男マンの日記

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7・15 新日本プロレス北海きたえーる大会 タイチ激勝!反則の中に匂い立つ川田利明の香り

7・15新日本プロレス北海きたえーる大会を新日本プロレスワールドで観戦しました。この大会の注目はなんと言ってもタイチVS内藤!これまで内藤の全勝できているこの対戦ですが、G1クライマックスということで番狂わせがあるのか?鷹木vs矢野、石井vsジェイ等注目カードも多いこの一戦をふりかえっていきます。 

 

第5試合 Bブロック公式戦

◯矢野 通【1勝1敗=2点】
(6分16秒  パンピングボンバー→→片エビ固め)
✕鷹木 信悟【1勝1敗=2点】

 のらりくらりといつものワールドを繰り広げる矢野を鷹木が最後にねじ伏せたという試合。まあ、なんというか矢野っぽい試合でした。

試合開始からコーナーマットはぎ、場外花道の奥におびきよせて柵と机でバリケード作ってリングアウト狙いといつもの矢野。そしてレフェリーに鷹木をぶつけたスキにイスを持ち出して鷹木に持たせて反則アピール。勝利を確信した矢野が勝ち誇るスキにセコンドのBUSHIがレフェリーをなだめて対処。BUSHIがレフェリーをひきつけているスキにイスを矢野にぶつけた鷹木がすかさずパンピングボンバーで3カウントを奪いました。

前のエントリで、「矢野は試合時間が短いのと独特の世界観を持っているからG1に出続けられるのでは」という仮説を唱えましたが、この試合を見た感想としては「良くも悪くも何も残らない試合」だなー、と思いました。あと鷹木の驚く仕草とか表情とかが矢野にかなり歩み寄っていてコメディ的対応力を感じました。 

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第6試合 Bブロック公式戦

◯ジュース・ロビンソン【2勝0敗=4点】
(12分23秒  パルプフリクション→片エビ固め)
✕後藤 洋央紀【1勝1敗=2点】

初戦でジェイ・ホワイトに熱戦の末勝利した後藤ですが、今回はジュース・ロビンソンに比較的あっさり敗北。解説のライガーの「後藤はいろいろ特訓をして帰ってくるけど長続きしない印象」という言葉が重く響く結果となりました。

互いに一進一退の攻防。序盤の場外戦を経てジュースはナックルパートからラリアット、後藤は村正、バックドロップと得意技を極めていきエルボー合戦へ。ここは後藤が制して牛殺し。GTR狙いは耐えられますが、ヘッドバットから腕を掴んでのキック連打。これでグロッキーになったジュース、昇天・改を切り返してパルプフリクション狙い。しかし後藤は返してGTRに。しかしこれを丸め込むジュース。読み合いが続きます。

ジュースのナックルパンチを頭で受け止めた後藤。パンチを返していきますがこれもジュースに頭で受けられて悶絶。ここにジュースがヘッドバットからナックル、パルプフリクションとつないで3カウント。ジュース・ロビンソンが勝利を挙げました。

前の日の熱戦と比べ、ナックルパートからのパルプフリクションという勝ちパターンにハマってやられた後藤。やはり変わらないのか・・・。と思われかねない一敗。なんとか立て直していかないと、またライガーに「継続性がない)と言われてしまうのでなんとかしたいところです。ジュースはナックル次第なところがあるので強いのか弱いのかあまりよくわからない・・・。そんな感じです、はい。

 

   

 

第7試合 Bブロック公式戦

◯ジョン・モクスリー【2勝0敗=4点】
(8分54秒  変形デスライダー→片エビ固め)
✕ジェフ・コブ【0勝2敗=0点】

 モクスリーの洗礼をジェフ・コブが受けたような試合。やりたいほうだいモクスリーが暴れまくって一発デスライダーで勝利。短時間で濃密な試合となりました。

序盤はレスリング五輪代表のジェフ・コブに合わせてか、レスリングの攻防。タックル、飛行機投げ、バックの取り合いと静かなスタート。しかしギアはいきなりクン!と上がっていきます。

立ち上がってチョップで攻めるモクスリー、コブも避けてドロップキック、スロイダーで投げるとモクスリーすかさず場外に逃げ、地面に叩きつけ、鉄柱に叩きつけての左腕攻めに。老獪に試合のペースを取り戻していきます。さすが。

一度リングに戻るも、モクスリーのランニングニーでコブが場外に逃れたところにトペ・スイシーダ!着地して吠える!

場外戦でもモクスリーの腕攻めは続き、リングに戻っても立っているコブにトップロープからのエルボーアタック。コブもフォールされた状態からのブレーンバスターを狙うも左腕のダメージで持ち上げられず。しかしコブもカウンターのジャーマン、トラースキック、その場飛びブレーンバスターで反撃。

しかしモクスリーもラリアット、ランニングニーでコブをエプロンに追いやるとブレーンバスター狙いも不発。逆にコブが場外ジャーマン狙いもこれも不発。ラリアットでリング内に戻します。

そこでモクスリーがスパート。ランニングニーから、コブの脚をロープにかけてのハングマンDDTでフィニッシュ。3カウントを奪い、モクスリーが勝利を上げました。

 

ところどころ反撃を許しつつもペースを握り続けて押し切ったモクスリー。正直もうちょっと見たい試合、唐突に決まってしまった感は否めませんが、その老獪さ、暴力的な圧力が見えた試合でした。ジェフ・コブはそのポテンシャルを活かしきれず。新日本プロレスではまだまだ苦戦が続く印象です。

第8試合 Bブロック公式戦

◯石井 智宏【2勝0敗=4点】
(19分13秒  垂直落下式ブレーンバスター→片エビ固め)
✕ジェイ・ホワイト【0勝2敗=0点】

 力押しの石井、のらりくらりとかわすジェイ、という展開の中、力で押し切った石井が勝利。二連勝となりました。

開始からの石井コール、ジェイにブーイングと民意を味方につけた石井、試合開始場外の早々に外道に因縁をつけに行く石井、そして石井のロープワークを邪魔する外道。不穏な空気が流れます。

案の定場外戦になり、鉄柵への叩きつけあい、鉄柱攻撃でジェイが優位に立ちリング内でもネックブリーカーで攻めていきますが、石井もチョップの連打で反撃。ネックブリーカー、スープレックス系の技で攻めていくジェイ、あくまでエルボー、チョップ、ラリアットで攻め込む石井。そしてエルボー合戦へ。互いの持ち味を活かした一進一退の攻防が繰り広げられます。

そしてペースを掴んだのはジェイ。エルボー合戦には競り負けますがコンプリートショット、ジャーマン、馬乗りエルボーからストンピング連打。残虐なヒール的攻撃で石井を追い詰めますが、ここで本領発揮するのが石井。ジェイの打撃ももろともせず立ち上がり、ズンズンと前進。ひるんだジェイのバックドロップももろともせずにエルボー一発で倒す。石井大爆発!

そこから雪崩式ブレーンバスター、バックドロップ、ラリアットとたたみかける石井、ジェイも裏投げ、キーウィークラッシャーでカウント2を奪ってからブレードランナー狙いに。しかしラリアット、ジャーマンでのがれる石井。これがジェイにとって手痛い失敗となります。

石井がラリアット、高角度パワーボムでカウント2、馬乗りエルボー。外道の介入もものともせずにスライディングラリアット、ブレードランナーもコンプリートショットで切り返し、ラリアットから垂直落下式ブレーンバスターでカウント3。石井がジェイから勝利。二連勝を飾りました。

外道の介入もなかなか結果が出ないジェイ、連勝の石井、明暗の分かれる結果となりました。

 

   

 

第9試合 Bブロック公式戦

◯タイチ
(21分01秒  タイチ式ラストライド→エビ固め)
✕内藤 哲也

 タイチヘビー級転向のきっかけになったタカタイチ興行、今年の2月、インターコンチのタイトルマッチとシングル連敗を喫しているタイチ。初出場のG1という舞台で内藤に勝てば、再びタイトルマッチも見えてくるしステージも一歩上がろうというもの。あらゆる手段を駆使して戦ったタイチが内藤から初勝利を挙げる結果となりました。

基本的に「スカしていく」芸風の二人。入場から、ゴングが鳴ってもさぐりあう二人。場外戦を経てもでもあべみほを挟んだかけひきは続き、レフェリーを引きつけている間にタイチが急所蹴りから再び場外戦に。

リングに戻ってもサミング、ストンピングで挑発を繰り返してペースを作っていくタイチ。内藤もカウンターのドロップキック、ネックブリーカー系の技を続けて一点集中のダメージを重ねていく戦法に。

グロリア狙いの内藤、しかしタイチも切り替えしてジャンピングハイキックから天翔十字鳳狙いもマンハッタンドロップで切り返す内藤。ソバットからパワーボム狙いのタイチもフランケンシュタイナーで切り返されるもハイキックからデンジャラスバックドロップ!川田利明!

 

ところどころで川田を感じさせるタイチですが、アナウンサーも「デーンジャラスバックドロップ!」と絶叫。今の新日にも川田利明を染み込ませているところが凄い。ジャンピングハイキックも川田を感じる間があって引き込まれます。

 

そしてここでタイチの真骨頂。アイアンフィンガーを取り出して花道の奥に向かって「来い」と呼びかけ。レフェリーと若手の注意がそっちに向いたところでアイアンフィンガーフロムヘル狙いに。ここから試合はこのアイアンフィンガーを軸にして進んでいきます。

内藤も一度はドロップキックで阻止、スイング式DDTからグロリアに繋ぐもカウント2。しかしタイチもハイキックからパワーボム狙い。しかしこれをこらえたタイチ、そのまま落とすパワーボムに。これは明らかに川田が三沢に放った垂直落下パワーボムのオマージュ。しかし元はこんな危険な技。人が人にやっちゃいけないレベルの技でした。四天王プロレス凄すぎるし怖すぎる・・・。

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この後もブラックメフィストを狙うも阻止されたタイチ、変形ディスティーノを食らうも正調ディスティーノは阻止。ブラックメフィストを放ち、天翔十字鳳をめぐる攻防の中でレフェリーを盾にして内藤のエルボーを阻止。

ここで金丸が乱入し、そのスキにアイアンフィンガーを装着したタイチ。一度は延髄斬りで阻止されるも、再び金丸乱入、そしてついにアイアンフィンガー・フロムヘルが内藤に炸裂!すかさずタイチ式ラストライドから全体重をかけてフォール。悲願のカウント3を奪い、内藤超えを果たしました。 

トランキーロ 内藤哲也自伝 EPISODIO 2 (新日本プロレスブックス)

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トランキーロ 内藤哲也自伝 EPISODIO1 (新日本プロレスブックス)

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連敗していたタイチですが、ここで初の内藤超え。実際、試合内容としては金丸乱入、あべみほの介入に否を唱えるファンも多いとは思いますが、反則と技と間のとり方、テンポ等、全てのレベルが高い好勝負でした。 

反則もきっちりとレフェリーの気を引いたり、見えないところでの反則にこだわっているところやここぞというタイミングにとどめているところ、とどめは説得力のある技でさしていることもあり、タイチ自身丁寧に反則を扱っていることがよくわかります。

もちろん「正々堂々」ではないにせよ、プロレスの「反則」という独特のテクニックを磨いて芸に昇華しているのも確か。これもテクニック。間と観客、そしてレフェリーをどちらが支配するか、という高度な駆け引きをタイチが制した。そんな試合だったように思います。

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こうして幕を閉じた7・15新日本プロレス北海きたえーる大会。なんといってもメインでのタイチ勝利は、これまでの経緯を見てきたものとしてぐっとくるものがありました。 

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タイチを見ていけば行くほど試合運び、テンポ、技の数々に川田利明を感じてしまうんですが、その上で反則も使いこなす試合運びの細やかさ。内藤戦というヤマを一つ越え、レスラーとして一つステージを上げた感がありますが、これからの闘いがどうなっていくのか。この勢いを駆って優勝争いに絡んでいくのか。見逃せない存在にタイチはなってきた。そう感じさせる北海きたえーる大会でした。