回ってムービー撮ってるシバターへの歓声がかなり大きく、とりあえずシバター知名度あるな~、というのが改めて分かったダークマッチでした。
第1試合 ガンジョシンデレラトーナメント覇者&ガンプロの女神vs我闘雲舞
◯さくらえみ&「ことり」
10分23秒 ラ・マヒストラル
✕石橋葵&清水愛
新婚の清水愛が独身のさくらえみに挑む、という構図のシングルマッチ。ちなみに今回は試合ごとに煽りVが作成されていていい感じでした。興行開始時に流れた、ガンプロの今までの歴史を振り返った煽りVも素晴らしい出来。是非YOUTUBEにアップしてガンプロアピールをして欲しいところです。
試合自体は「ことり」の元気さが目立ちました。試合見るの初めてじゃないかと思うんですが、素早い動きで相手を翻弄。キレのいい柔道技。堂々と闘っていて好感持てました。その合間に清水愛がさくらえみをカミカゼで投げたり、石橋とフィッシャーマン競演などで沸かせましたが最後はさくらえみがラ・マヒストラルで石橋を丸め込んで3カウント。事前に独身VS新婚で煽ったわりには試合はあっさり終了。しかし、この後にさくらえみが驚愕する展開が待っているとは思いもしなかったのです・・・。
第2試合 2人だけのヤングドラマ杯
◯安部行洋
8分50秒 シューティングスタープレス→体固め
✕石井慧介
DDT「若手通信」時代にしのぎを削った同士の安部と石井。一度も石井に勝ったことのない安部ですが、今回も試合は石井ペース。場外戦でペースを握り、足四の字でじっくりとした攻め。普段、DDTでは目立たないポジションにいる石井ですが、こうして安部と向かい合うと流石の安定感。しかし安部もなんとかペースを取り返そうとエルボー連打、木曽レフェリーを盾にした延髄斬りで攻め、なんと片翼の天使の体勢に!
しかしそれをしのいだ石井がフィッシャーマンからコーナーに上がり、そこからなんと!シューティングスタープレス!3カウント!
握手を求める石井、拒否する安部。安部がこれから再び登っていくのか。ネクストがあるのか。含みをもたせた第2試合でした。しかしここで新しい技を出してくる石井のセンス。流石です。
第3試合 G-COSMOS 2016
◯勝村周一朗
10分54秒 TKO勝ち(飛びつき足取り腕ひしぎ逆十字固め→レフェリーストップ)
✕伊藤崇文
個人的期待度高かったこの試合。私は数年前「ZST」という格闘技イベントに通っていおり、その時の目当てが所英男、今成正和、そして「リアル・タイガーマスク」勝村周一朗でした。
以前、王子でのタッグマッチで素晴らしい格闘プロレスを見せてくれた二人、期待通りバチバチの試合を見せてくれました。足関節の取り合いから始まり、めまぐるしい寝技の攻防。ミドルの蹴りあい。そしてなにより二人から立ち上る殺気。「一瞬で極めてやる」という緊張感が持続する試合。これこそ「格闘家のプロレス」という雰囲気。会場がいっきにピリっとしたのを感じます。
伊藤が背後からのスリーパーからのサッカーボールキックを放てば勝村がヒザ連打からの飛びつき腕十字。格闘技をベースにプロレスとして試合を組み立てていく二人。DDT、ジャーマンなど大技も繰り出されたこの試合、最後は勝村が足取り腕十字で伊藤を捉え、しばらく経ったところで脱出不能としてレフェリーストップ勝ち。勝村がズバッと関節で勝利。らしさを見せてくれました。
納得行かない伊藤は勝村に向かって吠えまくり。まだ第二弾あるか!くらいの「続き」感を見せました。しかし素晴らしい試合。また「ハードヒット」とは違った緊張感と華のある試合でした。いやよかった。
ようやく勝った勝村、執拗に抗議する伊藤。会場の空気を変えた好勝負でした。
第4試合 忘れじの”K”
◯旭志織
10分24秒 HIMAWARI-BOMB
✕冨永真一郎
そして第4試合は元K-DOJO練習生、富永と現役K-DOJO所属の旭志織によるシングルマッチ。以前所属していた団体の先輩と闘うことで過去を払拭する、という意味合いを持ったこの試合。その意気込みを見せるように富永が攻め込んでいきます。いきなり旭を場外においやってからのトペ・コンヒーロ!しかし旭もフットスタンプ、キャメルクラッチでペースを握っていきます。
しかしそこで富永が「勘弁してください。明日も仕事があるんで・・・。私、子供がいるんです!」と命乞い。後ろを向いた旭に奇襲を図る富永ですが失敗。グラウンドで旭にペースを握られていきます。ここからねちっこく寝技で攻めるあたりがK-DOJOらしさ。巧さを見せていきます。
しかし富永もなんとか逆襲。レフェリーを飛び越えてのドロップキック、飛びつきの雪崩式フランケン、そしてなんとロープによっかかった旭に向かって、ロープ越しのスリングブレイド炸裂!これは初めて見た。「おお!」と声の出た大技。
しかしここからはさすがにキャリアの違いを見せた旭。ドラゴンスクリュー、連続逆さ押さえ込みからのグラウンドでの延髄斬りを連発、最後は元祖ひまわりボムで3カウント。しっかりと3カウント奪ってみせました。
そして試合後にマイクを持った旭は「これで終わりじゃない。富永が古巣のK-DOJOで試合してこそ本当に一区切りなんじゃないか、オレがなけなしの人間関係を使ってやる」と投げかけ。これはある程度富永を認めた結果、と言っていいでしょう。握手に応じた富永、これは今後なにかの流れがありそう。これを機に一気にレスラーとして変わっていくのか。富永真一郎の今後に期待です。
そしてこれからは後半に。元夫婦対決、メインと書くことしか無いこの二試合。近々にアップしますので、しばらくお待ち下さい。
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