男マンの日記

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G1クライマックス8日目、SANADA初勝利!BALLET CLUB対決はEVIL勝利!一歩づつ登っていくYOSHI-HASHI!

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新日本プロレス新潟・長岡大会を新日本プロレスワールドで観戦しました。前回内藤が「どうせファンは三連敗のSANADAが勝つと思ってるんでしょ?俺もそう思ってるよ」って言ったりして迂闊にフラグ立てたりしてますが、この時点で三連勝が矢野と内藤、三連敗がSANADAと意外すぎる展開のBブロック。今回はKENTAvsEVIL、内藤vsSANADAという同門対決に連発に注目です。

   

第2試合 「G1 CLIMAX 30」Bブロック公式戦

○ジュース・ロビンソン
(6分42秒  エビ固め)
✕矢野通

 自分の着ているTシャツを勧めていく矢野、ジュースが受け取ってなぜか矢野に背を向けて着ようとしたところで丸め込み、目突きのあと丸め込みと攻める矢野、結局矢野のTシャツ着たまま場外に逃げたジュース、飲んでた水を矢野に吹きかけてリングへ。

矢野がコーナーマットをはいでそれでジュースを叩こうとし、よけられるとすかさず場外逃亡、ジュースがTシャツ破って挑発しても乗らず。結局ジュースが場外に追ってくるとテープで足を縛ってリングアウト狙い。両足をテープで縛られたジュース、ピョンピョン跳ねてなんとかリングに帰還。そのまま矢野をフルネルソンバスターで叩きつけてなんとかテープを剥がしたジュース。得意のナックル連打から矢野に丸め込まれるもなんとか返し、レフェリーを利用してなんかしようとした矢野を捕まえてパルプフリクションへ。これは返されたものの、そこから丸め込もうとした矢野を潰してそのまま抑え込んでカウント3。ジュース・ロビンソンが曲者、矢野通から勝利しました。

 

今回は特に矢野の、ムリヤリ自分の試合に付き合わせるという悪いところが出たな~、という印象でした。コーナーマット、場外足テープ縛り、レフェリー巻き込みと全て失敗した後の何かを見せて欲しかった。やりたいことだけやって負けて帰っていったような印象でした。

   

第3試合 「G1 CLIMAX 30」Bブロック公式戦

○ザック・セイバーJr
(3分59秒  ヨーロピアンクラッチ)
✕後藤洋央紀

 右肩のテーピングもかなり広範囲になっていてどこか元気のない後藤とザックの一戦。そんな後藤の右腕を早速腕ひしぎに捉えるザック。うずくまる後藤にストンピングから蹴りまくる非情さ。後藤も左腕でのチョップ連打で反撃しますが、コーナーに振られたところから後ろに回り込んだザックは卍固めに。そこからのサッカーボールキック、右腕ラリアットで迎撃されて牛殺しと連続攻撃を食らうも、GTRを狙った後藤をヨーロピアンクラッチで丸め込んでカウント3!ほぼ4分で速攻決着での勝利を挙げました。

 

体調的には後藤が奇襲するなりなんなりして早期決着を狙うべきだったんでしょうが、ザックに先を越されてしまい、後手に回っていうるうちに丸め込まれてしまったという印象。後藤のいいところが出る前に負けてしまった。ザックの技あり!勝利でした。あざやか!

   

第4試合 「G1 CLIMAX 30」Bブロック公式戦

○棚橋弘至
(18分41秒  ハイフライフロー→片エビ固め)
✕YOSHI-HASHI

腕の取り合いからグラウンドへ、グラウンドからまた腕の取り合いの攻防。そこから一旦離れて険しい顔で向かい合う。再び腕の取り合いになったところでYOSHI-HASHIがエルボー、コーナーに振ったところ棚橋がエルボーで迎撃からのセカンドロープに飛び乗ってのボディアタック、そしてエアギターポーズ。互いに慎重な立ち上がり。特に棚橋がしっかりと相手を見極めようとしているのがわかります。

ここからYOSHI-HASHIが攻勢に。蹴り足を掴んでのドラゴンスクリューから右足攻めに。レッグロックからヒザ十字でエスケープを奪い、ペースを握ります。棚橋も反撃のエルボー、YOSHI-HASHIも逆水平で反撃と互角の試合運び。棚橋も逆襲のドラゴンスクリュー、セントーンで盛り返しますが、YOSHI-HASHIも水平チョップ連打で見栄を切る。トラースキック、ランニングパワーボムからカルマ狙いもこれは不発。棚橋もだるま式ジャーマン、スリングブレイドからのハイフライフローはヒザで迎撃。互いに決め手一つ手前までいくも決めきれず。

ここでまたエルボー打ち合い、張り手打ち合いで意地の張り合いに。これを制したYOSHI-HASHIがカチ上げラリアット、一度こらえた棚橋を二発目でなぎ倒してバタフライロック!YOSHI-HASHIチャ~ンス!リング真ん中でガッチリと極める!ロープに逃げようとする棚橋を引き戻してリング中央でガッチリ決め続けること3分!最後はアームロックに捉え、決まらないと見たかスリーパーで引き起こしてバッククラッカー。ここからカルマを狙うもなんとか棚橋ネックスクリューで返し、寝ているYOSHI-HASHIに連続ドラゴンスクリュー、テキサスクローバーホールドは丸め込まれますが、そこからのバタフライロックは丸め込みで逃れてから再びドラゴンスクリュー三連発!。YOSHI-HASHIもドラゴンスープレックス、蒼魔刀、KUMAGOROSHIと畳み掛けるもカウント2。ここからカルマを狙ったYOSHI-HASHIですがこれもこらえられ、スリングブレイドから立ち上がったYOSHI-HASHIにハイフライフロー、追い打ちのハイフライフローでカウント3!棚橋弘至が勝利をものにしました。

 

負けたとはいえ、互角の攻防を繰り広げたYOSHI-HASHI。試合後、起き上がったYOSHI-HASHIに対して満足気に話しかけ、肩を叩く場面も。これはYOSHI-HASHIが棚橋に認められた、ということでしょう。そして別の言い方をすると、本当に棚橋を脅かすライバルという程ではない、エールを送っても問題ない相手、とも言える。この試合をしたことでYOSHI-HASHIのG1クライマックスでの立場が認められたと言うか。それくらいの意味のある試合だったように思います。

   

セミファイナル 「G1 CLIMAX 30」Bブロック公式戦

○EVIL
(15分40秒  EVIL→片エビ固め)
✕KENTA

 入場するなりEVIL、東郷にTOO SWEETポーズを仕掛けるKENTA、一旦スカされるも、ここで改めてBULLET CLUBの同門対決であることを強調、東郷の立場のあやふやさを顕にしてみせます。その後もセコンドの東郷に耳打ちしたりとセコンドから揺さぶりをかけていくKENTA。場外戦で鉄柵攻撃でペースを握り、ここでも東郷に「お前も俺に協力しろ!」というジェスチャー。さすがの心理戦を仕掛けていきます。

リングに戻ってもサッカーボールキックから観客に手拍子を要求、ネックブリーカー、ニードロップ、DDT。明らかにKENTAワールドを繰り広げていきます。

しかしここでロープに飛んだKENTAの足を東郷が掴んで場外に引きずり出すとペースは一気にEVILへ。場外でのイス攻撃、腕をイスではさんでの鉄柱攻撃、リングに上がっても左腕へのエルボー、マットを外したコーナーへ左腕を叩きつけ、たまらず場外に逃れるKENTA。EVILはねちっこく腕攻めを繰り返し、再びリングに戻ったKENTAに脇固め。完全にEVILの試合。怒りのKENTAが攻められてない右腕でエルボー連打からビッグブーツ、パワースラムで反撃に出て、キックの連打から投げっぱなしフィッシャーマンズ・スープレックスはカウント2、ロープへのスイング式DDTからダイビングラリアットはカウント2。なんとか持ち直してきたKENTAがたたみかけていきます。

しかしここで東郷介入!エプロンで立ち上がったEVILにブレーンバスターをしかけようとしたKENTAの注意を引き、すかさずEVILがアームブリーカー。コーナーに叩きつけてEVIL攻勢に。しかしコーナーでレフェリーを盾にしたEVIL、KENTAがエルボーでレフェリーを殴ってしまい無法地帯に。ここで一気に攻勢に出たのはKENTAでした。USヘビーの認定証バッグで東郷をメッタ打ち、EVILもぶっ叩いてからのDDT,ブサイクへのヒザ蹴り、しかしコーナーにもたれかかったEVILに突っ込んでいったKENTAはかわされてヒジをコーナーに打ちつけ、EVILラリアット、ダークネスフォールズ!カウント2!

ここからEVILはEVIL、KENTAはGO2SLEEP狙いも互いにやらせない、といったところで東郷がエプロンに。向かってきたKENTAにローブローもこれは失敗、GO2SLEEPの形で担ぎ上げたところで東郷がレフェリーを掴み、そのスキにEVILがローブローからEVIL、カウント3を奪い、EVILが勝利を奪いました。

 

セコンド込みの心理戦を仕掛けていったKENTA、負けはしましたが、これからも東郷を絡めたBULLET CLUB内でのかけひきが激化していくことを匂わせました。プロレスの懐の深さというか、セコンド込みのプロレスをしっかりと作り上げたような一戦。敗れはしましたが、KENTAの巧さが光った一戦でもありました。

   

メインイベント 「G1 CLIMAX 30」Bブロック公式戦

○SANADA
(27分08秒  ラウンディングボディプレス→体固め)
✕内藤哲也

 試合早々ロックアップからバックの取り合い、グラウンドに持ち込み足を極めていく内藤、返して腕ひしぎの体制になるSANADA。互いに正統派の探り合い。メインらしいどっしりとした展開。静かな時間が流れます。

しかしそれを破ったのが内藤。SANADAを場外に投げ、いつものトランキーロポーズを取ろうとするも場外からSANADAが足をすくい、プランチャはかわされたもののリングに戻って静かにアピール。内藤へいつも通りにさせないという意思を感じます。

その後は一進一退。場外戦では内藤有利で進みますが、リングに戻っても内藤がスタンドで、グラウンドでSANADAの首を極めていき、一方SANADAは内藤の左膝にドロップキックからしっかりロープワークからのドロップキック、場外へのプランチャという畳み掛け。地元・新潟の観客に珍しいアピール。今日のSANADA、地元ということもあり、観客を意識したファイトのように見えます。

リングに戻るもさらに一進一退。互いの攻撃をかわしあい、座ったSANADAへのドロップキック、ネックブリーカーと攻め込む内藤、ロープに足をかけたネックスクリューで反撃するSANADA、コーナー上での攻防から抜け出したSANADAが内藤にドロップキックで釘付けにし、雪崩式のネックブリーカーINヒザ!すかさずのタイガースープレックスはカウント2。首切りポーズで勝利を確信したSANADAはSKULL ENDの体勢に入りますが、これは内藤が一回転してからのバスター。なかなか極めさせません。

ここから内藤はコーナーに追い詰めてのエルボー連打、リング中央でも側頭部にエルボー連打でSANADAをグロッキーに追い込むとコーナーに乗せてフランケンシュタイナーへ!SANADAのこの次のグロリアは踏ん張って返しますがエスペランサ、ディスティーノと内藤が連発。しかしこの後の正調ディスティーノはスタナーで返し両者ダウン。膝立ちでのエルボー合戦から立ち上がってのエルボー合戦、コーナーに登ってムーンサルト式にSKULL ENDで捕獲したSANADAが内藤を振り回してガッチリと極め、ぐったりとした内藤にムーンサルトプレス!しかしこれをかわす内藤!起き上がるSANADAにディスティーノをしかけるも一度失敗、再度挑戦で決めるもカウント2,再度ディスティーノをしかける内藤をキャッチしたSANADA、その後ヘンな形で落ちてちょっとざわっとしますが気を取り直してうつぶせの内藤にラウンディング・ボディプレス、あおむけになった内藤に再度ラウンディング・ボディプレスを決めてカウント3を奪いました。 

トランキーロ 内藤哲也自伝(EPISODIO 3) (新日本プロレスブックス)

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  • 作者:内藤 哲也
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27分の激闘を制したのはSANADA。終盤の攻防で内藤にミスがあり、一瞬間が空いたりしましたがそこをすかさずラウンディング・ボディプレスを決めていったSANADA。終盤、疲れの出てくる場面で自分を失わなかったSANADA、その冷徹さが生んだ勝利だったように思います。

試合後グータッチを要求したSANADA,ちょっと逡巡してから応じた内藤。ロスインゴ対決はSANADAに軍配が上がり、なんとSANADAは初勝利。なんとか優勝まで首の皮一枚繋がった印象です。

 

長岡の皆さん、久しぶりに、アレ、やりますかと、照明を消して携帯電話の明かりだけにするWWEのブレイ・ワイアット的パフォーマンス。

「長岡が一番好きです、おい長岡!SEE YOU NEXT TIME!」

としっかりアピールして去っていくSANADA。メインをしっかりと締めました。 

週刊プロレス 2020年 10/14号 No.2086 [雑誌]

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と、SANADAが締めた長岡大会。これでBブロックも徐々に混戦になってきました。しかし新潟で満員に近い観客動員。さすが新日本プロレス。メインばかりでなくYOSHI-HASHIの頑張り、KENTA、EVIL、東郷の三角関係もあり、プロレスの幅の広さを見せてくれた新日本プロレス長岡大会でした。