2月29日の昼間、ボンヤリと家で昼間ネットサーフィンしてたらいきなり飛び込んできたこのツイート
— 男マン (@otokoman) 2020年2月29日
まさに青天の霹靂というか。最近だとプロレスリング・ノアの中嶋勝彦がチャンピオンとなり、ヒールっぷりを全開にしてイキイキとしてたのが印象的だったんですが、3月15日大田区体育館に向けてカズ・ハヤシ戦が決定していた矢先。正直このツイートも「いよいよコロナで中止かな」くらいのテンションで見始めたらまさかの活動休止。
そして、今後についてのWrestle-1会見が行なわれ、武藤敬司会長、カズ・ハヤシ社長が会見に出席。活動停止に至った経緯とこれからについての話をしていました。バトル・ニュースに全文掲載されてるので御覧ください。
会見内容については以下の通り
今後について
- 4月1日、後楽園ホール大会を最後に無期限の活動休止。
- 活動休止に伴い、3月31日をもって全所属選手退団
- 活動休止理由は旗揚げ以来の赤字体質。今まではオーナーに補填してもらっていたが、これ以上迷惑をかけてはいけないということで活動休止という判断に。
- 武藤敬司は契約上、3月15日の大田区体育館大会がラスト
- Wrestle-1とともに、プロレス総合学院も閉鎖
現状、コロナウイルスによる興行中止が相次いでますが、Wrestle-1は興行を行う方針のため3月の興行日程は以下の通りになります
- 3・1 GENスポーツパレス大会(若手中心興行WRESTLE SOUL vol4)
- 3・8 京都・KBSホール大会
- 3・15 東京・大田区体育館大会
- 3・20 静岡・清水マリンビル大会
- 3・25 東京・新木場1st RING大会
- 3・27 高知・サンピアセリーズ大会
- 4・1 東京・後楽園ホール大会
4月1日の後楽園ホールに関しては、選手契約が3月31日で切れるため改めて契約してオファーするとのこと。なにはともあれ4月1日で終焉を迎えることになったWrestle-1を振り返っていきたいと思います。
※2020/3/2追記
Wrestle-1オフィシャルから3月20日清水大会、3月27日高知大会の中止が発表されました。残念・・・。
【3.20清水、3.27高知大会中止のお知らせとお詫び】
— WRESTLE-1(W-1公式) (@W_1_official) 2020年3月1日
3.20清水マリンビル大会、ならびに3.27高知・サンピアセリーズ(高知市)大会を諸事情により中止させていただくことが決定致しました。
何卒ご理解をいただけますようよろしくお願い申し上げます。
詳細➡️https://t.co/IWNPr1YBR1#w_1 pic.twitter.com/qhJMX20v9v
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2013年7月10日、白石社長体勢の全日本プロレスから離脱した武藤敬司を中心に設立されたWrestle-1。設立パーティーに参加した旗揚げメンバーは
武藤敬司、船木誠勝、カズ・ハヤシ、近藤修司、田中 稔、河野真幸、KAI、大和ヒロシ、浜 亮太、中之上靖文、稲葉大樹の11人。旗揚げ戦を同年9月8日にTDCホール大会で行いました。
その旗揚げ戦のカードはこちら。ゲスト満載カードでもありましたが、今から考えたらかなり豪華。
○大和ヒロシ&稲葉大樹vs✕NOSAWA論外&MAZADA
浜亮太&✕中之上靖文vs○佐藤耕平&崔領二
○世IV虎vs●岩谷麻優
田中稔&○金本浩二vs✕フジタ“Jr”ハヤト&望月成晃
カズハヤシ&✕近藤修司vs○関本大介&岡林裕二
船木誠勝&✕河野真幸vs○桜庭和志&柴田勝頼
○KAIvs✕真田聖也
○武藤敬司&ボブ・サップvs✕レネ・デュプリ&ゾディアック
現・新日本プロレスSANADAこと真田聖也、DRAGONGATEでもチャンピオンになったKAI、今はすっかり海苔でおなじみの大和ヒロシ、元WWEのレネ・デュプリ、ゾディアック、そしてボブ・サップが登場する豪華カードが行なわれてました。
そして2014年には元WNC勢、TAJIRI、AKIRA、児玉裕輔、藤原ライオン、土肥孝司、黒潮"イケメン"二郎が入団。真田聖也がTNAとも契約し、征矢学が加入。武藤敬司30周年記念大会を両国国技館で開催し、団体自体、順調に言っているように見えました。
2015年にはDDTプロレスリングの高木三四郎がCEOに就任。思えばこれも武藤が話していた「旗揚げ当時からの赤字体質」の解消のためだと思います。
しかしこの頃から徐々に選手の離脱、退団がWrestle-1のニュースとして報じられるようになっていきます。
5月には渡米していた真田聖也が退団、その後大日本プロレスの一騎当千に出場、リーグ戦途中で新日本プロレスにSANADAとして参戦することになります。
2016年には浜亮太、中之上靖文、TAJIRI、AKIRA、田中稔が退団。8月の横浜文化体育館大会は観戦しましたが、 ムリヤリ世代交代をしようとしている印象を受けました。しかしイケメンの華はこのころからも爆発してました。
2017年あたりから徐々に苦戦が顕になりはじめ、その後も大和ヒロシ、KAIらが退団。プロレス総合学院出身の選手と若手の選手中心になっていきます。しかし2019年末、黒潮”イケメン”二郎が退団。そしてついに2020年4月1日を持って活動休止ということになってしまいました。
ちなみに現在、Wrestle-1の選手としてホームページに掲載されている選手は
- 武藤敬司
- カズ・ハヤシ
- 近藤修司
- 河野真幸
- 征矢学
- アンディ・ウー
- 稲葉大樹
- 吉岡世起
- 児玉裕輔
- 土肥孝司
- 羆嵐
- 芦野祥太朗
- 立花誠吾
- 頓所隼
- 才木玲佳
- 伊藤貴則
- タナカ岩石
- 一
- アレハンドロ
- ペガソ・イルミナル
- 本田竜輝
- 藤村加偉
- 仁木琢郎
の23人。個人的には特に才木玲佳、児玉裕輔、羆嵐、芦野祥太朗が気になるところ。特に才木玲佳は東京女子時代に結構見ていたので、ぜひどこかでプロレスも続けて欲しい。
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まあ武藤とかはともかく、これらの選手たちが今後どういう道を歩んでいくのか。既成団体、新日本プロレス、全日本プロレス、大日本プロレス、DDTプロレスリング・・・。それらの団体に入るのか。プロレスラーを引退するのか。それぞれの道を模索しないといけない。そのことについては会見でもカズ・ハヤシが
今まで何人かのWRESTLE-1に居たレスラーが、このWRESTLE-1を辞めて、いろいろな団体に行ったりとかしてるんですけど、それって、レスラー自身が自我を芽生えて、自分でこのフィールドではなくて他のフィールドで戦ってみようと自分で思って戦い始めたんですよ。
でも今回に関しては、自分のフィールドを輝かす、筋肉つけて、選手育てて、トレーニングして、自分の筋肉つくって下の筋肉作って下腿の筋肉作って練習やってというような、ものをやってて、いざこのフィールドが外された時に、自分の自我はここにあったのに、これからこのいろいろな自分の思いじゃない今まで思ってたところと違うところに夢を持っていかなければいけないということ。
そこのレスラーの精神的なことを考えると、非常に、ほんとに酷なことをしているなという気がします
と語るように、今後彼らがどのような夢を持ち、どのように今後の人生、プロレス人生を過ごしていくのか。とりあえず4月1日までのWrestle-1、その後のレスラーたちを見つめていければと思っています。
ちなみに最近Wrestle-1の選手を見たのはガンバレ★プロレス板橋大会。羆嵐と児玉裕輔が石井慧介、岩崎孝樹と闘ったタッグマッチでした。上のエントリでも感想を書きましたが
昼の後楽園ホールでシングルチャンピオンの稲葉が中嶋勝彦に敗北、お通夜のようになったと噂のWrestle-1ですが、夜の板橋では羆嵐と児玉がイキイキと闘っていました。特に児玉の巧さ。一つ一つの立ち回りや技の精度、意外性のある動きなどに思わず魅入ってしまいました。とにかく奥深いというか。見た目の派手さはないですが、「効いている」レスラーだと感じました。
団体トップ!という扱いまではいっていないこの二人でもしっかりとしたプロレス力、観客を魅了する技巧を持っている。できるレスラーが集まっている団体だったので、それぞれの選手がこれからも活躍できることを願っています。
※2020/3/8追記
Wrestle-1のYOUTUBEチャンネルの「週刊Wrestle-1 TV」で、活動休止会見の模様が更新されていました。
コメントでも重々しいものを感じましたが、改めて動画で見るとカズ・ハヤシの絞り出すような語り口がこの「活動休止」への無念さを感じさせるものになっています。
武藤敬司も達観したような語り口ではありますが、活動休止への悔いを語っている記者会見。そしてその後は3・15大田区体育館大会への記者会見。中嶋勝彦VSカズ・ハヤシでの中嶋のヒールっぷりが際立つ会見となっていました。
そんな大田区大会の主なカードはこちら。
▼WRESTLE-1チャンピオンシップ
【第16代王者】中嶋勝彦(プロレスリング・ノア) vs 【挑戦者】カズ・ハヤシ
※第16代王者・中嶋勝彦、2度目の防衛戦。
▼WRESTLE-1タッグチャンピオンシップ
【第19代王者組】芦野祥太郎&児玉裕輔 vs 【挑戦者組】稲葉大樹&土肥孝司
※第19代王者組・芦野祥太郎&児玉裕輔、4度目の防衛戦。
▼WRESTLE-1クルーザーディビジョンチャンピオンシップ
【第15代王者】吉岡世起 vs 【挑戦者】ヒート
※第15代王者・吉岡世起、初の防衛戦。
▼スペシャル6人タッグマッチ
武藤敬司&浜亮太(大日本プロレス)&中之上靖文(大日本プロレス) vs 河野真幸&崔領二(ランズエンド)&KAZMA SAKAMOTO(フリー)
▼シングルマッチ 30分1本勝負
羆嵐 vs 岡林裕二(大日本プロレス)
会見で一番目立っていたのは中嶋勝彦。所属選手はさすがにトーン低めだったのが印象的でした。ここは一発試合で魅せてほしいところ。試合は来週日曜日です!