この日のMMAベストバウト!!金原正徳VS摩嶋一整
4月16日に行われたRIZIN TRIGGER 3rdをPPV観戦してました。次の日にはRIZIN 35が行われるためどうしようか悩みましたが、目当ての試合が3つあったんで購入。ナンバーシリーズよりちょっと安かったです。
全9試合で行われたこの興行。所用があっていろいろ動き回ってたので主にiPHONEで見てましたが、主に後半は楽しめました。須藤拓真の足関節マスターっぷりとグラップリングで対抗する渡部修斗、クローン病という難病から復活し豪快KOで勝利した征矢貴も良かったですが、総合格闘技として完成度が高く、思わず喫茶店で食い入るように見てしまったのがこの試合。
第6試合 RIZIN MMAルール:5分 3R(66.0kg)
〇金原正徳(リバーサルジム立川ALPHA)
3R 3分37秒 TKO(レフェリーストップ:グラウンドパンチ)
●摩嶋一整(毛利道場)
詳細な試合展開はここに載ってます。週末には試合動画が上がると思うんで是非見てください。なんというか、「完成度の高い総合格闘技ってこれだよこれ!」っていう。
1R、2Rは終始摩嶋がタックルで組み付き、ケージ際で差し合いになる展開。金網を使って優位なポジションを競い合い、寝技では摩嶋が上になって仕掛けていくもしっかりとディフェンスする金原。上になって摩嶋が有利に見えても足を効かせ、何度も見せたキムラロックを狙いながらスイープして体勢をひっくり返す技術は見事でした。スタンドでは金原がパンチを振って狙っていき、まさに打、投、極。3つの要素が高度に絡み合った試合。しかしグラウンドで上になる時間が多い摩嶋が判定になると優勢かな、という印象でした。
3Rになっても続くか、と思いきやここまでの試合でかなり体力を削られていた摩嶋。タックルにそれまでの力がなく、打撃のプレッシャーを受け、それでもタックルで倒しにいくも、アームロックの体勢からひっくり返した金原。起き上がって離れるも、起きるのが遅れた摩嶋。すかさず金原がマウントから肩固め、逃れられたところをバックマウントからのパンチ連打、徐々に動かなくなった摩嶋。レフェリーがすかさずストップし、金原正徳の3RTKO勝利となりました。どっちも強かった!
とにかく2Rまでは強かった摩嶋。ベテラン金原から試合の主導権を完全に奪っていました。タックルからの流れるような寝技。ケージレスリングで金原を圧倒していました。
しかし、そこから金原の挽回っぷりが凄かった。寝技で漬けられそうになっても下から挽回を狙い続け、何度も逆転し、摩嶋のスタミナを諦めず削り続けての3R逆転勝利。本当にタフな試合を勝ち抜いた金原。あっぱれな勝利でした。ここは解説の中井祐樹先生の言葉を引用すると
That's MMAです!
That's MMAです!
That's MMAです!
この日のプロレスベストバウト!関根”シュレック”秀樹VS貴賢神!
そしてこの日、凄いプロレスを魅せてくれたのが関根”シュレック”秀樹。相手は貴賢神。不祥事により角界を去った元貴源治。総合格闘技に転身して初の試合となりました。そしてシュレックは大晦日、スダリオ剛に勝利してそれ以来の試合。あの涙の咆哮は忘れられない大晦日の名シーンとなりました。
第6試合 RIZIN MMAルール:5分 3R(無差別級kg)
○関根“シュレック”秀樹
2R 3分49秒 TKO(レフェリーストップ:グラウンドキック)
●貴賢神
詳細な試合内容はこちら。戦前から「相手の顔面の骨を折りたい」とか物騒なこと言ってた貴賢神。MMA初戦とは言え115.05Kgのシュレックに対し、135Kg、20Kgの体重差のある対戦でしたが、寝技で翻弄したシュレックがサッカーボールキックで勝利。こちらも技術を見せつける試合でした。
とにかく今回は”大ベビーフェイス”関根シュレック、”大ヒール”貴賢神という構図が試合前からハッキリとしていたこの試合。角界を不祥事で辞めて総合格闘技に転向した上で、「相手の顔面の骨を折りたい」「今まで喧嘩でも本気で相手を殴ったことはない」と幻想膨らむセリフを吐き続けた貴賢神。そして、シュレックは入場から例のマスク、入場曲は鈴木けんじ「ズダダン!キン肉マン!」
そしてふてぶてしく入場した貴賢神。とにかくデカい。互いにコール後に金網で向かい合ったときの体格差がエグい。身長差とリーチ差!無差別級の無慈悲さをかみしめながらゴング!
1Rはたがいに距離を取りながらパンチ、キックの攻防。試合前の勢いとは裏腹にだいぶ慎重にスタートした貴賢神、しかしシュレックのローが何度かヒット。そこにあわせてストレート、一瞬シュレックがよろける場面もあり、逆にシュレックが突っ込んでいってのフックが貴賢神の顔をかすめる場面も。互いに決め手がないまま。しかしガードの上からといえどストレートの威力は凄そうな貴賢神。なにかの予感を感じさせながら1R終了します。
そして2R、ここで一気にスイッチを入れたシュレック。パンチを振りながら低空タックルで金網に詰め、両足をクラッチしてテイクダウン、貴賢神起き上がるも、シュレック捨身技で倒してバックを取りパウンド、そこから投げてバックマウントパンチ、一回起き上がられて組み止められるも再び差しての投げで倒して亀になる貴賢神へ後ろからパウンド、たすきがけにして仰向けに倒してサイドポジション、亀になる貴賢神にパウンド、頭部にヒザ蹴りから仰向けに寝かせてサイドポジション、だいぶ疲れた貴賢神、転がって逃れようとするもシュレックのサッカーボールキックが二発炸裂、パウンド!レフェリーがストップ!シュレック勝利!
とにかく息もつかせぬ寝技でのコントロールで勝利した関根”シュレック”秀樹。MMA歴がモロに出た一戦ではありますが、20Kg差がある相手をコントロールしたのは凄い。
そしてマイクを持って一言。
オイオイオイオイ!
格闘技はねえ!暴力には負けん!
正義は負けねぇ!
プロレス最強!
ボンサイ柔術最強!
ベルウッド・ファイトチーム最強!
昭和!最強~~!
じゃあね、ケージは守り抜いたから、あとは矢地選手お願いしまーす
最後から最後まで、我々がプロレスラーに見せてほしい姿を見せてくれた関根”シュレック”秀樹。まさにリアル・プロレスラー、リアル・キン肉マンでした。そして試合後インタビューも良かった。友情パワー!
試合後には貴賢神へのリスペクトを隠さないシュレック。男らしすぎる...。なんというか、最初から最後まで「リアル・プロレスラー」を見せてくれた関根”シュレック”秀樹でした!かっこよかったです!
ちなみにメインはヤッチくん敗北・・・。まあそういう日もある、と簡単に言えないくらい落ち込んでましたが、またやる気っぽくて安心しました。がんばれヤッチくん!
戦前の自分への理想が高かったからか今回の結果にはかなり凹んだけど、
— 矢地 祐介 Yusuke Yachi (@usk_yachi) 2022年4月18日
ちゃんと見返して見れば少しずつだけど確実に強くなってる‼️
まだ新体制になってからまだ1年ちょい❗️
もっともっと強くなれるし、これからもまた世界の強者達とやり合うために刀を研ぐのみ‼️
何度だって立ち上がる‼️‼️‼️
そして記者に励まされるヤッチくん。人徳!
と、こんなところで。そのうち試合動画がYOUTUBEに上がると思うんで、ぜひここに上げた2試合は見てほしい。MMAのテクニックの凄さ、そしてエモさの両極端が味わえる2試合だと思います。RIZIN TRIGGER3rd、面白かった!