男マンの日記

マンガ、落語、お笑い、プロレス、格闘技を愛するCG屋の日記。

プロレスラーよ世間と闘え!「拳王チャンネル」から学ぶ世間との闘い方

一気に人気チャンネルへ!「拳王チャンネル」登録者5万人への歩み。

みんな大好き拳王チャンネル。最近のプロレスYOUTUBEの中では異様な登録者数の伸びを見せていて、3万人達成したのが1月末、そしてつい先日ついに5万人突破。たった3ヶ月で2万人の伸びを記録しているのが凄い。今一番勢いのあるプロレスラーYOUTUBEチャンネルと言っても過言ではないでしょう。

この拳王チャンネル、2022年4月に開設。拳王が日本拳法出身というバックボーンを持つこともあり、初期からプロレスラーチャンネルというより格闘家YOUTUBER寄りの方向性を突き進み、他の格闘家がコラボしているような有名格闘家、武道家とのコラボを次々と行っていきました。

 

 

この頃からプロレス界の中で留まるのではなく一般層をターゲットとしている姿勢が面白くて見ていたんですが、今年に入ってからノアを巡る様々な対抗戦、ビッグイベントに乗っかった企画を次々と出していきました。

まず、1・21横浜アリーナでの新日本プロレスとの対抗戦、内藤哲也との対戦が決まるやいなや、敵を研究する、ということで内藤哲也年表を動画2本に渡って作成。

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そして、武藤敬司引退試合IN東京ドームが決まり、6人タッグで全日本プロレスとの対戦が決定すると、対戦する元健介オフィスの中嶋勝彦と宮原健斗の年表を作成。勝手に健介オフィスの闇に迫りすっかり「年表芸」が人気コンテンツになっていきます。

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他にも征矢との世界タッグ挑戦が決定すると、なぜかコンビニで「全日本プロレスくじ」のコンプリートを目指してみたり、ロスインゴとの対抗戦時には闘魂ショップで新日本プロレスのTシャツを買ってみたりと、他団体の対戦相手にガンガン絡んでいく企画を次々に動画にしていったことで様々な団体のプロレスファンを集める作戦に。ここらへんから話題となり、対戦相手の内藤から動画をいじられたこともあって登録者が一気に増加。そして、これが思わぬところで功を奏する事になりました。

 

このように、プロレス界のみに閉じこもらずYOUTUBERとしていろんな企画に踏み出し、プロレスネタをやるにしてもノアだけに閉じこもらず積極的に他団体をイジり、対抗戦があればその意義を話し、対戦相手の情報を掘り下げるという団体の広報がやるような作業に拳王自ら思いっきり飛び込んでいったことで一気にプロレス界の人気チャンネルとなっていった拳王チャンネル。そして最近公開された一本の動画が個人的に面白かったんで紹介します。

 

 

現状と恐れずに向き合え!拳王原宿竹下通りを歩く!

そんな拳王チャンネルで最近公開された動画が「拳王が原宿の竹下通りを歩き、気づかれたらそこで企画終了」という、有名YOUTUBERとかがやるようなもの。この企画で良かったのは聞き手のカメラマンが「拳王が竹下通りで声をかけられるわけがない」というスタンスで収録に臨んでいること。プロレスラーだからってそこは持ち上げない。人気商売だけにそこ認めるの結構キツいと思いますが、拳王もそこに対して「声かけられるだろうすぐに」というスタンス。意気揚々と竹下通りを練り歩きます。

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意気揚々と竹下通りを練り歩く拳王ですが案の定気付かれず。遠くから撮影しているスタッフが小声でツッコミを入れつつついていきます。そして拳王も「このままではまずい」と思ったのかなぜかわたあめ屋に入り、レインボーのわたあめを購入しシンプルに注目を浴びる、という手段に。途中でPPP三富総帥に遭遇するハプニングはありましたが誰にも気付かれず。

結局一往復しても声をかけられず。しかし拳王はまだまだ諦めずに私服から金剛ジャージに着替えてさらにもう一往復へ。自らの知名度を受け入れ、体を張って企画に挑む拳王に涙すら浮かんでくるほど。完全にイジられる側のバラエティタレント的なムーブをどこか嬉しそうにやりきる拳王。ついにコスチューム姿(さすがに上にTシャツは着てましたが)で竹下通りを歩く拳王。するとついに拳王に気づくファンが!!

なんと今年から高校生になる女子2人組!それを見た瞬間には

本当に学生のプロレスファンなんているんだ!

という感動がありましたが、その後のやりとりから色々と衝撃の事実が明らかに。まずお父さんがファンだった、という女子に好きなレスラーを質問したところ、その答えがなんとなんと

内藤哲也!

そして拳王チャンネルを知ったきっかけが

内藤が拳王チャンネルをイジってたから

というなかなか拳王にとっては酷な答え。結局女子二人組にスタバ的なドリンクをプレゼントして終了。企画も成功、大団円で企画は終わりました。

 

 

拳王から学ぶ「対抗戦の闘い方」とプロレスラーの理想の姿

私がこれを見たとき、「あー、いい企画だな~、後味良いな~」と思ってたんですが、しかしよく考えたら「ノアVS新日本プロレスの対抗戦のおかげで内藤哲也を通じて拳王を知ったファンに出会った」という現実をハッキリと突きつけられたとも言えるわけで、ノアからしたら新日本プロレスとの対抗戦に効果があったことがしっかりと可視化されて証明されました。

 

しかしそれは拳王チャンネルという受け皿があったからこそ新日本プロレスのファンを対抗戦を経て拾い上げられたし、拳王が他団体イジリに思い切り飛び込んでいったからこそ関係性を作ることができた。新日本プロレスと絡むことに関してノアファン、今の全日本プロレスファンから色々と懸念や心配、苦情がツイッターのTLで散見されますが、ただ対抗戦を闘うだけではなく、自ら飛び込み、イジりイジられる覚悟を決め、全てにしっかりと受け身を取っていった拳王。

その姿は今後のノアのレスラーのみならず、レスラー全員の一つの見本とするべきなんじゃないかな、と動画を見ながら考えさせられた共この頃でした。

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4・23スターダム横浜アリーナ大会、フワちゃんプロレス第二戦で大健闘!

20年ぶりの女子プロレス横浜アリーナ大会でフワちゃん再登場!

4月23日に行われたスターダムの横浜アリーナ大会。「女子プロレスとしては20年ぶりの横浜アリーナ大会」という触れ込み。ちなみに20年前に行われたのは全日本女子プロレスの35周年記念大会。セミファイナルでは納見佳容が下田美馬からいわゆる白いベルト、オールパシフィック王座を防衛し、メインイベントでは浜田文子が中西百重からWWWAシングル王座、赤いベルトを奪取した興行でした。

そしてそんな20年ぶりの女子プロレス興行にマッチメイクされたのはフワちゃんの二度目のプロレス挑戦マッチ。収録の都合上もあり、第ニ試合として行われた林下詩美&天咲光由VS葉月&フワちゃん。そして当然当日の「行列のできる相談所」で全面特集されていました。TVerリンクはこちら。今週日曜まで見れるので一度は見てほしい。

tver.jp

しかしすでに前回のプロレス登場で「プロレスが出来る」ことがわかっているフワちゃん。今回のハードルは見る側もかなり高目に設定されているところ。番組でも「プロレス初勝利を目指す」というタイトルで様々な特訓をしているところが放送されていました。

 

特別コーチとして、20年前にメインを務めたレジェンド・中西百重が登場。地道にスタミナをつける練習をしたと思えばその後は新日本プロレスの道場でオカダ・カズチカとトレーニング。ドロップキックのトレーニング。しかもドロップキックの「形はできている」前提の上で「相手をしっかりと蹴る」ための指導という一歩上のハードルを設定されているあたり期待の高さを感じます。

そして番組ではしっかりと対戦相手の林下詩美と天咲光由も紹介。そして軽ドッキリとして有田哲平が登場。しっかりとフワちゃんとプロレスについて語る有田。勝つ方法をフワちゃんに伝授します。

有田「林下詩美が出てきたら絶対ボコボコにされるから必ず逃げて!」

フワちゃん「それ...ダサくないすか?」

としっかりと林下詩美の強さを視聴者に印象付けたところでいよいよ試合開始。

ハードルが上がりきったところで中継に入ります。

 

 

「プロレスラー」フワちゃん堂々の敗戦!普通のプロレスをした凄さ

そしてカメラは会場に。実況は我らが村田晴郎アナ!村田&有田の組み合わせに勝手にこっちが感慨深くなってました。ちなみにこのときの試合前のトークだけは会場に流れており、観客も盛り上がりを見せていました。

まず最初に葉月&フワちゃん組入場。私は会場で見てたんでレスラーフワちゃんを久々に見ましたが、リング上のモニターに大写しになった時点でかなり絞っているのがわかりました。そして張り詰めた表情。緊張感が伝わってくるような入場でした。

そしていきなりゴング前に緊張か水を飲むフワちゃん。互いに握手からまず林下、葉月の先発で試合開始。

まず静かな空気から手四つからの力比べ、林下が制すも葉月も立ち上がりラリアットを互いにかわして睨み合い、そしていよいよフワちゃんと天咲のマッチアップとなります。

リストを掴まれるも返し、さらに返し合う攻防から天咲ヘッドロックから首投げ、するといきなり林下がリングインしての連携、天咲すかさず膝十字と攻め込まれるフワちゃん。フワちゃんの劣勢が続いていきます。

スイッチした林下ボディスラム連発、天咲とのエルボー合戦では劣勢ですがソバットからのドロップキックでなんとか葉月とタッチ。すかさずリングから降りて水を飲むフワちゃん。いきなりかなりの消耗を感じます。

その間葉月が林下、天咲二人同時にドロップキック、天咲に顔面ウォッシュと場をつなぎ、お膳立てしてからフワちゃんにタッチ。天咲に串刺しエルボーからのドロップキック、ボディスラムからの逆エビ固めで攻め込む場面を作ります。

個々はなんとかロープに逃れた天咲、ミサイルキックを狙います。一旦林下に止められるもそこは葉月がアシスト、しっかりと天咲をドロップキックで吹き飛ばしてフォールするもカウント2。

更に追撃しようとするもそこは天咲意地を見せ、ローリングエルボーからドロップキック、タッチを受けた林下がショルダータックル、アルゼンチンはなんとか着地するも強烈なエルボーを叩き込まれるフワちゃん。顔を歪めてなんとか打ち合いに持っていくも吹き飛ばされ、ピンチのところを葉月のアシストでビッグブーツからの卍固めがガッチリと決まります。うーん、もうなんの違和感もなくプロレスを見ている...。

そして再び葉月のアシストからフライング・ボディアタックを林下に決めたフワちゃん、続いてブレーンバスターでカウント2、だらに何度も抑え込む執念を見せるもカウント2!さらにジャンピングニーから投げっぱなしジャーマンでカウント2!完全にこっちの想像を上回ってくるフワちゃんが凄すぎる!

しかしそこから蘇った林下、ボディスラムからガッチリとスリーパーに捉えてロープ間際で胴締めに、ここはなんとかロープに逃れたフワちゃん、一度はジャーマン狙いを丸め込みますが、強烈なラリアットで一回転!デビュー2戦目でこの一回転受け身を出来るのも信頼されすぎていて凄い!

このフォールはなんとか葉月のカットに救われますが、ロープにもたれかかるフワちゃんに林下のラリアット、天咲の飛びつきDDTとたたみこまれてからの最後は林下のジャーマン・スープレックスでカウント3!フワちゃん、第二戦でも敗れました。

しかし、ハッキリいってもう勝ったも同然というか、正直次のシリーズから全戦スターダムの巡業に参加してても全く違和感のないクオリティ。特に一回転受け身など、技を繰り出すだけではなくしっかりと受けていたところが凄い。はっきりと「プロレスラー・フワちゃん」を見せてくれた試合でした。

 

 

林下詩美 写真集 Luxury (月刊ブシロード)

林下詩美、スターダムの分厚さを見た試合。勝ったのはスターダム!

試合後マイクを取った、天咲は「フワちゃんと同期なのを本当に誇りに思います」とマイク、その後林下は「よく聞け、これがプロレスラーだ」と一言言って去っていきました。

一方のフワちゃんは、前回とは違って生活全部プロレスだった、と話した上で「芸能人だから勝てると思った」と告白。まあ自分も見ててそう思わなくもありませんでしたが。でもしっかり「プロレスラーは凄い!勝てない!」とリスペクトを示し、そして、これから次は考える、と含みを持たせてマイクを置きました。

そしてその後葉月がしっかりと「お客さん!このあとやることはわかってますね!今夜の行列見てね!」としっかり番組アピール。拍手の中でフワちゃん、葉月組は去っていきました。(でも結局興行が終わったのが20:30、行列の放送開始が21:00だったんでリアルタイムでは見れませんでしたが...。)

 

 

そして行列の中では控室のフワちゃんに直撃。マシンガントークを繰り広げるフワちゃん、ゲストの武藤が「観客の声援はどうだったの?ブーイングは?」という「試合見てたんか?」っていう謎の質問してましたが。しかし今回は無駄にレスラーが後ろに立っていることもなく、葉月パイセンもしっかり字幕で紹介され、番宣のお礼を東野に言われるという見せ場をもらい、和やかな空気の中で番組は終わっていきました。

 

とにかく今回も凄かったフワちゃん。しかしそのフワちゃんを全部受け止め、基本技とジャーマンでのフィニッシュとしっかりと格の差を見せた林下詩美とスターダムの分厚さも見たように思います。日曜夜9時からしっかりフワちゃんを通じて「今の女子プロレス」をお茶の間に届けたスターダム。次があるかはわかりませんが、しっかりと世間にプロレスを届かせたと言えるでしょう。ありがとうフワちゃん!凄いよスターダム!

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ガンバレ☆女子プロレス再始動は満員の横浜ラジアントホールから!「GanJo ReStart’23」観戦記

ガンジョ再始動は満員スタート!全3試合+エキシビジョンの濃密さ!

ガンバレ☆女子プロレスの再始動興行「ReStart'23」を横浜ラジアントホールに見に行ってきましたので遅ればせながら観戦記を書いていこうと思います。割と時間が経ってしまいましたが熱い興行だったので記録しておきます。とりあえずなにが驚いたってその客入り。横浜ラジアントホールという小さい会場ではありましたが観客数は満員の154人。事実上の再旗揚げ戦とはいえ全3試合+エキシビジョンでこの客数!それだけに会場にどこか熱気も感じさせてくれます。それだけに自然と興行も熱を帯びてくる予感。期待が高まります。

ちなみにこの興行に至るまでの軌跡についてはこちらのエントリをご参照ください。まなせゆうな体制でのガンジョ興行、そしてまなせ手術、欠場に立ち上がったYuuRIと長谷川美子、号泣しながらOKした大家健、熱い記者会見を経てこの興行が決定。ガンプロらしい「熱さ」を受け継いだ「ガンジョ」として再スタートを切ったのがわかります。

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そして、その興行のなりたちを裏付けるように、欠場中のまなせゆうなが興行開始前に呼び込まれ、ガンバレ☆女子プロレスのGMに任命されることに。その足でしっかりリングに立ったまなせは「GM=ガンバレ☆マネージャー」としてガンジョを支えることを宣言。まなせゆうなによって興行スタートが宣言されてガンバレ☆女子プロレスのまさにリスタート、興行名も「ReStart'23」となっているとおり、再出発のスタートを切ったのです。

 

 

興行スタート前に行われたエキシビジョン。練習生リアラの現在地

そして順番は前後しますが、その興行スタート前にエキシビジョンマッチが行われました。話題の「No.1キャバクラ嬢」リアラを春日萌花が迎え撃つエキシビジョンマッチ5分。個人的にはこの興行に行った目的の半分くらいがこれでした。

ロックアップからヘッドロック、首投げ、バックの取り合い、腕の取り合いと基本的な動きから入ったエキシビジョン。春日の厳しい蹴り、ストレッチ技に悶絶しますがカバーは返すリアラ。エルボーの打ち合いから丸め込み、ロープに飛んでのドロップキックは3連発で春日を倒してカバーするもカウント2.しかしこの次にあっさり逆エビ固めに捕らえられ、ロープに逃げようとするもリング中央に引きずり戻されて締め上げられたところでリアラギブアップ!

しかしエキシビジョンなので試合は続行。リアラのエルボーを春日が受けるも反撃の一発でリアラダウン。しかし立ち上がってエルボー連打、ドロップキック連打。最後は打点がだいぶ低くなり、再び逆エビに捕らえられるもここで5分経過のゴング。リアラのエキシビジョンは終了しました。

 

個人的には技はまだほぼないものの、エルボー、ドロップキック連発で気持ちは見せていったリアラ。受けて立った春日も少し笑みをうかべていたこともあり、気持ちの部分に関しては見るものがあったのかな?と感じました。

特にスポーツ出身でもなく、運動神経が良さそうというタイプではないリアラ、キャバクラで働きながらも夢を捨てなかったその人生、その気持を見せるタイプのレスラーになってくれたら心に刺さるファイトを出来るんじゃないか、まさに「ガンプロらしい」レスラーになるんじゃないか、という印象を受けました。

そしてリアラのデビューに関しては大家代表含めスタッフで検討して決める、というアナウンスがありましたが5・5ガンプロ後楽園大会でのデビューが決定。デビュー戦の相手はこの日のメインを努めたYuuRI。勝利は難しいと思いますが、その中で何を見せるのか。人生を表現する「ザ・ノンフィクション」的ファイトを期待したいところです。

 

ガンジョ裏MVPはまなせあみ、そしてメインはYuuRIvs長谷川美子!

そして試合は進んでいき、チョコプロ勢のシングルマッチ「帯広さやかVS小石川メイ」ではスピーディーな試合で観客を沸かした末に帯広勝利。そしてセミファイナル(全3試合なので)のPPPVSガンジョ、春日萌花&「まなせゆうなの妹」まなせあみVSエチカ・ミヤビ&小橋マリカのタッグマッチ。

 

そしてここで弾けたのがまなせあみ。まなせゆうなのコスチュームにマスク姿、どこか体型も姉(?)に似ているまなせあみ、試合開始時に大きな声で握手しながら「よろしくおねがいしま~す!」と大声で挨拶。「いきます!」と大声でタッチを求めるとにかく無闇な元気さ、その頑張りとテンションに思わず会場から「アミ」コールが起きるほど。その後も泣き叫びながらのファイト、すべてをまなせゆうなばりのテンションで持っていきました。

そして個人的には東京女子時代以来の小橋マリカ。すっかりギャル感も強まり、しっかりとPPPの一員らしいプロレスをしていたのが感慨深いものがありました。

そしていよいよメインイベントYuuRIvs長谷川美子。ガンジョ同士のシングルマッチとなりましたが、試合はYuuRIが長谷川美子を引っ張る展開に。試合をリードする、というよりあえてヒール的なファイトで長谷川美子の奮起を則し、気持ちを引き出そうとしているように見えました。

 

長谷川美子もそれに応えてガンガンいったことで試合は白熱した展開に。YuuRIのサッカーボールキックで悶絶するもドロップキック連発で反撃、足へのドロップキックから足首固めとらしい攻めを見せていくなど思い切ってYuuRIを攻め込んでいきました。

そして終盤のエルボーの打ち合いでは打ち合うほどにどこか魂が解放されていった感もあり、コーナーからのクロスボディ、最後はYuuRIの初公開、スワントーンボムに沈んだ長谷川美子。しかしメインイベンターとして、ガンジョのメンバーとして興行を背負う覚悟を感じた一戦でした。

スワントーンボムでカウント3を奪うと同時に雄叫びを上げたYuuRI、聞けば試合直前に足首をひどく痛め、痛み止めを大量に飲みながらなんとかリングに上がったとのこと。それだけにメインの重責から開放されたような「勝ったぞ~!」の雄叫び。心に響く雄叫びでした。

そしてこの週末にJustTapOutでのタイトル戦を控えていた稲葉ともかの乱入もありましたが、最後には参加メンバーがリングイン、「ウイーアー!ガンバレ☆女子プロレス!」で締めたYuuRI。そして参加メンバーでの記念写真。

去っていくメンバー、思わずリング上で感極まるYuuRIに観客からの「ガンジョ」コール、YuuRIはマイクを使わず「みんな、ありがと~!」ガンジョ、みんなのエースが誕生した瞬間でした。

 

 

次のガンジョの大会は5月2日高島平大会。4月22日には王子でガンプロ3連戦、5月5日にはガンプロ後楽園と興行は続いていきます。今回は旗揚げ興行みたいなものなのである意味「ご祝儀」もあり3試合+エキシビジョンでラジアント満員になりましたが、次からはどう見せていくのか。

個人的には、他の女子団体よりいろんな紆余曲折、挫折を味わったメンバーの多いガンジョ勢のムキダシの人生をさらけ出し、魂をプロレスに乗っけていってくれれば今後も見ていきたいし、応援していきたいと思ってます。この日のメインを務めたYuuRIには特にその生き様を見せていくという強い意志を感じました。ガンプロのイズムを持つガンジョの人生劇場。ガンジョのリスタート、堪能しました!

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サイン会でのまなせあみ選手。人の良さとその独特のテンポ感が滲み出てました。

そしてサイン会での春日萌花選手。お姉さんへの腎臓移植で6月からしばらく欠場、という発表をされてましたがまた元気な姿を見せて欲しい。この興行を支えてたのはハルヒー選手でした。

そして「ガンジョのエース」YuuRI選手。ケガにもかかわらず逞しい笑顔でサイン会もこなしていました。一人のレスラーがエースになる瞬間を見た!良かったです!

ジェイ・ホワイト乱入!4.6 AEW DYNAMITEはサプライズ続出!BULLET CLUBはどうなる?

いきなり!ジェイ・ホワイト乱入!AEWでBULLET CLUB?

4月6日(日本時間)に放映されたAEW DYNAMITE。以前からトニー・カーンが重大発表を行うとアナウンスされていましたが、本当の「サプライズ」は番組開始直後に起こりました。

派手な花火と同時に番組開始、花道から入場してきたのはリッキー・スタークス。以前DDT参戦経験もある人気選手。対戦相手のジュース・ロビンソンはすでにリング上で待ち構えていました。

 

リッキーがリングに登るとそこにいきなりBULLET CLUBのテーマが流れ、リッキーに襲いかかるジュース!そして花道を走って乱入してきたのはなんとジェイ・ホワイト!

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ジュースと二人でリッキー・スタークスをボコボコにしたあとコーナーでアピール、ジュースとともに花道を下がって帰っていきました。

そして無言で去っていったジェイ・ホワイトが今後どういう立場でAEWに参戦するのか。レポーターの問いかけにも答えずに去っていっただけに注目されてます。

 

 

ジェイとBullet Club、そして今後のAEWと新日本プロレス

今年の1・4東京ドームでオカダ・カズチカに敗れてIWGP世界ヘビー級王座から陥落、そして2・11「THE NEW BEGINNING」大阪大会でヒクレオに敗れて日本追放、2・19サンノゼでの「Battle in the Valley」大会でエディ・キングストンとの敗者新日本追放マッチで敗北。新日本プロレス追放となりました。

外国人選手としては異例の「追放マッチ」で新日本を去ったジェイ・ホワイト。ファンの間では「WWE移籍が決まっている」という説が有力に囁かれていました。

基本的にアメリカのメジャー団体といえば圧倒的にWWE、それを追う新興団体のAEW、その他Impact Wrestling、ROH、GCWなどになりますが、ジェイを雇う経済力があり、追放マッチをしないといけない理由(WWEで別キャラになるという可能性)を考えるとWWEが最有力でした。

 

しかし今回AEWを選んだジェイ・ホワイト。ただ、新日本プロレスとAEWは友好関係にあり、年に一度FORBIDDEN DOORという合同興行が行われるほど。AEWに行くのなら「追放マッチ」を行う理由は何なのか。ここらへんは今後明らかになっていくのかもしれません。

そして気になるのはBULLET CLUBとの関係性。プリンス・デヴィッド、AJスタイルズ、ケニー・オメガに次ぐ4代目のリーダーだったジェイ・ホワイト。新日本から脱退したことで5代目リーダーはデビッド・フィンレーとなっています。

今回BULLET CLUBメンバーであるジュースとの共闘を事実上表明したことで、AEWでBULLET CLUBとして活躍するのか。二人の指の形がBULLET CLUBのToo Sweetサイン(日本で言うキツネの形)とは違ったため、別ユニットを組むのではないか?という噂もあります。(以前WWEがこのToo SWEETポーズを商標登録したため使えない、という説もありますが定かではありません)

そんなジェイ、先日意味深なツイートをしていました。それがこちら。

この「Bullet Club Black'n Gold」という名称。実際この後ジェイのツイートには#BulletClubBlacknGoldといタグが付けられており、これが二人のユニットの名前のよう。しかし新日本プロレスとの関係はどうなるのか。再合流はあるのか。「俺が新のリーダー、真のBullet Clubはこっち!」みたいなことになるのか。いにしえのnWOみたいに黒、赤みたいに分かれるのか。そして元リーダーのケニー・オメガ、元構成員のヤング・バックスとの絡みはどうなるか。個人的にはMJFとの天才対決を見てみたいところです。色々と可能性が広がるジェイ・ホワイトAEW登場。色々と楽しみになる今回の「事件」でした。

 

 

イギリスでの大イベント発表!里歩タイトルマッチ、惜しくも敗戦!

そして、トニー・カーンの本当の重大発表はイギリス・ウェンブリースタジアムでのビッグイベント開催。サッカーでは聖地的な扱いを受けているこのスタジアム。芝生部分も使用するとレッスルマニア級の観衆を入れることも可能なためここを満員にできるのか。AEWの底力が問われます。しかしさすが北米メジャー。スケールがデカい!

そして個人的な目玉だったのはジェレミー・ヘイターのAEW女子王座に里歩が挑んだタイトルマッチ。初代AEW王者でその後もAEWに参戦し続けている里歩。久々の戴冠に向けてジェレミーと激戦を繰り広げました。

試合開始早々、ジェイミーが握手から奇襲しようとしたところを丸め込み、その後もコーナーから場外へのプランチャを決めるなど見せ場を作る里歩、一方のジェイミーは体格差、パワーの差を生かして殴る蹴る、バックブリーカー、エプロンへのバスターなどの力技で攻め込んでいく。互いの特色が発揮されるタイトルマッチになりました。

終盤ドラゴンスープレックス二連発、ブレーンバスターを返してのDDT、そしてコーナーからのウラカン・ラナからの蒼魔刀!しかしこれをカウント2で返されると至近距離からのラリアット、レインメーカー式の体重を浴びせるラリアットで抑え込んでジェイミー・ヘイター防衛。惜しくも里歩選手の戴冠はなりませんでした。

 

というわけで4・6AEW DYNAMITEはこんなところで。正直時間なくてと言い訳しつつ全部見れてはいないのでアレですが...。とにかくこれからも面白そうなAEW。AEW DARKにDDTからMAO、上野勇希、東京女子から瑞希、伊藤麻希が出ていたという情報もありますし、番組多いんでなかなか難しいですが、できるだけこれからも追って行きたいと思います。こちらからは以上!

 

おかえりなさい!飯伏幸太復活!アメリカ二連戦ネット観戦記

飯伏幸太ついに復活!アメリカ二連戦を追う!

先週~今週にかけて、アメリカではWWEのレッスルマニア開催に合わせて様々な団体が昼夜問わず興行を行いまくる「レッスルマニア・ウイーク」に突入、日本からも新日本プロレスをはじめDDT、東京女子プロレスが興行を行い、渡米して試合を行う選手も多数ありました。

そんなレッスルマニア・ウイークに復活を果たしたのは飯伏幸太。2021年のG1クライマックス決勝戦で負傷、そこから欠場を続けて今年頭に新日本プロレスを退団してフリーに。そしてアメリカでの復帰戦を発表しました。

そんな飯伏幸太が復帰戦に選んだのはジョシュ・バーネット主催の「Josh barnett's Bloodsport」でのマーク・ベイリー戦でした。この興行はもともとUWF大好きなジョシュがアメリカでUWF的な興行をやろうとして始めたもの。ポイント制でさえありませんが、ノーロープのリングで行う試合は原初的なプロレスのような、派手な飛び技、切り返し合戦などのない蹴り、投げ、極めを主体としたゴツゴツとした「闘い」という趣のものになっています。

マーク・ベイリーは以前DDTでMAOと「ムーンライト・エクスプレス」というタッグチームで活躍。このレッスルマニアウイークでも棚橋弘至とのシングルマッチが組まれるなどかなりの売れっ子っぷりを見せています。

そしてその直後に組まれたのはGCW,DDT等インディー団体を渡り歩くジョーイ・ジャネーラ主催の「Joey Janela's spring break」のメインイベントでのジョーイ・ジャネーラとのシングルマッチ。ノーロープの特殊なスタイルである前戦、この試合が事実上の「プロレス復帰戦」と言えるでしょう。

新日本プロレスを離れた飯伏幸太が選んだ復帰戦の舞台はアメリカ二連戦。ちゃんと復帰できるのか。新日本プロレス時代との違いを見せられるのか。注目を集めました。

 

飯伏負傷の2021年G1決勝エントリ。オカダの怒りも印象的でした。

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退団につながる?飯伏乱心ツイート特集。これがきっかけ?

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飯伏幸太退団エントリ。謎にテンション上がってました。

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飯伏幸太の復帰への苦悩~そして復帰戦

そして退団後、飯伏幸太はYOUTUBEチャンネルを開設、そこで復帰戦への歩みをドキュメントタッチで動画をアップしていました。ひとりきりでの道場での練習、黙々と受け身を100本目指して吠えながら取り続ける飯伏幸太には鬼気迫るものを感じました。思う通りに動かない身体にムチを打ち受け身を取り続ける飯伏幸太にはプライドと闘う喜びが同居しているような表情が浮かんでいました。

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そして撮影している今成夢人の技、ラリアット、バックドロップを受け「プロレス脳」になる飯伏幸太。ようやく笑顔も見られ、復帰戦に向けていよいよ「戻ってきた」期待が膨らみました。そしていよいよ渡米!

しかしケガという不安な情報...。大丈夫か?

そして、復帰戦となったマイク・ベイリー戦、次戦のジョーイ・ジャネーラ戦。興行自体はFITE.TVで配信されていましたが、ほぼ同時に飯伏の試合に関してはYOUTUBEで配信されました。

 

 

復帰第一戦!飯伏幸太VSマーク・ベイリー

FITE TVではPPV配信。試合をちゃんと見たければFITE TVの方がいいと思います。そしてその後飯伏チャンネル見ると臨場感を感じられてよいかと。Twitterのリンクから視聴ページに飛べるはず。

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復帰戦となったこの試合、試合前から正座で待機する気合。ベイリー入場後互いに座礼、握手で試合開始となりました。

いきなりマイク・ベイリーとバチバチの攻防を繰り広げる飯伏幸太。蹴り合いから下になったベイリーが三角絞めを仕掛け、返した飯伏がバックを取るも更に返して上を取るベイリー。蹴りと締めのバチバチ展開が繰り広げられます。プロレスではありながら、MMAに通じる動きを互いに見せているうちに寝技の攻防の中飯伏が場外に転落!

しかし荒れた展開にはならず再びリングで蹴り合いに。ここで体格差を生かした飯伏が蹴り、掌底でベイリーを圧倒。しかしベイリーもソバットから連続ミドル、倒れた飯伏に逆十字、さらに前宙ニーから腕十字!キレのいい動きで飯伏を追い詰めていきます

 

しかし、腕十字をパワーで逃れた飯伏、バックを取って賢明にリング外に逃げようとするベイリーをムリヤリ力で投げっぱなしジャーマン!腕を取って立ち上がり、ケリをかわして腕を取ってのジャーマン、すかさずカミゴエ!島田レフェリー(!)がストップして飯伏幸太の勝利!復帰戦をカミゴエで飾りました。

6分強という短い試合時間ではありましたが、緊張感溢れる試合。ダイレクトに闘いを感じさせてくれました。ただ受け身を取る場面がなかったこともあり、アメリカでのケガとプロレスの試合勘、という部分では不安も残るところもありました。

ちなみにこの興行、メインはジョシュ・バーネットVSティモシー・サッチャーというファン垂涎の試合。ティモシー・サッチャーが制しましたが寝技の攻防をじっくり楽しめました。たみゃらん。

 

 

復帰第二戦はハードコア!飯伏幸太VSジョーイ・ジャネーラ!

そして復帰第二戦、ジョーイ・ジャネーラ戦のFITE TVとYOUTUBEはこちらから。ちなみにこの興行、伊藤麻希とニック・ゲージがタッグを組むという私大注目の試合があったりしました。普通の興行ではありますがGCWだけにハードコア寄り。飯伏幸太VSジョーイ・ジャネーラも結果ハードコア色強めの試合となりました。

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どこか神妙だった復帰戦に比べ、開場のムードに合わせたこともありますが観客を煽っていく飯伏。今回はガラっと変わった雰囲気になることを予感させました。

飯伏から求めた握手から始まった試合は基本的なムーブを互いに確かめ合うような立ち上がり。タックル、腕の取り合い、ヘッドロックからの投げ、ヘッドシサーズからの首固め。なんというか「できる」ことを確かめているような時間が今後の激しさを予感させる時間が過ぎていきました。

 

そして徐々に試合はヒートアップ。飯伏がロープに振ってのドロップキックを放つと場外に逃れたジャネーラが挑発、飯伏が場外に降りるとリングに戻ったジャネーラ、ローリングエルボー、チョップでペースを握るジャネーラ、交わした飯伏がハイキック、ジャネーラがエルボー、飯伏も半ギレでエルボーからの蹴り、打撃戦で盛り上がる二人、見ていてここらへんで「飯伏復活」をしみじみと感じました。ちゃんと「プロレスしてる」飯伏幸太をまた見れている喜び。受けていても大丈夫な感じ。二人の噛み合った攻防に観客も盛り上がる。飯伏がロープに振ってのウラカン・ラナから場外への三角飛びケブラーダ!得意の飛び技を決めてまさに完全復活をアピール。「あの」G1決勝以来の飛び技!飯伏!

続けてスープレックスからコーナーに登った飯伏、しかし捕らえたジャネーラがブレーンバスター!しっかり受け身を取る飯伏!今回はいちいち飯伏が大丈夫か?変わってないかを見てしまいます。

エプロンでのエルボー合戦、場外で鉄柱にぶつかり流血したジャネーラ、ここから試合はハードコア臭が漂ってきます。エプロンでジャネーラが飯伏にDDT、ジャネーラがリング下から大きな扉板を2つ取り出し、椅子を使ってテーブル状態にしたところに寝かせるも立ち上がる飯伏、コーナーに立ったジャネーラに後ろから飛びついてジャーマン!エプロンから危険な落ち方にはなりましたがなんとか投げきったところはさすが。

大流血のジャネーラをリングに戻して狙ったカミゴエはデスバレーボムで返されエルボー合戦、パンチの応酬、ジャネーラのローリングエルボー、ブレーンバスターの応酬、ジャーマンの応酬、ラリアット相打ちと力が入った攻防、ダブルダウンから立ち上がる二人はさらにビンタの応酬、ソバット、ミドルキックで倒れたジャネーラにその場飛びムーンサルトは迎撃されてパッケージドライバーはなんとかカウント2で返した飯伏、中腰のところにトラースキックを連打され、とどめにロープに走ったジャネーラにジャンピングカミゴエ!倒れたジャネーラに正統派カミゴエでカウント3!飯伏幸太、”純プロレス復帰戦”を勝利で飾りました。

互いに称え合う二人、血だらけになりながらマイクで飯伏を称えるジャネーラ。試合してくれた飯伏に感謝を述べ、再戦を約束して興行を締めました。

そしてバク宙で喜びを表した飯伏、喜びを満面に表して退場していきました。

週刊プロレス 2023年4/19号

週刊プロレス 2023年4/19号

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こうして飯伏幸太のプロレス復帰は終了。今後どこを主戦場にしていくかはまだわかりませんが、とりあえず「闘っている飯伏幸太」を見れたことだけで良かったと思います。闘う喜び、それを見る喜び、プロレスラー飯伏幸太を見る喜び、興奮と多幸感を感じる二連戦でした。改めて言いたい

おかえりなさい!プロレスラー飯伏幸太!

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ガンバレ☆女子プロレス再始動!4・1横浜ラジアントホール大会みどころ!

まなせゆうな欠場!号泣記者会見からの再始動!

今年の2月6日、ガンバレ☆プロレスが記者会見を行い、まなせゆうなが膝の手術で長期欠場することを発表しました。

まなせゆうなはスターダム、アクトレスガールズ、東京女子プロレスを経て2020年7月にガンバレ☆プロレス入団。それ以来HARUKAZE、春日萌花とともにガンバレ☆プロレス女子を引っ張る存在として今成夢人主催のぽっちゃり女子プロレス、2021年に開始したガンバレ☆女子プロレスでエースを務めてきました。

2021年末で一旦ガンバレ☆女子プロレス興行は区切りをつけましたが、その後YuuRI、長谷川美子がガンバレ☆プロレス所属となり、独自の興行は行わないものの、ガンバレ☆女子プロレスを背負ってマーベラス、アイスリボン、東京女子プロレス等他団体にも出場、ガンプロ魂、ガンジョ魂を伝えてきたまなせゆうな。しかしそのまなせが欠場発表。事件はその記者会見で起きました。

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まなせが欠場発表、大家健が励ましのメッセージを送る中、YuuRI、長谷川美子の二人が

YuuRI 今回、まなせさんの欠場の話を以前から聞いていて、今後のガンジョについて2人でたくさん話し合って、私たちが中心となってこれからのガンジョを引っ張っていく立場として、ガンジョ興行を私たちでやっていけないかなというので、今回ここに来させていただきました。


長谷川 私たちキャリアはまだまだ少ないですが、ガンプロだけじゃなくて、ガンジョも守っていきたい。この炎を絶やさずいきたい。まなせさんの帰る場所を作って待っていたいというのがあります。なのでどんな場所からでもいいので、やらせていただけないでしょうか。


YuuRI 私たち覚悟ができています!


長谷川 お願いします!


大家 ……大会をやるっていうのはそんなに甘いもんじゃねえんだよ。俺はそう思っている。でも! オマエらなんかより全然名前がない頃に、たった1万5000円で「オマエならプロレスをメジャースポーツにできる」と一人で立ち上げたのがガンバレ☆プロレスだ。オマエたちが全然できないのはわかっている。でもな、今日ここに来てくれた、そしてオマエたちが考えてやりたいと言ってくれた気持ちはメチャクチャ嬉しい! だから! やろう! まなせがいなくても2人がやりたいという気持ちがあればそれでいいよ!

というわけで4月1日、横浜ラジアントホールでのガンジョ興行ケッテー!やっぱり気持ちが見たい!とにかくこのテンション!涙!これぞガンプロ!という会見でした。大家健も試合に負けるたびに泣き、わめき、叫んで少しづつガンプロを作ってきた。そのイズムが確実に受け継がれているのがこの会見で感じました。それもまなせゆうながガンジョを育ててきた賜といえるでしょう。そんな経緯で行われる4・1ガンジョ横浜ラジアントホール大会。楽しみです!

 

 

4・1ガンジョ再始動カード&みどころ!

というわけで、ガンバレ☆女子プロレス横浜ラジアントホール大会は12:00開場、12:30開始。エキシビジョンを含めて全4試合となります。簡単ではありますが、その見どころなど追っていきたいと思います。

 

5分エキシビションマッチ
リアラ vs 春日萌花

この興行、もちろん注目はガンジョ同士のメインイベントですが、もう一つ注目は元歌舞伎町No.1キャバクラ嬢という異色の経歴を持つガンバレ☆プロレス練習生リアラがエキシビションマッチを行うということ。34歳でデビューを目指すリアラ、その心境がインタビューとして載っているのでぜひ読んで下さい。

nikkan-spa.jp

正直技術的に多くは望めないとは思いますが、その上で何を見せてくれるのかが楽しみなエキシビジョン。相手が春日萌花なので安心感はあるはず。今までの気持ち、全てをぶつけるようなファイトを見せてくれることを期待してます!

我闘雲舞提供試合
帯広さやか vs 小石川チエ

そして第二試合(たぶん)はガトムー提供試合。ふたりとも動き回る激しく楽しいファイトを見せてくれること請け合い。ここは安心して楽しむ準備はできてます(俺が)個人的にはこの二人、チョコプロでのマットプロレスを見ることが多いので、リング上での闘いを見れるのが楽しみです。絶対楽しいはず!ハードルを上げて見ます!

スペシャルタッグマッチ
まなせあみ&春日萌花 vs 小橋マリカ&エチカ・ミヤビ

「まなせゆうなの妹」と自称する謎のマスクウーマンまなせあみ。春日萌花と組んでPPP女子、小橋マリカ&エチカ・ミヤビと対戦することに。全く正体わからないのでどういう戦いを見せるのか。ここはただ見るのみ。

小橋マリカは東京女子プロレスでは見ていましたが、その後退団、PPP入団してからは生で試合を見るのは初めてです。東京女子時代からはだいぶふてぶてしさが増した印象なので楽しみ。エチカ・ミヤビは去年デビューのトランスジェンダー・レスラー。youtubeで少し見たことありますが、元男性だけあってパワーはかなりのものでした。それを上手く生かせるか。注目です。

 

 

メインイベント~スペシャルシングルマッチ
YuuRI vs 長谷川美子

そしてやはりメインはこのカード。2021年9月にJTOからガンプロ入団したYuuRI、まなせとともに他団体に出では負けたり、ウナギ・サヤカに突っかかってあしらわれたり、以前のガンジョ興行ではチャレンジマッチで負け続けて悔し涙を流したり、とにかくまなせとともに試練の日々を過ごしたYuuRI。しかしその日々を過ごすことでハートの強さを備えてたくましくなったせいか今では活躍の場を徐々に広げ、古巣のJTO、アイスリボン等にも出場、イキイキとプロレスを楽しんでいるように見えます。

一方の長谷川美子、2019年アクトレスガールズでデビュー、一旦頸椎椎間板ヘルニア、首の圧迫骨折でプロレスは欠場、その間に団体が消滅してしまい、2022年7月にガンプロ入団。首への不安を抱えつつ頑張りを見せています。しかしまだその性格の優しさからか「弾ける」まではいっていないように感じてしまう長谷川。記者会見ではYuuRIとともにガンジョ開催を直訴しただけに、メインで凄いものを見せてほしいところです。

あえて脇を固めている春日萌花、今回は出場しないHARUKAZE、そして膝の手術後欠場中のまなせゆうな。ガンジョメンバーの思いを思いっきり背負ってメインイベントを闘う二人。気持ちをぶつけあうファイトを見せてほしい。これから月イチで開催を予定しているガンバレ☆女子プロレス。「このメインならいける!」と思わせる試合を期待してます。不器用でもいい。ガンプロ魂、ガンジョ魂を感じさせてくれればいい。思いっきり全力で期待してます!

 

 

と、最後は書きながらアツくなってしまった見どころ紹介。チケットも買いましたし、当日は期待して横浜に向かいます。もうプレイガイド発売は終了してますが、選手への取り置き&当日券は(完売しなければ)あるはずなので、今からでも遅くない!ガンバレ☆女子プロレスの再旗揚げ戦。私はしっかり見届けようと思います!

尊さの集合体!3・18東京女子プロレス有明コロシアム大会観戦記!

尊さの集合体!3・18東京女子プロレス有明コロシアム!

というわけで行ってきました有明コロシアム。多分プロレス観戦はいにしえの新日本プロレス主催のJ-CUP以来かも。その後なんか行ったことある気がするけど忘れました。しかしまさか東京女子プロレス見に有コロ行くことになるとは。

そしてこの日はマスクありで声出し可能!そして1席つづあけての発売。コロナ禍への警戒薄れる中、声出しOK大会は増えていきそうですが、全く団体のこと考えなければ見る側としてはこの日のように1席づつあけてマスク着用が観戦しやすくて安心です。

そして難波リングアナの発声練習時に難波コール!これは東京女子の観客っぽいというか。難波リングアナもどことなく嬉しそうに見えました。最初からいい空気。この空気感は東京女子プロレスならでは。いい感じです。

そしてアップアップガールズ(プロレス)の歌のコーナー。新メンバーにオーディション組の鈴木志乃さんを加えた久々の(結成当初以来の)4人体制&新曲。渡辺未詩が先日YOUTUBEの「豪の部屋」に出演、アプガプロレスの曲の少なさを嘆いていましたが、今回は久々の新曲!そしてそのままスタートコール

「東京女子プロレス、スタート!」

 

 

パンダ!ネオ美軍!アジャコング!しかし注目は凍雅!

そして試合開始しますが、今回は紙テープ投げ入れ可!しかし第1試合が鈴芽vs遠藤有栖、第2試合が新人の多人数タッグという構成だったため、いきなりレフェリーがテープを片付けることに。いきなりテープ回収の人手不足感。しかたないけど。

そして、第二試合で注目だったのはデビューまだ2戦目だった凍雅。168cmの長身、体幹も強く当たり負けないのと、エルボーもガッツリ強く入れれる力強さ、桐生真弥を投げきるバスターを繰り出したりと、その平和な顔立ちとは裏腹に芯の強さを感じるファイトでした。これからもっとガンガン行ってほしい逸材でした!これからがとても楽しみ。エルボーとバスターで上に挑んでいく姿を見たくなりました。

そしてラム会長、水波綾が見れて満足。ただ水波綾は若手の壁だけじゃなくもうちょっと活かしてほしい、と思わなくもないですが。あのワールドは見ていて楽しいんでたくさん出てほしいところです。ラム会長はスターダム出てる時とまた違うアプローチで見せ場を作るところはさすが。いい仕事してました。

そして!アンドレザ・ジャイアントパンダ登場!ドヤ!この存在感!一緒に戦う猫はるな、対戦相手の享楽共鳴の二人、中島翔子&ハイパーミサヲも楽しそうというか。ジャイアントパンダを中心にキャッキャキャッキャしている癒し空間が爆誕してました。和むわ~。ハイパーミサヲとかまあまあヒドいことしてた気がしますが。

そのなかでも自分の良さを出していったのはさすが中島翔子。セカンドロープからのプランチャも見事に決めるなど相変わらずのコンディションの良さを見せつけてました。さすが!負けたジャイアントパンダは暖かい声援に包まれながらも寂しく去っていきました。ちなみに全試合終了後、ロビーで撮影会を行ってました。一枚1000円!

 

あまり撮れませんでしたが、久々のネオ美威獅鬼軍。相変わらずの連携の良さ。メイサン=ミッシェルのコミカルな動きにも笑わされましたし、ビリー・スタークスの捨て身の場外スワントーンも凄かった。分身(?)の駿河メイが海外での活躍も目立ってますが、頻繁に見たいタッグチーム。素晴らしかったです!

そして荒井優希とシングルマッチを闘ったアジャコング。もうアジャ見れるだけで有り難い、という感じもありますが、その破壊力は健在。今回もその当たりの強さ、説得力が凄かった。垂直落下式ブレーンバスターできっちりと勝利したアジャ、でも荒井優希にはこれからもアジャを追いかけてほしいし、ビッグブーツやエルボー合戦でも気持ちを感じられるところがありました。少しづつ荒井優希が成長しているのを見れた試合でも有りました。

 

 

エモと尊さの塊だった3大タイトルマッチ!そして大団円!

そして後ろの3試合はタイトルマッチ!どれもエモさと尊さの塊のような試合でした。まずは白昼夢同士のインターナショナル・プリンセス王座タイトルマッチ。肝となったのは辰巳リカのフィニッシャーであるドラゴンスリーパー、渡辺未詩のトレードマークであるジャイアントスイングでした。ベルトへの執念に燃える辰巳リカはジャイアントスイングをなんと首絞めで防ぐその泥臭さ。

しかし、渡辺未詩も掟破りのドラゴンスリーパー式ジャイアントスイングで辰巳リカをブン回す!互いの技を意識し合った試合、雪崩式のティアドロップという大技も飛び出し、手をつないでのエルボー合戦とエモさ全開!試合終盤辰巳リカがドラゴンスリーパーで捕らえ、ロープに逃れられるところを回転して締め直して防ぐ!逃れられようとするたびに2度、3度回転して最後はキャメルクラッチ式ドラゴンスリーパーで締め上げてついに勝利!白昼夢対決を制しました!

 

そしてセミファイナルは山下実優&伊藤麻希のチームワンツーミリオンがマックス・ジ・インペイラー&ハイディ・ハウイツァのWasteland War Partyに挑んだ東京プリンセスタッグタイトルマッチ。とにかく最初からかきまわしにかかるワンツーミリオン。いきなり奇襲からスタートして場外戦!

しかしパワーの差は歴然、伊藤が長時間捕まる展開になりますが山下とのコンビネーションでなんとか切り抜けていくワンツーミリオン。同士討ちを誘い、攻撃を積み重ねてもインペイラーのタックル一発で形勢逆転するインパクト。ボコボコに伊藤がやられまくります。何度ももうダメか...。という場面がありますが、しかしなんとかDDT、頭突きで切り抜けて「世界一かわいいのは伊藤ちゃん」パンチを決める!その後も乱戦になりますが、ハイディに照準を絞ったワンツーミリオン、山下実優のスカルキックでインペイラーを排除、ハイキックとヘッドバットの合体攻撃を決め、伊藤麻希のダイビングヘッドバットでなんとなんとカウント3!伊藤&山下のワンツーミリオンが初のタッグタイトルを奪取しました!

とにかく互いを叱咤激励しあい、やられてもやられても立ち上がる少年漫画的熱血タッグチームのワンツーミリオン。タッグトーナメントでの優勝に続いて結果を出した二人。ぐっときました!

 

そしていよいよメインイベントは坂崎ユカと瑞希のプリンセス王座タイトルマッチ。互いへの思い入れ、絆が強い二人。向かい合ったときから緊迫感と同時にどこか闘いをためらうような空気が漂う中、ゴングが鳴りました。

とにかく戦いを避ける坂崎ユカ。ロックアップを拒み、俯きながら曇る表情を見せる坂崎。しかしなんとか火をつけようと攻撃を仕掛けていく瑞希。ヘッドロックで絞り、エルボーを叩き込む。場外に瑞希を投げ捨て、ボディスラムで抱え上げるもやめてしまう坂崎。

しかしここで火がついた瑞希。叫びながらのドロップキック、リングに戻ってもエルボーの連打。倒れた坂崎にさらに連打。仕方なく、という風情で瑞希の腕を掴んで立ち上がった坂崎、横殴り式のラリアットで瑞希を倒してバックからのアームロックで悲鳴を上げさせる。うかぬ顔ながらも上からのフットチョーク、起き上がらせてのバックブリーカーで圧倒していく坂崎。瑞希もドロップキックで場外に叩き落としてからのコーナーからのブランチャ。互いにいつもの闘いをくりひろげ、これからは互いの得意技を欧州していく、東京女子のメインイベントらしい展開になっていきました。

 

瑞希のクロスフェースを坂崎が腕を取って返す、カサドーラからのフットスタンプをかわすなど、瑞希対策が伺える坂崎。瑞希もスワンダイブを狙った坂崎をクロスボディで場外に突き落とす、坂崎がコーナーに登った瑞希を抱え上げ、エプロンへのブレーンバスター、互いを知り尽くした返し技の攻防。悲鳴に近い叫びをあげながら坂崎を攻撃していく瑞希、静かに青い炎を燃やしているような坂崎、対象的な感情表現ではありますが試合のボルテージが上がっていきます。

場外に叩き落とした坂崎に、瑞希がコーナーポストからのフットスタンプを決め、リングに戻って立ち上がったところにトップロープから坂崎の頭へのフットスタンプ!信頼感からかエグい攻撃を叩き込み続ける瑞希。覚悟のようなものを感じます。

その瑞希の心を断ち切るように無表情でエルボーを叩きつけ続ける坂崎。しかしその都度立ち上がる瑞希。そして雪崩式のマジカルメリーゴーランドから正調マジカルメリーゴーランドと畳み掛けますがカウント2。「怖い」坂崎ユカ全開。場外に瑞希が逃れてもブレーンバスターで叩きつけ、リングに戻ったところを魔法少女スプラッシュ!とにかく非情に追い詰めていく。ユカッチならぬ「キラー・ユカッチ」がまさに爆誕していました。ヒドい!

しかし、とどめを刺そうとした坂崎がロープからスワンダイブで飛んだところをかわした瑞希、すかさずオリジナル技渦飴を決め、スワンダイブ、コーナーからとフットスタンプ連打。引き起こしてフォールするもカウント2,キューティー・スペシャルをこらえられるもバックエルボーから投げっぱなしキューティースペシャル!すかさず再度キューティースペシャルで固めてカウント1・2・3!瑞希が坂崎ユカを破ってプリンセス・オブ・プリンセス王者に輝きました。

勝利したあと泣きじゃくる瑞希、それをすっきりとした笑顔で見つめる坂崎ユカ。それにしてもスッキリしすぎてるのが気になりましたが、互いに抱き合い、何かを話し、リング中央で瑞希がひとり締めの挨拶。そしてステージに二人で戻り、全選手が集まって改めて瑞希が「みなさん、来てくれてありがとうございます」と挨拶。シャボン玉飛ぶ中、東京女子プロレスが幕を閉じました。

 

 

多幸感溢れるエンディング。東京女子プロレスが目指すもの

最後とにかくいいものを見せてもらった、という感じのエンディング。後半三試合が対戦相手同士、またはチームとしての絆を感じる試合だっただけに、余計に爽やかなものを感じる興行でした。全日本女子プロレスからスターダムと通じる、女性同士の感情をむき出しにしていくプロレスと一線を画し、もちろん互いに思うところはあるでしょうがそれを一旦抑えたところで気持ちを見せていく。東京女子プロレスが表現したいものがひとつここに結実したような。多幸感溢れる興行。感動しました!

 

 

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よしむらプロレス最終戦!2・6ARENA下北沢大会!そして伝説へ...。

ついに最終回!2・6よしむらプロレスARENA下北沢大会!

もうひと月以上経ってしまいましたがこれは記録しておかないと、という興行があったので簡単に振り返っておきます。「よしむらプロレス」としては一区切りとなった2月6日のよしむらプロレス下北沢ARENA大会。個人的に思い入れが深いよしむらプロレスですが、今回最終回ということで行ってきました。

「よしむらプロレス」とは、役者をやりながらARENA下北沢で働いている吉村公佑代表(@yoshimurakousuk)が、後輩俳優でのちにプロレスラーとなった室田渓人選手(@muro_kei)のために、ARENA下北沢にマットをひいてプロレス興行を始めたのがその成り立ちです。私は代表と個人的に飲み屋で知り合ったこともあり、初回から見に行っていました。

 

 

もう4年前になりますが、何度かブログにも取り上げさせてもらいました。これが最初の旗揚げ興行。いきなり盛り上がりました。

otokoman.hatenablog.com

そしてTシャツデザインもさせてもらった第二弾。早くも「よしむらプロレスらしさ」が確立していたのがさすが。

otokoman.hatenablog.com

その後室田選手のワンマッチ興行が行われたり

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室田選手失踪という事態のなか、吉村代表が元パンクラス、伊藤崇文選手に立ち向かう姿を見せたり

otokoman.hatenablog.com

ボーナストラック的にARENA下北沢でガンバレ☆プロレスが試合をしてガラス割ったり

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吉村代表がまさかの大流血に追い込まれたり

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友人の治療費、養育費のために興行を行ったり

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色々ありましたが、どれも思い出深い。手作りの心がこもった興行、というか代表と室田選手の関係性、愛憎が伝わってくる。それがよしむらプロレスでした。代表のマッチメイクの絶妙なセンスもあり、エンタメとしての面白さも常に追求していた興行でもありました。

そして、今回はその最終回。すでにStandUpという自らの団体がある室田選手は出場せず、それだけに代表の趣味、センスが爆発した印象がありました。そんなよしむらプロレス最終回、2・6ARENA下北沢大会。簡単ですが振り返っていきます。

 

 

第1試合
今成夢人VS先輩

いきなり未知すぎるというか、なにかの宇宙を感じるカードとなった今成夢人vs先輩。しかし、謎に包まれた「先輩」というキャラクターに今成夢人がガンガン切り込んでいく。最初は普通に試合をしていた今成ですが、なぜか先輩に「学生時代に巡り合った、大仁田厚にヤラれた野球部の先輩の話」をブチこんで一方的にヒートアップ、勢い余って今成夢人性の目覚めまで語りだす。

しまいには先輩得意の(?)オーバードーズに付き合ってARENA下北沢を使って踊りす始末。最後は二人仲良く力尽きてました。よくわかんないけどハイテンション&ファンタスティックな試合でした。いきなり濃すぎる!

 

第2試合
勝村周一朗vs高梨将弘vsCHANGO

一転してテクニシャン&試合巧者同士の3WAY。本当に第1試合と同じ大会とは思えないほど正当なプロレスが繰り広げられました。マットプロレスという至近距離で聞く勝村の蹴りの音!高梨,CHANGOのチョップの音!迫力がすごい!

勝村VS高梨を見ていたと思ったら高梨が勝村とCHANGO二人を相手にしてたり、高梨がCHANGOを利用して勝村を攻め込んでいたり、高梨、CHANGO二人同時に勝村が関節技をかけていたりと目まぐるしく状況が変わり、確かなテクニックを堪能できる試合展開。「凄い!」「巧い!」「何でこうなるの?」が見ながらぐるぐる回転する、まさに純プロレスの回転体。その回転体が続いたままなんか高梨が勝ってました。凄かった~。いろんな珍味を少しずつ沢山食べた満足感のある試合でした。

 

第3試合 ガッツ石島&マスクドミステリーvs仲川翔大&魔苦・怒鳴門

そして最終試合(トリプル・メインイベントの最終試合)となったタッグマッチ。TTTの盟友ガッツ&ミステリーの二人、そしてこのARENA下北沢でMONSTER'S PARTY興行を行っている仲川、DDTにも参戦経験のあるお下劣ピエロこと魔苦、とにかくまたまた一転してカオスな試合となりました。とにかく魔苦の男色殺法(っていう表現でいいんでしょうか)がガッツに炸裂、仲川はラダーからのスーパーダイブ、早々に会場全体を暴れまわる4人、逃げ回る観客、とにかくよしむらプロレスのラストに相応しい混沌がそこにはありました。

観客席にはクリス・ブルックス、ドリュー・パーカーも見に来ていたりしましたが、ふたりとも大いに観客として楽しんでました。そして正直結果あんまり覚えてないですが(ガッツが魔苦を抑え込んだと思います)混沌のままに大団円!

 

 

そしてしんみりとよしむらプロレス最終回を偲ぶ...わけもない吉村代表、「よしむらプロレス」から「しもきたプロレス」と名称を変えてこれからも興行を行っていくことを宣言。最後は今成夢人の締めで盛り上がったまま終了しました。

そしてその後はARENA下北沢で選手、観客交えて大いに呑んで盛り上がった一夜となりました。この空間もよしむらプロレス、というかARENAでのマットプロレスならでは。

ところどころで歓声が上がり、個人的にもよしプロ常連同士で語り合い、今回もスタッフをしていたドダイさん、興行を手伝っていた梅さんとも色々と話せて楽しい一夜となりました。これも含めてよしむらプロレス。吉村代表が泥酔するまでがよしむらプロレス。楽しかった...とほろ酔いのまま帰路につきました。

 

ARENA下北沢では現在3つのマットプロレス興行が定期的に開催中。よしむらプロレス改めしもきたプロレス(@shimokitapw)、仲川翔大選手主催のMONSTER'S PARTY(@TOBUTOBU_SHOTA)そしてウィル・オスプレイも観戦したBAKA GAIJIN興行(@bakaoffice)が行われているので、それぞれのアカウントをチェックするとスケジュールがわかるはず。

とにかくマットとの近さ、観客の密度、そして盛り上がりはマットプロレスならではのもの。まだマットプロレス未見の人がいたら一度は生で見ても損はない、プロレスイベント開催者も募集してるので、一度興味のある方は問い合わせしてみては?とにかく下北カレーは美味しいです!

3月5日ガンバレ☆プロレス高島平大会。ベストバウトは高瀬みゆきvsYuuRI!佐藤光留登場!

変わりゆくガンバレ☆プロレス!舞台は3・5高島平大会!

3月5日、ガンバレ☆プロレス高島平大会を観戦してきました。前日にガンバレ☆女子プロレス勢のイラストを描いたこともあり、4月1日の横浜ラジアントホールでのガンジョ再旗揚げに注目していたのがまず一つ。そして新設されるタッグベルトを賭けたSOGタッグトーナメントへに向けての動きがありそうなこと、そして個人的にその動きの良さが気になっていた新人、中村宗達が筋金入りの格闘家・和田拓也とシングルマッチを行うこともありました。

 

特に中村宗達選手、先月見に行った大家健とのシングルでも良い動きを魅せていたし、アマレス、柔道経験がある現役大学生ということ。バチバチの格闘技マッチが期待できるはず。期待しながら久々に高島平に向かいました。

高島平とはいえ観客はほぼ満員。選手挨拶では大家健と勝村周一朗が入場。前回の興行でタッグ結成が決まった二人、タッグの名称も「大勝健」と決定。トーナメント優勝を確信(というか、このままエントリーチームがなければ不戦勝で優勝!と勝手に決めつけ)してました。とその流れで興行開始!第1試合はいきなり個人的お目当ての試合、和田拓也VS中村宗達でした。

試合は和田拓也が鮮やかなクロスヒールホールドを極めて勝利。しかし序盤はレスリングの攻防で白熱。あえてワダタクがアマレス的な攻防を仕掛けたような節はありましたが、そこにしっかり応えていった中村。ワダタクのタックルを潰して上になる場面もあり、マウントを取ったりと見せ場は作りますが、下になっても全く動じないワダタクの関節地獄にハマっていってしまい、なんども悲鳴を上げながらロープに逃げるも最後は捕まってしっかりと極められてしまいました。

ドロップキック連打で反撃する場面もあり、闘う気持ちは見えた中村宗達、これからもアマレスを生かしたファイトスタイルで闘っていってほしい。ガンプロ期待の新人への期待感、そしてその新人をしっかりと極めた和田拓也の強さが際立った第1試合でした。

 

 

そして先日SOGのベルトに挑戦し、惜しくも敗れた冨永真一郎に前口太尊が挑んだシングルマッチ。蹴りで攻めたい前口にそれを翻弄する冨永、いつもの2人のスタイルが交差していきます。

一進一退の攻防の中で場外へのトペ、蹴り連打からの裏拳など意外性のある攻撃も交え、徐々にペースを掴んでいった前口、フラついた冨永に放った飛び膝蹴りが冨永のアゴにヒット!そのまま崩れ落ちた冨永がカウント3を許し、前口が堂々の勝利を収めました。

そしてその場でSOGタッグトーナメントへの出場を直訴した前口、「私をプロレスに引きずり込んだ人と組みたい」と叫ぶとテーマ曲が鳴り、入場口から登場したのは佐藤光留!おお!これは意外かつ意味のある人選。たしかに私、前口太尊デビュー戦を佐藤光留興行で目撃してます。

入場した佐藤光留、「ここにはDDT、ハードヒット、ユニオン、雀荘で闘ったことのあるやつらがいる」とオファーを快諾。ここに前口太尊&佐藤光留の「パンチドランカーズ」が誕生しました。

そして、この日のカードでは次々とSOGタッグトーナメントの参加チームが決定していきます。翔太と高尾蒼馬のROMANCE DAWN、そしてなんといっても驚きだったのはメインイベントで勝った高岩竜一が今成夢人にタッグチーム結成を呼びかけたこと。しかもその理由が泣かせる。

ガンプロにタッグベルトが出来て、その初代王者をトーナメントで決める。オレはIWGPの初代王者だった。そのときのパートナーの大谷晋二郎とこのベルトを巻きたいよ、だけど大谷はケガと闘っている。そこで...その大谷を一番わかってる今成夢人!オレと組んで初代チャンピオンになろう!

そして「そのかわりストロングスタイルだ、パンツを黒にしてこい」と要求された今成、「そうだ!俺たちストロングスタイルですね!ジュニアオールスターにも出たし、俺たちジュニアオールスターズ、略してジュニスタだ!」と怪気炎を上げるも高岩「いや、それは金本浩二とのタッグ...」と気まずい空気になり、結局ジュニスタならぬオルスタにチーム名は決定。「いくぞー!3・2・1・オルスター!」で大会は締め。タッグトーナメントへの期待感が上がる大会になりました。

 

 

4・1ガンジョ横浜大会に向けて!高瀬みゆきVSYuuRI!

そして男子がタッグトーナメントに向かっている一方、女子は4月1日、横浜ラジアントホールに向けての闘い。まなせゆうな欠場という事態のなか、YuuRI、長谷川美子が立ち上がり大会の開催を直訴、二人に檄を飛ばす春日萌花とHARUKAZE。そんなガンジョの試合が2試合組まれていました。

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第二試合に組まれた春日萌花&朝陽vsHARUKAZE&長谷川美子。この試合、大会開催を直訴した長谷川美子が試される一戦でもありました。

しかし、試合のペースは春日&朝陽組が握る展開に。HARUKAZE&長谷川美子も反撃を試みますがのきなみ単発に。終盤合体攻撃で春日を攻め込む展開もありましたが、朝陽のちゃんまるボーイで丸め込まれた長谷川がカウント3を奪われて敗北。4・1を一ヶ月後に控え、少し物足りない部分が残る試合のように感じました。

 

そして試合後何かを考えていたような春日萌花。3月25日の王子大会ではYuuRIとの一騎打ちが予定されている春日。何かのアクションを起こすのか、気になる態度を見せていました。

 

そして、この日のベストバウトと言ってもいい試合だったのが高瀬みゆきvsYUURIのシングルマッチ。

 

いつも通りガンガン攻め込み、相手に檄を飛ばしながら技を重ねていく高瀬みゆきに泥臭く食らいついて反撃していくYuuRI。得意の蹴りをバンバン放っていくと高瀬もあえて「蹴ってこい!」と煽っていく。その煽りに応えてさらに強い蹴りを放つYuuRI。しかしいちいちYuuRIの攻撃を受け止め、倍返しで叩き潰していく高瀬。しかしそのときの表情はどこか楽しげで充実しているように感じました。

YuuRIも悔しがりながらもどこか闘いを楽しんでいるような、二人の闘いがどんどんスイングしていくような試合。ガンガン走っていく高瀬みゆきになんとか食らいついていくYuuRIでしたが、得意の神風ベイベーからのダイビング・ギロチンドロップでカウント3を奪った高瀬みゆき。しっかりとその強さを見せつけました。

試合後肩を組み、四方に挨拶したあともYuuRIが高瀬に頭を下げ、高瀬もYuuRIの頭をくしゃっとするなど互いにどこか認めあったような二人。気持ちいい闘いのあとの気持ちいい光景でした。

 

 

このように、男子は中村宗達vs和田拓也の格闘技路線の試合、かけひきと蹴りが交差した前口太尊vs冨永真一郎、玄人好みの結末だった翔太VS高尾蒼馬、激しさと大人の悪ノリと明るさが同居していたメインの6人タッグ。本当にバラバラな、いろんな試合をギュッと詰め込んだような興行でした。

とにかく大家健、今成夢人の無闇な熱さ、勝村周一朗、和田拓也、中村宗達のところどころ光る「強さ」、チャンピオン渡瀬瑞基、前口太尊、石井慧介のえげつないバチバチファイト、翔太、高尾蒼馬、冨永真一郎の光る巧さ、それぞれの光が交差するガンプロのリング。混沌、だから面白い!

そして4・1ガンジョ興行に向けて走り続けるしかないガンジョ勢。今日とにかく良かったYuuRI、しかし長谷川美子とともに試合には敗北しているわけで、今後どう期待感を高めていくか。そのためにどう行動を起こしていくか。春日萌花、HARUKAZEはどう関わっていくのか。最後にガンジョの選手4人のイラストツイートを貼って今回は締めくくろうと思います。ガンバレ☆ガンプロ!ガンバレ☆ガンジョ!ガンバレ☆俺!

武藤敬司ついに引退!蝶野正洋リングに立つ!2・21東京ドーム、最高の引退試合。

武藤敬司引退!当日券は一時間待ち!東京ドーム狂想曲!

2月21日、東京ドームでプロレスリング・ノア、武藤敬司の引退試合が行われました。日本のプロレスファンはほぼ知ってるくらいのお祭り騒ぎ。1990年代、2000年代と、今よりプロレス自体のファンが多く、地上波で露出していた時代に活躍していた武藤敬司だけに、今後しばらくこれほどのビッグネームの引退はないだろうということで、ノアもAbemaTVと組んでかなり宣伝に力を入れていました。

そのおかげか、平日にもかかわらず3万人超の観客でドームが埋め尽くされるという近年の東京ドームではかなりの埋まり方。グッズ売り場も長蛇の列となり、本当に祭りのような光景が繰り広げられたと言えるでしょう。

と、見たようなこと書いてますが実際に当日見に行った私。ちょっと仕事で結構ダメージを食らうことがあり、さらにイライラする事に見舞われたのでえいや!と当日券を求める列に並んでました。16:00に第1試合開始だったため14:00くらいに並んだんですがすでに長蛇の列。

結局、予約の当日引き換えと当日券の列が混ざっていたため長蛇の列になっていましたが、それでも結局一時間待ちで買えました。さすが武藤敬司というべきか。個人的にもドームでプロレス見るの久しぶりでしたが、掛け値なしに満員御礼、凄い人の波でした。結果アリーナ席に着席。客席は興行開始時点から外野席までかなりの数が埋まっていました。凄すぎる!

そして16:00からSTARTING 第1試合からGHCタッグチームが登場、第2試合が東京女子プロレス、DDT提供試合とSTARTING FIGHTがサクサク進み、17:00から本戦というべきMASTER STAGEへ。メインの武藤敬司VS内藤哲也は第8試合ですが、相変わらず異常にサクサクと進んでいきました。

前半戦の個人的ハイライトは東京女子プロレス・伊藤麻希の「世界一かわいいのは~?」「伊藤ちゃ~ん」パンチ。東京ドームでマイクを使って「世界一かわいいのは~?」と観衆に呼びかけたのも、結構な数の「伊藤ちゃ~ん」が帰ってきたのも良かった。当日ツイッターに動画貼ったかいがあったというものです(自意識過剰)次は東京女子プロレス単独興行のメインで見たい!ドームの満員の観衆全員からの「伊藤ちゃ~ん!」が聞きたい。夢が広がる光景でした。

 

 

オカダの「スタスタ退場」に長州力を見た!負けても主役の清宮海斗

そして、メイン以外では最も注目を浴びたオカダ・カズチカVS清宮海斗のセミファイナル。思えば1・8横浜アリーナ、新日本プロレスVSプロレスリング・ノアの対抗戦で清宮がオカダの顔面を蹴り上げてからこの試合へのストーリーが始まりました。無表情でオカダの顔面を蹴った清宮、今思えば覚悟を決めた蹴撃だったんでしょう。

その瞬間からこの日まで、ブレずにオカダを挑発し、対戦要求を繰り返してきた清宮海斗。正直この清宮の執拗な煽りがなければこのドーム大会、武藤の引退を味わうだけの「過去のプロレス」になっていたと思いますが、清宮が毎日SNS、マスコミを賑わしたことでこのドーム大会を「今のプロレス」に引き戻したと言っても過言ではないはず。それだけ清宮海斗はこの東京ドーム大会に貢献したんじゃないでしょうか。そして試合前日に「30分一本勝負」と発表され、当日に清宮が時間無制限一本勝負を要求、それが通るというおまけつき。

本当に興行開始まで緊張感を持続し、観客を引き付けた清宮海斗。全体的に巻き気味の空気が漂っていたこの興行、この試合もオカダが最初にレインメーカーポーズを見せたのは開始5分過ぎ。清宮もオカダに食らいつき、高くきれいなドロップキック、武藤譲りのシャイニングウィザード、タイガースープレックスとたたみかけてもう一歩まで追い詰める場面もありましたが、一進一退の攻防の末、最後はレインメーカー2連発に沈みました。

 

互いに短期決戦を狙ったような駆け足の一戦でしたが、清宮がオカダ相手に大いに見せ場を作った試合でした。しかし、鋭い目つきで清宮を抑え込んだ後、オカダが無言でスタスタと退場。試合中より試合後のこの振る舞いで清宮との「格の違い」を演出したように私には見えました。

このオカダの「試合後そっけなく怒気を含んでスタスタ帰る」ムーブを見て長州力を思い出しました。長州も東京ドームでの安生戦、ZERO-ONEでの橋本戦など、勝っても負けても相手を一顧だにせずスタスタ歩いて帰ることでそれまでの試合を無力化するというか、一見拮抗していたように見えたとしても実は余力があることを見せる、ある意味どんな必殺技より有効な強さの表現をした。この行動で「オカダ圧勝」の印象を観客に植え付けることで成功したんじゃないでしょうか。

 

そして一方清宮、結局最後までこの試合の主人公は清宮でした。試合のビジュアル通り、巨大な敵に立ち向かい、全力を尽くして散った清宮。先程のツイート参照ですが、このビジュアル、RPGなら魔王がオカダ、勇者が清宮。オカダはこの試合ではあくまで清宮海斗という勇者の「巨大な敵」でしかなかった、とも言えるでしょう。

この試合後、オカダ圧勝、ノアファンため息、という記事をノアの公式アカウントがリツイート。ノアもこの「物語」に乗っかったわけで、これから清宮が再び立ち上がり、冒険の末にいつの日か再び魔王オカダに辿り着く。そして新日本プロレスとともに魔王を倒し、ノアがプロレス界を覇権を取り戻す。2023年2月23日は、その物語が始まった日になったはず。「魔王」をまっとうしたオカダ、これからの「勇者」清宮海斗に期待、そんな試合でした。

 

 

この日真の功労者、武藤の「キャンパス」となった内藤哲也。

そしていよいよメイン。メインでの内藤哲也勝利、その後のサプライズでの蝶野正洋登場にはさすがに泣かされました。こうなってくると自分が見てきたプロレスを思い出し、時の流れを感じてしまいます。

学生時代に闘魂三銃士を見始め、四天王プロレスにどっぷりとハマり、その後格闘技に傾いたりDDT、マッスルでまたプロレスに戻ってきたりした自分。大阪でゲーム会社に就職して転職で東京に、その後さらに転職、会社が潰れてまた転職、一時期心を病んだりしながらなんとか今も働いてる自分ですが、プロレスを見て勇気づけられたり、そのおかげで友人ができたりしなかったら壊れていたんじゃないかという気さえします。そのプロレスの中で常に光を放ってきた武藤敬司。最後に盟友、蝶野正洋とともにタイガー服部に手を挙げられる武藤敬司。なんというか、こうなってくると走馬灯じゃないですが、いろんなことが頭をよぎる。そんな武藤の引退試合でした。

 

そして思い起こせば結局武藤敬司の「白いキャンパス」となった内藤哲也。武藤の袈裟斬りチョップ、エメラルド・フロウジョンを受け、ディスティーノで試合を決めるも武藤に促されて早々にリングから退場。その後のマイクで「オレ、まだ燃え尽きてねえんだよ」と言われる内藤。結局最後まで自己主張をし続けた武藤敬司。

内藤哲也がいたからこそこの感動的な武藤の引退劇が演出され、ドームの観客が涙したという意味ではこの日の立役者は内藤哲也だった、と言ってもいいんじゃないでしょうか。見事に自分を「消した」内藤のプロとしての仕事が光りました。

そして、武藤が会場から去ってからのこのメッセージ。試合中のアクシデントでこの世を去り、引退できなかった三沢光晴、病で倒れ、志半ばのうちに亡くなった橋本真也、そして試合をできるコンディションじゃなかった蝶野正洋。同世代のスター3人まとめてこの東京ドームで「区切り」をつけてみせた武藤敬司とプロレスリング・ノアからのメッセージにもう一度泣かされました。

そして祭りは終わり、規制退場で長い間待たされてからようやく帰路に。東京ドームから出たとき、なにか祭りが終わったような。大きな穴が空いたようなそんな気持ちにもなりました。ただ、武藤敬司という存在のおかげでこの未曾有のビッグイベントを行うことが出来たプロレス界、そしてノア。これを踏み台にしてさらなるステップアップをしなければ武藤も引退の甲斐がないというもの。たくさんの懐かしさがあり、これからの希望も沢山見えた。プロレスはこれからも大丈夫!そんな気持ちにさせてくれる武藤敬司引退興行でした。

いよいよラストダンス!2・21東京ドーム大会見どころ

いよいよ明日に迫った武藤敬司引退興行!本当に!本当にラスト!!

というわけで今日は2月20日、いよいよ武藤敬司引退興行「chocoZAP presents KEIJI MUTO GRAND FINAL PRO-WRESTLING “LAST” LOVE ~HOLD OUT~」が東京ドームで行われます。

個人的には、会社休めそうだったら行きたいとこです。というのは、なにしろダークマッチ的なSTARTING BATTLEが開始するのが16:00、本大会開始が17:00で全8試合。試合終了は22:00近くになりそうなので、普通に会社帰りに行こうとするとまあまあ後半からの観戦になりそう。チケットはかなり売れているそうなので、それだけ覚悟を決めて見に行く人が多いんでしょう。それだけのイベントだということ。武藤敬司というスターが引退する、ということもありますが、それまでの盛り上げが半端じゃなかった、ということもこの期待感につながっていると思います。

 

そんな武藤敬司引退興行。AbemaTVでのPPVもあり、それも結構な売り上げになりそう。そして武藤引退試合の相手は内藤哲也、オカダ・カズチカVS清宮海斗、高橋ヒロムVSAMAKUSA、全日本プロレスVSノア、ドラゲーVSノア、DDT、東京女子提供試合などオールスター感と対抗戦感に溢れるカード編成になっております。

というわけで、試合前日ではありますが、武藤敬司引退興行の見どころ、個人的注目ポイントをひとしきり書いていこうと思います。

 

 

STARTING BATTLEは4試合!いきなりタッグチャンピオン登場!

第1試合 STARTING LOVE

マサ北宮&稲葉大樹vs稲村愛輝&矢野安崇

第1試合からいきなり登場するのは、先日杉浦&小島組からベルトを奪い、GHCタッグチャンピオンに輝いたマサ北宮&稲葉大樹組。まあ第1試合なのどうなんだ?という説もありますが、ここはいきなりのド迫力ファイトで観客を引き込んでほしいところです。

一方対戦相手はタイヤ担ぎ、火祭りでは準優勝、新日本プロレスとの対抗戦では真壁とバチバチやりあうなどブレイク前夜という説もある稲村愛輝、もっと売れてほしい、ノアがもっと持ち上げるべきレスラーの一人だと私は思ってます。そして2020年10月デビューの新人ながらそのドロップキックの高さ、運動神経で定評のある矢野安崇。GHCタッグ王者と期待の新人の対決は、どの試合よりも「今のノアを観客に見せ付ける」のに適したカードのように思います。この試合がこの日のベストバウト、と評価されるのは難しいとは思いますが、なにか一つでもインパクトのある場面を生み、観客をリングに注目させる、ウイーアーノア!という意気込みで頑張ってほしい!

 

 

第2試合 東京女子プロレス提供試合 TJPW Spark

坂崎ユカ&山下実優&中島翔子&辰巳リカ
vs
瑞希&伊藤麻希&渡辺未詩&荒井優希

そして第二試合は東京女子プロレス提供試合。現プリンセス・オブ・プリンセス王者の坂崎ユカと次期挑戦者の瑞希、インターナショナル・プリンセス王者の渡辺未詩と次期挑戦者の辰巳リカ、先日の"「ふたりはプリンセス"Max Heartトーナメント」で優勝した山下実優&伊藤麻希、そこに団体一のテクニシャン中島翔子、現役SKE48メンバーで元タッグチャンピオンの荒井優希と、今の東京女子プロレスが揃えられる最強メンバーでの8人タッグマッチ。実力も華もあるカードをドームの観客に見て頂きたい!

特に個人的に見てほしいのは推しメンの伊藤麻希。歌いながらの入場(今回8人タッグなんであるかわかんないですけど)、インパクトある頭突き、そしてコーナーに上っての「世界一かわいいのは伊藤ちゃんパンチ」!でドーム全員での「伊藤ちゃ~ん」コールを聞きたい!今までで一番の大音量での「伊藤ちゃ~ん」が響くのを想像すると少し震えます。

その他の見どころとしては

・中島翔子のキレのいいグラウンドワーク、セカンドロープ潜ってのトペコン

・辰巳リカの情念とヒップアタック

・坂崎ユカの華麗かつビックリ系(?)スワンダイブ系飛び技の数々

・山下実優の蹴り技の数々、特に相手の首取れたかと思うくらいのスカルキック

・瑞希のオリジナリティ溢れる飛び技、バズった得意技「渦飴」

・渡辺未詩のパワー殺法、どこからでも入れる超高速ジャイアントスイング

・伊藤麻希のテンションと頭突き系技の数々、歌、アピール、エグい逆エビ系技

・荒井優希のアイドルっぷりとその圧倒的華

あたりを注目していただきたいところ。当日私は「東京女子プロレスの魅力、全世界に伝われ~!」と念じながら試合見てると思います。伝われ! 

 

 

第3試合 WORLD WARRIOR BATTLE

杉浦貴&小島聡&ティモシー・サッチャー
vs
ジェイク・リー&ジャック・モリス&アンソニー・グリーン

先日全日本プロレスを去ってノア参戦、ジャック・モリス&アンソニー・グリーンとユニット「GLG」を結成したジェイク・リーと先日タッグタイトルを失った杉浦貴&小島聡とティモシー・サッチャーが組んでの6人タッグマッチ。ここではとにかくユニット組み立てのGLGがインパクトを残して勝ちたいところ。先日のGHCヘビー級選手権で清宮海斗といい試合をしたジャック・モリス、その勢いがあるうちにここでもいい印象を残したい。とにかく「GLG」がドームで何を見せられるか。この試合はこれに尽きるんじゃないでしょうか。

そして、新日本プロレス、全日本プロレスで武藤とともに闘った小島聡。引退興行で何を思うのか。何かを見せるファイトをするのか。ここにも注目したいところです。

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全日本での武藤敬司名勝負の一つ、大流血の小島聡戦。なぜか小島戦になるとムキになる武藤。本当に心から認められない部分がどこかにあったんだろうな~。

 

 

いよいよ本戦!PRIMARY STAGEスタート!

第1試合 20分1本勝負 NEW EXPLOSION

小川良成&Eita&HAYATA&クリス・リッジウェイ&ダガ
vs
小峠篤司&YO-HEY&吉岡世起&アレハンドロ&宮脇純太

第1試合はノアジュニア同士の10人タッグマッチ。20分一本勝負なので、限られた時間でいかに自分たちの見せ場を作るかがポイントになりそうです。

そしてもう一つ注目は現GHC.Jrタッグ王者の小川&Eitaと、次期挑戦者であるHAYATA&クリス・リッジウェイが同じコーナーに立っていること。小川、HAYATA、リッジウェイは同じSTINGER所属なので当然ではあるんですが、次のタイトルマッチに向けてどういう関係性になるか。それがドームの一見さんに通じる構想に落とし込めるか。どういう見せ方をするのかも注目したいところです。Dragongateで共闘していたEitaとダガの再開も興味深いポイント。

一方の正規軍側は特に今トピックスはないですが、YO-HEYの華がドームで発揮されるところに注目したい。1・8ではエル・デスペラードとのシングルに敗退しましたが、世の中に見つかれば人気出ると思うのでなんとかしてインパクトを残してほしいところです。

 

 

第2試合 20分1本勝負/DDT提供試合 Dramatic Dream Future

MAO&勝俣瞬馬&上野勇希&小嶋斗偉
vs
遠藤哲哉&岡谷英樹&高鹿佑也&正田壮史

そして第二試合はDDT提供マッチ。今回は若手中心、かつハイフライヤーを揃えてきたDDT。コンビネーション&飛びまくるイカれた試合が期待できます。

MAO&勝俣瞬馬の「まおしゅん」の頭おかしい&エクストリームなコンビネーション、遠藤哲哉の美しすぎる飛び技、上野勇希の爽やかえげつないファイトとDDTおなじみの攻防を見せてくれるはず。そして小嶋、岡谷、高鹿、正田といったDDTネクスト・ジェネレーション世代が爪痕を残せるか。どうしても平均年齢高めになりがちなこの大会の中で、若さと激しさを思う存分発揮してほしい。そんな第二試合です。

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とはいえ、遠藤哲哉のバーニングスター・プレス見れたらそれでお釣りが来るような気もします。東京ドームでこれ見れたら結構な思い出になるはず。期待!

 

第3試合 30分1本勝負 DRAGONGATEvsNOAH

シュン・スカイウォーカー&KAI&ディアマンテ
VS
丸藤正道&イホ・デ・ドクトル・ワグナーJr.&ニンジャ・マック

色々語りたいところですが、普段ドラゲー見てない私にとって一番思い入れにくいのがこのカード。KAIは全日本出てたときよく見てましたが最近はご無沙汰ですし。ただ、そんな私でもひとつ言えるのがニンジャ・マックの飛び技の凄さ。刮目して見よ!

正直これだけでゼニ取れるニンジャ・マック!ドームでどんな反応が起こるのかにも期待したいところです!ヤバい!

 

 

第4試合 30分1本勝負 AJPWvsNOAH

宮原健斗&諏訪魔&青柳優馬
VS
拳王&中嶋勝彦&征矢学

そして!各所注目の対抗戦!全日本プロレスVSノア!基本的には中嶋勝彦と宮原健斗の「健介オフィス先輩後輩対決」がクローズアップされるわけですが、注目したいのが全日本プロレス勢とノア勢の体格差。

とにかく諏訪魔のデカさと迫力をドームの観客に味わってほしいですが、それに加えて青柳、宮原もさりげなくデカいので向かい合ったときにどう映るか。とにかく、永田裕志三冠戴冠で意気消沈している全国の全日本プロレスファンを励ますようなファイトを全日本プロレス勢には期待したいところです。

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そして、この試合のプロモーションに献身的に動いていたのが拳王!ファミリーマートで展開されていた「全日本プロレスくじ」を買いまくり、「中嶋勝彦&宮原健斗年表」も作成。健介オフィスの「闇」を徹底解剖してたような気がします。

とにかく本当に宮原健斗と中嶋勝彦がバチバチに過去の遺恨をぶつけあうのか。拳王の「全日本プロレスくじ行脚」は実を結ぶのか、諏訪魔はひたすら暴れるのか、征矢はなにかしら自己主張するのか、色々見どころはあるこの一戦。「団体対抗戦」としてはこの日一番見どころはあるはず。楽しみです!

第5試合 30分1本勝負 FINAL DE LUCHA

外道&石森太二vsNOSAWA論外&MAZADA

そして第五試合はNOSAWA論外の引退試合。東京愚連隊の相棒・MAZADAと、元ノアの石森&インディを渡り歩いてきた外道とのタッグマッチ。

この試合は特に内容がどうとか、いい試合とかっていう期待はあまりせず、思い出にひたるというか、去りゆくレスラーを祝福するような試合でいいと思います。石森もこの試合でどう、というわけではないでしょうし、あまり動けなさそうなメンツでもあるのでベテランならではの渋い攻防や騙し合い、大人同士の駆け引きを楽しむ試合になるんじゃないかと思います。

To Be The 外道 "レヴェルが違う!"生き残り術

To Be The 外道 "レヴェルが違う!"生き残り術

  • 作者:外道
  • ベースボール・マガジン社
Amazon

ちなみに2017年に発売された外道の自伝。WAR辞めるときに天龍にガン詰めされたエピソードとか書いてあって最高です。必読。

第6試合 30分1本勝負 TOKYO TORNADO

高橋ヒロムvsAMAKUSA

そしていよいよセミ前は新日本プロレスのJrヘビー級の代表的な選手といえる高橋ヒロムVS今年の冬に突如現れたGHC.Jrヘビー級選手権者のAMAKUSA。

正直、知名度的に天地の差があるこの2人のマッチアップ。なぜこのカードが組まれたか。その理由を高橋ヒロムが記者会見でじっくりと語ってくれました。

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その記者会見のエントリはこちら。

otokoman.hatenablog.com

まず初めにこの試合は新日本プロレスvsNOAHではありません。

皆さん、AMAKUSA選手、ちょっとだけ昔話を聞いてもらってもいいでしょうか。

 

2013年の6月に俺はイギリスに旅立ちました。まぁ海外遠征ですよね。その後にみちのくプロレスから、剣舞選手という選手がイギリスにやってきました。

 

その後一緒に、まぁ3か月間ぐらいですかね。共に生活をしたんですよ、同じ部屋で。

(AMAKUSAを少し見て)…覚えています?色んなとこ行きましたねぇ。色んな試合を一緒にしました。色んな事を話しました。

1か月間の長いツアーみたいな。いろんなね、会場回って、1日3試合することもあったんですよ。朝起きて移動してリング組み立てて試合して、リング片付けてまた次、移動してリング組み立ててまた試合して。そんな生活を1か月やっていた時もありましたよね。あれは楽しかったなぁ~。剣舞選手といる時は本当に楽しかったです。

 

でもまぁある時、その途中かなぁ~1か月の中間ぐらいのときに、剣舞選手と別になってしまう事もあったんですよ。後半はずっと別だったかな。まあその時は...。剣舞選手と回らないで、他の選手と回っていたんですけど、その選手とは顔を合わすたびに日本に帰れだの、お前は新日本プロレス優遇されているだの、他の選手に対してね、“いいよ、コイツは面倒見ないで。大丈夫、大丈夫”みたいな感じで言われていたんですよ。いやぁ~しんどかったなぁ~あの時。辛かったですよ。グッとこらえましたよ。新日本プロレスとしてね、変な問題を起こすわけにもいかないですし、グッとこらえました。

その後、剣舞選手と合流して…まぁ俺の顔がおかしかったのか、表情に出ていたのかもしれないですけど

「高橋さん、一緒に頑張りましょう!」

何も言わずそう言ってくれたんですよ。俺はこんなことがありましたなんて話していないですよ。でも剣舞選手は俺に対して「高橋さん、一緒に頑張りましょう!」何も考えていない一言だったのかもしれないです。でも俺にとってはあの一言で本当に救われたんですよ。うれしかった。

 

その後ですかね、自分たちの遠征先の4FWという団体の(剣舞選手が)チャンピオンになったんで、その剣舞選手に挑戦したんですよ。まあ結果は惨敗です。何もできませんでした。本当に、初めての、人生初のタイトルマッチだったんですけど本当に何もできなくて。本当に悔しかったんですよ。今でも覚えています。

だからその試合の後、剣舞選手に

 

「タイトルマッチじゃなくていいです。いつかどこかでもう一度俺とシングルマッチで戦ってください」

 

と約束しました。

片手でスマホをね、こうやっていじって。

欲しい情報は手に入りますよ、だいたい。今の時代色んな事の情報量が多すぎて。こうやって操作して得た情報は何も残らないですよね。

こうやって得た情報はすぐ忘れちゃうんですよ。

 

だから俺は今日、本当は言いたくないんですよ、試合前にね。全ての情報を俺の口から言うのは美しいとは思えません。でも話したかった。聞いてほしかった。知って欲しかった。

この話を知ったうえでこの試合を観てほしかった。

 

決して美しくないかもしれないですけど、絶対に俺が今話したことを忘れないでください。忘れないで当日の試合を観てください。

だからこの試合は新日本プロレスvsNOAHではありません。

デーブ、カノー、アンジェリーン、ダン、JD、4FWのみんな、みちのくプロレスさん、見てますか?

あの時の約束、果たして来ますよ。必ず、この俺が勝ちます

ぜひ、この会見を見てからこの試合を見てほしい。そうすると興味は全然変わってくると思います。

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そして、拳王ちゃんねるのこの動画も必見。拳王のすっとぼけた演技と細かい情報。この動画も試合を見る前に見てほしい。とにかく知れば知るほど興味が出てくる一戦でしょう。がんばれ!AMAきゅん!

 

 

セミファイナル 30分1本勝負 SHINING THROUGH

オカダ・カズチカVS清宮海斗

そしていよいよシングルマッチ、オカダ・カズチカVS清宮海斗。とにかくこの試合が、というか清宮海斗がこの2・21までの興味を膨らませてきたと言っても過言ではないでしょう。1・8横浜アリーナ大会でオカダ・カズチカの顔面を蹴り上げた瞬間から、その後の大乱闘でも一歩も引かず、度重なる一騎打ち要求を行い、Twitter上でも会見でもしきりに挑発を繰り返してきました。

とことん「スカシ」の姿勢を崩さなかったオカダもその清宮に根負けしたか、2・12ノア大阪大会に乱入、清宮にレインメーカーを見舞って勝利宣言。一時は開催も危ぶまれたこのシングルマッチ、両者&両団体のファンともにバチバチムードのまま当日を迎えました。

しかも、30分一本勝負が発表された昨日、清宮はツイートでこの表明を行いました。

最後まで前のめりなこの姿勢、最高かよ!とにかくどんな試合になっても、清宮海斗には自分自身を出し切ってほしいし、全プロレスファンに「届く」試合をして欲しい。こんなに思い入れられるレスラーが今、トップに居るというのはノアファンは幸せだ、とつくづく思います。

がんばれきよぴ!負けるなきよぴ!

 

メインイベント 60分1本勝負 PRO-WRESTLING “LAST” LOVE

武藤敬司VS内藤哲也

この試合については特に言うことはないです!どちらも歴史を紡いできたレスラーですし、色々な思い入れがあるファンが見に来ているはず。武藤に関してはとにかく無事にリングを降りてほしいし、なんとか思い出を想起させるギリギリの動きができたらそれでいいし、とにかく試合を見れるだけでいい。

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内藤個人は色々思いはあるでしょうが、プロレスファンの内藤哲也をどこかで垣間見れるんじゃないかと期待してます。普段のようにスカしているところにどこか武藤への憧れ、思い入れが見れる試合になってほしい。プロレスファンの内藤少年、ロス・インゴ・ブエナブレスの内藤哲也、NHK「プロフェッショナル・仕事の流儀」で垣間見えた内藤哲也のパーソナリティーが、武藤敬司の引退試合でのぞけるんじゃないかと思います。

 

と、全試合見どころを書いてきましたがもう13:30、いてもたってもいれなくなったんでこれからドームに向かってみます!チケットないけど!というわけでみなさんごきげんよう!イヤァァァァァァ!

オカダ・カズチカドタキャン!清宮海斗激怒!2・21記者会見は波乱の展開に!

衝撃乱入からの衝撃記者会見。高橋ヒロムの分厚さを見た!

先日2月15日、プロレスリング・ノアの2・21武藤敬司FANAL、東京ドーム大会の記者会見が行われました。

 

 

会見の予定としてはノアVS新日本プロレスの団体対抗戦シングル二試合、高橋ヒロムvsAMAKUSA、オカダ・カズチカvs清宮海斗の記者会見が行われるはずでした。

特に、衝撃的な乱入劇があったオカダと清宮の掛け合いは両者何を話すのか、上から目線でスカし続けたオカダがついに行動を起こした2・11から4日、記者もファンもそれを待っていた、と言っても過言ではないでしょう。

乱入についてのエントリはこちら!

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しかし、今回の記者会見、インパクトを残したのは高橋ヒロムでした。AMAKUSAとの一騎打ちを前に、自らの心情、海外遠征時代の思い出を語り始めたのです。

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まず初めにこの試合は新日本プロレスvsNOAHではありません。

皆さん、AMAKUSA選手、ちょっとだけ昔話を聞いてもらってもいいでしょうか。

 

2013年の6月に俺はイギリスに旅立ちました。まぁ海外遠征ですよね。その後にみちのくプロレスから、剣舞選手という選手がイギリスにやってきました。

 

その後一緒に、まぁ3か月間ぐらいですかね。共に生活をしたんですよ、同じ部屋で。

(AMAKUSAを少し見て)…覚えています?色んなとこ行きましたねぇ。色んな試合を一緒にしました。色んな事を話しました。

1か月間の長いツアーみたいな。いろんなね、会場回って、1日3試合することもあったんですよ。朝起きて移動してリング組み立てて試合して、リング片付けてまた次、移動してリング組み立ててまた試合して。そんな生活を1か月やっていた時もありましたよね。あれは楽しかったなぁ~。剣舞選手といる時は本当に楽しかったです。

 

でもまぁある時、その途中かなぁ~1か月の中間ぐらいのときに、剣舞選手と別になってしまう事もあったんですよ。後半はずっと別だったかな。まあその時は...。剣舞選手と回らないで、他の選手と回っていたんですけど、その選手とは顔を合わすたびに日本に帰れだの、お前は新日本プロレス優遇されているだの、他の選手に対してね、“いいよ、コイツは面倒見ないで。大丈夫、大丈夫”みたいな感じで言われていたんですよ。いやぁ~しんどかったなぁ~あの時。辛かったですよ。グッとこらえましたよ。新日本プロレスとしてね、変な問題を起こすわけにもいかないですし、グッとこらえました。

その後、剣舞選手と合流して…まぁ俺の顔がおかしかったのか、表情に出ていたのかもしれないですけど

「高橋さん、一緒に頑張りましょう!」

何も言わずそう言ってくれたんですよ。俺はこんなことがありましたなんて話していないですよ。でも剣舞選手は俺に対して「高橋さん、一緒に頑張りましょう!」何も考えていない一言だったのかもしれないです。でも俺にとってはあの一言で本当に救われたんですよ。うれしかった。

 

その後ですかね、自分たちの遠征先の4FWという団体の(剣舞選手が)チャンピオンになったんで、その剣舞選手に挑戦したんですよ。まあ結果は惨敗です。何もできませんでした。本当に、初めての、人生初のタイトルマッチだったんですけど本当に何もできなくて。本当に悔しかったんですよ。今でも覚えています。

だからその試合の後、剣舞選手に

 

「タイトルマッチじゃなくていいです。いつかどこかでもう一度俺とシングルマッチで戦ってください」

 

と約束しました。

片手でスマホをね、こうやっていじって。

欲しい情報は手に入りますよ、だいたい。今の時代色んな事の情報量が多すぎて。こうやって操作して得た情報は何も残らないですよね。

こうやって得た情報はすぐ忘れちゃうんですよ。

 

だから俺は今日、本当は言いたくないんですよ、試合前にね。全ての情報を俺の口から言うのは美しいとは思えません。でも話したかった。聞いてほしかった。知って欲しかった。

この話を知ったうえでこの試合を観てほしかった。

 

決して美しくないかもしれないですけど、絶対に俺が今話したことを忘れないでください。忘れないで当日の試合を観てください。

だからこの試合は新日本プロレスvsNOAHではありません。

デーブ、カノー、アンジェリーン、ダン、JD、4FWのみんな、みちのくプロレスさん、見てますか?

あの時の約束、果たして来ますよ。必ず、この俺が勝ちます

痺れる一人語り。ここだけでも実際に聞いてほしい。

もちろん武藤敬司引退試合、というシチュエーションの中で行われるこの試合、その中で流されてしまうこともあるはず。ただそこにしっかりと楔を打ち込むというか、意味合いを伝えた高橋ヒロムのこのコメントは凄かった。

その後の質疑応答では、互いに通じ合っている高橋ヒロムとAMAKUSA、キャラクター的に「その質問、愚問ですよね」で通さざるをえないAMAKUSAですが、その手前の表情、やりとりでヒロムの言葉が響きまくっているのは伝わってきました。

 

思えばヒロムは前の対抗戦から覇王への思い入れをチラ見せしてたり、ちょっかいをかけたりしてました。3ヶ月とはいえ、2013年、高橋ヒロム23歳のときの海外での3ヶ月は重いし、後々の人格形成、レスラーとしての骨格を作るのに大きな影響を及ぼしたはず。剣舞というか覇王というかAMAKUSAというかさときゅんとの絆をここでヒロムが出したことで、一気にこの記者会見の意味が立ち上がってきました。

例えば、AMAKUSAが本名で出てきていて、キャラクターを乗せずに喋れたとしたら何を語ってくれたのか。正直、まだまだ喋り方が板についてない状態だったのが勿体ない、という気にもなりますが、その分試合で見せてくれるはず。見る側が試合への期待感を上げ、AMAKUSAへの興味を新日本ファンも持てるような会見になりました。楽しみです。

 

 

まさかのオカダ・カズチカはドタキャン!清宮海斗吠える!

そして一方の清宮海斗とオカダの会見、席に清宮海斗がついたものの、司会の市川アナがオカダを呼び込み、テーマ曲が流れても入ってこないオカダ。ざわつく記者たち、怪訝な表情の清宮、スタッフから説明を受ける市川アナ。明らかに異常事態であることが演出されていきます。

そして曲が止まり、市川アナが「本日はオカダ・カズチカ選手出席の予定でしたが、欠席の連絡がありました」とアナウンス。

清宮が

「来ないんですか?大事な記者会見来ないってどういう事なんですか?」

と吠えるなか、

「2月18日のタイトルマッチに集中したいから本日は欠席します」

と市川アナがコメントを代読。

それを聞いた清宮

いやちょっと待ってくださいよ!ふざけないで下さいよ!

大事な記者会見ですよ!

 

ボイコットってどういう事なんですか!

だいたいそもそも大阪大会だってアイツが勝手に入ってきて、土足で乱入してきて試合後に後ろから奇襲してくる。そんな卑怯なチャンピオンに俺は負けるつもりはないですよ。

 

オカダさん、いやオカダ!

 

東京ドームは逃げんなよ!絶対にぶっ潰してやるからな!

と叫び、机を叩いて去っていきました。

 

会見ボイコット、という手段を取ったオカダ、ただ自分はこれはこれでいい、と思っています。

今までの一連のやり取りで見えてきたのは、オカダも清宮も「言葉のプロレス」があまり上手い方ではないのと過去の関係性、因縁も薄いこと。故に、ここで何かを語るより試合への期待度を上げていくにはとことんオカダの上から目線、清宮を相手にしていない、というスタンスを観客に見せ続ける事が大事、そのことを踏まえた上でのドタキャン、という選択だったのでしょう。

 

そこに真っ直ぐ怒りを表明した清宮。ヒロムvsAMAKUSAとは全く対照的な手法で試合への期待度を高める記者会見。今回会見を行った二試合が、試合への盛り上がりに対してまったく正反対のアプローチを取ったことが興味深い。結果、2・21が楽しみになる会見となりました。会見ボイコット、いいと思います!

2・11シングル初勝利!これからの遠藤有栖に注目したい!

2・11東京女子プロレス後楽園大会!明るく!楽しく!そして激しく!

2月11日、東京女子プロレス後楽園大会を観戦してきました。序盤から明るく楽しい雰囲気に包まれ、いきなりのアンドレザ・ジャイアントパンダ登場、アイドルヲタ姿で登場した原宿ぽむVS荒井優希、初登場のジャナイ・カイと見どころもあり、メインイベント、タッグトーナメント決勝戦の山下実優&伊藤麻希VS中島翔子&ハイパーミサヲは良質の少年漫画を見ているような、熱く、爽やかな気持ちになる一戦でした。

観客へのサービス精神あふれる興行だった2・11後楽園大会、満足度も高く、楽しめました。そんな中今回は1つの試合に注目していきたいと思います。

週刊プロレス 2023年3/1 号

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遠藤有栖・シングル初勝利!東京女子の未来を担うか!

その中で今回注目したいのは遠藤有栖のシングル初勝利!もともとあのCheer♡1のメンバーだった遠藤、2021年の1・4後楽園大会で鈴芽相手にデビュー、デビュー3年目に突入し、鈴芽とのタッグで注目され、去年のマジラビ戦ではキャリア差にもかかわらずかなりの健闘を見せました。

去年の1・4でタッグ戦では自力初勝利を挙げた遠藤ですがシングル初勝利はまだでした。そんななか組まれた宮本もか戦。2020年7月デビューの宮本、半年先輩の宮本と遠藤は対戦も多く、シングルでも宮本が勝ってきました。

 

 

そんな中第三試合として組まれたこの一戦。

腕の取り合い、バックの取り合いから始まったこの一戦、ロープに振ってのエルボーでまずは遠藤が倒すも宮本もコーナーエルボーからコーナーに振ってのボディスラム、そこから腕を極めていき、フィニッシュの羅生門(変形コブラツイスト)への布石を打ていきます。

しかし遠藤もドロップキック連発で反撃、躍動感、スピードで反撃。

ここで宮本、正拳突きから腕を極めて倒してからの手刀と空手ムーブで反撃するも、遠藤は宮本をロープにもたれさせての鶴ヶ城(ジャンピングニードロップ)でダメージを与え、その後羅生門を狙ってくる宮本から、コーナーからの鶴ヶ城を極める遠藤。一進一退の攻防を繰り広げます。

しかし何度もトライし、ついに決まった羅生門。ロープに近いとはいえ気合で離さない宮本、なんとか暴れて逃げようとする遠藤。左腕も掴んで逃すまいとする宮本ですが、なんとか逃れた遠藤。ここから反撃に出ていきます

 

ブレーンバスターは踏ん張り、丸め込みからジャンプしての水車落とし。ここからキャメルクラッチを狙いますがこれは足をすくわれ不発、マットを叩いて悔しがる遠藤は再び鶴ヶ城、コーナーに上っての磐梯山(セカンドロープからサードロープに飛び乗ってのドロップキック)からついにキャメルクラッチに捉える遠藤!思い切り吠えながら絞り上げる遠藤!ロープに逃れられても再び絞り上げる!一度ロープに逃げられますが、横に一回転して再度締め上げる遠藤有栖、ついに宮本もかギブアップ!遠藤有栖がシングルマッチ初勝利を挙げました。

体いっぱいで喜びを表現した遠藤有栖。技自体はシンプルなものですが、全身全霊で締め上げるその姿は未来を感じさせるものでした。シングル初勝利を挙げた遠藤有栖。これから山下実優、坂崎ユカ、中島翔子、瑞希、伊藤麻希らの先輩ファイターに食らいついていく若手の一人として今後の活躍を期待したくなる、そんな一戦になりました。

破れはしたものの、しっかり自分のフィニッシュへの流れを確立している宮本もかも切磋琢磨して上に上がっていく、そんなイメージが浮かぶレスラー。まさに未来を感じました。

 

 

と、今回は遠藤有栖シングル初勝利となった一戦を追いかけました。スターダムの上谷沙弥ら、女子の新人レスラーの活躍が目立つ昨今ですが、東京女子の新人も着々と育っている、と感じさせられる一戦でした。やはり世代交代がうまくいくのかは団体が続いていくための大事な要素ですし、こちらもガンガン下から突き上げられる先輩陣を見てみたい。そうしていけば鈴芽、遠藤有栖、宮本もか等若手陣のAEWデビューも見えてくるはず。とにかく期待しかない!東女の若手世代、応援してます!

青柳兄弟躍動!2・4全日本プロレス八王子大会。明るく、激しく、楽しいプロレスがここに!

青柳兄弟セミ・メインタイトルマッチ!盛況の八王子大会!

2月4日、全日本プロレス八王子大会が行われました。この大会はシリーズ外ではありながら、大仁田厚の電流爆破、世界Jr、三冠ヘビーのタイトルマッチと気合の入ったラインナップ。全日本プロレスTVで観戦しましたが、かなりの盛況っぷりでした。

試合もボンヤリ大仁田の電流爆破で楽しんでたら(大仁田参戦に反対のファンも多いと思いますが、個人的にはあれはあれで見たら楽しいんでいいかなと思います。関わる選手は大変そうだし、好きな選手が大仁田戦だったりする人は可愛そうな気もしますが)まさかのアジアタッグ戴冠。これから電流爆破で全国をアジアタッグのベルト持って回るんでしょうか。それはそれで面白い気がしますが、爆破OKの会場でしか防衛戦出来ないのがネックになるのでは。でも一回は行ってみたい。

そして良かったのが青柳亮生VS鈴木鼓太郎の世界ジュニアタイトルマッチ。

 

ロックアップの攻防から始まり、腕の取り合い、タックル合戦と、教師が生徒にプロレスを伝授するようなプロレス。エルボー一発で青柳を倒し、ジャンピングニーを挟んでいろいろな角度からのエルボーパットで悶絶させる鈴木鼓太郎。リアルに分厚い壁のような威厳と存在感。まさに「名人」という言葉が似合うレスラーだと思います。

しかし青柳もドロップキック、コーナーを利用しての巻き投げ、ドロップキックで場外に鼓太郎を落としてのコーナーから場外へのムーンサルトアタック!インパクトある飛び技でなんとか突破を図ります。

しかし青柳が反撃に出るもそのたびに切り返し、エルボー一発で形勢逆転する鼓太郎。果てしなき丸め込み合戦も互いにカウント2、そこに青柳がトラースキック連打からのムーンサルトプレスを食らわせるもすかさず丸め込む鼓太郎。ブルーディスティニー、エルボーパット連打でグロッキーの青柳、しかしスピンキック型の延髄斬りからのファイヤーバードスプラッシュ!

 

しかしこれはかわされてすかさずのエンドレスワルツ、これは青柳返して飛びつきDDTからのフィッシャーマンズスープレックス連発からシットダウン式パワーボム、そして満を持してのファイヤーバード・スプラッシュでカウント3!青柳亮生が世界ジュニアのタイトル防衛を果たしました。

負けたけど強かった鈴木鼓太郎、勢いで勝ちきった青柳亮生。子供の頃に鼓太郎と写真を取ってもらい、それを今でも持っているといういい話も。ベルトを鼓太郎に巻いてもらい、感動的なフィニッシュとなりました。

「これ以上喋ると涙が出る」と言いつつ、メインで登場する兄、青柳優馬の勝利を願い、締めようとしたところに土井成樹が乱入&憎々しいマイクで挑戦表明。

「帰れ」コールの中でニヤリとする土井成樹、次も楽しませてくれそうです。

 

 

安定の熱戦!宮原健斗VS青柳優馬は堂々の新世代三冠戦!

そしていよいよメインは宮原健斗VS青柳優馬の三冠ヘビー級選手権。この大会の直前に行われた後楽園大会で宮原&野村卓矢組の持つ世界タッグ選手権を野村直矢とともに奪取、しかも宮原相手にフォールを奪い、勝負を決めて見せただけに三冠奪取への機運は高まってました。

2020年2月以来の宮原への三冠挑戦となる青柳、今回は早々に宮原を場外に追い落とし、コーナーのエアー電流爆破ボタン押しを披露する余裕も。場外戦でペースを掴み、試合巧者っぷりを発揮するも宮原も場外で反撃してヘッドバット。場外でのかけひきも一進一退。前回の挑戦から「ふてぶてしさ」「陰湿さ」という武器を手に入れた青柳、何度もヘッドバットを喰らいつつエルボーで立ち向かい、宮原にリング内に投げ入れられ、攻め込まれてもスキを狙っていきます。

宮原も珍しくギロチンドロップ、顔面へのビッグブーツで追い込んでいきますが、その後のドロップキックで倒れず「来いやコラ!」と挑発した青柳がロープを走ってのエルボーアタック、コーナーへのエルボー、ダイビングボディアタック、そしてすかさずエンドゲームを狙うも宮原ロープエスケープ。青柳が徐々に自分にペースをたぐりよせていきます。

 

宮原がコーナーに登った青柳をビッグブーツで場外に蹴落とすとエプロン上での投げの攻防に。宮原が仕掛けたパイルドライバーをショルダースルーで返した青柳、そこからなんとエプロンから鉄柵へのカーフ・ブランディングで宮原の顔面を金網に叩きつけ「オレが勝つぞー!」と絶叫!しかしリングに戻ろうとエプロンに登った青柳に宮原がしがみつき、こらえる青柳を力ずくで場外へジャーマン!互いの魂が乗ったエグい攻撃に勝利への執念を感じます。

 

そしてここから一気に二人共決めにかかっていきます。宮原の走り込んでの膝蹴りをかわした青柳がジャーマン、コーナーに宮原を乗せてブレーンバスターを狙うもコーナー上でのエルボー合戦に。宮原が降りて投げっぱなしのパワーボム!いつもよりエグい攻撃を魅せていく宮原。互いにコーナーへの膝、エルボーを交換し、青柳のロックボトム、宮原のジャーマン、青柳のブレーンバスター。倒れ込む二人。

しかし立ち上がり「来いオラ!」と手を広げる青柳。今回は気合で上回ろう、という意識を強く感じます。この試合何度目かのエルボーの打ち合い、徐々に力がこもっていくような、気合を叩きつけるようなエルボー合戦。ここは宮原がビッグブーツで制します。ここで20分経過、倒れ込む二人に声援が飛びます!いい試合だ!普通に!

なかなか起き上がれない青柳に檄を飛ばす宮原。ダウンカウントが数えられるも宮原に引き起こされる青柳、グロッキーか...と思ったところでジャーマン三連発!ダウンは青柳のブラフだった!と思ったところで宮原もブラックアウト!セコンドの亮生の前で膝蹴りからのブラックアウトはカウント2!シャットダウンを狙う宮原!こらえる青柳!腕をロックされた!と思ったところで抜け出した青柳が首を取ってエンドゲームの体勢に!ロープに逃げられかけるも広報一回転してしっかりと締め上げる!何度も体勢を変えては締め続ける青柳、体を反り返って締め上げる青柳、1分ほど締め上げるもなんとか立ち上がった宮原がなんとラリアット!起き上がったところを再度ラリアット、バックに回り、体をロックした宮原がシャットダウン式ジャーマン!1・2...返した!

 

再びこらえる青柳の腕をロックしてシャットダウンを狙うも逃れた青柳がスピンキックからジャパニーズ・レッグロールクラッチもカウント2,再びスピンキックからロックスター・バスターもカウント2!それなら旋回式のロックスターバスター、「ザ・フール」カウント2!宮原マジか!

すべてを出し切ったか?と思わせる青柳、首を掻っ切るポーズを見せてスピンキックを見せるもかわされてバックを取られての再度シャットダウン・スープレックス!カウント1・2・3!決まった~!宮原健斗防衛!

 

互いに気持ちをぶつけ合った、コクのある三冠戦。追い詰められてもまだまだそこから力が湧いてくるような宮原健斗、その宮原をギリギリまで追い詰めた青柳優馬。全日本プロレスの三冠戦を堪能させてくれました。良かった~。

 

そして永田が来て宮原に挑戦表明。噛みまくり。まあオメエはそれでいいや。

そしてその後青柳がマイクを取ってNEXTREMEと本体の団結宣言。宮原、青柳優馬、青柳亮生、ライジングHAYATO、安齊勇馬、井上凌そして石川修司が一つのチームとしてやっていくことになりました。このアピール合戦、なんか新鮮!

www.youtube.com

振り返ればやっぱり面白かった全日本プロレス。今回は生で見れませんでしたが、全日本はぜひ生観戦をオススメしたい。アジアタッグあったら電流爆破もあるだろうし、なにしろ他団体より図抜けてデカいレスラーが多い!デカいは正義!

 

諏訪魔、石川修司をはじめ、斉藤レイ、斉藤ジュンの斉藤兄弟が190cm超え、宮原健斗、青柳優馬、大森隆男、安齊勇馬も180ch台後半と、生で見るとデカさに圧倒されること請け合い。デカいレスラーがぶつかりあい、ジュニアはスピーディーな攻防を繰り広げ、でもどこか垢抜けなくて安心して見てられるというか、アットホームなところもある。それが全日本プロレスの醍醐味だと私は思ってます。ガッツリと、きっちりとプロレスを見せてくれるというか。そんな全日が好きだ!今回改めてそれを認識させてくれました。あ~面白かった!

オカダカズチカ乱入!2・12プロレスリング・ノア大阪大会の変!

 

スカすオカダ、熱い清宮!交差する二人の感情交差点!

1月8日の「清宮海斗オカダの顔面蹴り事変」から始まった両者の因縁、その後1月22日に発表された一騎打ちですが、その後一貫してオカダが拒否の姿勢を貫き、試合について後ろ向きなコメントを繰り返していました。

衝撃の顔面蹴りエントリはこちら。色々思うところも書いてます

otokoman.hatenablog.com

オカダは2月11日の大阪大会で鷹木信悟とのIWGP世界ヘビー防衛戦を控えていた上、2月18日のアメリカ・サンノゼ大会でもタイトルマッチが決定していたために話題をそちらに取られたくない、というのはあったと思います。一方清宮はツイート等でもオカダを挑発。

このツイートもですが、清宮のオカダ挑発ツイートについたファンのリプライが結構感じ悪くて面白いのでしばらくずっと読んでしまいました。何故かレスラーに上から目線のファンが多く「顔じゃない」「オカダにメリットない」「新日に入って修行しろ」みたいなコメントの山。ズバリ言って感じ悪いというか。でもまあ、こういう感情をファンから引き出してこそカネになる、というのが対抗戦の意義でもあるわけで、その点だと成功していると言えるでしょう。

 

そして無事鷹木を倒してIWGP世界ヘビーを防衛したオカダ、しかし、そこで清宮戦について大事なコメントを残します。

www.tokyo-sports.co.jp

多忙を極めるオカダは、サンノゼ大会直後のノア東京ドーム大会で清宮とのシングルマッチも発表されている。これまで同戦を拒絶してきたオカダに対し、清宮も激しく挑発を繰り返しており、予断を許さない状況だ。

 改めて清宮戦について質問を受けたオカダは「サンノゼの次ですか? サンノゼの次は休みます。まあ好きにしてくださいよ。あの子は、今日の試合見たほうが良かったんじゃないかな。これがプロレスですよ。こんなようなプロレスをできるんだったら、どうぞやってくださいよ。俺のいないところでやってください。ビビってないし」と改めて大会に出場しない意思を表明しつつ、格差を強調。

「正直、その件に関しては、もうケリがついてます。明日発表になると思うので。明日を楽しみにしてもらって…楽しみじゃないか。本当に、おしまい。もうその話題は。知らない。せっかくいま気分いいのに、やめてください」と不快感をあらわにし、12日に何らかの発表があることを示唆していた。

終始上からコメントを貫いたオカダですが、一つ大きな事実を発表。「明日発表になると思う」とのこと。その後もノア、新日本プロレスの記者会見等の設定がなかったことから、これはおそらく明日のノアに乗り込むはず、そして乗り込んで中止ってことはないだろう、という予想がなんとなくたちました。

しかし、中止の可能性もまだあるかも、ということでこんなアンケートを取ってみました。結構「会社が悪い」意見が多いのが今っぽいし、オカダの支持率を表しているように感じました。そしていよいよノア大阪大会を迎えます。

 

 

内藤来場!オカダ乱入!波乱!波乱のノア大阪大会!

そしていよいよノア大阪大会。3大タイトルマッチもあり、盛り上がりながら興行は進んでいきました。GHCタッグをマサ北宮&稲葉大樹組が奪取する番狂わせもありながらセミファイナルまで終了、ここで武藤敬司が登場、引退試合への豊富を述べてから解説席に着席します。

そして解説を...。と思ったところで今度は内藤哲也のテーマが流れて本人登場、プロレスファンだった自分、武藤への憧れを語って武藤と無言のコンタクト、静かに去っていきました。

そして始まったメインイベント、清宮海斗VSジャック・モリス。N-1で清宮に勝利した、元フットボーラーという異色の経歴を持つジャック・モリス。スタイル的に清宮と似ていることもあり、序盤からスイングした攻防が展開。まだまだ日本では知名度の薄いレスラーではありますが、その旨さとスピード、ルックスも含めてスター性を感じる存在。得意のタイガードライバーでは本当に「あわや」のシーンを作るなど、清宮を追い詰めていきました。

しかし流石に負ける訳にはいかない清宮。追い詰められはしたものの、解説席の武藤が喜ぶシャイニングウィザード、変形タイガードライバーとたたみかけ、最後は相手の頭を固定した、変形シャイニングウィザードで決着をつけました。

 

はっきりいい試合だし、未来のノアを感じさせてくれる試合。試練に打ち勝ち、これからのノアを観客にアピールした清宮、そこに乱入してきたのはオカダ・カズチカ!

レインメーカーで清宮を倒し、憎々しい表情で観客を挑発、「逃げるわけねえだろ!」と叫んだその表情は昭和の悪役俳優のような迫力。観客からのブーイングも心地よく浴びながらリングを去っていきました。残された清宮は若手に担がれて退場。2・12ノア大阪大会はこの衝撃のままに終了していきました。

 

いやー、結局オカダの手のひらの上に乗っかってた感じというか、してやられました。まあ正直やるとは思ってましたけど(払い戻しとかなったら大変そうだし)一回発表しちゃったカードをゴネにゴネ、「ほんとにやらなくてもしょうがない」くらいの空気に持っていったのはオカダの手腕としつこく絡んでいった清宮が生み出したリアリティによるものだと思います。

それにしても際立ったのが乱入の鮮やかさ。ガッツポーズの清宮の後ろから乱入していきなりのレインメーカー。個人的「ベスト乱入」は東京ドームでKENTAが内藤のデ・ハ・ポンを邪魔したやつでしたが、それに匹敵するくらいの気持ちよさ。これまでのオカダの言動にはじらしにしても物足りなさを感じたりはしましたが、これ見せてくれただけですべてを許したい気持ちになりました。

なにはともあれあとは2・21東京ドーム。やることは決まったので、どんな試合を清宮とオカダが見せてくれるのか。その期待感が一気に上がった乱入劇。その意味では大成功だったんじゃないでしょうか。本番がいよいよ楽しみです!