男マンの日記

マンガ、落語、お笑い、プロレス、格闘技を愛するCG屋の日記。

8・21 DDT「Wrestle Peterpan 2021」富士通スタジアムに咲いた悪の華・佐々木大輔!優秀ゲスト上坂すみれ!

f:id:otokoman:20210824064654p:plain

DDT初!8・21富士通スタジアム川崎大会!

DDTの夏のビッグイベント「Wrestle Peter Pan 2021」がDDT初使用の富士通スタジアム川崎で行われました。富士通スタジアムは元川崎球場。今はアメフト用のスタジアムとして使用されています。例年両国大会のある時期ですが、今年はコロナ渦中ということもあり野外会場である川崎に。ちなみに、去年の夏に佐藤光留が昼夜興行を行ったのがこの会場。佐藤光留興行は激アツ(気温的にも)でしたが、今回は夕方開始なので快適な気温だったはず。 

otokoman.hatenablog.com

ちなみに私は次の日の佐藤光留興行観戦予定だったので、体力を考えてWrestleUniverseで自宅で観戦してました。アンダーマッチ、電流爆破の第0試合、そして本戦7試合。今回どれも面白かったです。

今回は、会場にモニターがなかったこともありかなりスムーズな進行。そのかわり一試合ごとにかなりテーマがはっきりしていて見やすかったのと、それぞれのテーマに沿っていい試合が繰り広げられてました。アンダーマッチを除いた全8試合を順を追って振り返っていこうと思います。

   

電流爆破から始まる前半戦。スーパーヒール松井幸則、赤井沙希奮闘!

第0試合の電流爆破マッチ。「世界一かわいいスイッチオン」からの伊藤麻希VS乃蒼ヒカリの電流爆破バットチャンバラはかなりの見せ場でした。正直大仁田本人に何かを期待してるわけではないですが、女子二人の電流爆破はまた見てみたい、と思いました。

オープニングファイトはうってかわって10代プロジェクトのエル・ユニコーン、イルシオン選手、そして今井礼夢選手が混じったフレッシュな10人タッグ。とはいえHARASHIMAvs岡林も混じった贅沢な第一試合。あまりじっくり見る感じじゃないですが、目まぐるしく動きも多くて面白かったです。ただエル・ユニコーン、イルシオンとの攻防でちょっと危ない落ち方してたのが心配。若いのでケガに気をつけて頑張ってほしい、とプヲタおじさんは思いました。

そして混沌の第二試合。異例のダブルリングからレフェリー同士のいざこざが発生して松井レフェリー、木曽レフェリーが試合に参加しはじめた第二試合!カオス!

「スーパーヒール松井幸則」がとにかくイキイキしてた!新宿スポセンに通ってたという木曽レフェリーのサンボテクニックは見れず。次の機会をお待ちしております。ちなみにダブルリングが使用されたのはこの試合だけ。後で何かに使うと思ってたんですが不発でした。う~ん。贅沢というか勿体ないというか。

葛西純のテーブルクラッシュ、リングを埋め尽くすレゴブロック、竹串、ラダーとDDT的ハードコア集大成のような集大成だった第三試合。DDTなりの楽しさと、葛西の容赦ないハードコアさが融合してかなり面白かった。DDT流ハードコアのキモは「楽しさ」、「悪ふざけ」、「遊び心」だと思ってます。ちゃんと(?)竹串も披露してたし、葛西も楽しんで居たように思います。本気で葛西が腰据えてやったらまた新しい景色が見えそうな気がしますが。

そしてイラプションvsDAMNATIONの6人タッグタイトルマッチ。それぞれバチバチしてましたが、試合のメインは火野裕士が赤井沙希をレスラーとして認めるか、というところ。あの手この手で立ち向かっていく赤井沙希、動じない火野裕士。「水平チョップは出さない」と公言していた火野を振り向かせようとガンガンいく赤井沙希。最近の赤井沙希は、クリス・ブルックス戦といい、沙希様の東京女子での活躍といい、かなり高いアベレージを叩き出しているので、またDDTで光が当たることを祈ります。また、エンテツの場外へのシューティングスタープレスが美しかったです。

こちらが名勝負だったクリス・ブルックスVS赤井沙希戦。クリスの巧さもありますが、赤井沙希史上最も噛み合った試合だったんじゃないでしょうか。白熱しました。

www.youtube.com

   

残酷な死神・佐々木大輔登場!残酷な大流血ショー

そしてセミファイナルがこの日の個人的ベストバウトでした。 

前哨戦からベルトを盗まれ、会見ではおちょくられ、そして調印式でもすっぽかされてた上野。その怒りをぶつけるように試合開始から攻め込んでいきます。 試合開始直後からのポーリーの介入にもめげず、誤爆を誘い、トルニージョで場外に飛ぶ。若さと勢いを凝縮したようなファイトで魅せていきます

しかし、レフェリーへの誤爆を誘ってからのカリスマのベルトアタックで試合の空気は一変。顔面にベルトの金具が直撃した上野、場外に逃れたところにカメラが寄ると、血溜まりが地面に出来るほどの大流血。顔面が比喩なしに真っ赤に染まり、そこからひたすらカリスマの非情な責めが続きます。

踏みつけ、雪崩式ブレーンバスターで場外に投げ捨ててのコーナーポストからヒットマン・エルボードロップとエグく痛めつけるカリスマ。上野もスープレックス、フロッグスプラッシュと反撃しますがポーリー乱入でリング上がカオスに。場外場内入り乱れた乱戦からリングに戻り、カリスマの急所蹴りからウラカン・ラナの勝利パターンをパワーボムで切り返してストレッチボム、ムーンサルトからWR(変形カッター)を狙った所、そこを狙いすましてカリスマのミスティカ式クロスフェースがズバっと極まり、上野たまらずギブアップ。若者の希望を非情に切り捨てたカリスマ、新チャンピオンとなりました。

上野の大流血が印象的だったこの試合。勢いと若さで躍動する上野をカリスマが老獪さ、悪さで封じ込め、最後はその希望をズバッと断ち切る。カリスマの悪辣さと鮮やかさに痺れました。 

   

待望の竹下幸之介、勝利で締めるメインイベント 

そして待望のメインイベント、全日本プロレスからDDTに移籍、そしてベルトを巻いた秋山準。竹下幸之介に対しては高い壁となり、挫折を味あわせ続けていました。前回の一騎打ちでは差を見せつけられ、精神的にダメージを負った竹下、その後AEW遠征したり新技を開発したりと試行錯誤を繰り返し、D王GP優勝、という結果を出して今回のメインイベントへ。フィジカル、技は全く問題ないだけに、精神的に秋山を乗り越えているか。また、それが観客に伝わり支持を得られるか、というのが今回のメインの課題だったように思います。

試合はじっくりとした、秋山言うところの「プロレスの本道」的な展開。ロックアップ、ヘッドロック、ショルダータックル、レッグロック...基本技の応酬から場外戦に。エプロンに秋山がDDTで竹下を叩きつけるとエプロンでのニーリフトと、いつもの秋山ペースに持ち込もうとしますが、竹下もジャンピングラリアット、ドロップキックから場外に逃れた秋山にノータッチトペコン。しっかり「やられっぱなしにならない」ところを示していきます。

その後も秋山の攻撃を受けても対抗してしっかり返していく竹下。エクスプロイダーで投げられてもすかさずジャーマン、秋山のヒザに対して竹下もザーヒー、そして新技の変形チキンウイング・フェースロック。前回の一騎打ちのように秋山の一点集中攻撃を受けることなくシーソーゲームで試合を進めていく竹下。最初に勝負をかけたのは秋山でした。

竹下が仕掛けたクロスアーム式ジャーマンをヘッドバットで逃れた秋山、ヒザ連打、そしてニーパットを外してのランニングニー、エクスプロイダーからネックロックでギリギリ締め上げる。以前ギブアップしたこの技。かなり長い間締め上げられましたがなんとか今回は竹下ロープへ。ここで前回の一騎打ちの「壁」を超えた竹下。まだまだ攻め込む秋山。

 立ち上がろうとする竹下にヒザをガンガン打ち付ける秋山、抑え込んでカウント2,起き上がった竹下にリストクラッチ式エクスプロイダー、これもカウント2、さらにランニングにーを狙った秋山を竹下がキャッチ、ジャーマンで投げ捨ててザーヒー連打からのクロスアームスープレックス、これを2で返した秋山を新技、変形チキンウイングフェースロックで捕獲。締め上げられてなんとか耐えた秋山ですが、ストレッチプラム式に竹下が捻りを加えて締め上げ直すとたまらずギブアップ。竹下幸之介が新KO-D無差別王者になりました。

 

倒れ込む二人、そして起き上がり、なんとかマイクを持った竹下

秋山さん...秋山さんに、やっと勝つことが出来ました!うお~~~~! 勝ったぞ~!!!

今日でピリオドなんて打つ気はありません。秋山さんから獲ったベルト、死ぬ気で防衛してもっとデカいレスラーになって、次は僕が秋山準を迎え撃ちます!これからも僕も頑張ります。みんなも頑張ります。秋山さんもDDTのためによろしくお願いします!

 そしてリング下で竹下に向き直した秋山「 竹下、今日は負けたよ。獲り返すから待っておけ!」と痺れる捨て台詞。

 その後、クリスの次回挑戦表明、高木三四郎からのDDT代々木体育館大会発表などあってから改めてマイクを持った竹下。流血後の上野を気遣ってから、ゆっくりと自分の思いの丈を語ります。

やっと……やっと秋山準選手に...シングルで一本獲り返すことが出来ました。ありがとうございます。

この1年、本当に...個人的にも...いろいろありまして...自信もなくなったし、もう...何度も諦めそうに...なったし、ぶっちゃけ諦めてました。

今日も...このリングに立つまで、自信も...なくて、絶好調って自分に言い聞かせてやってきましたけど、全然そんなことなくて...。本当に綺麗事じゃなくて...。

皆さんの応援...。声には出せないけど、皆さんの応援を感じました。

そして、The 37KAMIINAの仲間が、自分の...。竹下幸之介の辛い1年間を最後まで誰よりも諦めず...。僕よりも諦めずに応援し、支えてくれました。本当にありがとう!

(涙で言葉が詰まり)

あー、僕も何度目かぼKO-D無差別級王者になりました。でも今回こそは本当の意味で、DDTには竹下幸之介がいる! そんな!チャンピオンに!なって!DDTを!トップの団体にしていきたいと思います! 今日はありがとうございました! 

DDTのビッグマッチの定番、「INTO THE LIGHT」が流れる中、ガッツポーズをしてからリングを去った竹下幸之介。DDTの夏のビッグマッチはハッピーエンドで終りを迎えました。

 

これからの竹下幸之介。今日、涙を流した竹下。その思いはこの日の観客、視聴者に通じたと思います。これから竹下が観客の支持を得る「ピープルズ・チャンピオン」になれるのか。今までも強いけどどこか冷たさ、客観性をまとっていた竹下。 次のクリス・ブルックスとのタイトルマッチでどう感情、エモさを試合にぶつけてくれるか。今から楽しみになってます。

   

DDTの新たなディーヴァ?上坂すみれのゲストっぷりが優秀すぎた!

そして、今回配信で見ていて凄かったのが、ゲスト解説のすみぺこと上坂すみれ。もともとロシア好きを公言し、上智大学外国語学部ロシア語学科卒業という経歴で、ダ・ヴィンチの記事ではプロレスについても話しています。初めての生観戦はG1クライマックスらしいです!

ddnavi.com

こういうこともあって今回DDTのゲスト解説に抜擢されたと思うんですが、村田晴郎アナ、三田佐代子さん、小佐野景浩さんというDDTの最強実況・解説陣に囲まれているとはいえ、初解説にしてかなりのインパクト、そして素晴らしい順応性を見せていました。

村田アナもすみぺ事前情報を色々入れていて丁寧に振っていた、というのもありますが、求められた場面できっちりとコメント、素晴らしい返しを続けていました。加えて、振られてない時に一切喋らないのもなんか凄かった。

そして中継の最後には「佐々木大輔選手推しになりました」とメッセージを残し、会見にも取り上げられてネットニュースにもなるというさすがの手腕を発揮してました。

www.tokyo-sports.co.jp

 頭の回転も早く、トークも上手いのと解説陣との相性もよいように見えたので、今後のビッグマッチでの起用も期待です!